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好き
主人公がベトナム戦争の帰還兵である(と思われる)ことを念頭に観ると、この作品の見方が分かりやすいと思う
『タクシードライバー』
名作映画を検索すると必ずと言って良いほど登場する作品(^^)人に共感することの恐ろしさを感じました♪
【主人公の"語り"が観客を洗脳する】
・映画が始まって、ずっと彼の語りを聞かされる。不眠症だとか精神的に病んでいる事が明かされるけど、"語り"で彼が思う、世の中への不満や願いを聞いていると共感してしまう。
特にタクシーで夜の街を廻るシーンは、主人公が言うところの"世間のクズ共"のクズな一面を見せられると尚更、主人公の意見に賛成してしまう。
●女性との出会い
・一目惚れした女の職場に張り込みずっと見ているストーカー行為。とうとう職場内に入り込んで話しかける。その行動が常識からぶっ飛んでいるんだけど、逆に気を引く事に成功。
ここでも観客は主人公側にたっているので狂った行動については少し気になった程度でデートの約束を喜んでしまう。
●主人公のズレに気付く瞬間
ずっと主人公の"語り"を聴き、彼の視点で進む物語を見ていると彼の狂った行動に違和感を感じなくなる。
しかしデートがポルノ映画だと分かると主人公の感覚のズレに気付く。なぜ怒ってるのか主人公が理解していない事に気持ち悪さを感じる。その後の鬼電、花を送る、ストーカー、逆ギレ。
女性の職場にやってきた時に警察を呼ばれる騒動が起きる。ここで第3者、大衆の意見や反応を見る事で、観客は主人公の言動に違和感を感じた自分の感覚が間違えでは無い事に安心する。
【ラストの展開について】
・ハッピーエンド風に終わるけど、ここにもカラクリが存在する。
(ハッピーエンド風の結末)
・風俗で働かされる未成年の少女。悪い大人達を退治し主人公は大怪我をするが生還。
少女の両親からは感謝の手紙が届き、あの女性からは見直された。主人公は今日もタクシードライバーとして世の中を見届ける。ちゃんちゃん♪
●少女の言葉
・実家と違い暴力を受けない
・雇い主の男は助けてくれた
雇い主の男が少女に対して色恋をしているシーンがある。もちろん汚い大人であり少女は世間の被害者。しかし違法風俗店から出る事を少女は望んでいません。
助けた!てのは主人公の勝手な価値観。一見、正しいように思えるけど、家出をした理由は聞いていないし、実家の両親から逃げてきたのにも関わらず強制的に帰宅させられる少女。
暴力について語っている事から家庭に問題がある事は明らか。つまりそこに返された少女は救われていない。
両親からの感謝の手紙に、『今は元気に学校に行っています』とあるけど本当なの?
『忙しくて直接、お礼に伺えない』て命懸けで娘を救ったのに手紙だけ?どうもこの両親には何か裏がありそう。
【まとめ】
先輩ドライバーに『自分を変えたい』みたいな事を相談すると『おれ達には何も出来ない。些細な事を楽しめ』みたいな事を言われる。
あらゆる場面で暴力など過酷な社会の被害者達の姿が描かれている。
またこの時代のタクシードライバーてのが色んな人を見る職業であり賃金的には下の方の職業なのでしょう。
そういった社会描写よりも、やはり一見、少女を救ったヒーローになったように見えるけど、実は本質を掴んでいない自己満足である事が深い!これは気を付けておかないと自分が主人公の立場になる可能性は大きい!
複雑
すごいな
ここにはなぜGOODの評価しかないのだ。どんなに言葉を尽くしても言い表せないほど凄い時代を超えた名作。普通のデニーロジャケの方が好きです。