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怒りと憎しみが生み出す悲劇を見つめた、重く悲しいヒューマンドラマの傑作。 白人至上主義者だった青年とその弟の絆、彼らを待つ悲愴な運命を描くドラマ。徹底した肉体改造などを経てネオナチの男に扮した、エドワード・ノートンの力演に圧倒される。 白人至上主義を掲げるネオナチのメンバーであるデレクは、黒人を殺して投獄される。黒人の囚人と触れ合うなどして、それまでの考えを完全に捨てた彼は刑期を終えて家へ。弟ダニーと再会するが、彼はかつてのデレクに感化されて白人至上主義に傾倒していた。

戦争という極限状態で繰り広げられる兵士たちの選択と絆。 実話をもとに作られた反戦映画であり、リアリティを徹底的に追求することで、戦争を知らない観客たちを第二次世界大戦のさなかに引きずり込んだ。 第二次世界大戦の渦中、ミラー大尉率いる8人の兵士にひとつの命令がくだされた。 ノルマンディーで行方不明になっている最下級兵ライアンを帰国させよ―― 軍隊の規定のひとつ「ソウル・サバイバー・ポリシー」の名のもと、4人の息子のうち3人を亡くした母親のために。 見知らぬたったひとりの命を救うために、8人の命を賭ける意義に煩悶する兵士たち。 そして、戦場から強制的に帰国命令の要請を受けたライアンは、どのような決断をくだすのか？ ライアンの選択が、ミラー大尉たちの運命を大きく変えていくことになる。 1999年の第71回アカデミー賞で11部門にノミネートされ、監督賞（スティーヴン・スピルバーグ監督）を含む5部門を受賞したこの映画は、ハリウッド史上最も愛国的といわれ、その後の戦争映画のあり方を変えたと言われる記念碑的作品である。

差別と戦う弁護士の父を子供の視点から描いていく社会派ドラマ 信念を持つ男の法廷ドラマとしてはもちろん、子供の目から見た大人の世界を描いた作品としても見応えがある。我が子を教え導く父親としての姿にも感動させられる。 1932年のアメリカ・アラバマ州。幼い息子と娘と静かに暮らす弁護士・アティカスは、白人女性暴行の罪で訴えられた黒人青年・トムの弁護を依頼される。人種偏見の強い町の人々は冷たく当たるようになるが、アティカスは正義を重んじ、弁護を引き受ける。

最も愛する者に永遠の命を与えることのできる種族・バンパイアの愛の全て 200年の時を超えて現代にたどり着いたひとりの吸血鬼がインタビュアーの質問に答えるゴシックホラー。トム・クルーズ、ブラッド・ピットの豪華共演が話題に。 現代のサンフランシスコ。とある部屋でインタビューを受けたルイは、自らを吸血鬼と名乗りその半生を語りだす。18世紀末、妻と娘を失い人生に絶望したルイは、永遠の命を共に生きる伴侶として吸血鬼・レスタトに選ばれるが、人間の心を捨てきれず…。

「アニー・ホール」から一転、ウディ・アレンが初めて挑んだシリアスなドラマ W・アレンが敬愛するイングマール・ベルイマンにオマージュを捧げ、その世界観を再現。富裕家庭が崩壊していくさまを、音楽や効果音を排した静ひつなタッチで映し出す。 ロングアイランドの高級住宅地。インテリアデザイナーのイヴは、30年連れ添った夫・アーサーから突然別居話を持ち掛けられる。ショックを受けたイヴは自殺未遂し、3人の娘たちは父親を責める。そんな中、アーサーは新しい恋人を娘たちに引き合わせる。

ナチスによるホロコーストの嵐が吹き荒れるなか、少女アンネはなにを想ったのか？ アンネ・フランクの親友H・ホスラーを取材したノンフィクションが原作の実録劇。まだ十代であったアンネの純粋無垢な姿が、彼女を待ちうける運命の哀しさを際立たせる。 1935年、オランダ。ユダヤ人の少女アンネ・フランクは、13歳の誕生日に贈られたサイン帳に日記を綴る。そんななか、ナチス・ドイツによるユダヤ人迫害が激化。行く末を案じたアンネの父オットーは、妻子や他のユダヤ人一家と共に隠れ家に身を潜めるが…。

鉱山で働く女性が、過酷なセクハラに敢然と立ち向かう姿を描いた社会派ドラマ 全米で最初にセクハラ訴訟に勝利した実在女性をモデルに映画化。シャーリーズ・セロンが体当たり演技を見せる。娘の窮状に、冷たかった父親が立ち上がる場面では号泣必至。 2児のシングルマザーとなったジョージーは生まれ故郷に戻り、鉱山で働くことに。だが、そこで彼女を待っていたのは、周りの男たちの執拗なセクハラだった。同じ職場で働く父親も冷たいものだ。傷つき、憔悴したジョージーだったが、ついに訴訟を決意する。

証券業界を舞台に、野心あふれる若手証券マンと老練の投資家を描く緊迫のサスペンス オリヴァー・ストーン監督作品。本作でアカデミー賞主演男優賞を受賞したマイケル・ダグラス、親子共演となるチャーリー・シーンとマーティン・シーンなど豪華な顔ぶれ。 1985年。野心家の若い証券マン・バドは大富豪ゴードン・ゲッコーを顧客にしたいと考えていたが、電話すら取り次いでもらえない。だが彼は、航空会社に勤務する父親から入手した株価に影響する情報を提供し、ようやくゲッコーの気を引くことに成功する。

娘を卒業試験に合格させるために奔走する父親の姿を描いた人間ドラマ カンヌ国際映画祭で3度の受賞歴がある『4ヶ月、3週と2日』のクリスティアン・ムンジウ監督作。徹底したリアリズムと緻密な脚本、秩序のある構成に引き込まれる。 医師・ロメオの娘・エリザが暴漢に襲われる。大事には至らなかったが、彼女は動揺し、イギリス留学を決める翌日の卒業試験に影響が出そうだった。ロメオは違法な手段を駆使し、警察署長、副市長、試験官に、ある条件で合格させてもらえるよう依頼するが…。