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家族と自分、小さな町と外の世界。危うい緊張関係は、ゆっくりと青年を苦しめていく。
ピーター・ヘッジズの小説を、ジョニー・デップの主演で映画化。日本では1994年に公開。知的障害を持つ弟役を演じたレオナルド・ディカプリオは、今作でアカデミー賞にノミネートされた。
ギルバート・グレイプ(ジョニー・デップ)は、さびれた小さな町に住むグレイプ家の次男。
父親は早くに亡くなり、長男は独り立ちしたため、知的障害をもつ弟のアーニー(レオナルド・ディカプリオ)や、過食症で肥満のために身動きがとれない母親(ダーレン・ケイツ)を含めた家族の、実質的な大黒柱である。
父親の残したぼろ家を修理し、食料品店で家族の食費のために働き、多動の弟からは目が離せない。もともと面倒見のよいギルバートは、精神的にも肉体的にも、家や小さな町に縛り付けられた生活を送っていた。
そんなある日、トレーラーで放浪の旅をする若い女性・ベッキー(ジュリエット・ルイス)が、車の故障のため、ギルバートの町に滞在することに。彼女と親しくなり、アーニーともども交流を続ける数日間のうちに、ギルバートは自分の将来や、やりたいことについて考えはじめる。
家族を守ってやりたいという気持ちと、新しい場所やものに出会いたいという気持ちの間で、ギルバートは葛藤し…。
グレイプ家の次男。父親は早くに他界し、兄は家を出ているため、知的障害を持つ弟や肥満で動けない母親も含む、家族4人の面倒をひとりで見ている。エンドーラというさびれた町の、父親が建てた一軒家に住み、食料品店で働く。家や町に精神的・肉体的に縛り付けられ、自分の今後を考える余裕のない生活を送る。
ギルバートの弟。知的障害を持っており、10歳まで生きられないと宣告されていたが、ギルバートの世話のおかげか、あと数日で18歳の誕生日を迎える。高いところに登ることと、バッタを飼うこと、そして兄のギルバートのことが好き。水は嫌いで、川に入りたがらず、風呂はギルバートに入れてもらっている。
トレーラーで放浪の旅をしている、若い女性。幼いころに両親が離婚して以来、両親のもとを行き来しており、旅に慣れている。旅の途中、ギルバートたちの住むエンドーラという町で車が故障し、修理できるまでそこに滞在する。
ギルバートら兄弟姉妹の母親。17年前に夫が他界して以来、ショックで過食症となる。7年前からは家から一歩も出なくなり、極度の肥満となる。ギルバートらに世話をしてもらって生活している。
ギルバートの姉。肥満で動けなくなった母親の代わりに、一家の家事を担当している。以前は小学校の食堂で働いており、料理は得意。おっちょこちょいなところがある。
ギルバートの妹で高校生。ギルバートらに対し、少々反抗的な態度をとる。ブラスバンドに所属しており、担当するトランペットを家で練習している。
ケン・カーヴァーの妻で、息子が2人いる。ギルバートの働く食料品店によく配達依頼する。配達に来るギルバートと不倫関係にある。
ベティ・カーヴァーの夫で、保険会社に勤務している。稼ぎは相当で、妻と子どもを立派な家に住まわせ、欲しいものは買い与えている。
ギルバートの友人で、家屋や電化製品の修理業者。よくボビーやギルバートとつるんでいる。町に新しくできるハンバーガー屋の求人に応募する。
ギルバートの友人で、父親とともに葬儀屋を営んでいる。職業病か、タッカーやギルバートとの食事の際にも死体の話をし、普段から霊柩車に乗っている。
今作で主演を務めたジョニー・デップは、家族に問題を抱えながらも精一杯に努力する青年を好演しました。静かで無表情、しかし家族に対し深い愛情を持っているという役どころです。
また今作で目を引くのは、彼だけでなく、助演のレオナルド・ディカプリオの演技といえるでしょう。ディカプリオが演じたのは、知的障害をもち、作中で18歳になる少年です。
独特な挙動や、周囲を考えずに大声を上げてしまうという行動を、うまく表現しています。ディカプリオは今作で、アカデミー助演男優賞にノミネートされました。
物語中盤、トレーラーで放浪の旅をする若い女性・ベッキーと仲良くなったギルバートは、望みは何かと彼女に問われます。
しかし彼が答えるのは、新しい家、母親が運動すること、弟の知的障害がおだやかになることといった、家族に関する望みばかりでした。それを聞いたベッキーが、ギルバート自身の望みを尋ねたとき、彼が答えたのが「いい人間になりたい」だったのです。
家族のためや人のために行動しても、ほかの人に迷惑をかける結果となってしまうことに悩んでいた、ギルバートらしい発言だったといえるでしょう。
危ないバランスの上に成り立っているのが、主人公・ギルバートの生活です。知的障害の弟は、ちょっと目を離した隙に行方不明になったり、高いところに登ったりしてしまいます。
家族のために働いても、過食症の母親や食べ盛りの弟・妹がいて蓄えにはならず、家の床は今にも崩れそうです。さらに食料品の配達先で人妻と不倫関係にあることが、その夫にバレそうになります。
ぶっきらぼうな青年が、気持ちを殺して頑張ることで支えてきたそんな均衡状態が、少しずつ解体されていくとき、彼にとって本当に大事なものが見えてくるのです。
さわやかな映像とともに、愛情とはなにかを解き明かしていく、名作であることは間違いないでしょう。
ガスタンク ボンボン!
ベリーショート女子と長髪男子すき
閉塞した日常に風穴をあけるベッキー素敵
2022年4月27日(水) BSプレミアム
映画は見る時期によって感想が変わることを教えてくれた映画。ビールみたい。ジョニデの切ない演技とレオの本気の演技がまた心揺さぶる
よい
若き日のジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオが共演した映画。
僕が生まれたのが1991年なのでちょうど2歳の頃の映画。そう考えるとやっぱり古いな。
この作品を観たきっかけは、高校生の頃、インターナショナルスクールの英語(国語)の授業の教材としてだった。
ストーリーは、家族のために自分の人生を犠牲にしながらも生きていく主人公ギルバートとその周りの人たちの人間模様や成長を描いたもの。
退屈な町や家族に縛られるギルバートが、トレーラーで旅をする自由人のベッキーとの出会いによって自分を見つめ直して...という感じで進んでいくんだけど、最後の最後こういう終わり方かぁと良くも悪くも考えさせられるものだった。
優しすぎる主人公ギルバートのもどかしさを演じていたジョニーデップはもちろん、ディカプリオの演技も本当にすごくて、難しい役ながら上手く演じきってるなぁと思った。
原題は「What's Eating Gilbert Grape」で訳すとしたら「ギルバート・グレイプの悩みの種」になるかな。
ショーン・ペンとミシェル・ファイファーによる役者として脂の乗った演技が見ものの、ユーモラスで心温まるストーリー。知的障害のある父親がやり手女弁護士の力を借りて、娘の養育権を自分の手に取り戻そうと奮闘する。オールスター級の共演陣と豪華なサントラが盛り立てる、人生と愛、そして笑いに溢れた、心にしみる感動の物語!
高校のバスケットボールチームの実話を映画化した感動作。問題児と熱血コーチとの熱い絆を描く。主演はサミュエル・L・ジャクソン。リック・ゴンザレス、チャニング・テイタムが共演。人気ミュージシャンのアシャンティが映画初出演を果たしている。高校時代にバスケのスター選手だったケン・カーター(サミュエル・L・ジャクソン)は、問題児ばかりの母校・リッチモンド高校のバスケコーチを引き受ける。カーターは自分の指導どおりにやれば勝てるようになると告げ、自分をニガーと呼んだチモ・クルーズ(リック・ゴンザレス)を追い出し、残ったメンバーをしごき始める。カーターは、部員を取り巻く環境の悪さや、意識の低さに気づく。彼は選手と保護者を呼び、学業の成績を上げることや、試合にタイをつけてくることなどを記載した契約書を渡してサインさせる。名門校に通うカーターの息子・ダミアン(ロバート・リチャード)は、父のもとでバスケをプレーしたいがために、リッチモンド高校への転校を決める。反対していたカーターだったが、息子の決意を知って承諾する。とうとう迎えた試合の日。厳しいトレーニングを積んできた選手たちは、必死で走り続けて見事勝利を手にする。いつもチームにケチをつけていたクルーズが、ある日練習に姿を現し…。
映画をとおして交流を深めていく、初老の映像技師と少年の絆を描いた、傑作ヒューマンドラマ。オスカーをはじめ、数々のグランプリに輝いた、80年代を代表する名作映画である。監督は後に『鑑定士と顔のない依頼人』を手掛ける、ジュゼッペ・トルナトーレ。監督の映画愛が詰め込まれた作品でもあり、映画の素晴らしさを伝える感動的なストーリーが展開する。映画監督のサルヴァトーレ(ジャック・ペラン)に、映画を教えてくれたのは、少年時代に過ごした村の撮影技師・アルフレード(フィリップ・ノワレ)だった。ある日、サルヴァトーレのもとに、アルフレードが亡くなったと伝える電話がかかってくる。サルヴァトーレはアルフレードと過ごした、日々を思い返していく。サルヴァトーレがまだ、「トト(サルヴァトーレ・カシオ)」と呼ばれていたころ、アルフレードは映写技術を教えてくれた。しかし、映写室で火災が起こり、アルフレードは目が見えなくなってしまう。それ以降、トトは映写技師として映画館で働きはじめるが…。
孤児の少年が音楽の奇跡に導かれ両親と再会するまでをファンタジックに描いたドラマ 『チャーリーとチョコレート工場』のフレディ・ハイモアが、音楽の才能に恵まれ、音楽の力を一途に信じる少年を好演。音楽がもたらす奇跡と、親子の再会に胸が熱くなる。 まだ見ぬ両親の存在を信じ、孤児院で暮らすエヴァン。ある晩、不思議な音に導かれ施設を抜け出した彼は、マンハッタンへたどり着く。さまざまな出会いにより彼の音楽の才能が開花し始めた頃、両親もそれぞれの思いを胸にニューヨークへと向かっていた。
「やあ、お姫様! 昨夜は君と夢でデートしたんだ!」 第二次世界大戦期のイタリア。ナチスによるホロコーストが行われているなか、懸命に生きるユダヤ人家族をユーモアと感動を交えて描いた愛の物語。 カンヌ国際映画祭で審査員グランプリ受賞、米国アカデミー賞では7部門でノミネートされ、主演男優賞・作曲賞・外国語映画賞を受賞した、ロベルト・ベニーニ監督・脚本・主演のイタリア映画。 第二次世界大戦直前の1939年のイタリアで、ユダヤ系イタリア人のグイドは、友人のフェルッチョとともに、叔父を頼りに仕事を求めてトスカーナ州のアレッツォにやってくる。 そこで出逢った小学校教師のドーラに一目惚れし、熱烈なアプローチで求婚する。 ドーラも陽気で純粋なグイドに惹かれていき、ふたりは駆け落ち同然で結婚する。 やがて愛息ジョズエを設け、幸せな日々を過ごしていたが、戦争の進む中でユダヤ人への迫害が激化していく。 そして、イタリアに駐留してきたナチス・ドイツ軍によって、3人は強制収容所に送還されてしまうのだった…。
若くて優秀な銀行員が、妻と不倫相手を射殺した容疑で逮捕された。 冤罪を主張する彼を待っていたものは、自由と尊厳を奪われながら、刑務所内で長い長い人生を送ることだった…。 「生きることへの希望」を静かに問いかけた傑作ヒューマン・ドラマで、公開から20年以上たった今でも、人気の高い不朽の感動作である。 主人公の元銀行員(通称アンディー)がショーシャンク刑務所に収監された。 そこは自称・無実の罪で投獄された囚人たちの暮らす場所だった。 アンディーは元銀行員の知識と経験で、ある看守の遺産相続問題を解決し、その見返りに調達屋のレッドをはじめとする仲間にビールを振舞うことに成功する。 このことがきっかけで、レッドたち仲間の一員となったアンディーは、彼らと交流を深めていく。 自由はないが、平穏で退屈な日常が繰り返される日々。 そんなある日、若い囚人が刑務所に新しくやってきた。 教養のない彼に勉強を教え、ささやかな喜びを感じるアンディー。 しかし、彼のある一言で、アンディーは希望に向けて大きな舵を切っていくことになる…。
4人の少年たちが、死体探しの旅に出る青春映画。原作はホラー作品を多く手掛けてきた、スティーブン・キングの小説である。ホラー要素はまったくなく、アメリカの田舎町に住む、少年たちの青春を描いている。主演を務めたのは、当時子役として活躍していた、ウィル・ウィートン。若くしてこの世を去ってしまった、リバー・フェニックスも、主人公の親友役として出演している。作家を目指している少年・ゴーディ(ウィル・ウィートン)は、親友のクリス(リバー・フェニックス)、テディ(コリー・フェルドマン)と一緒に遊んでいた。暇を持て余していたそのとき、友人のバーン(ジェリー・オコンネル)が、数十キロ先の線路の近くに放置された、「死体」の噂を持ってくる。その死体は行方不明中のレイ・ブラワー(ケント・ラトレル)のものらしく、4人は「第1発見者となれば町のヒーローになれる」との理由から、死体を探す旅に出る。子どもだけの旅のなかで、さまざまなトラブルに見舞われながらも、4人は1歩ずつ亡くなったレイ・ブラワーに近づいていく。
サンフランシスコで作家として活躍するフランシス(ダイアン・レイン)は、離婚によって幸せな家庭と住み慣れた家を失った。
『マッチスティック・メン』は潔癖症の詐欺師と、その娘の関係を描いた作品だ。「詐欺師」という題材が意味するように、映画そのものにもさまざまな仕掛けが施されている。張りめぐらされた伏線と、それを回収していくラストに注目だ。主演は『ナショナル・トレジャー』シリーズに出演した、ニコラス・ケイジ。共演にはサム・ロックウェル、アリソン・ローマンが名を連ねた。詐欺師のロイ(ニコラス・ケイジ)は、極度の潔癖症であり、精神状態も治療が必要なほどだった。そんな彼に対し、相棒のフランク(サム・ロックウェル)が精神科医を紹介する。医者によると、まだ顔も見ていない娘の存在が、彼の精神に影響を及ぼしているとのことだった。気乗りしないロイだったが、詐欺師であることを隠して、娘と会うことを決意する。娘のアンジェラ(アリソン・ローマン)は、意外にもロイに友好的で、すぐに親子の関係になることができた。しかしロイが詐欺師であることを告白した瞬間、「自分にも詐欺を教えてほしい」といいだして…。
乗客2,200人のうち1,500人が犠牲に…。今もなお語り継がれる、世紀の豪華客船タイタニック号の悲劇をハリウッド映画化。主演はレオナルド・ディカプリオ、ヒロインはケイト・ウィンスレット。ジェームズ・キャメロン監督が身分違いの恋と大迫力の沈没シーンを描き、大ヒットした感動巨編。1997年公開。アカデミー賞では作品賞、監督賞など11部門を独占した不朽の名作。豪華客船タイタニック号が沈没してから84年後。トレジャーハンターのブロック・ラベット(ビル・パクストン)は、海底に沈むタイタニックに眠る秘宝「碧洋のハート」を探索中、秘宝を身につけた女性の絵を発見。ラベットのもとを、タイタニックの生存者で絵のモデルだという102歳の老女ローズ・カルバートが訪れ、1912年の出来事を語り出した…。処女航海に出たタイタニック号で、画家志望の青年・ジャック(レオナルド・ディカプリオ)と上流階級の娘・ローズ(ケイト・ウィンスレット)が出会い、激しい恋に落ちる。ふたりを襲ったのは氷山追突事故。みるみるうちに浸水し、ほどなく船は沈没してしまう。ジャックとローズは冷たい海の上で救出を待つが…。
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2018月9月25日~2020月10月19日
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