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1984年に発行されると、瞬く間に世界的ベストセラーになったマルグリット・デュラスの自伝的小説を実写化した作品。イギリス・フランスの合作として制作され、1992年に公開された。
大胆なベッドシーンの数々が話題となった作品。また、主人公の少女を演じたジェーン・マーチの、コケティッシュな魅力に注目だ。ヨーロッパの人々が描く、ベトナムの街の風景も興味深い作品である。
小学校の教師をしている母(フレデリック・マイニンガー)とふたりの兄と、ベトナムで暮らすフランス人少女(ジェーン・マーチ)。母がだまされたせいで、一家は貧しい生活を送っていた。
休暇を終えて、学校の寮に戻る途中で、洗練された中国人青年(レオン・カーフェイ)と出会った少女。好奇心から彼に近づく少女。
ふたりが関係を持つまでには、時間はかからなかった。お金のためだけの関係と割り切る少女と青年だったが、逢瀬を続けるうちにふたりの気持ちに変化があらわれていく…。
母とふたりの兄と、ベトナムで暮らす少女。サイゴンにある女子学校に通うため、寮に入っている。男物の帽子をかぶり、くたびれたヒールを履くなど、独自の美的センスを持つ。早熟で、セックスに対して憧れにも似た思いを抱いている。実家から寮に戻る途中で、中国人青年と出会い親しくなる。
華僑の青年。父親が不動産で成功し、莫大な資産を持つ。パリに留学していた。サイゴンに戻る船のデッキで、少女を見初めて声をかける。親同士が決めた婚約者がおり、結婚する予定。少女との逢瀬のために、サイゴンの中華街に部屋を借りる。
少女の母親。教師。夫を亡くし、女手ひとつで3人の子どもを育てる。本人は平等に扱っているつもりだが、ほかのふたりに比べ、長男にかける愛情が強い。役人にだまされて劣悪な土地を買わされたせいで、財産を失い貧困に苦しむ。少女と中国人青年の付き合いを、最初は反対する。
母からの寵愛を良いことに、妹や弟に暴力を振るう。母親や使用人の金銭を盗み、アヘンに溺れている。
気弱な性格で、暴力を振るう兄に怯えている。少女とは仲が良い。
少女と同じ学校に通う友人。学校では、少女と彼女が唯一の白人ということもあり、仲が良い。
『愛人 ラマン』は、フランス人作家のマルグリット・デュラスの自伝的小説の実写化映画です。ドラマのような恋愛物語ですが、デュラスの体験がベースになっています。
今作の内容は、実に原作に忠実です。また小説『愛人 ラマン』には、1991年に発表された『北の愛人』という姉妹作品とされる小説があります。
『愛人 ラマン』のその後のエピソードも描かれているため、少女のその後の物語を知りたいという方にはおすすめです!
『愛人 ラマン』の見所のひとつは、主演のジェーン・マーチの演技と独自の美しさです。
父親がスペイン系イギリス人、母親がベトナム人と中国人のハーフという彼女は、画面に映る角度や光の加減で西洋の美しさと東洋の美しさの比率が違って見えてきます。
まさに唯一無二の美しさであり、この作品に見事にマッチした美しさといえます。また、撮影当時はまだ10代だった彼女の体当たりの演技や、少女から女になってからの動きや表情などに、思わず目を奪われてしまいます。
フランスとイギリスの合作映画ということもあり、『愛人 ラマン』にはどこかおしゃれな雰囲気も漂います。特に少女が身にまとっている、帽子とワンピースにヒールを組み合わせたファッションも、抜け感がありおしゃれです。
また、ベトナムの街並みの描き方も、ぜひ注目していただきたいポイントです。ベトナムの街並みに、白人の少女、そしてパリ帰りで洗練した青年という、ふたつの異質な存在が溶け込んだドラマチックな画を、画面越しで観ることができます。
ほかにも、青年が少女の家族から差別を受けるシーンは、青年を演じているレオン・カーフェイの静かな怒りと悲しみに胸を打たれる、印象的なシーンとなっています。
1959年に初演され大ヒットした同名ミュージカルの映画版で、1965年に公開された。原作は主人公のモデルであるマリア・フォン・トラップの自叙伝『トラップ・ファミリー合唱団物語』である。原作の自叙伝、ミュージカル、そして映画ともに世界中で大ヒットし、今もなお世界中の老若男女から愛されている名作だ。劇中では「エーデルワイス」「私のお気に入り」「ドレミの歌」など、誰もが一度は聞いたことがある名曲が使用されている。物語も主人公の成長ストーリー、恋愛、そして子どもたちとのふれあいなど、ほのぼのする展開から、迫り来る戦争の影や緊張感あふれる脱出劇まで幅広く展開する。歌うことが大好きで自由に憧れる修道女見習いのマリア(ジュリー・アンドリュース)は、そのおてんばぶりから、ほかの修道女たちにからかわれつつも愛される存在だった。ある日、修道院長(ペギー・ウッド)から、トラップ大佐(クリストファー・プラマー)の子どもたちの家庭教師になるようにすすめられる。修道院長のすすめを最初は断るマリアだったが、最終的にトラップ邸に向かう。そこでマリアを待っていたのは、何人もの家庭教師がさじを投げた7人の子どもたちだった。子どもたちからの「手厚い」歓迎もマリアは動揺せず受け入れ、次第に子どもたちもそんな彼女に心を開き始めていくのだが…。
人気小説『プラダを着た悪魔』の映画化作品。『セックス・アンド・ザ・シティ』のパトリシア・フィールドが衣装を手がけたことでも話題となった本作。恋に仕事に奮闘する女の子を描いたシンデレラストーリー! 有名大学を卒業後、アンディはジャーナリストを夢見てニューヨークへとやってくる。オシャレとは無縁のアンディが無謀にも面接を受けたのは「1年働いたらどこでも通用する」といわれるほど有名で、誰もが憧れるファッション雑誌「RUNWAY」の編集長・ミランダの新人アシスタントだった。 見事採用されたものの、どんなに仕事をしても評価されずに苦しむアンディ。しかし、自分の考え方次第で変われることに気づき、次第にアンディは見た目も心も変化していく。 オシャレに無頓着なアンディだったが、仕事をしていくうちにファッションやメイクに魅了され、見違えたように綺麗になる。仕事も順調で、何もかも手に入れたかのように見えたアンディ。しかし、その先に待っていたものとは…?
ショーン・ペンとミシェル・ファイファーによる役者として脂の乗った演技が見ものの、ユーモラスで心温まるストーリー。知的障害のある父親がやり手女弁護士の力を借りて、娘の養育権を自分の手に取り戻そうと奮闘する。オールスター級の共演陣と豪華なサントラが盛り立てる、人生と愛、そして笑いに溢れた、心にしみる感動の物語!
第2次世界大戦末期のドイツを舞台に、アドルフ・ヒトラーが自殺する日までを描いた戦争映画。連合国側に追い詰められ、徐々に理性を失っていくヒトラーを、ドイツの名優・ブルーノ・ガンツが演じた。ヒトラーの描き方に関して賛否を巻き起こした映画だが、批評家からは高い評価を受け、その年のアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた。1945年、ヒトラー(ブルーノ・ガンツ)の誕生日。ベルリンはソ連軍からの空爆を受けはじめていた。前線で戦っていた部隊はほぼ壊滅状態で、残された兵たちもベルリンの防衛にあたっている。そんな敗戦一歩手前の状況の中、ヒトラーの側近たちは首都脱出を提言する。しかし、ヒトラーは脱出を拒否。敗北と同時に自害する覚悟を決めるのだった。ヒトラーは秘書のトラウドゥル・ユンゲ(アレクサンドラ・マリア・ララ)たちに脱出を勧めるが、彼女たちもまた、ベルリンに残ることを決める。運命の日が刻一刻と迫る中、ヒトラーの焦りは徐々に周囲にも伝染していく。
『ブルージャスミン』は、セレブの転落人生を描いた映画だ。『ラジオ・デイズ』や『アニー・ホール』で有名なウディ・アレン監督作品であり、自身の監督作品のなかでもっとも評価された作品のひとつとなった。主人公のジャスミンを演じたのは、賞レース常連のケイト・ブランシェット。今作の演技は絶賛されており、アカデミー賞主演女優賞を受賞した。また、共演のサリー・ホーキンスも助演女優賞にノミネートされている。ジャスミン(ケイト・ブランシェット)は、セレブな生活を送っていた女性だった。しかし、夫のハル(アレック・ボールドウィン)が詐欺の容疑で逮捕。夫の財力で生きてきたジャスミンは、全財産を失ってしまう。妹のジンジャー(サリー・ホーキンス)は庶民的な生活を送っている女性だが、ジャスミンにとっての唯一の希望だった。ついには仕事を見つけるまで、ジンジャーの家で居候することになったジャスミン。しかし、彼女は庶民的な生活に慣れておらず、セレブ生活から抜け出せなくなる。
伝説のロックシンガー、ジャニス・ジョプリンをモデルに描いた感動の人間ドラマ 本作が映画初主演のベット・ミドラーは、見事な歌唱力と演技力でゴールデン・グローブ賞主演女優賞を受賞。1万人の観客を集めたクライマックスのコンサートは圧巻だ。 女性ロックシンガーのローズは、カリスマ的な魅力で若者に支持されていたが、過密するスケジュールに彼女の神経はすり減っていた。孤独に耐えられず、酒と麻薬に溺れる一方、故郷・フロリダのスタジアムでは、ローズの絶唱に熱狂の拍手が起こるが…。
乗客2,200人のうち1,500人が犠牲に…。今もなお語り継がれる、世紀の豪華客船タイタニック号の悲劇をハリウッド映画化。主演はレオナルド・ディカプリオ、ヒロインはケイト・ウィンスレット。ジェームズ・キャメロン監督が身分違いの恋と大迫力の沈没シーンを描き、大ヒットした感動巨編。1997年公開。アカデミー賞では作品賞、監督賞など11部門を独占した不朽の名作。豪華客船タイタニック号が沈没してから84年後。トレジャーハンターのブロック・ラベット(ビル・パクストン)は、海底に沈むタイタニックに眠る秘宝「碧洋のハート」を探索中、秘宝を身につけた女性の絵を発見。ラベットのもとを、タイタニックの生存者で絵のモデルだという102歳の老女ローズ・カルバートが訪れ、1912年の出来事を語り出した…。処女航海に出たタイタニック号で、画家志望の青年・ジャック(レオナルド・ディカプリオ)と上流階級の娘・ローズ(ケイト・ウィンスレット)が出会い、激しい恋に落ちる。ふたりを襲ったのは氷山追突事故。みるみるうちに浸水し、ほどなく船は沈没してしまう。ジャックとローズは冷たい海の上で救出を待つが…。
トム・クルーズ主演、渡辺謙のハリウッドデビュー作品。明治維新直後の日本。政府は軍事力の近代化のため西洋式の戦術を取り入れることを決断。前時代的な侍たちを根絶させようと企んでいた。そんな中、政府は南北戦争の英雄オールグレン大尉を招聘。彼は西洋式の武器の使い方などを教え始めるが、侍たちの不穏な動きに焦る政府は、急造軍隊を侍掃討に送り出す。一人最後まで闘い続けたオールグレンは侍たちに捕えられ、山深い彼らの村へと連れて行かれるのだった…。
第二次世界大戦後のニューヨークを舞台に、血にまみれたマフィア一族の抗争とイタリア人特有の深い家族愛を濃密に描いた『ゴッドファーザー』シリーズ3部作の序章。 裏社会の非情な暴力と家族の絆の両極を描き、1973年度アカデミー賞で作品賞・主演男優賞・脚色賞を獲得した不朽の名作。 ヴィトー・コルレオーネは一代でマフィアの組織を築き「ゴッドファーザー」と呼ばれ畏怖、崇拝されていた。 あるとき、ソロッツォから麻薬ビジネスを持ちかけられるが、これを拒否したためヴィトーの暗殺計画が企てられる。 そしてヴィトーへの襲撃をきっかけに、ファミリー間の抗争は激しさを増していく。 マフィアである家業を毛嫌いしていた息子のマイケルだが、父親の命を守るためにとあるタブーに手を染める。 長引く勢力抗争のなか、後取りの長男ソニーも命を落とし、ヴィトーもマイケルにある言葉を残して逝去した。 カリスマの「ゴッドファーザー」を失った「コルレオーネ・ファミリー」の行く末はどうなるのか…。
映画『トワイライト〜初恋〜』はアメリカで2008年11月に、日本で2009年4月に公開された。原作はステファニー・メイヤーによる小説『トワイライト』。監督はキャサリン・ハードウィック、脚本はメリッサ・ローゼンバーグが務めた。トワイライトシリーズの第1作目であり、ベラ・スワン(クリステン・スチュワート)とエドワード・カレン(ロバート・パティンソン)の関係の原点となる『トワイライト~初恋~』は、これから続くシリーズの伏線がさまざまなところに散りばめられている。再婚した母を想い、都会フェニックスから父チャーリー・スワン(ビリー・バーク)の住むフォークスという町へ移り住むことになったベラ・スワン。ベラは新しい高校で出会った魅力的なエドワード・カレンと近づいたり離れたりという関係を繰り返すが、エドワードの正体がヴァンパイアと知る中で、ふたりは恋に落ちてしまう。人間とヴァンパイアというかつてない恋愛が、大波乱を起こしていく。人間とヴァンパイアの恋は結ばれるのか、それとも離れるべきなのか、前代未聞のラブストーリーが繰り広げられる。