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『アド アストラ』
ジャンル問わずストーリーの芯は人間ドラマでしょう!本作の人間ドラマは深いです♪
【父へのコンプレックス】
主人公の人生に父の存在が良くも悪くも影響している。
◯自身も父と同じ宇宙飛行士になった
◯母が病弱になった
◯父のいない青年になった
父への憧れはもちろんあるんだけど人生を崩された気持ちもある。そこが複雑。
◆コンプレックスである父と向き合う事が、自身の心の闇と向き合う事に繋がる
【感情のコントロール】
主人公は危機的状況でも脈が乱れない冷静さを持つ人物!常に精神が安定している事が宇宙飛行士として評価されている点でもありました。
後に『感情を押し殺していた』事が判明。
その原因は彼の人生にあるんだけど、社会にも原因がある!常に精神を安定させる事を求められる近未来が舞台です。
◆社会が個人の精神をコントロールしている
【精神的苦痛から逃れる3段階】
(第1段階)
●悩む。辛い。相談や解決を試みる
※ここまでは皆がやる
(第2段階)
●悩まないように事実を正当化する
※現実を改善出来ないのなら自分の考え方を変えて楽になろうとする。負の感情を押し殺す。
(第3段階)
●あらゆる人間関係を断ち切る
※問題を未然に防ぐ為。とは言え社会で生きる以上、完全に断ち切る事は不可能。
(第4段階)
?????
※後で言います。笑
・主人公はもちろん第3段階でしたね!
職場の人達と声を交わすけど、心の声では『おれに触るな』と思っている。
◆職場では笑顔だが、そこに本心は無い
【人間ドラマまとめ】
・精神的に不安定な主人公。妻とは離婚になり、社会では本当の姿を隠している。
とある仕事を遂行する事で自分のコンプレックスを克服する。仕事を通じて人生前向きになれた。ちゃんちゃん♪
【要点◆について】
ここでこれまでの文章の中で◆を付けた部分を集めてみます!
(3つありました)
◆コンプレックスである父と向き合う事が、自身の心の闇と向き合う事に繋がる
◆社会が個人の精神をコントロールしている
◆職場では笑顔だが、そこに本心は無い
【SFというジャンルの選択】
●人間ドラマをストーリーに当てはめる
・上記の人間ドラマまとめ!別にSFじゃなくても成立する話です。会社員の話だって良い。
だけど『宇宙&近未来』にする事で父を探す旅は宇宙への旅に!壮大感ある♪
近未来という事で主人公に影響を与える社会問題を客観的に観せる事が出来る!
●第4段階
・精神的苦痛から逃れる第3段階で満足出来ない人が向かう先は・・・・
『誰も居ない世界!つまり宇宙』
ここでもSFが活かされる。最上級の形は『自分以外の生物が居ない空間に行く事』
完全に人間関係をシャットアウト出来る。
自分だけだから何も問題は起きません!
主人公のお父さんがこれに当てはまります。
『任務を遂行する為〜知的生命体を見つける』と言っていますが、それは自分の精神を保つための理由付け。
そんな父の姿を反面教師として地球に帰ってきた主人公は、心の問題を克服したのでした♪
【まとめ】
宇宙&近未来!この手の人間ドラマを分かりやすく語るのに適したジャンルの設定だったのでは無いでしょうか(^^)
しかし宣伝不足でしょう・・・・。
予告編を観るとスリラー系ですよね?しかも近年の映画の影響があって
『インターステラー』『オデッセイ』的なストーリーを想像してしまう事は分かってるはず!
いや、そうじゃ無いんですよ?近未来の宇宙が舞台だけど、『冒険SF』『パニックSF』では無く人間ドラマなんです!という説明が必要でしょう!!
それが出来ていないから『あれ?1800円も払ってわざわざ観に来たのに観たかった映画と違う』とガッカリする人が絶対、多いはず!
だけど、ちゃんと説明すると集客数は下がるでしょうね。おれはガッカリしなかった方の人です!でも、そこに映画会社のビジネス事情を感じてしまった作品でもありました(>人<;)
本作は、ブラッド・ピットが宇宙飛行士に扮し、トミー・リー・ジョーンズと父子役の共演で、地球外知的生命体を探求する父親に憧れて宇宙飛行士になった息子が、父の謎を探るSFミステリーヒューマンドラマです😌
レビューサイトでの評価では、期待程高くないようですね😅
ちなみに、「アド・アストラ」とは、「困難を克服して栄光を掴む」という意味みたいですよ🤨
ということで、早速レビューしていきたいと思います😎
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【レビュー】
この映画を観た感想として一言で言うと、「予告イメージとの違いやインパクトのなさは感じるけど、SFというテーマの上で、一人の男の心の変化を描く、ヒューマンドラマとしてはかなり楽しめる作品」という印象です🤔
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まず良かったのは、「心情の変化」の繊細な表現ですね🤨
今作はSFの世界観に「親子」というテーマの上で、主人公ロイの「心情の変化」とを基軸に、父親に対する考え方から生き方を見出していくヒューマンドラマが描かれていますが、そのストーリーが進む中で絶妙に変化していく主人公ロイをとても繊細に描いているように思いました🤔
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感情への刺激による変化を作中で何度も確認する演出や、心の声を印象的に使い続けることで、「彼がどういった考えの持ち主で、どのように変化していくのか」が浮き彫りになっており、人間模様を掴みやすくて良かったです🧐
「孤独な人生」を描くのに、宇宙飛行士はぴったりですね🤔
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次に良かったのは音と映像ですね😁
映像では星の鮮やかさや、ポジティブな印象を与える太陽光、宇宙空間での動き、星の質感が美しく、音では轟音などの臨場感のある音がリアルで、非常に飲み込まれるような表現性のある作品となっていました😌
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次にスリリングなシーンですね😄
上に書いた通り、今作はヒューマンドラマの要素が強い作品ではありますが、SFに欠かせない「スリリング」を所々に挿入することで、目を惹きつける良い役割を担っているように思いました🧐
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また、そのスリリングさは、しっかりと宇宙を「生と死の世界」やという印象にすることで、「生きること(人生)」の意義を印象付けていて、一人の人生の変化を描くテーマとしても良かったと思いましたね🤨
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ただ、良くなかったのはまず予告との相違です😂
予告では、人類の存続をかけたSFサスペンス!!といった印象でしたが、SF要素やサスペンス要素は弱く、肩透かしを食らう人も少なくない作りとなっていました😅
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また、壮大なスケールとは裏腹に強いインパクトのない展開ですので、SF大作を期待していた方は、膝から崩れて落ちるかもしれません😅笑
ドラマ面もSF面、どちらも大きなインパクトはないので、コンテンツの満足度は低めかな?とは思いましたね😖
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とはいえ、インパクトはないものの、ヒューマンドラマにはじわじわとした良さがあるので、SFを期待せず、その良さを見いだせればかなり満足できるとは思います🧐
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【総評】
総評として、壮大なSFサスペンスを彷彿とさせる予告とヒューマンドラマとして描く本編との相違や、スケールの割に内容にインパクトの弱いストーリーは悪印象でしたが、繊細な心情を描く表現するじわじわとした良さのあるヒューマンドラマ、宇宙の美しさを表現した映像や臨場感のある音、「人生」のテーマと共にSFを欠かさず取り入れるスリリングなシーン、これらは好印象で、SF作品としてみると物足りないけど、SFという新しい土台の上で描くヒューマンドラマとして観れば、面白い作品だと思いました😊
なので、賛否も分かれるのは仕方ない気はしますね🤔
とてもパーソナルな映画だった🌏