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目次
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1979年に起きた朴正煕暗殺事件をベースにした、韓国の政治スパイ映画。韓国、アメリカでは2020年1月に公開され、日本では2021年1月に公開された。
原作は韓国、日本でもベストセラーになったキム・チュンシク『実録KCIA―「南山と呼ばれた男たち」』である。史実をベースにはしているが、登場人物たちの名前を別名にしたフィクション作品である。
第93回アカデミー賞国際長編映画賞の韓国代表作に選ばれるなど、高い評価を得ている。監督は、『インサイダーズ 内部者たち』などで知られるウ・ミンホ。主演のイ・ビョンホンとは、今作で2度目のタッグとなる。
1979年10月26日、大韓民国大統領のパク大統領(イ・ソンミン)が、大統領直属の諜報機関・中央情報部(通称KCIA)の部長・キム・ギュピョン(イ・ビョンホン)によって射殺された。
大統領に次ぐといわれるほどの権力と情報を持つとされるKCIAの部長の彼が、大統領暗殺を決意したのはなぜなのか。すべてのはじまりは、40日前のアメリカの下院議会聴聞会における元KCIA部長パク・ヨンガク(クァク・ドウォン)の証言だった。
監督:ウ・ミンホ『インサイダーズ/内部者たち』
脚本:ウ・ミンホ、イ・ジミン『密偵』
撮影:キム・ジヨン『タクシー運転手〜約束は海を超えて〜』
音楽:チョ・ヨンウク『悪人伝』
原作:金忠植『実録KCIA―「南山と呼ばれた男たち」』(訳:鶴真輔/講談社刊)
出演:
イ・ビョンホン『インサイダーズ/内部者たち』
イ・ソンミン『工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男』
クァク・ドウォン『哭声/コクソン』
イ・ヒジュン『1987、ある闘いの真実』
キム・ソジン『ザ・キング』
諜報機関・中央情報部(KCIA)の部長。パク大統領を暗殺する。パク大統領とは、同郷ということもあり、若いころから親しかった。しかし亡命した友人パク・ヨンガクが、アメリカの下院議会聴聞会で韓国政府と大統領の腐敗ぶりを証言したことにより、彼を取り巻く環境が大きく変わってしまう。
大韓民国大統領。長期間、韓国の軍事政権の頂点に君臨しており、独裁者と批判されている。キムに、裏切り者のパクを制止するように命じる。
KCIAの元部長。キムとは旧友。アメリカに亡命し、下院議会聴聞会で、パク大統領と韓国の軍事政権の腐敗した様子を証言し、また韓国の政権の内情を記した回顧録を出版しようとする。
パク大統領の警護室長。キムとは政治的方針が異なり、たびたび衝突する。勃発した抗争への対応も、彼は強硬策を推し進め、大統領はこれを採用する。
『KCIA 南山の部長たち』は、キム・チュンシクのベストセラー作品『実録KCIA―「南山と呼ばれた男たち」』が原作の、政治スパイ映画です。今作はすべてが歴史とおりというわけでなく、あくまでも実話をベースにしたフィクションです。
実際に登場人物の名前は、史実とは別の名前が用いられています。また、この映画のモデルになった朴正煕暗殺事件の犯人の動機というのもはっきりしておらず、真相は現在でも謎のままなのです。
そのため今作の事件の描き方は、あくまでもひとつの解釈でしかありません。しかし淡々と描かれる話の展開から、「これが事実なのでは」と思えてしまうくらい、真実味がある作品となっています。
今作は映画の舞台になった時代の韓国の政治情勢を知っていれば知っているほど、作品はより興味深くなります。
韓国の近代史に詳しくないと、登場人物たちが話す革命や抗争について、少し難しく感じられます。しかし基本的なストーリーは、今作だけでも十分に理解できますので問題はありません。
ただ映画鑑賞前に少し調べていくと、暗殺された大統領のモデルが、懲役20年の実刑が確定した朴槿恵前大統領の父親だという事実などもわかり、より興味深く作品を鑑賞できます。
今作の見所のひとつは、主人公のキム部長を演じるイ・ビョンホンの巧みな演技です。イ・ビョンホンは今作で怒りや失望、悲しみの炎を静かに体内で燃やすひとりの寡黙な男を演じています。
物語が進むにつれて、内に秘めた炎が大きくなっていく様子や、張り詰めた糸が切れそうになるような緊張感が感じられます。
多くを語ることはないのに、彼の佇まいやちょっとした目の動きや仕草だけで、キム部長がなにを考えているのかが、伝わってくるのです。今作ではイ・ビョンホンの新しい一面を知ることができる作品です。
この映画が実話に基づいていると知ったとき、あなたはなにを思うか…。韓国で実際に起きた事件をもとに制作され、2011年に本国で公開されると460万人以上もの観客を動員。あまりの衝撃に世論が動き、ついには韓国の法律をも変えた衝撃作!主演を務めるのは、『コーヒープリンス1号店』『あなたの初恋探します』などでおなじみの、韓国人気俳優・コン・ユ。主人公とともに奮闘する人権センターで働く女性役を、後に『ロマンスが必要2』『82年生まれ、キム・ジヨン』などで主演を務めるチョン・ユミが好演。主人公のカン・イノ(コン・ユ)は美術教師。大学時代の恩師の紹介で、とある郊外の聴覚障害者学校に赴任することになる。手話ができる彼は、耳が不自由な生徒たちと交流をはかろうとする。しかし生徒たちは心を開こうとせず、どこか異様な雰囲気を放っていた。ある晩、イノは学校で女子生徒の悲鳴のような叫び声を耳にする。日中の職員室では、教師が男子生徒を“教育”という名目のもと激しく殴打していた。この学校はなにかがおかしい…。イノはある場面を目撃したことをきっかけに、さらなる衝撃の事実を知ることとなる。イノと生徒たちの行方は? この世界に希望はあるのか?
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