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【レビュー】
この映画を観た感想として一言で言うと、「一作目よりもテンポは悪くなったけど、恐怖の度合いやストーリーの深さが増した作品」という印象です!
それでは、印象に残った評価ポイントを一つずつ見ていきましょう!!
良かった点①
《進化した映像によるホラー演出》
まず良かったところは、「進化した映像によるホラー演出」ですね!!
一作目では「テクニカルな恐怖演出」であっても、どこか物足りなかった「ホラー映画としての怖さ」ですが、今作では「驚かされる怖さ」や気持ち悪いモンスターのような「ビジュアル的怖さ」が強く、一作目よりも「怖い」印象を強く感じました。
もちろん、テクニカル演出やユーモアさによるインパクトもあり、怖いだけでなく映像としての面白さもあって良かったです!
イットならではの、異次元的な映像体験には大満足ですね!!
良かった点②
《更に深く描かれるテーマ》
次に、前作よりも「深く描かれるテーマ」ですね!!
一作目では、子供たちが向き合いたくない恐怖やコンプレックスと戦う姿を描いていましたが、今作では大人の目線で、大人が故の子供の頃に残る思い出したくない記憶、又は後悔している記憶と向き合う姿や、変化への恐怖、過去への囚われが描かれており、視点の違いによって1作目との差別化をされていて、とても良かったです!!
そして全体を通して伝えたいことは何なのかについても、「まとめ」として深く描かれているように感じました。
「ペニーワイズとは何なのか。」
彼は恐怖心やコンプレックス等の負の感情の塊が作り出した悪魔だと思います。
(普通は子供に楽しんでもらうのが道化師だが、見た目によって怖がられてしまう等のコンプレックス)
子供は特に恐怖やコンプレックスが芽生えやすいですよね。
また、それは大人になるにつれて忘れていってしまうものでもあります。
ですが、「恐怖やコンプレックス」を持った人が誰にも頼れず、「それ」に負けてしまうとどうなると思いますか?
それは「自殺」や「自分を見失う」(ペニーワイズ(恐怖やコンプレックス)に殺される、又はいじめ・殺人に意識が向けられてしまう)ことに繋がるのです。
つまり、恐怖やコンプレックスを具現化したものがIT(それ)『ペニーワイズ』であり、それに向き合う(戦う)には助け合える友達や頼れる人(親等)が必要である、というメッセージなのではないかと思いました。
なので、『ペニーワイズ(恐怖、コンプレックス)』は殺される(解決する)べきであり、むしろ殺されたいと自らも思っているのかもしれません。
また、子供の頃に経験したことや感情は大人になるにつれて少しずつ忘れてしまいますが、仲良くしていた友達と再び会うと、良い思い出も嫌な思い出も沸々と思い出されます。
そして、「心の奥に眠っていた嫌な思出やコンプレックス(後悔)」には、時に向き合わなければ前に進めないことがあるのです。
そのような、誰でも普通にある子供から大人への変化とは相まって残る思い出をホラー風の描写としてストーリーに組み込んでいるということも、メッセージ性としてあるように感じましたね!
こう考えると、ただのホラー映画ではないことが伺えますよね。
良くなかった点①
《前半のテンポの悪さ》
良くなかったのは、「前半のテンポの悪さ」ですね。。
一作目は子供でだったキャラクターが、今作では27年後の大人になるということで、子供から大人へキャストが大きく変化する為、どの人がどの人なのかを紹介し、鑑賞者に思い出させるというフェーズがあることや、割と淡々と展開していく為、前半では多少眠くなる要素を感じてしまいました。泣
必要なフェーズではありますが、だらだらとしている印象でしたので、ある程度テンポをつつしっかり描くという意味で、全体の尺は169分ですが、140~150分くらいでも良かったのではないかと思いますね!!
【総評】
総評として、「前半のテンポの悪さ」は悪印象でしたが、「進化した映像によるホラー演出」や「更に深く描かれるテーマ」の点は素晴らしく、一作目よりも怖く深い作品だと思いました!
ただ、一作目の方がテンポが良く長くもないので、観やすいんですけどね!!
ホラー映画としてはこちらの方が高評価ですね(*^_^*)
多少のつまらなさを感じる点はありますが、
考察をすればするほど面白いです!!
是非皆さんも「ホラー」としてだけでなく、「メッセージ性」も考えながら観てみてくださいね!!
後は、登場人物が多く、キャストも大きく変わりますので、改めて一作目を観た後に臨むことをオススメしておきます!
前作から27年後、再びルーザーズが集まり”それ”(ペニーワイズ)に挑む、甘酸っぱい記憶と悍ましい記憶が蘇る同窓会ホラー !
ホラー界のレジェンドのカメオ出演、”あの映画”のオマージュなど…ニヤリとするシーンも散りばめられていて、気付く度にテンションが上がりました(笑)
そしておデブでいじられまくっていたベンの、ナイスガイな豹変ぶりにビックリ。
169分という上映時間の長さも違った意味でスリル満点!(上映前におトイレ済ませてくださいねー)
ホラー版スタンドバイミー(笑)