ギャグ漫画の巨匠・赤塚不二夫さん原作の「おそ松くん」から十数年後の時代を描いたアニメ、「おそ松さん」。 2015年秋から2016年春にかけて2クール放送され、世代を超えて大ブームを巻き起こしました。その影響力は大きく、様々な業界とコラボしています。
「おそ松さん」の魅力をおさらい
大人になった松野家の六つ子を描く
「おそ松さん」は、「おそ松くん」時代から時を経て、大人になった松野家の六つ子とその周囲の人々の日常を描くギャグアニメです。
ギャグ漫画の神様・赤塚不二夫さんの作品である「おそ松くん」の後継作ということもあって、「おそ松さん」はギャグ満載です。
SFネタやパロディネタなど、ジャンル問わず様々なネタをふんだんに使っています。
また、誰もが知る人気声優の数々を起用し、「おそ松くん」を知らない新規ファンや、声優ファンの女性視聴者を多く取りこみました。
その人気はとどまるところを知らず、超人気コンテンツとして一躍有名になり、コンビニや医薬品メーカー、官公庁など様々な企業・組織とコラボしています。
人気声優が大集合!
「おそ松さん」は、松野家の六つ子に人気声優陣を起用していることでも知られています。
長男おそ松役には、「金色のガッシュベル!!」の高嶺清麿や「ファイナルファンタジー7」のクラウド・ストライフなど、数々のアニメ・ゲームで主役を務めている櫻井孝宏さん。
次男カラ松役には、「マクロスF」の早乙女アルト、「月刊少女野崎くん」で野崎梅太郎を演じている中村悠一さん。
三男チョロ松役には、「進撃の巨人」のリヴァイ役、「化物語」シリーズで阿良々木暦役を演じている神谷浩史さん。
四男一松役には、「コードギアス」のルルーシュ役、「暗殺教室」の殺せんせー役などで知られる福山潤さん。
五男十四松役には、「ジョジョの奇妙な冒険」の空条承太郎役、「黒執事」のセバスチャン・ミカエリス役の小野大輔さん。
六男トド松役には「アイシールド21」の小早川瀬那役、「千と千尋の神隠し」のハク役の入野自由さん。
というように、それぞれ主役経験の豊富な超豪華声優陣が起用されています。
その他にも、ヒロインのトト子には「マクロスF」のシェリル・ノーム役で知られる遠藤綾さん、シリーズを象徴するキャラクターであるイヤミには「銀魂」の沖田総悟役の鈴村健一さんを起用するなど、脇を添えるキャラクターにも力が入っています。
六つ子の個性が光る
「おそ松さん」といえば軽快なギャグが持ち味ですが、六つ子のキャラクター設定にも重点が置かれています。
松野家の六つ子たちは全員ニートという設定。しかも働く気は無く、だらだらと過ごし、自他ともに認める”クズ”であることが作中で強調されています。
しかし、そんな顔も性格もそっくりの六つ子ですが、それぞれ個性が大きく違います。
長男・おそ松は、六つ子たちのリーダー的存在。パチンコ・競馬好きでちゃらんぽらんな行動も多いですが、実はとても兄弟思いです。
次男・カラ松はナルシストで常にイタいファッションをしており、兄弟たちから呆れられることもしばしば。
しかし、居間の灯油を兄弟たちの誰よりも多く入れていたり、一松のピンチを咄嗟に救ったりするなど、基本的には優しい性格をしています。
三男・チョロ松は六人のなかで割とまともなツッコミ役。一見真面目で就活にも積極的な様子を見せますが、上昇思考が強いだけで実際は何もしていないという評価も。
四男・一松はネコ好きで、いつも猫背でけだるそうにしています。暗そうな見た目に反して、何気にボケにノリノリだったりと、意外な一面があります。
五男・十四松は、とにかく明るく元気。しかし、株をやっているような様子を見せたり、分裂して体内に潜りこんだり、むやみやたらにハイテンションだったりと、兄弟たちにとっても謎が多い存在です。
六男・トド松はおしゃれで、六つ子のなかでは一番社交的なポジションです。末っ子であるためか、一番兄弟たちに対する容赦がなく、「ぼくは兄さんたちが恥ずかしい」と公言してはばからない非情さも持っています。
このように、六つ子の性格はとてもバラバラで、彼ら一人一人にスポットがあてられているため、「おそ松さん」の面白さがより引き立っています。
ギャグだけじゃない! 感動する話も多数
「おそ松さん」はギャグばかりだと思われがちですが、実は感動する話も多数あります。
「エスパーニャンコ」では、猫以外に友達を作れない一松の話を、「十四松の恋」では十四松がはじめて恋をした女性との話を、「チビ太の花の命」ではチビ太が助けた花が女の子の姿になって恩返しをする話を、「手紙」ではチョロ松をきっかけとした六つ子の自立の話を描いています。
それぞれの結末が感動的で、ファンからの反響が多く寄せられました。
こうしたギャグ以外の、よりキャラクターを掘り下げたエピソードが良いエッセンスとなって、「おそ松さん」は一層面白い作品となっています。
外伝であるF6やじょし松さんも人気
「おそ松さん」には、イケメンになり頭身も高くなった六つ子・F6や、六つ子全員が働く女性になったじょし松さんなど、外伝的なエピソードもあります。
F6はヒロインであるトト子ちゃんを中心にした乙女ゲーム風エピソードです。
じょし松さんは、松野家の六人の設定が、”六つ子”から”友人”に変わり、女性の友人同士の会話がリアルだと評判になりました。
これらのエピソードもファンの間では人気で、「おそ松さん」本編と同様にグッズ化されています。
人気はアニメを超え、コラボグッズも多数販売
「おそ松さん」はアニメの枠を超え、様々な業界・業種とコラボレーションをしています。
身近なところでいえば、「ローソン」や「ファミリーマート」、「セブンイレブン」など各コンビニでもコラボを展開。一番くじやお菓子などと多数コラボしています。
また、大江戸温泉物語やマツモトキヨシ、日本中央競馬会(JRA)などともコラボをしており、ここでしか見られない「おそ松さん」キャラやグッズがありました。
日本中央競馬会とのタイアップではオリジナルアニメも制作され、2016年12月12日にテレビ東京で放映されました。
さらに厚生労働省の最低賃金のイメージキャラクターや、侍ジャパンとコラボしたことでも世間を驚かせました。
このようなタイアップやコラボレーションはネットニュースで頻繁に取り上げられるなど、「おそ松さん」の話題性の強さがうかがえます。
消えた幻の一話
「おそ松さん」の第一話は、放映後、制作委員会の決定により見られなくなっています。DVDやブルーレイなどの円盤にも未収録となっており、まさしく幻の一話となってしまいました。
第一話の他にも、第三話でテレビ版とDVD版では内容が違うことがあるなど、「おそ松さん」放送時は数々の騒動を引き起こしました。
「おそ松さん」の人気は舞台にも!
さらに「おそ松さん」の人気は留まるところを知らず、2016年9月から10月に『おそ松さん on STAGE ~SIX MEN’S SHOW TIME~』のタイトルで舞台化しています。
キャストは、おそ松役に高崎翔太さん、カラ松役に柏木佑介さん、チョロ松役に植田圭輔さん、一松役に北村諒さん、十四松役に小澤廉さん、トド松役に赤澤遼太郎さんと、こちらも声優陣に負けず劣らずの若手実力派揃い。
大阪公演、東京公演どちらとも満席になるなど、原作と同じく人気になっています。
参考元
- ・参照リンク:TVアニメ「おそ松さん」公式サイト
- ・参照リンク:おそ松さん - Wikipedia
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