「スポーツ史上最大の番狂わせ」と報じられた、2015年のワールドカップでのラグビー日本代表の劇的な勝利の衝撃は記憶に新しいですよね。そんなラグビーを題材にしたマンガが月刊モーニングtwoで現在連載中です。その名も「ALL OUT!!」作者は「ディヴィッドの肖像」で第60回ちばてつや賞を受賞、今回が初連載という新進気鋭の漫画家、雨瀬シオリ氏です。
ストーリー
物語は、神奈川県立神奈川高校(ジンコー)の入学式から始まります。主人公の祇園健次は喧嘩っ早い性格で、身長の低さにコンプレックスを抱いています。
そんな彼が自分と正反対の、高身長で大人しい性格の石清水澄明に出会います。祇園は、石清水に同行する形で「ラグビー部」の見学に行きます。
試合をしている部員たちの姿、そして「ボールを持っている奴が主役だ」という言葉に惹かれ、祇園は入部を決意します。
物語はそんな2人が、副キャプテンの八王子、キャプテンの赤山濯也(せきざんたくや)と個性豊かなメンバーたちと共に成長していく姿が熱く描かれています。
ALL OUT誕生秘話
作者である雨瀬シオリ氏は、「男性が主人公の熱い漫画を描きたい」と思っていたようで、最初からラグビー漫画を描こうという気はなかったそうです。
しかし、編集者であり元ラガーマンである竹本佳正氏からラグビーの小話を聞くうちに興味を抱き、打ち合わせを重ね、めでたく連載が決まったそうです。
編集者であり、ラグビー経験者でもある竹本氏は、ラグビー経験者もそうでない未経験者も読んでいて違和感なく楽しめる描写になるように心がけているそうです。
個性と魅力にあふれたキャラクターたち
「ALL OUT!!」に登場するキャラクターたちは、皆それぞれ魅力的な個性、そしてバックボーンを持っています。身長の小ささに悩みながらも、いつも全力でぶつかっていく主人公の祇園。
高いラグビーセンスを持ちながらも、過去の出来事が原因でラグビーから離れていた石清水。
人一倍ラグビーに情熱を注ぎ、たった1人花園への出場を思い続けていた部長の赤山濯也など、とにかく個性の強いキャラクターたちが登場します。
そんなバラバラな彼らが一丸となって練習や試合に挑み、成長していく姿は非常に情熱的です。
学生時代に部活に打ち込んでいた方、そうでない方も、きっと彼らの発する熱にあてられることでしょう。
ラグビー選手はとても筋肉質な方が多いですが、「ALL OUT!!」もその例外ではありません。
雨瀬シオリ氏が描く選手たちは、みな強靭かつ美しい肉体を持っています。
ここまで肉体美を描いているマンガも最近なかなかありません。
女性読者に人気がつくのも納得ですよね。
史上初!ラグビーのTVアニメスタート!
2015年、「ALL OUT!!」のアニメ化が発表されました。
2016年11月現在、TOKYO MX、MBS、BS11他にて放送中です。
監督は「寄生獣 セイの格率」などを手がけた清水健一氏。シリーズ構成・脚本は「まりあ†ほりっく」「Free!シリーズ」など多くの人気作品の脚本を担当した横谷昌宏氏。
加えて、「黒子のバスケ」などで脚本を担当した入江信吾も脚本を担当します。
キャラクターデザインを務めるのは、「BLACK LAGOON」「TERRA FORMARS」などでデザインを担当した筱雅律(しのまさのり)氏です。
肉体美を描くことにおいては右に出る者はいない筱氏が、雨瀬氏が描く色気のあるキャラクターたちを余すことなく再現しています。
主人公の祇園と石清水の声を担当するのは、千葉翔也氏と安達勇人氏というフレッシュな2人です。
脇を固めるのは細谷佳正氏、逢坂良太氏、小野賢章氏といった実力派声優陣です。
彼らが一丸となり、テレビアニメ史上初のラグビーアニメ製作に挑みました。
ワールドカップを機に、人気が徐々に高まりつつあるラグビー。
この「ALL OUT!!」が更なる起爆剤となるのではないでしょうか。
参考元
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