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【吉田類の酒場放浪記】は2社の動画配信サービスで配信中です。
定額見放題2社です。ここでは配信されているサービスの詳細を紹介します。
※実際の配信状況は各VODサービスをご確認ください。
目次
酒場という聖地へ。酒を求め、肴を求めさまよう…。酒場詩人・吉田類が、東京や全国各地の美味しい酒と肴を求めて居酒屋を飲み歩く人気番組。路地裏に灯る赤提灯に誘われてふらりと暖簾をくぐれば、煙る店内に羽を休め英気を養う男達の騒めきがあった。ドラマよりドラマチックな人情劇が繰り広げられる、温かい酒場の一夜をご堪能ください。
吉祥寺「いせや総本店」
学生が多く若者の街という雰囲気の吉祥寺。シンボルとも言うべき「井の頭公園」では多くの人々が憩う。大きな池の小島に渡り水棲動物やカモと戯れる吉田さん。公園を後にすると街中に忽然と現れる、古い遊郭のような2階建ての建物が「いせや屋」。煙漂う店先では男たちが昼間から立ち飲み、いい具合にすすけた店内で頂く老舗の焼き鳥の味は老若問わず愛され続けている。
池袋「万代家(もづや)」
池袋の「猥雑な街」というイメージに反し、今回は「大人の街」という一面を求め歩いてみた。まずは西口の喧騒から隔絶された場所「自由学園明日館」。帝国ホテルを手掛けたF・ロイド・ライトが設計の歴史的な建物でコーヒーを頂くことができる。東口には大人の集う「喜平」へ立ち寄る。そして、目指すは「万代家(もずや)」。この道40年の主人が作るのは、季節感を大切にした手の込んだ料理ばかり。料理と日本酒との相性を考えるのも楽しい大人のための居酒屋である。
田端「神谷酒場」
いたるところに開発の手から生き延びた風情が残る町、田端。商店街は昭和初期の雰囲気のまま保存されているかのよう。「赤紙仁王」は、体の気になるところと同じ場所に赤い札を張るとご利益があるという阿吽の石像。酒飲みの吉田さんが石像のどこに札を貼る?そして、明治通りにそこだけ時間が止まったかのような「神谷酒場」がある。浅草の神谷バーからのれん分けをして以来、地元に愛され70年のこの店で、自家製の炭酸で割った「電気ブラン」のハイボールを頂く。料理も家庭的で気がつくと昭和初期へトリップしてしまう。
西荻窪「戎(えびす)」
俗に言う「中央線カルチャー」の中心地とも言えるのが西荻窪。決して派手ではないが独特のマニアックな店が溢れる街である。まず、向かったのが「興居島屋(ごごしまや)」。欧米の古い絵本やマッチ箱の装丁紙などノスタルジックな商品の並ぶお店である。そして、秋にオススメのオープンエアな焼鳥屋「戎(えびす)」。まるで東南アジアの屋台街のような空間で、簡素なテーブルが並び星空を見ながら極上の焼き鳥を味わえる。
北区「埼玉屋」
東十条の庶民的な小さな商店街の先に「篠原演芸場」を発見。中は超満員のお客様。23区内では現在2つしかない大衆演芸場でのひとときは、興奮と癒しを与えてくれる。 そして、開店時間4時をめがけて「埼玉屋」へ。これ以上新鮮な豚レバ刺しは他ではお目にかかれない。串焼きも最上級の豚の肉に、部位にあわせてのソースを勧められる。氷を一切入れず、塩とともに供されるレモンハイは必飲です。家族経営の息のあった仕事振りも美しく、鑑賞して楽しい。
赤羽「まるます家」
JR埼京線・京浜東北線・赤羽駅の北改札口から出ると、大きな街が広がる。荒川の方へのんびりと散歩をすると「小山酒造」の看板を発見。23区で唯一の造り酒屋。現代的な酒造方法を見学させてもらう。 赤羽東口の飲み屋街の奥に風情ある堂々とした佇まいの「まるます家」がある。朝9時から営業しているとあって昼にはもういい感じのオジさんもちらほら。名物のうなぎ料理、すっぽん鍋などを日本酒とともに堪能。
西巣鴨「高木」
都営三田線・西巣鴨駅から古いお店も多い小さな商店街を抜け「旧古河庭園」へ。和洋2つの庭園には、季節によりバラなど華麗な花が咲き乱れる。歴史的建造物の美しさや物語を知的に楽しもう。 そして夕暮れには、明治通り沿いの「高木」へ。地元の人で活気溢れる大正13年創業のこの店で、もつ焼きと焼酎「ミルク割り」を堪能する。
日暮里「豊田屋」
JR山手線の日暮里駅を谷中方面に下りると、のどかな下町の風景が包んでくれる。路地を覗きながら散歩をすれば発見は多い。土蔵を改築したギャラリー「すぺーす小屋」では、古民家の情緒をたっぷり味わえる。 日が暮れたら駅の反対側へ。日暮里紳士の憩いの酒場「豊田屋」に行こう。ひと手間かけた鰯料理で酒がすすむ。海の幸を安く美味しく堪能できるお店である。
飯田橋「鳥城酒蔵」
JR総武線の飯田橋といえば神楽坂。しかし、極めつけの酒場は神楽坂にあらず。まあ、まずはお昼間の散策、少年たちの夢ツリーハウスが出迎える「アユミギャラリー」で心を弾ませよう。お堀端の「キャナルカフェ」もいい雰囲気。 そして夕暮れ前には「鳥城酒蔵」へ。売り切れ必至の牛レバ刺しとナンコツタタキを味わうには、早めに行かなくては。1年中、飲めるにごり酒(親玉)をデザート替わりにシメに飲んでいただきたい。
#11 立石「江戸っ子」
立石の名の由来とは?それを探るべく、吉田さんは由来となった石を発見。その後、庶民的な商店街で地元の人々とふれあう。そして、この庶民的な街・立石で絶大な人気を誇る「江戸っ子」。常に満席・行列覚悟のこの店はもつ焼きがメイン。昔ながらのコの字カウンターで、氷無しのハイボールを飲めばすぐに常連の仲間入り。
#12 新宿「鼎(かなえ)」
大都会・新宿には庶民的なエリアが残っている。3丁目界隈もその1つ。ここを語るには、寄席「末廣亭」は外せない。飲みに行く前に古典芸能をちょっとのぞいて見る吉田さん。そして向かうは「鼎(かなえ)」という名のお店。落ち着いた雰囲気の中、この時期だけの「ひやおろし」を飲み、秋の魚介を中心とした確かな味の料理を堪能。
#13 曳舟「三祐(さんゆう) 酒場」
常日頃気になっていた「ハイボール」という下町特有の飲み物。今回はその謎を探る。まずは、商店街をぶらりと歩いていると「吉備団子」の文字が。懐かしい味を頂くと江戸っ子のご主人が目の前にある「子育て地蔵」を案内してくれた。日も暮れて、創業75年「三祐酒場」へ。ここで下町ハイボールの謎が明らかになる!?
#14 渋谷「富士屋本店」
繁華街・渋谷には色々なタイプの酒場がある。ここでは普通の飲み屋に行っては面白くない。地下に下りるとそこは男のざわめきに満たされた異空間があった。1周30m以上の巨大立ち飲み屋「富士屋本店」である。立ち飲みとは思えないアイデアに溢れたつまみと酒の安さに感激まちがい無し。他にジャズ好きにはたまらないカフェも紹介。
#15 四つ木「えびす」
高速インターでしか知らない人も多いが、四つ木は実に庶民的な街。まずは「めだかの小道」で童心に帰り、老舗味噌屋「坂本商店」で味噌を嘗めればもう酒しかない。向かいにある大衆酒場「えびす」へ。ここは地元衆が静かに酒を飲む四つ木のオアシス。その日市場で仕入れた魚介メニューやフグのひれ酒まで全て安くてうまい!
#16 品川「あかねや」
品川の港南口側は最近近代的な都市開発が進み、一気に注目されるエリアとなった。しかし、その品川で吉田さんが訪ねるのは、奇跡的に駅前に残された迷路のように路地が続く一角。その中ほどにある「あかねや」は、魚介が自慢のお店としてこの地で50年愛されてきた。魚介以外にも、鍋料理や国産の牛だけを使う煮込みも人気。近代的だけではない、品川のもう1つの愛すべき顔である。
#17 大井町「大山酒場」
京浜東北線の大井町と言えば、大井町線・りんかい線も交錯する巨大ターミナル駅。そこに残るのはいくつもの路地。この地の大切な台所として昼も夜も客でごった返す。「大山酒場」はそんな中にあって古き良き酒場のイメージそのもの。たくさんの家庭的なメニューがある中、冬の時期には「おでん」を求めて客がやってくる。ぶらりと立ち寄り、暖まってはぶらりと帰るそんな酒場である。
#18 大森「蔦八(つたはち)」
京浜東北線の大森は古くから「海苔」の産地として知られた場所。創業130年の「守半本店」はなんと「焼き海苔」を世に広めたルーツのお店。吉田さんは酒のつまみにもなると早速焼きたての海苔を堪能。そして、「熱燗でも・・・」と行ったのが「蔦八」。コの字カウンターの中では大鍋で継ぎ足し煮込まれ続ける「煮込み」が待ち受ける。そして何より女将さんの手作りの家庭料理が身も心も温めてくれる。
#19 蒲田「鳥万(とりまん)」
京浜東北線の蒲田は、鳥料理のお店がやたらに多い。「鳥文化」なのだろうか。蒲田で知らぬものはいない「鳥万」もそんな鳥を商うお店。今では鳥以外のメニューも人気で、5階建ての巨大な居酒屋であるが連日満席。それもそのはず、魚介などは毎日市場で仕入れ新鮮な素材を使っている。鍋も1人前なんと380円からと驚異的!他に「タイヤ公園」に立ち寄り、吉田さん童心に帰る。
#20 中目黒「ばん」
中目黒は、独特なサブカルチャーの雰囲気漂う街である。目黒川を散策し、不思議な「赤目黒」という看板を発見。そこは一体どんなお店か? そして、「ばん」へたどり着いた吉田さんは驚く。なんと、ここは居酒屋の定番「サワー」の発祥地であった。名付け親であるご主人が焼く極上のヤキトンをサワーで流し込む。そして、謎のメニュー「トンビ」とは?
#21 勝どき「かねます」
勝どきに行く前に、吉田さんは築地へ。最高の魚介が集まるこの地には、一般の人でも手軽に魚を味わえる店がある。腹ごなしに立ち食いで寿司をつまむ。勢いのついたところで入る「かねます」も実は立ち飲み。しかし、牛刺し、ウニ、白子など高級素材を使った肴は料亭とも肩を並べるもの。どこからともなく噂を聞きつけた客で店内はいつも満員状態。ハイボールでそんな料理を流し込めば、立ち飲みということさえ忘れる。
#22 虎ノ門「鈴傳」
虎ノ門はいわずと知れたビジネス街であるが、ここに名店「鈴傳」がある。四谷の酒屋が経営するこの酒場は、「酒を美味しく飲む」ための場所で値段も雰囲気も庶民的。十四代本丸400円と信じられない安さで、圧倒的な数の日本酒を楽しめる。肴もあくまで「酒が第一」に考えられ、手の込んでいないシンプルなものばかり。最後は「吉田さん流「にごり」をデザート感覚で。他に、吉田さん行きつけの「立ち飲み竜馬」にも立ち寄る。
#23 月島「魚仁」
月島は全国的にも「もんじゃ」で知られる街であるが、吉田さんにとっては「酒」の街。路地裏にある「元気」で珍しい串に刺した煮込みを堪能し、向かうは「魚仁(うおじん)」。主人がバイクでリヤカーを引き市場で仕入れてきた新鮮な魚介がカウンターに並ぶ。煮穴子、ホタテ、マグロカマと魚介の迫力と安さで、連日店先にまで客はあふれる。「ここに毎日来るサラリーマンや女性客がうらやましい!」と吉田さんは酒を一気に飲み干す。
#24 小岩「一力」
江戸川区の小岩には神秘的な木があった。善養寺の「影向(ようごう)の松」は樹齢600年、その姿にはただ圧倒される。そんな木のパワーを頂き、吉田さんは酒を飲みに行く。もつ焼きの「一力」は地元に大人気の酒場。なんと1本80円のもつ焼きは薄くスライスされ、サッとあぶるため絶品の歯ごたえ!兄弟でやっており2階は趣味の店となっている。なんとも不思議な1軒で2度美味しいこの店の魅力に吉田さんも酔いが回ってしまったようだ。
#25 錦糸町「三四郎」
東京の東の大都市・錦糸町にも古い酒場はある。そこを目指していく前に、童心に帰ろうと駄菓子問屋へ。しかし「エワタリ」で吉田さんが選ぶのは、やはり酒のつまみになるようなものばかり。そして、テレビ初登場となる「三四郎」は錦糸町で渋い光を放つ酒場。岩手出身の女将さんが切り盛りし、もつ焼きと豊富な家庭料理が自慢の店である。最後に若い女性にお酌された吉田さんの赤い顔は酒の酔いなのかそれとも・・・。
#26 阿佐ヶ谷「与っ太」
けやき並木が美しい阿佐ヶ谷に釣り堀があると聞き、吉田さんは金魚釣りに挑戦。さてその結果やいかに?そして夜訪れたのは、美味しい日本酒が飲める「与っ太」。日本酒好きが高じたご主人が脱サラしてこの店を開いた。酒は徹底管理、毎月品揃えを変え、酒を美味しく飲むための肴しか置かないこの酒場には当然日本酒好きが集う。奥深き日本酒の世界へ吉田さんも完全にはまってしまう。
#27 湯島「岩手屋」
「湯島天神」で有名な湯島でお参りする吉田さん。受験シーズンと言うこともあってたくさんの絵馬が掲げられているが、吉田さんはやはり酒に関するお願いをするのか?落ち着いた雰囲気の湯島にあって岩手郷土料理を出す「岩手屋」は、故郷に帰ったような気分を味わえるお店。地酒と東北の郷土料理で身も心も温まり、最後の締めは岩手のすいとん「ひっつみ」で幸せ気分に浸る。
#28 中野「八千代」
若者文化と下町文化がミックスしたような雰囲気の中野にはやはりユニークな店が多い。800種類ものタバコを置く「万富」で吉田さんパイプに挑戦。酒の香りのする葉を楽しみ酒場へと向かう。そして裏道にひっそりと50年続く「八千代」は、吉田さん行きつけの居酒屋。カウンターだけの小さい店ながら温かな雰囲気で女将さんの手料理と隣り合う客同士のトークで中野の夜は更ける。
#29 練馬「金ちゃん」
開発され古い商店街が姿を消そうとしている練馬で、40年の歴史を誇る立ち飲み屋「登美屋」に立ち寄る。しかし地元の客が殺到するこの店も時代に流され閉店する運命に。次に向かうは練馬の超人気店「金ちゃん」。主人の金ちゃんが毎日一串ずつ仕込むうまいもつ焼きと大衆的な値段のつまみ目当てに客の熱気は最高潮。練馬の大衆酒場文化はこの店が担うことになるようだ。
#30 上野桜木「おせん」
古きよき下町風情が残る上野桜木。まずは井戸水を使った豆腐で名高い「藤屋豆腐店」へ。主人に勧められるがままに豆腐にあるモノをかけていただく、さてその味は?そして、その建物の存在感に驚く「おせん」はおでんの老舗。おでんしかない店ではあるが、女将さんの人柄に引きつけられ親子何代にも渡り通う常連が詰め掛ける。吉田さん、難攻不落のこの店に太刀打ちできるのか?
#31 亀有「大衆酒場 ハッピー」
マンガで有名な亀有になぜか甲冑専門店があった。実際に着て武将気分に浸る吉田さん。さて、ここで目指すのは「ハッピー」というめでたい名の酒場。驚きの魚介を驚きの料金で出すお店であった。ご主人の華麗な包丁さばきで毛ガニ、カキ、関サバなどが次々に出され、吉田さん大満足。しかし最後には2500円もする「ハッピー汁」なるメニューに遭遇。その正体とは?
#32 新橋「酒蔵 かっぱ」
酒場と言えば新橋ではあるが、意外にも番組としては今回初潜入。しかし、吉田さんにとってはホームグラウンドということでまずは怪しい立ち飲みテントへ。そのあと向かうのは「かっぱ」という夫婦で営む居酒屋。その日使う分だけ仕入れるという魚介を使った料理は、カウンターのため調理の様子を目の前で見ることができる。新橋にあってアットホームな居酒屋である。
#33 京成小岩「銚子屋」
JR小岩駅周辺と違い、京成小岩駅周辺はほぼ住宅地。そんな住宅地の中、忽然と現れるのが酒場「銚子屋」。女将さんが銚子出身ということで、銚子の味覚を堪能できる。しかし、ここの魅力はそれだけではない。なんと年中無休で朝7時から営業している気さくなご夫婦の魅力に尽きる。
#34 有楽町「鳥藤」
有楽町と言えば「ガード下」ということで、早速ガード下を散策する吉田さん。オシャレ系の店が増える中、どっこいディープな店もある。「鳥藤」は50年の歴史を誇る酒場。席につくなり勝手にどんどん料理が運ばれてくる。客に選択の余地は無い。締めは戦後からのメニュー、名物「ミルクワンタン」である。この味を求め、昔から通う都庁職員が後輩を引き連れ今も新宿からやってくる。
#35 綾瀬「大松」
もつ焼きの「大松」は綾瀬の超人気店。さすがの吉田さんもそのパワーに圧倒された。しかも、いくつものオリジナルのモツ料理が飲んべえの探究心をくすぐる。中でも「バクダン」とは一体何だ?最後は巨大なハイボールのピッチャーでお客さんと大盛り上がり。
#36 菊川「みたかや酒場」
菊川駅すぐの場所にある英国アンティークの店「クルスオーアンティーク」で色々と物色。併設されたカフェでは休憩もできる。そして、「みたかや酒場」は吉田さんの行きつけの酒場。夫婦で切り盛りするこの店には客が作り出す熱気が溢れる。料理が美味しいのはもちろんのことであるが生真面目なご主人と豪快な肝っ玉かあさんに会うため、常連は毎日この店に通うのである。
#37 お花茶屋「東邦酒場」
お花茶屋、まずは「郷土と天文の博物館」へ。ここで昭和30年代の「お茶の間」を見つけた吉田さん、特別に中へ入らせてもらいノスタルジーに浸る。そして今回の酒場は「東邦酒場」。内装は比較的新しいが実は2代目が継ぐ歴史ある居酒屋である。若き2代目は多くのオリジナル料理を考案するアイデアマン。次々とユニークな料理が繰り出される。
#38 堀切菖蒲園「喜楽」
まずは駅名にもなっている堀切菖蒲園に寄らない手はない。しかし菖蒲の見頃は6月、行ってみるとまだ芽吹いた程度だった。今回目指すのは「喜楽」。創業47年家族経営の店。作り置きはしない手作りの料理が250〜400円程度と超下町料金。しかし、店も客もなかなかディープな雰囲気でさすがの吉田さんも押され気味。無事帰って来られるのだろうか?
#39 西大島「こん平」
西大島といえば「砂町銀座」。庶民的なこの商店街で吉田さんはビール片手にぶらつきながら色々な店でつまみ食い。なんてやっているうちに酒場へ。「こん平」には新鮮な豚のホルモン求め遠方からも客が集まる。その秘密は刺身盛り合わせ900円で氷解する。極めつけは「ホーデン」。その柔らかさといったら他の肉と比べ物にならない。しかし、ホーデンって何だ?
#40 東向島「十一屋」
東向島はその昔、玉ノ井と呼ばれ墨東綺譚の舞台となった。かすかな遊郭の名残を訪ね歩く。行き着く酒場は「十一屋」(じゅういちや)」。堂々たる2階建ての老舗。ここではいかにも下町の住人といった客達が吉田さんに襲いかかる。料理のほうも下町らしいバラエティに富んだ酒の肴ばかりだが、この店はそれだけでは終わらない。1粒で二度美味しいというこの店の魅力とは?
#41 静岡「たかの」
東京を離れ静岡へ。大正12年創業の老舗居酒屋「たかの」。飴色に輝く店内は、老若男女の常連でいっぱい。3代目と4代目の家族で店を守っている。定番メニューには特別な料理はないが、季節ごとに地のものをシンプルに味わうことに幸せを噛みしめることが出来る居酒屋である。駿河湾特産の桜エビのかき揚げは旬の時期に迷わず食すべき。
#42 焼津「赤兵衛」
吉田さんが静岡へやってきたもう一つの目的、それは焼津であった。焼津といえば「磯自慢」、どうしてもここは訪れたかった。幻の名酒の酒蔵を訪ね大吟醸純米を頂く。そんな日本酒を求めたどり着くのが「赤兵衛」。カツオ中心に焼津でとれた地魚に地酒を合わせる。最後に頂くのはもちろん磯自慢。酒好きにはたまらないこの大衆的な居酒屋を堪能する。
#43 用宗「おおいし」
静岡の名産「シラス」を求め産地の用宗へ。まずは海辺にある干物屋「かねいち」で即席バーベキューを楽しんで勢いをつける。そして向かった「おおいし」は用宗港近くにあるシラス丼で名高い料理屋。一見怖そうな主人だが、地元の海の幸を愛し、その素晴らしさを熱く語ってくれる。良い素材には手を加えず、どの料理も最高の状態で提供される。
#44 静岡「たこ八」
話題の「静岡おでん」を求め「たこ八」へ。独特の濃いダシに鰹節粉をかけるおでん屋の中でも人気の店。屋台から始めたおかあさんが40年継ぎ足したおでんの味は絶品。狭い店内のここのルールは、客が自分で飲み物やおでんを勝手に取ること。いつしか生まれる心地よい一体感を味わう。
#45 焼津「蓬来荘」
港町・焼津のすごさを体感するため「さかなセンター」へ。一般客向けの巨大な魚市場である。そんな焼津人の魚へのこだわりは「蓬来荘」で極まる。旅館でもあるこの店では、貴重な天然ミナミマグロが味わえる。そして豪快なご主人が腕をふるった、豪快な地魚料理が次々登場。さらに、利き酒師の資格を持つご主人の娘さんオススメの地元の銘酒に吉田さんもご満悦。
#46 銀座「三州屋」
普段は新橋周辺を徘徊している吉田さんが、銀座に足をのばした。イラストレーターでもある吉田さんがまず立ち寄ったのは画廊。しかし、ここでもやっぱり画廊の方たちとビールで乾杯となってしまう。そして目指すは銀座の路地にある「三州屋」。中へ入れば銀座の街とは全く違う庶民的な賑わいがある。銀座を代表するこの大衆酒場には130種類ものメニューがあるが、中でも名物「鳥豆腐」は誰もが頼む人気メニュー。いつしか吉田さんも他の客と酒を酌み交わし、銀座で最高の夜を満喫する。
#47 武蔵小山「とり将」
武蔵小山は目黒線で目黒から2つ目の町。まず駅前の巨大な商店街を歩き、つい酒屋「大田屋」へふらふらと。20種もの焼酎を試飲できるとあって試飲しまくってご満悦の吉田さん。そして、お目当ての店「とり将」へ。何の変哲もない街の焼き鳥屋風情、なんと主人は茶髪の青年。大丈夫か?と思いつつ出てきた料理は、料亭のごとき美しき料理の数々。それもそのはず、主人は有名料亭で修業した経歴の持ち主だった。吉田さんも最後は完全にノックアウト。
#48 御徒町「味の笛」
御徒町のガード下にある酒場「味の笛」。1階は立ち飲みでサクッと、2階はセルフサービスで肴を買いテーブルで気軽に飲めるようになっている。さっそく学食のようにトレーを持って酒と肴を求めるが、食べてみてそのレベルの高さにびっくり。それもそのはず経営するのは大手庶民派スーパー、鮮度も安さも納得の内容だった。気を良くした吉田さんは周りのお客さんと意気投合お近づきの乾杯の嵐。
#49 白金「可呂久」
なんと大胆にもあの白金に足を踏み入れてしまった吉田さん。居酒屋なんてあるのか?しかし、予想に反して商店街には古い街並みが残っている。「上州屋」で昔懐かしの煎り豆を頂く。夜になると路地の奥にひときわ賑わう店、それが「可呂久」である。2代目の若夫婦が切り盛りしながら昔の風情もうまく残している。研究熱心な女将さんの作る家庭料理を堪能した頃、隣の客が吉田さんに話しかけて来た。裏メニュー「ちょい焼き」というのがあるという。果たして謎のちょい焼きとは?
#51 浅草「暮六つ」
東京湾の潮風を受けて、隅田川めぐりを楽しむ船の旅。日の出桟橋から40分ほどで浅草へ向かう。まず見つけたのは浅草ひさご通りの「正直ビヤホール」。知らなければ通り過ぎてしまうほど、昔の空気につつまれてひっそりとたたずむ小さなビヤホール。夏の暑さをしのぐにはぴったりだ。日が暮れてきたら江戸時代の下町を思わせる「暮六つ」へ。大阪・八尾の酒蔵に作らせたオリジナル樽酒「金龍山」をぜひ。鬼平が好んで食べたという「白魚の卵とじ」で気分はすっかり江戸侍。
#52 中野「枡屋」
駅前北口に広がる商店街の奥には、マニアックでコアな小さなお店を見つけることができる。懐かしいLPやSPが所狭しと並ぶレコード屋さんに立ち寄る。そして、酒場がひしめく一角では、テレビお断りの店に突撃取材!うなぎ串焼きの店「川二郎」は美食通をうならせる。今回のお目当ては「枡屋」。極上黒毛和牛や幻の地鶏といわれる土佐ジローと素材にとことんこだわる店。芋焼酎「山ねこ」をあわせていただく。
#53 曳舟「岩金」
夕暮れ前に向島百花園を散歩すると、道すがら戦後の花町だった建物の跡に心惹かれる。次々と古い居酒屋が閉店する都心にあって、今や貴重な佇まいの大衆居酒屋「岩金」へ。民家を改造したような四角い空間。ここでの名物は「謎のハイボール」。このハイボールの素になるエキスを作る謎の社長さんも登場。吉田さんがその謎に迫る?
#54 新宿「ボルガ」
西新宿の一角、東京都庁の45階に向かった。イタリアンの名店がプロデュースするバールで吉田さんは一服。夕日を満喫するといざ出陣。思い出横丁を覗いてみる。ちょっと立ち寄った「辰乃家」は特製つくねが人気だ。今回のお目当ては、煉瓦の外壁に蔦の絡まる外観の「ボルガ」。そこだけが新宿西口の戦後の空気を保っているかのようだ。中は山小屋風のつくりで、山登りが趣味の吉田さんすっかり和んでしまう。炭火で焼かれる焼き鳥、豚モツの種類の豊富さが人気。
#55 高円寺「抱瓶」
「高円寺阿波踊り」でも知られるよう、住民パワー溢れる町・高円寺。閑静な住宅街を歩くと、高円寺教会の横に「天使の森」という店を発見。癒しのエンゼルグッズを手に入れることができる。高円寺北口には吉田さん馴染みの立ち飲み「七助」がある。そして今回目指すのは、東京の沖縄料理ブームの火付け役として有名になったお店「抱瓶」。沖縄から食材や泡盛を空輸して、本物の味を堪能できる。三線の音が鳴り出すとお店は一体となって踊りだした。吉田さんも巻き込まれ、古酒と琉球踊りの夜は2時すぎまで続いた。
#56 南砂「山城屋酒場」
創業明治30年、100年以上続く老舗。震災と空襲を乗り越えて家族で守りぬいた「山城屋」。100年の魂を伝える大きな徳利を知る人も、知らぬ若者も仕事が終わると「山城屋」の味を求めてやってくる。人気の自家製たまご焼きは毎日食べても飽きないお袋の味。川エビのから揚げの朱色も見事だ。若者たちの山城屋流ホッピーのお作法を教えてもらう。それは節約しながらホッピーを楽しむというかわいらしくも若者らしい術だった。
#57 月島「岸田屋」
昼間は月島対岸の佃島へお散歩し、江戸の情緒が残る町並みを楽しむ。トリトンスクエアのワイン倉「キャンティーナ・トキ」へ。ヨーロッパ全体からよりすぐりのワイン・シェリーを揃えていて、ワインに合う肴も供してくれる。夕刻、月島商店街に100年以上の歴史をもつ月島で最も古い酒場「岸田屋」へ。アジのたたき、〆鯖、鰯のつみれなど、お酒にあう魚のメニューが楽しめる。ご主人を亡くして店を閉めていたお母さんを心優しく応援する地元のお客さん。その会話も温かく安らいだ気持ちにさせてくれる。お仲間に入れて欲しければ店のアイドル・猫のマアチャンのご機嫌を取るのもお忘れなく。
#58 深川「伊せ喜」
深川には創業明治10年の老舗パン屋「カトレア」がある、ここは日本のカレーパン発祥の地でもあり、その味は今でも行列ができるほどの人気である。この辺りは開発が進み新しいマンションが目立つようになったが、ところどころに江戸風情の建物も残っている。そのひとつ、北斎が浮世絵を描いていたという小名木川ぞいに「伊せ喜」がある。どじょう専門料理店、創業明治20年。まずは通称「マル」をいただく。秘伝の技で骨までやわらかく煮込まれたドジョウがまるごと入っている。このマルを覆うほどに葱を載せていただくのが通。ちびりちびりとやるぬる燗にあう。そして白いご飯にも合う、通称「ヌキ」。食べやすく身を開き、骨を抜いたどじょうをすき焼き風に溶き卵につけて食す。
#59 鍛冶町「六文銭」
神田ガード下はサラリーマンのための解放区。闇市の名残を残す奇妙な一角へ。お店の扉風情の戸を開けると・・・そこにはなんと十数件の飲み屋がひしめいている。吉田さん馴染みの店「ふじくら」で下地をつくり、本命の「六文銭」へ。創業は昭和26年、長野県上田市出身だった先代が地元の農家の納屋を移築して店を開いた。少し濃い味付けのぜんまい煮や天然の鮎塩焼きなど、山里を感じさせるメニューが並ぶ。酒は屋号の由来となった真田氏ゆかりの地・長野県小県郡(ちいさがたぐん)山三酒蔵の銘酒「六文銭純米大吟醸」である。
#60 門前仲町「大坂屋」
大正13年創業の「大阪屋」。6人も座ればいっぱいとなるヒノキのカウンターの真ん中に鎮座する大きな鍋には、女将が守り続ける「牛煮込み」が湯気を立てている。
#61 南新宿「馬鹿牛」
新宿は日本が世界に誇る大都会。そんな新宿でひっそり独特にのどかな雰囲気を残す南新宿。そこには、何代も続く商店が多く軒を連ね、不思議な懐かしさが感じられる。その一角にあるのが「馬鹿牛」。ネーミングも奇抜。主人が先見の明で選んだ、焼酎と上質の馬・鹿・牛肉料理で勝負する店。研究熱心な主人の手腕で、肉と焼酎の絶妙なマッチングを存分に味わえる。近隣サラリーマンの間で、噂はクチコミで広がり、知る人ぞ知る銘店の地位を築く。
#62 経堂「関所」
小田急線の経堂といえば、都心に程近いベッドタウン。多くの著名人も暮らす、緑多き静かな町並みがそこにはある。夜ともなると、住宅街はひっそりと明かりを落とし静寂な雰囲気が漂うが、その街並みにポツリと浮かぶのが「関所」の灯り。4代続く畳店を改造し、店主がはじめた大衆居酒屋。その眼力で選ばれた焼とんの味には定評があり、小さな出口から流れる煙と匂いに誘われては、家路を急ぐ人々の足が止まる。いつでも近隣で働く人々や地元住民でいっぱいの人気店。
#63 参宮橋「さつき」
明治神宮の参道に続く、閑静な街並みを残した参宮橋。個人商店がぎっしり並ぶ商店街を抜けると、閑静な住宅街や古いお風呂屋さんが現れノスタルジーを感じられる町だ。ひとっ風呂浴びた吉田さんがふらりと向かうのは「さつき」。並んだ赤提灯や入り口の縄のれんが、古きよき庶民の居酒屋を思わせる。店内には煙で燻された、溢れんばかりの数多きメニュー。15才からその道一筋、生真面目店主の眼力で選ばれた旬の魚、客の要望で生まれた素朴な味「卵揚げ」。まるで家族団欒の食卓で味わっているかのような錯覚に陥る、温かい家庭料理の店。吉田さん、温かな「味噌焼握り」にホロリ。
#64 下北沢「八峰」
様々な文化の混在する、賑やかな町・下北沢。古くから映画や音楽、様々なジャンルのアーティストが育った、新旧混在の文化を感じられる町である。そのはずれにひっそり佇む「八峰」。古くからそれらアーティスト達の溜まり場となり、今も暖かいメシと酒を振舞う。鳥料理が自慢の店で、常連に大人気なのは「つくねのユズシオ・ニラタレ」。新鮮な鳥刺し、アイデア料理「ネギ皮いため」など堪能しながら、酒を片手にカルチャー談義に花が咲く。
#65 三軒茶屋「久仁」
古くから街道筋で多くの人が集ったため、商店が栄えた三軒茶屋。今も戦後にできたバラックの商店街など懐かしい姿が残り、情緒豊な暮らしやすい町として人気がある。町の喧騒から離れ、街並みも静かになったあたりにポツリと熱気溢れる店が。そこは地元の人に愛されて30年の「モツ焼久仁」。中目黒「ばん」で修業した店主のサワーが、酒の売上の八割を占めるほどの名物。モツ焼は全て1本100円、他の料理も400円以下と嬉しい設定のため、客も2代目・3代目が親しむほどに地元の人に支持されつづけてきた。自信たっぷりで真面目、にこやかな店主の笑顔とうまい酒肴に出逢う為、今夜も多くのひとびとがクチコミで集まる。
#66 野毛「武蔵屋」
少し足をのばして桜木町へ。目的はただ一つ巨大酒場エリア「野毛」である。とりあえず昼間の散歩がてら野毛山動物園へ。酒場は看板も無い木造の一軒家、野毛の名店「武蔵屋」である。2人のおばあちゃん姉妹が切り盛りする店で頂くのは、夏でも冬でも燗酒3杯とおからや湯豆腐など5品のみ。亡くなった先代の遺志が受け継がれて客は皆つつましい品々求めて遠方からやってくる。野毛の貴重な酒場である。
#67 野毛「鳥芳」
夜の野毛を散策し「鳥芳」という名の店に入る。中は10人ほど座れるL字型のカウンターのみの店。当然、焼鳥屋と思いきや魚介や野菜、ステーキまで何でも焼いてしまう店だった。怖そうに見えた主人も実は客の要望に応えたいという熱意の持ち主で、いつのまにか吉田さんと客は一体となった。
#68 野毛「栄屋酒場」
桜木町駅に着くなり駅前ビル「ぴおシティ」の地下2階にある意外な立ち飲みゾーンに迷い込む吉田さん。ほろ酔いで向かったのは、夫婦で経営する古い店「栄屋酒場」。壁のメニューはチラシの裏だったりといい感じにいい加減な雰囲気だが、主人のこだわりは市場に魚介を仕入れに行き、おいしい魚介を格安で提供すること。地の名産・子柴のシャコなどを堪能しつつ、常連客が勧める「にごり酒」で吉田さんも撃沈寸前?
#69 国道「国道下」
吉田さんが降り立ったのはJR鶴見線国道駅。駅舎はなんと昭和初期建造のアールヌーボー建築である。今回の酒場「国道下」は駅の改札まん前の店。場末のスナック風の店だが、魚介はさすが魚河岸通りで仕入れる為この上なく新鮮。それ以上にこの店のパワーは、これまでの店とは比べ物にならない危険なもの・・・!?
#70 新子安「諸星酒場」
海に向かって工場が広がる新子安。しかし、そんな中に吉田さんは廃線を見つける。ちょっとしたノスタルジーに浸りつつ、酒場へ。「諸星酒場」は東京オリンピックの年にできた店で、店内はすっかり飴色。3代目の主人は一種きりっとした店の雰囲気を大切にしている。店自慢の対面式ロングカウンターで、秘伝の煮込みや鯨ベーコンなど懐かしい肴を堪能。カウンターでじっくりと酒を飲み吉田さん、再びノスタルジーの世界へ。
#71 赤羽「大久保」
都内でも一大酒場エリアとして知られる赤羽。神谷銀座という小さな商店街で揚げたてのおでんだねを食べた後向かったのは、酒場「大久保」。昭和7年の建物がそのまま残っている博物館級の雰囲気の中でホッピーを頂く。しかし、その焼酎の濃さは都内でも随一。吉田さんもタジタジである。手の込んだつまみは無いがガラスケースを覗き込んで自分の好みのものを注文。最後は懐かしのすいとんで締めれば、雰囲気と酔いが相まってここが都内であることを忘れさせてくれる。
#72 池袋「千登利(ちどり)」
池袋西口で中国骨董の店を見つけた吉田さん。早速中国4千年の骨董の中から、酒にまつわるものを見つける。そして、池袋の夜の繁華街へ。「千登利」は焼きとんの店である。昭和24年創業で10数年前に改装してはいるが、白木のカウンターはじめ店内は落ち着いた昭和の雰囲気。カウンターに座ると目の前に豆腐がぎっしり煮込まれた大鍋が。これが客のほとんどが注文する名物「牛肉豆腐」である。そして、昔ながらの秋の鳥カモ・スズメを頂くと秋堪能モード全開!
#73 大山「炉ばた」
東武東上線の大山駅前に長く伸びるハッピーロード大山商店街で、戦前から続く甘味処で大学芋を味わう。そんな古い店もちらほらある大山で見つけたのが炉辺焼の店、その名も「炉ばた」。この店も東京オリンピックの年にできた民芸調の一軒家で、古くから通う常連が静かに盃を傾ける酒場である。焼ける干物を囲炉裏端で眺めつつ飲む酒は田舎を思い出させる懐かしさ。黒じょかで温めた芋焼酎はやさしく腹に染み渡る。そして、やはり最後は囲炉裏で焼いてもらう焼おにぎり。ひと時の田舎を味わいふるさとを思う。
#74 板橋「明星(あけぼし)」
板橋駅付近は新撰組・近藤勇の最期の地。駅前の墓をお参りした後、都内でもただ1人というこけし職人の工房をたずねる。板橋駅前は、実は一大飲み屋街。中でも昭和23年からこの地で酒場を続けている「明星(あけぼし)」は、もっともハードな店である。朽ち果てそうな店内、安くて強い酒、そして常連のきつい冗談をクリアしないとこの店には馴染めないのである。しかし、ひとたび入り込んでしまえば、これほど楽しい飲み方のできる酒場は無いと感じさせてくれる。
#75 赤羽岩淵「米山」
赤羽岩淵におしゃれな日本茶専門店を発見した吉田さん。実は本も出している日本茶界の第1人者だったのお店だった。100g4000円以上もする玉露に大感動する。 そして、向かった酒場はもつ焼の店だが他の料理も抜かりが無い「米山」。シャーベット状焼酎で飲むホッピーは、氷と違いいつまでも薄くならない。そして、ここにはレバーの「半焼き」なるメニューがある。刺し身と焼きの中間で絶妙の焼き加減。通り過ぎる電車の音を聞きながら、路地にせり出したテーブルで飲めばとってもアウトドア気分。
#76 浅草「山之宿(やまのしゅく)」
浅草・花川戸は履物の街として知られる。履物問屋に入り込んだ吉田さんはその種類多さに驚いた。「みのむし」の草履など珍しいものもある。そして、花川戸の居酒屋創業35年「山之宿(やまのしゅく)」へ。店内は古民家調で味わい深い。2代目の主人は祭り好きで三社祭には必ず参加。しかし、意外にも繰り出す料理は繊細で上品な品々。吉田さんも祭り気分で客との交流を楽しんだ。
#77 茅場町「ニューカヤバ」
茅場町といえば東京証券取引所、ということで吉田さん見学へ。株売買のシュミレーターで遊び童心に戻ったり、儲けた(?)気分になったり。そして、そのまんまのネーミング「ニューカヤバ」という酒場へ。家族経営の立ち飲みの店で酒は自動販売機で100円。つまみも150円からだったり駄菓子屋感覚。さらに奥で焼き鳥を自分で焼くこともできる。なんともセルフ度の強い気軽な酒場である。
#78 日本橋「安兵衛(やすべえ)」
日本橋は江戸の中心、現在もデパートや老舗がひしめくハイグレードな街。とりあえず老舗甘納豆屋に入り甘味を食べまくる吉田さん。そして、ビルの谷間に建つ一軒屋の居酒屋「安兵衛」へ。70年を越える歴史を持ち日本橋らしく落ち着いた店であるが、おでんコーナーあり自慢の魚介の刺身ありとバランスの取れたメニューが嬉しい。相変わらず客と交流する吉田さんだが、意外にノリのいい日本橋の客にたじたじ。
#79 上野「大統領」
アメ横センタービルの地下食品街へ。ここはエスニックな香り漂う食材の店がひしめいている。アメ横とは違う雰囲気でちょっとした闇市気分の味わえるマーケットである。そして迷わず「大統領」へ。ガード下で朝から終電近くまで賑わうもつ焼きの店。通路にせり出す形でいくつものテーブルが置かれ、客は適当に座る。馬モツの煮込みや40度の電気ブランなど、珍しいラインナップが揃う。
#80 銀座「江戸源」
銀座といっても7丁目の酒場を目指す為、辺りを散策していると盆栽専門店を発見。銀座だけに高級なものばかりかと思いきや千円台の手ごろなミニ盆栽もある。「江戸源」は昭和30年創業の木造2階建てのおでん屋。元は芸者の置屋だったという。薄味のおでんが美味しいのはもちろんだが、刺身などの他のメニューも充実している。しかしここでは、大正8年生まれの大女将に貴重な昔話を伺って飲む事が何よりも代えがたい。
#81 新宿「カブト」
デパートや高層ビルが立ち並ぶ新宿西口の一角に、一種独特な面影を残している「思い出横丁」。戦後すぐ闇市として賑わったこの横丁には、サラリーマンの心を和ませる老舗が並ぶ。中心部にかまえるは「カブト」。珍しくもうなぎの串焼き専門店。頭から尻尾まで余す所なく食べ尽くす7本串セットの「一通り」が人気。「亀甲宮」をチビリやりながらこれを食べないと、1日が終わらない。カウンターのみの小さな店は、そんな常連客で連日満席だ。
#82 四ツ谷 「味の店 きよの」
江戸城西の守り、四谷見附から伸びる甲州街道を中心に発展した町・四谷。官庁街も近く、迎賓館、大学とどこかハイソな雰囲気を漂わせるこの町にふさわしい「きよの」。大正時代から続く魚屋であった。2代目主人の目利きで選ばれる魚はどれも上物。刺身から焼きまで、その魚にあった味付け・調理は評判高い。一家5人で店を切り盛りする、家庭の食卓さながらの暖かい雰囲気。旨い魚で静かに飲む、そんな品ある客が集う店だ。
#83 北千住「永見」
日光へと向かう旅人の宿場町として大いに栄えた北千住。今なお残る、蔵などの古い街並みは江戸を思わせ、散歩目当てに訪れる人々が後をたたない。駅前には古い面持ちの居酒屋がぎっしり並ぶ「ときわ通り」。夜な夜なはしご酒目当てに、多くの人が足を運ぶ。串揚げの立ち飲みで吉田さんが小腹を満たして向かったのは、戦後から続く「永見」。ぎっしりメニューと意気のいい店主の呼び込みに、連夜人が吸い込まれるサラリーマンの良き止まり木的存在。名物の千住揚げは千住市場から毎日仕入れた魚で揚げる逸品。
#84 神保町「兵六」
神保町は多くの古書店が賑わいを見せ、インテリの集う町。しかし、老舗は書籍だけではない。大正時代から続く老舗の画材屋「文房堂」。ここで吉田さんはギャラリーを楽しんだ。夕方になり自ずと足が向いたのは、戦後から続く銘店「兵六」。酒は薩摩焼酎「無双」か地酒二級酒。冷暖房なし・電話なし、乱れた客には檄が飛ぶ。薩摩出身の先代が作った、一種独特な雰囲気を保ちつづけるなんとも男らしい酒場。常連の目当ては料理にもある。上海帰りの先代夫妻のレシピによる、餃子・炒豆腐・炒麺は食さずして帰れない程の逸品。
#85 神楽坂「鳥しづ」
古き良き街並み、石畳、坂の町・神楽坂。近くに大学も多いことから古くから文豪達が遊んだ町である。日本初の原稿用紙を手に入れ、甘味屋で一句したためた吉田さん。その後、文豪気分で向かったのは「鳥しづ」。80年続く老舗鶏肉専門店の焼き鳥屋。鶏肉のおいしい食べ方は自分が最も熟知する、と笑顔やさしい女将。軽やかに次々と出される串は、トサカ、軟骨六種など他店ではお目にかかれないものも。ガラを一日煮込んだスープと女将の微笑でしめれば完敗。
#86 高知「とんちゃん」
老舗居酒屋として知られる「とんちゃん」は戦後間もない頃、昭和29年から屋台として開業。その後、店舗営業に切り替えて現在に至っている。黄色に赤い文字ののれんがひと目をひく。豚のあらゆる部分をトコトン味わえることで有名で連日会社帰りのサラリーマンで賑わっている。人気の銀鍋、にらとん、蒙古ステーキなど全て200〜600円と安くてうまい。屋台の心を忘れないために天井には窓が・・・・月が姿を現すと、お客は月を肴に一杯やれる。
#87 高知「葉牡丹」
昼間の散歩では、高知で一番人気の場所・ひろめ市場を覗いてみる。高知の新鮮な魚や野菜、お惣菜屋、ラーメン屋、うどん屋、100円ショップまで。小さなお店がいっぱい。そして市内にはなんと昼の12時から営業している居酒屋がある。創業50年の「葉牡丹」。その日にならないと入荷するか分からないドロメ、チャンバラ貝などでまずは一杯。煮込みトーフ110円や豚串350円など、お財布にも優しい。
#88 高知「屋台・松ちゃん」
高知の中心地・はりまや橋。昔の風情はないが今もなおランドマーク的存在。商店街グリーンロードに向かうと、公園では午後2時から屋台の準備が始まる。夜は昼と一変、屋台だらけになる一角。高知の町に屋台が姿を現したのは戦後まもなく。いまでは、すっかり夜の町になくてはならない高知の風物詩だ。目指すは「松ちゃん」。ここは県外からも客が訪れる超人気店。休日ともなれば開店から閉店まえひっきりなしに客が訪れ、空席まちの人だかりまでできるという。注文はなんと言っても自慢の餃子。味は天下一品。カラッと揚がった衣は、一口かめばこぼれる香ばしい食感。中からたっぷりの具があふれでる。
#89 高知「土佐久礼 おしどり」
高知から1時間の中土佐町久礼、通称・土佐久礼。ここはあの、土佐在住の漫画家・青柳祐介さんの「土佐の一本釣り」のモデルになった港町。西岡酒造は高知県の造り酒屋ではもっとも古い歴史をもつ。ご当主、西岡忠臣さんに館内を案内され、さっそく1杯飲ませてもらう。お酒「純平」は一本釣りの主人公の名前だ。そんな久礼で、活きのいい取れたての魚を食べさせてくれる居酒屋「おしどり」。中には漁師さんらしき人も。土佐久礼の漁師魂を聞きながら、酒にも熱気がこもってくる。つまみはもちろん朝取れたばかりの魚。カツオや高知でも珍しいウツボを使ったすき焼きなど。
#90 高知「珍々亭」
いかにも高知らしい豪快なおやじさんがいるお店「珍々亭」。「いらっしゃい」と大声で迎えてくれたのがご主人の長崎俊太さん。人懐っこい笑顔でいっぺんにとりこになってしまう。名物・珍トロ揚げ600円は魚のすり身をヤマイモで団子にしてあげたもの。他にも、ひめいちという魚の鮨もうまい。そして、お店のあちこちに詩が書きなぐってある。おやじさんは情熱家で話もおもしろい。いつしか常連とも話しに花が咲く。
#91 渋谷「鳥竹総本店」
ギャルがひしめく渋谷にも、酒呑みおじさんの居場所はあった。井の頭線のガード下周辺は、そんなおじさんのための酒場エリアである。そこの顔役が「鳥竹」、うなぎと鳥の専門店。炭火で焼いて40年あまり、2代目は先代に軍隊式に仕込まれたという美しき女将。小気味よく注文をさばく。「首肉」「ぼんぼち」は売り切れ必至のアイテム。ぜひ味わいたいのが創業当時から続く「とり鍋」、とりのモモ肉と胸肉を使ったすき焼き風の鍋である。濃い目の緑茶割りがひとり鍋を飽きさせない。
#92 中野「北国(きたぐに)」
JR中野駅の南口には大小のビルがひしめいていて新旧も様々。思いがけないほど古い町並みにも出会える。そんな中野の裏手の裏手、ここは東京?という趣の路地に「北国」はある。常連さんに愛されたママさんが酒呑み好みの肴を供す。冬場のみのおでんはママさんの優しさがじんわりと味わえる。燗は横山大観ラベルの「八鶴」。北海道利尻島のほやの塩辛、氷頭なますなど北の味が冴える。文士たちがかつてここで句会を開いていたのもうなずける。常連たちのママさんへの愛情が店の隅々まで染み渡る。
#93 新宿「海森(かいしん)」
今日のお目当ては新宿3丁目に居を構える沖縄料理の居酒屋「海森(かいしん)」。常連おすすめの「うさき」という泡盛をロックでいただく。島らっきょう、スクガラス豆腐と沖縄定番を味わいつつ酒をすすめる。お勧めは「なーべーら(へちま)」の炒め物。シメには「イカ墨焼きそば」容赦ない量のイカ墨が投入されている。「黒い洗礼」を受けながら味のうまさに打ち負かされる。
#94 高田馬場「鳥やす本店」
都心にありながら都電の走るのどかな風景が、まだこの学生の町・高田馬場には残っている。駅前の栄通りに少し変わったノリの青果店を発見。おじさんは商店街の人気者だという。そんな栄通りの終点の辺りに「鳥やす」はある。「通は大根おろしで食う」と張り紙。冷凍ものを使わない焼き鳥の味に学生コンパにはもったいないと、サラリーマンも吸い寄せられる。しかしお値段は学生価格で嬉しい限り。酒は京都伏見の辛口「冨翁(とみおう)」を燗でいただいた。首の肉のすきみ、鳥の白レバー、と貴重な味も次々と供される。隠れメニューの鳥スープを堪能してシメとしよう。
#95 中目黒「藤八(とうはち)」
中目黒定番の散歩道・目黒川沿いを歩いて一本奥の路地に入っていくと、地元で働く人々に活力を与える酒場エリアがある。「藤八」はこのエリアに店を構えて28年。ファッション関係の若者からサラリーマンのおじさんまで幅広い客が毎晩押し寄せる。料理は「大衆割烹」の暖簾にふさわしく、長年の工夫を凝らして安くて新鮮な素材で旬のうまさを提供してくれる。ゆずに味噌とかつお節を詰めて蒸した後、外気で十分干した「ゆぶし」をつまみながら日本酒を一杯。お刺し身は築地から仕入れる自慢の中トロ、限定のバチマグロの大トロとレベルが高い。常連お勧めの「藤八名物4品」は、薬味や辛味を上手に使った独特の味。ロックでいただく「黒霧島」がぴたりと合う。
#96 南千住「大坪屋」
大正12年創業、2代目の主人と女将が営むガード下の店。3代目も厨房で店に活気を与えている。店内はガード下というのを忘れさせる居心地のよさ。女将は3歳から日本舞踊で鍛えた切れのある動きで店を仕切り、リズムある威勢のいい会話で常連さんを楽しませている。看板によるとチューハイ、レモンハイはこの店が元祖らしい・・・。ウーロンハイ用のウーロン茶は主人が大手メーカーから直接茶葉を買い入れ、何グラムまで計量してペットボトル1本作る。毎日作りたて、フレッシュなウーロンハイとなる。料理はどぜう、おでん、牛煮込み、煮魚が人気。
#97 町屋「小林」
一串に刺したモツをおでんの様に大鍋で煮て食べる店。昔は多いスタイルだったが現在では都内でも数件を残すのみ。煮込み汁は先代からのものを継ぎ足して受け継いでいる。常連となると自分でその鍋から好きなものを選んで取ることができる。また、煮込みの煮汁を漬け汁にしたつけめんが好評。他にも、常連はマカロニサラダを良く頼む。家庭の味が優しい気持ちにしてくれるとか。日本酒を頼むと、珍しい「世界一統」という一升瓶が登場した。
#98 大井町「もつ焼き 池田や」
2005年8月に立ち退きで閉店した名店。もつ焼きもいいが、半丁はあるほど大きめに切った煮込み豆腐がうれしい。ガツ刺しも美味しく、言うことのない名店が再開発で消え行くのは寂しい。 また、駅前路地の先に夕方になる込み合う「肉屋」がある。肉屋の店先で立ち飲みをさせてくれ人気の店。まずは缶ビールを大きい冷蔵庫から取り出し、カウンターで支払う。それから、店先で焼いている串もの系は9種類あるそう・・・肉屋の肉だけあって美味しい。ショーケースの中のコロッケなども注文できる。
#99 武蔵小山「牛太郎」
店内は約30人ほどは座れるコの字型カウンター。開店16時と同時に常連でいっぱいになる。もつ焼きは80円と超安い上、他のものも300円以下。レバ刺しは何と100円とおなかいっぱい食べても2000円を切る。名物・とんちゃんは煮込みにニンニクのタレをかけたもので絶品。2種類のホッピーを半々にハーフ&ハーフにするのが常連のおすすめ。常連さんには「お客として3代目」というひとも。永年、武蔵小山の酒呑みに愛され続けている。
#100 北千住「酒屋の酒場」
店はこじんまりとしていて、長年地元に根ざしている風情。5時の開店と同時に常連でカウンターが埋まる人気店「酒屋の酒場」。店は2代目が仕切り、料理の刺身系は初代の父親が担当。狭いカウンターに客がいても平気で親子ケンカをする下町ぶりは、逆にお客を温かな気持ちにさせてくれる。メニューは品数豊富で、特に魚介類の旨さ、レベルの高さ、安さに驚く。常連が必ず頼むのはイカのワタ焼き、ゲソ焼き。なぜか時々、粕漬けにもなっている、鮭の塩焼きもおすすめ。酒は梅酢サワーが珍しい。2代目が常連さんのために仕入れてくる希少性高い日本酒をおすそ分けしていただけたら幸せものです。
#101 札幌「五醍」
ご存知、札幌はススキノの仲小路に店を構えて42年。以前は先代の女将さんが2階に住んで営業していた「五醍」。漁師小屋風のランプで照らされた暗めの店内、カウンターには旬の山海の幸が並び、厚い一枚板のカウンター内に大きな囲炉裏があり、備長炭でキンキやホッケの炉辺焼きをいただく。甕に入った程よく温まったお酒(北海道の地酒「国稀〈クニマレ〉」)が常にスタンバイしている。家庭的な雰囲気ながら全部"時価"の店。お会計はそろばん!
#102 小樽「わか松」
有名な観光地、小樽の飲み屋街・花園エリアに1985年に店を構えた「わか松」。元料亭の石蔵を改造したという店内は風情がある。店主は、札幌の中央卸売市場に勤めていた時代から、幻の銘酒を求めて全国行脚したという酒好き。厳選された限定品の日本酒が常時40種類以上も揃っている。また、つまみは旬の小樽近郊の魚介が中心。それほど安くはないが、これだけ上手い酒を飲ませるなら良心的な値段。マスターは毎年「蔵元を囲む会」を主催する程の酒マニアだ!
#103 札幌・狸小路「一徹」
札幌中心部最大の商店街・狸小路に店を構え、昼はラーメン屋、夕方から居酒屋という「一徹」。元洋食のシェフだったマスターのフランス風イタリア風のオリジナルメニューが並ぶ。「ポテトアミー」、「ポテトアンナ」などマスターの遊び心ある独特の命名で楽しめる。奥の扉の向こうにはジンギスカンのお店があり、お酒を持って行き来ができる。〆はラーメンで決まり!
#104 小樽「らく天」
観光地・小樽にあって地元客が通う「らく天」はおでん屋だが、マスターの創作料理が光る。関西風のおでんはツブ貝や根曲がり竹が入った地元素材重視で独創的。1階はカウンター席のみで2階にお座敷がある、若夫婦と父親という家庭的な雰囲気の居酒屋。以前お忍びで来た紀宮様も、7カン880円の寿司とおでんを食べたらしい。
#105 札幌「魚鮮」
札幌の副都心として開発が進む、新さっぽろ。JR千歳線のガードに沿って軒を連ねる居酒屋のひとつに「魚鮮」がある。ここは新札幌にある鮮魚店の直営店で魚貝の鮮度は折り紙つき。札幌に出なくても安くて新鮮な魚が食べられると評判。
#106 西新井「赤ちょうちん」
創業60年以上、10人ほどの小さいカウンターのみの酒場。隣は同時に創業した酒屋「伊勢末酒店」なので、酒の種類には困らず。おつまみは女将さんの手作りばかりで、お客さんに合わせて、毎日1品、2品変えている。その量も悪くならないように少量ずつ作り置きしている超家庭的酒場。常連さんも多く、下町の人情あふれる心地よい酒場。初めて訪れても快く受け入れてもらえるのがうれしい。
#107 国分寺「ほんやら洞」
店名が見えないくらいにツタに覆われた外壁が目印。昔フォークソングにはまっていた人なら誰でも知っている女性シンガーソングライター・中山ラビさんの店。お昼は喫茶店でカレーが有名、夜はお酒も飲める国分寺の人たちには嬉しいお店。お酒はなぜか下町ハイボールがあり、下町よりもおいしい。料理はすべてラビさんのお手製、アットホームで気取らすに入れるお店。
#109 立川「スタンドバー 潮」
56年前からバーテンダーをやっているマスター(通称・ジミーさん)。立川市が米軍の基地だった頃から基地内でバーテンダーをやっている、いわば立川の語り部的存在。その話をつまみに千種類は超えるというカクテルを飲むと、知らぬ間に時間が過ぎている。ジミーさんの話は昔話だけではなく、若い女性客の中には恋の相談をする方もいるとか・・・。
#110 金町「大力酒蔵」
創業40年の金町では一二を争う老舗。店頭には大きなちょうちんに堂々とした暖簾。店内に入るとカウンターには無数のロースターがある。自分でホルモンなどを焼くほかに、鍋物をロースターの上で温めることもできる。人気メニューは唐辛子の効いた牛スジ煮込みやアバラ刺し。
#111 津田沼「神月」
津田沼は船橋市と習志野市の境にあり習志野市の中心駅。駅周辺は大型スーパー・デパートが立ち並ぶが、一歩入れば閑静な住宅街や田園風景が広がる。総武線際の飲み屋街の一角に、創業19年ながら漁師を志望した主人の開く「神月」がある。母親が作るおふくろの味と、休日に店主自ら房総の海で釣り上げた活きのいい魚料理がテーブルに並ぶ。石焼ユッケならぬ石焼なめろうは絶品。
#112 船橋「一平」
船橋は庶民的な漁師町。JR総武線、東武野田線の船橋駅から10分も歩けば港に出る。また船橋オートレース場はオートレースの発祥の地とか。京成線の線路を越えて左に入ると飲み屋街が広がる。「一平」は創業45年を誇る船橋の大衆酒場。午後3時から常連客がカウンター席を占め、魚介類が中心のメニューはどれも格安で酎ハイは210円。誰もが注文する牛煮込みと肉豆腐は創業以来の名物料理。
#113 中村橋「やきとり 川名」
西武池袋線の中村橋は、戦時中の疎開先として人が移り住むようになった新興住宅地。中杉通りの商店街を歩くと夕方から店頭で焼き鳥を焼く「やきとり川名」がある。創業35年。練馬区で内臓の卸を営む会社が経営するため焼き鳥の種類は豊富で安い。軟骨と紫蘇が入った自家製つくねは食べなきゃダメ。開店から午後7時まで生ビール250円の大サービス。近所の奥様方の憩いの場でもある。
#114 高円寺「きよ香」
高円寺は中央線沿線の若者文化の巣窟。古くからの商店街が5つもあり、高円寺から阿佐谷に向かってガード下にもお店が広がる。仲町通りの狭い路地を入ったところにあるのが、創業45年の沖縄料理店「きよ香」。有名な「抱瓶」の本店である。定番のゴーヤーチャンプルーや沖縄の家庭料理が大皿で提供されており、どれもおいしい。お父さんばかりでなく若者も憩える沖縄ムード満点の居酒屋。
#115 中野「路傍(ろぼう)」
中野は、中央線を代表するサブカルチャーの街。サンモールの終点、ブロードウェイ際の路地を入った先に、区画整理前の一大飲み屋街がある。「路傍」は創業45年。小さな囲炉裏がカウンターの真ん中に鎮座し、奥には千福の樽が並ぶ不思議な店。先代を継いで脱サラした2代目夫婦が切り盛りする。メニューに「きみの玉手箱」や「やきそば」など開けてビックリのアイデア料理が楽しい。
#116 恵比寿「とよかつ」
創業から50年以上経ち、世代を超えて愛されてきた店「とよかつ」。建物自体は新築ビルなのに一歩、店の戸を開けると恵比寿とは思えない庶民派な空気が充満している。冬限定、出来たてを蔵元から直送してもらったにごり酒は1杯350円。他にも、東京ではこの店でしか飲めないワインや日本酒もあるとか。辛口の奥さんにぴしゃりとやられる客も多いが、それも魅力のひとつらしい。忙しいときにもさりげなく焼き物を出すタイミングを見計らってくれるなど気配りも嬉しい。
#117 五反田「呑ん気」
店内の細く狭い通路両脇がカウンターになっていて、路地裏に人が溢れる店。メニューは安くて美味しいものばかり。マスターの振る中華鍋から酒呑みが好むつまみが次から次へと繰り出される「呑ん気」。家族経営のチームワークが温かで、歯切れのよいサービスを生む。近所の工場やメーカーのサラリーマンが、我が家に帰る気分で早い時間からやってくる。人気のチャーシューは絶品。裏メニューの酢豚は作業服を着た常連さんに教えてもらった。
#118 都立大学 「鳥はる」
外観はいかにも普通の焼き鳥屋。基本の焼き鳥は1本80円、しかし焼き鳥を食べているお客はほとんど見当たらない「鳥はる」。季節感たっぷりの魚介や珍しい野菜料理を、実においしそうに食べているのだ。この店を愉しむにはご主人の「おまかせ」に身をゆだねるしかない。おまかせで予算は1人8000円くらいから。ちょっとスペシャルな酒場放浪気分の時にどうぞ。
#119 三軒茶屋「焼きとん とし」
カウンター6人、外の丸椅子2人で満席の小さいが超ヘビーな雰囲気の古いお店。壁のメニューも燻されてほとんど読めない。寡黙なご主人・としさんは「おすすめは?」と聞いても「ない」と答える。そこがなんとも気持ちがいい。するどいご主人の目に気を遣いながら飲むのも初心者の愉しみ方。無愛想に出されるレバ刺し(700円)は新鮮でまろやかで、店の気骨を感じる。酎ハイ1杯300円、カシラ150円、ナンコツ150円、ほかの焼きとんはすべて100円、しっかり美味い。
#120 溝の口「焼き鳥専門の店 かとりや」
夕刻になると溝の口西口商店街の一角が賑わいだす。路地に人が溢れているというより、路地が店のようになってしまっている大変な人気ぶり。お客さんの名前をすぐに覚えてくれる店長の斉藤さんの人柄と、鳥をおいしく焼く腕に常連さんがまじめに通ってくる。表は、店長が仕切る立ち呑みコーナーで、1本からオーダーできる焼き鳥はひと串80円。奥は座り呑みもできて10円UPのひと串90円。背広と作業服の両方で店はいつもいっぱい。ビールはなかなかお目にかかることができないサッポロラガー赤ラベル。
#121 八広「丸好酒場(まるよしさかば)」
荒川の墨田区側に位置する京成八広駅。周辺は古くから住宅地と町工場が混在する街。丸好酒場は店としての歴史は約60年。くの字型カウンターのみ。酎ハイは氷なしの下町ハイボール。注文すると勘定用にニホンシトロンの空き瓶が客の前に並ぶ。お代わりはカウンター台に置くという暗黙のルールがある。日本初と豪語する「牛レバ刺し」と脂こってりの「煮込み」が名物。共に先代考案の特製醤油ダレで頂く。ご近所の常連さんが毎日通うような下町情緒あふれる酒場である。
#122 四ツ木「とりあへず」
荒川の葛飾区側に位置する京成四ツ木駅。旧渋江地区はセルロイド工業発祥の地。創業21年だが、店主は老舗寿司屋の長男として15年間寿司を握っていた過去がある。フライパンが好きで勘当同然で居酒屋を営むことに。寿司屋の賄いから生まれた「バクダン納豆」や旬の食材を洋風にアレンジするも和風のテイストは怠りない。〆はやっぱり「おまかせ寿司」。元寿司職人の誇りで握る原釜産の大穴子が絶品。
#123 本所吾妻橋「とん平」
浅草から隅田川越えた対岸エリア。創業35年を迎えた「とん平」は、ビルが建ち並ぶ本所吾妻橋にあるが大衆的風情が残る佇まい。屋台風のカウンター席と広い座敷。下に敷かれるのはゴザならぬ籐というこだわり。元は鰻と焼き鳥をメインにしていたため蒲焼を頼む常連も多い。お薦めはモツ焼きと、何といってもジャンボレバー。火の通りがミディアムレアで、野菜サラダが付いて女性に人気メニュー。
#124 雑色「三平」
京急雑色駅は蒲田圏ながら反対の多摩川方面は閑静な住宅地。その一角にある創業1952年のもつやき専門店が「三平」。壁の2面が引き戸の入口で、中は焼き台とコの字のカウンター。夏場はオープンエアーのテーブルが出る。「ガツ生」は細かく刻まれたものに酢・醤油をかけて食す。焼き物は下処理が丁寧でどれも癖がなく上品な味わい。特に「あぶら」がウリで、馴染み客には必ず「あぶらあるよ」と声をかける。なぜか焼酎がない。「レガッタ」と称するウイスキーのウーロン割など客と共に歩んできた歴史を感じる。
#125 上大岡「鳥佳(とりよし)」
急速に再開発が進む京急上大岡駅周辺。酒屋の奥で昔から酒を出していたという立ち飲み文化があり、周辺だけでも4・5件は数えられる。創業1972年の「鳥佳」も再開発で駅前から4年前に現在地へ移転。手狭になった店舗を隣店との壁を取り払って拡張した為、入り口が2つあり店内の動線がややこしい。湘南のヨットマンだった店主は焼き鳥一筋ながら魚など旬の食材も取り入れる。煮込みの鉄人から教わったというもつ煮込みもある。
#126 羽生「新井屋」
視聴者の方からのメールをもとに、東武鉄道伊勢崎線の羽生までやってきた。静かな住宅街の奥路地にけもの道あり。そこに潜り込んでいくと羽生紳士が集うホルモン焼き屋「新井屋」がある。メニューは「赤」「白」のみ。「赤」は赤身のモツのことでハツ、レバーなど、「白」は白い色のモツ、コブクロなど。タレをからめたボールごと運ばれ、あとは自分で焼く。マスターが自ら足を運んで仕入れるモツは新鮮。さっと焼くだけで食べられるように、「白」は下ごしらえがしてあり美味しさを引き出してある。 (取材協力視聴者・坂田英昭さん)
#127 加須「平八」
東武鉄道伊勢崎線加須駅にある「平八」は、はるばる東京からもお客さんがくるという。カウンターと小あがりの店はいつもお客でいっぱい。ほぼ毎日、ご主人が築地で仕入れる新鮮な魚介はレベルが高く、値段が安い。本当に気に入ったものを仕入れているので、実質メニューは存在しない。「おすすめ」をお店のひとに尋ねながら注文を決めるのが正しい。ご主人お手製のあん肝は質感、味ともに確か。
#128 茗荷谷「和来路」
丸の内線茗荷谷駅から歩いて3分。創業30年、地元の人々に愛されて続ける店「和来路」がある。厨房の中心はご主人と息子さん。厨房を眺めながらのカウンターと4人席がメイン。それでも足りずにさらにガレージが常連の飲み場所となっている。さばの味醂干し、かぼちゃの煮物、ブロッコリーのからし和えなど居酒屋らしいメニューが豊富で、素材の良さと扱いの上手さが際立つ。最後は雑炊で締めるのがおすすめ。
#129 田端「初恋屋」
JR田端駅から歩いて4分。常連が開店時間の夕方5時前から顔を出し、6時半すぎにはもういっぱいになる店「初恋屋」。笑顔の柔らかいご主人とはつらつとした奥さんの2人で活気ある店を切り盛りする。魚介のメニューが豊富で、刺身の皿に乗っている軍艦にご主人の心遣いを感じる。魚介だけでなく本格的な焼き鳥もうまい。ほかに「ヒレカツもどき」というメニューもある。ネーミングの不思議さを感じつつ食べると・・・、それは酒呑みが好むきちんとした美味しさの肴であった。おすすめの日本酒も尋ねると、知らない日本酒に出会えるかもしれない。
#130 庚申塚「庚申酒場」
都電荒川線庚申塚駅から徒歩15秒。50年以上続いているという奇跡の酒場「庚申酒場」。戦争も体験しているというおばあちゃんを慕って集まる客は、みなホッピーを頼む。メニューのメインはいわゆる焼きトン、レバー、カシラ、ハツのみ。艶やかだがあっさり味の秘伝のタレが絶品。メニューは日によって異なり、お漬物や玉子があったりなかったり。
#131 十条「田や」
「田や」はかつて近隣の製紙工場で働く人たちが朝も晩も通った大衆食堂だった。酒を出すようになり、時代とともに酒場となった。女将は茨城出身のおばあちゃん。元自衛隊勤務で秋田出身のご主人が亡くなった後も頑張っている。名物は秋田の山菜など、懐かしい田舎の味がする秋田家庭料理。酒は、ホッピーからこだわりの日本酒まで幅広く呑める。壁に書いてあるメニューは全て女将の手書き。
#132 大塚「大提灯」
JRの駅前だというのに、一歩入るといきなり昭和の商店街。「大提灯」は商店街の集まりにも頻繁に利用される地元の大きな酒場。1人客から団体まで一気に飲みこんでしまう。料理はオオバコなのにきちんと手料理。ワイワイした雰囲気が楽しい。大きな鍋で仕込む魚の醤油煮や煮込みなどは、小さな居酒屋とはちがった味わい。焼き場担当の店主と調理担当の息子、そして看板娘は息子の嫁と、親子で切り盛りする。
#133 赤羽「まるよし」
「赤羽は24時間呑める街」、そんなフレーズをよく聞く。駅前にこっそりと佇む「まるよし」は豊富なメニューが魅力。働き手がすばらしいコンビネーションで動いており、客との距離感が絶妙。きゃべたま、にらたま、いなごが人気の基本メニューらしく、客はみんな頼む。年金生活者が安心して飲んで食べられる、とても素敵なお店。座っているのに立ち飲み価格。街の個性のおかげで、午後3時の開店にすでに"2軒目"の方もいらっしゃるので、少しご注意。
#134 巣鴨「千成」
巣鴨駅前すぐの「千成」は、開店と同時に1階のスペースが1人呑みの紳士でいっぱいになる。女将の旦那が、地下の「ひろちゃん」の店主。マスターは釣り好きで、長年つり雑誌に料理を掲載していた。新鮮なお魚をカウンターと座敷でたべられる、しっとりした雰囲気。日曜日にご主人が釣った魚が月曜日のメニューに登場する可能性が高く、魚好きは月曜日の地下1階の「ひろちゃん」へ訪れるとよい。不漁のときはご勘弁を。
#135 東十条「さくま」
東十条は居酒屋激戦区。「さくま」は、よその町から訪れた人はなかなか気付かない外観は静かな気配の店。しかし店の中は常に常連客の笑い声でいっぱい。毎日、河岸で吟味し仕入れている素材を見事な肴に仕上げて、すばらしい安さで提供している。自慢の息子は相撲の高校生チャンピオン!「そんな子を産んだぞ!」という女将がお客さんを腹から笑わせ、愉しませている。主人は高校時代、バスケットボールのインターハイで全国優勝、女将もベスト4進出。絶妙のチームワークで酒と肴を供してくれる。
#136 京都・千本中立売「神馬(しんめ)」
遊郭跡の五番町に近い千本中立売は、かつて四条河原町に次ぐ京都を代表する繁華街。昭和9年創業の「神馬」は、京町屋らしく縦に深い店内に時代を経た空気が漂う。熱燗は6〜7種類の酒を配合した甕酒を、銅製の燗酒器で暖める創業以来のスタイル。
#137 京都・三条木屋町「よしみ」
人気の高瀬川エリアに戦後間もなく開店。広い厨房を囲むコの字カウンターの中央に、1年中食べられるド迫力おでんと鯨が名物。一見ガンコそうな主人が、京都人らしいもてなしの心で旬の京野菜や京都ならではの食材を居酒屋価格で提供してくれる。
#138 京都・三条京阪「伏見(ふしみ)」
「声高に話さない」「どなたも様も1時間でお願いします」の張り紙。回転は早く品切れになるとメニュー板が裏返る。カウンター20席の大衆酒場の典型。瞬く間に売れる鯖寿司は、ボリュームがあって1500円。驚くほどの安価なサービス品から大衆酒場らしからぬ高級なおつまみまで、女将の人柄でどんどん注文が入る。
#139 京都・新京極「スタンド」
昭和3年開業。高い天井に羽扇風機が回り、細長い大理石カウンターはまるで洋館。思い思いのエプロンを付けた5人のおばさん達が暖かく対応してくる。洋食主体だが居酒屋メニューも豊富に揃い、昼過ぎにはカウンターを挟んで宴が始まる。
#140 京都・裏寺町「静(しずか)」
新京極通りから一筋入った通りの、そのまた細い路地。うっかりすると通り過ぎてしまうような控えめな看板と縄のれん。学生たちが謳歌した古き時代を彷彿させる酒場。40年前の初代落書き以来、店中に描かれた落書きの数々は立派なアート。メニューは人気の「だし巻き」など至ってシンプル。40年来通う元学生達の憩いの場。
#141 武蔵小杉「文福」
JR南武線と東急東横線の交差する武蔵小杉駅。創業40年余の串焼き店。本店のほかにパート2・南口店と3店舗。全国各地より厳選し取り寄せた日本酒・本格焼酎・こだわりワイン(国産・外国産)がおいてある。看板料理は文福にしかない「カレー煮込み」。通はこれを肴に黒ホッピー。他にも、ちょっと変わった串焼「かえるのへそ」、「玉三郎」といった謎のメニューを楽しめる。
#143 旗の台「鳥樹」
東急大井町線と交錯する東急池上線旗の台駅東口からすぐの鳥専門店。鳥しか置いていません。鳥が食べられない人はご注意、食べられるものが全くありません。鳥だけでメニューが20種類以上。30年以上活気が溢れる老舗。新鮮な若鳥を1匹丸ごとまな板に乗せ、ももや手羽、ささみなどを目の前で切り分け塩をひと振り。サッと炙って芯はレアな一枚肉の焼き鳥。これらを頬張るうまさは、この店以外にあるのだろうか。鶏の美味しさをしゃぶり尽くせるお店。噛むとギュッと凝縮感があり、なんとも小気味いい美味しさだ。
#144 自由が丘「阿波乃里」
東急東横線と東急大井町線が交差する自由が丘駅。おしゃれな女性の街というイメージがあるが、飲み屋が集合する一角がある。中でも、威勢のいい呼び込みで目立つのが「阿波乃里」。もうもうたる煙に巻かれて、安くてうまい焼きとん屋。焼きとんは、大振りな肉3コ刺しで、数本も食べれば満腹となるほどのボリューム感。生でも食べられるほど新鮮な豚を使用しているため、どの串も臭みなくおいしくいただける。特に絶品は炭火でサッとあぶった半ナマ状態の「ればー」(100円)。数量限定の「特製つくね」(150円)は、繊細な食感で早い時間に売り切れてしまう人気の品。
#145 戸越銀座「大滝」
東急池上線戸越銀座駅。すし屋で修業した女将が切り盛りしている。会社帰りのサラリーマンや酔っ払ったおじさん、近所のご婦人など、色んな人がやってくる地元密着の酒場。魚はもちろん、焼きとんがかなり美味い。毎日芝浦から取り寄せる新鮮なモツには、必ずたっぷりの刻んだネギとカラシとみそが一緒に出てくる。これを混ぜ合わせて焼きに乗っけて食べるのがこの店の慣わし。他の定番メニューも豊富で、常連さんによると何とスパゲッティ(ペペロンチーノ)が美味いらしい。
#146 穴守稲荷「季節料理 淀」
穴守稲荷神社駅周辺は多摩川の河口で、東京湾を臨む23区で唯一の漁師町。穴子漁が有名で今でも地元漁師が活躍している。この漁師町で愛され続けて34年余。秋田出身のご主人がママさんと一緒に新鮮なネタを豪快に料理してくれる店が「淀」。これを目指してやってくるお客が増えているという「羽田鍋」を堪能した吉田さん。さらに穴子のてんぷら、白焼きと穴子づくしな夜を地元のみなさんと愉しむ。
#147 梅屋敷「やきとり豚八」
川崎から第一京浜へとつながる産業道路沿いに佇む「豚八」。37年前から地元の男たちに安らぎを提供している。のれんは「やきとり」だが、これは「やきとん」のこと。昭子ママが朝から仕込む家庭的なおつまみを、梅を入れた焼酎の水割りでいただいた。氷屋さんから仕入れている氷でつくってくれるのが嬉しい。山菜のおひたしは野性の味わい、たっぷりの擦り黒ゴマで合えたほうれん草は栄養たっぷり。日々少しずつメニューが変わるから今日は何が美味しいか聞くのが一番。
#148 茅場町「和光」
東京経済のど真ん中、茅場町。証券取引所があるため昼は金融の街として活気があり、夜は緊張の1日を終えたサラリーマンが羽根を休める酒場に熱気が移る。築地で貝といえば「和光」というほど名店の流れを汲むだけに「貝で呑む」店である。新鮮で珍しい貝がこれでもかと並ぶ。飲み物はセルフサービス、お客さんとの信頼関係から成り立つ経営方式をとっている。浴衣で現れた店主が艶のある声で、お客さんのために即興で歌ってくれる。社交のマナーをわきまえた大人だけが愉しめる店である。
#149 銀座「銀座ささもと」
夜の銀座、華やかな表通りを1本裏に入ったところにある、庶民派の炭火串焼き専門店「銀座ささもと」。下町ではお馴染みの亀甲宮の焼酎にカシスリキュールを少々加えて飲むなど酒メニューも楽しい。この店の主役は薄味の味噌出汁で柔らかく煮込んだモツの串。牛ハラミ、牛レバ刺しなど串にこめられた幸せは数多い。来店したら早めに頼むことをおすすめしたいのは、キャベツの煮込み。この店には箸はない、いただいた串モノの串を大事に利用しよう。酒類はひとり3杯まで、銀座の紳士淑女はじっくりゆっくり味わう。
#150 根津「もつ焼き・銀泉」
下町の代表格、根津。細い路地を散策すると今回の目的地ではないが、気になってしかたのない一角がある。吉田さん思い切って「根津の甚八」の引き戸を開けてみる。築100年以上にもなる古民家には下町情緒がたっぷり。おまかせで酒の肴を食す。「根津の甚八」と銘を打ったオリジナル焼酎もある。そして、大通りに出て「銀泉」ののれんをくぐる。お母さんと若旦那が切り盛りするご近所さんのための居酒屋。焼き豚、もつ煮込を純米吟醸の酒粕を使った限定の焼酎でいただいた。
#151 三田「津国屋」
JR田町駅から徒歩10分。慶応義塾正門の近くにある築120年の建物が「津国屋」。明治26年に建てられ、港区の歴史的建造物のひとつ。平成13年に元々酒屋だった建物を居酒屋にリニューアル。酒屋が経営している居酒屋なので飲み物が安い。さらに、洋食屋で修行した若旦那の作る料理もどれも美味しい。なかでも自家製メンチや特製いかわたみそげそ入りオーブン焼は人気メニュー。
#152 阿佐ヶ谷「可わら」
酒場が軒を連ねるスターロード。そこを住宅街へ向って歩くと突然出てくる「可わら」。看板も屋号もないので、何の店かは分からず通り過ぎてしまう。23年前、そこに酒場を出した当初は看板を出していたらしいが、「壊されるので出さなくなった」とのこと。しかし、店主は意外と気さくでアットホーム。日本全国だけでなく世界各国を呑み歩く店主が作るつまみは、品揃え豊富な日本酒にぴたりと合う。
#153 麻布十番「山忠」
麻布十番にある創業30年、地元常連さんの憩いの場となっている大衆酒場。「SimpleistheBest」が料理の基本。新鮮な刺身はもちろん、焼き物、煮物、揚げ物と料理の幅は広くリーズナブル。オススメはカウンター席の前に並ぶ日替わりの大皿料理。この店にはお通しがないので、自分の食べたいものをオーダーできる。1人で飲むサラリーマンはもちろん、最近は若い女性同士も増えてきた。
#155 北品川「金時」
北品川駅から徒歩5分、旧東海道添いにある「金時」は創業70年の酒場。店主は2代目、店を継いで31年になる。普通のものを安く出すのがモットーの店主のオススメは「下町料理」。自慢の肉豆腐は味がしみていて最高の酒のつまみ。手羽塩も自慢だが、料理はすべてお腹のすき具合でアレンジしてくれるのが嬉しい。「料理は主役であってはいけない、場が大切なんだ」と店主。いつも和服の明るい女将さんのもてなしで、毎夜にぎわっている庶民の味方。
#157 世田谷「酒の高橋」
開業昭和35年、世田谷線世田谷駅近くの地元の人に愛されている大衆酒場。女性店主が仕入れから調理まですべてを担当。「刺身3品盛り」はその日の新鮮な魚を赤字覚悟で、サービスしていつも4品盛り。手作り「ポテトサラダ」はボリュームたっぷりで人気メニュー。お客さんが考案したという「豆乳ハイ」はまさに焼酎の豆乳割りだが、1日6杯限定。「牛すじ大根」はあっさりしていて大人気。ちょうちんに書かれた"勉強王"の意味は店主にも不明だが、気に入りだという。
#158 学芸大学「浅野屋」
昭和41年開業、庶民の味方の大衆酒場。いかにも大衆酒場らしい「コ」の字型のカウンターが特徴で、通い歴20〜30年は当たり前の常連さんは会話を求めて毎夜集まる「浅野屋中毒」で、笑い声が絶えない。カウンター前の鍋には40年間変わらぬ味の看板メニュー「牛煮込み」が。食べ物のメニューも豊富なのは嬉しい。仕上げは、しじみ味噌汁で。
#159 武蔵小山「酒縁川島」
いかにも日本酒の店といった感じの異空間。全国の地酒が常に100種類以上ストック。大型店で取り扱う酒は一切置かないというこだわりで、蔵元直送のレアものばかり。日本酒担当「日本酒伝承の会」会長・岩井さんの説明が実に楽しい。店主が担当する料理は、日本酒と驚くほどの相性。大吟醸酒粕で漬けた「チーズの粕漬け」、その場で豆腐から揚げる「厚揚げ」、毎月3日、13日、23日限定「自家製メンチカツ」は人気。
#161 立石「鳥房」
京成立石駅を出た瞬間から香ばしい鳥の匂い。駅前商店街を入ってすぐの一角にある「鳥房」は、戦前から「半身の若鳥唐揚」を売り出した。下味をつけた鶏肉を最初に軽く揚げ、販売する直前に揚げ、注文を受けてから揚げる。シンプルな塩味でカリっとした皮は美味。もも肉、むね肉、そしてなんといっても揚げたての「首」や「骨」が絶品で、ビールが進む。ボリュームたっぷりだが、その美味しさに完食間違いなし。
#162 南平「よっちゃん」
京王線南平駅から徒歩0分。店主の「よっちゃん」こと高橋義則さんがこの地に店を構えたのが昭和38年。そのころから変わらぬこの店は、地元の人の憩いの場。てんこ盛りのキャベツが置かれているカウンターは、屋台の面影たっぷり。モツ煮込みは日替わりで、1本80円からの焼き鳥は早々と品切れになる。おろしニンニクをつけ焼きするも、横づけするもよし、塩、タレ味、全てがオススメ。キャベツをタレに漬けて食べるとこれがまた美味という常連情報も。
#163 浅草「捕鯨船」
「鯨を食って芸を磨け!!」がキャッチコピーの鯨専門店。超一級品の鯨肉を庶民価格で提供。昔懐かしい学校給食の鯨の竜田揚げ、鯨の野菜炒めは美味。店内の壁にある有名人のサインを探しながら、「元祖チューハイ」を飲むのも楽しみのひとつ。「捕鯨船」は昭和52年にオープン、平成12年に浅草六区通りに移転。店主は、六区で一世を風靡(ふうび)した「デン助劇団」の元座員、河野通夫さん。
#164 国立「うなちゃん」
「うなちゃん」の歴史は長い。ここ国立で先々代が屋台からスタート、現在のお店で営業を始めたのが昭和39年、現在の店主は三代目「ゆうちゃん」こと広田祐一郎さん。目の前で焼かれるうなぎを見ているだけで、たまらない。常連さんのオススメはうなぎの串焼きコース。「からくり風」、「レバー」、「きもやき」、「かばやき」など、その日の仕入れによってのお楽しみ。焼酎を飲みながら、ゆっくりと時を過ごすことができる、屋台情緒たっぷりのお店。
#165 本所吾妻橋「わくい亭」
元CM制作会社のOLだった女将さんと喫茶店マスターのご主人が出会い、平成元年に「わくい亭」をオープン。黒板のお品書きを見るとそのバリエーションに驚く。ハイセンスで美味しい料理は、素敵な女将さんの人柄がにじみ出ている。ビールに良し、ワインにも、日本酒でも合う超人気メニューの「メンチカツ」は早めにオーダー。ここには他店であまり見ない「千代の光」の本醸造もある。料理が本当に美味しい庶民の味方。
#166 新橋「大露路」
美人姉妹が昭和51年に創業。料理は全て手作りで全品300円。30年間新橋のサラリーマンの味方であり続けている。メニューも豊富で、人気の昔懐かしい「ハムカツ」はボリュームも味も大満足。健康を気遣う常連に人気の「トマトハイ」はオススメ。やかん酒で頂く「千福」は何ともいえない趣がある。客同士も隣に座ったらもう友達、フレンドリーな雰囲気で懐に優しいお店。
#172 飯田橋「島」
「島」は昭和37年に創業。沖縄がまだ日本に返還されていなかった時代から、この場所で沖縄料理で勝負してきたパイオニア。手作り地豆豆腐、ラフテー、チャンプルー、沖縄そばなど、メニューの全てで本来の沖縄庶民の味を楽しむことができる。店主、女将、娘の3人で切り盛りする、パワフルでアットホームな居酒屋。
#173 四ツ谷「味」
四ツ谷駅近くの荒木町と呼ばれる周辺には小さな飲み屋が多い。「味」は昭和58年創業、魚料理で勝負する店。お通しから始まり、全ての料理が繊細。オススメは、塩と酢の加減を極限まで控えてサバの旨みを最大限引き出した「しめ鯖」や、サンマが材料の「自家製つみれ」。店名を「味」に決めた店主の心意気が、店先から感じ取れる。
#174 東松山「大松屋」「大島屋」
東松山市名物の焼き鳥。焼き鳥と言っても鶏肉ではなく、豚のカシラを使うのが伝統。どの店も1本100円、炭火焼きが基本。客が食べ終わるのを見計らって次を焼き上げる。これに特製の「辛味噌だれ」を塗って食す。焼き鳥店は市内に50軒とも100軒とも言われ、味つけは各店異なる。「辛味噌だれ」の元祖、創業50年の「大松屋」は75歳の女将が現役で焼いている。また、創業42年で5番目に古いと言う「大島屋」は駅前通りに陣取り、創業当時の大きな赤ちょうちんが目を引く。
#175 東松山「とくのや」
東松山市名物の焼き鳥。創業37年、創業前に「辛味噌だれ」を習得して開店にこぎつけた「とくのや」。コの字型のカウンターという典型的なスタイル。座った客には黙っていてもまずカシラ2本が出る。開店から1時間置きぐらいに常連客が入れ替わりやってくる人気店。従来、焼き鳥のみだったが、韓国人の奥さんと結婚してから豆腐チゲやチヂミ、野菜ムチンが人気メニューに加わった。母と嫁の3人で切り盛りするアットホームな店。
#176 浅草橋「たつの家」
「おやじの創作料理たつの家」は昭和56年創業。福島県出身のマスター・石林さんと、右腕の小倉さんで切り盛りする店。メニューの種類は豊富だが、10代から修業を続けたマスターが、その日の仕入れで作る「おまかせ」が基本の創作料理店。常連もマスターにお任せ。名物の「えび団子」は定番の人気メニュー。マスターが静かに作る創作料理、そのどれもが人を和ませる。
#177 神田「大越」
神田駅徒歩0分、昭和38年の創業から「ザ・ガード下」という風情を守る「大越」。値段とボリュームはサラリーマンの強い味方。100種類を超えるメニューには圧倒されるが、そのどれもが美味しい。なかでも「トロぶつ」や「鯨ベーコン」は常連の間でも人気のメニュー。昼前から夜まで多くの客でにぎわう。
#178 新宿三丁目「川太郎」
花園神社の参道脇にたたずむ酒場「川太郎」。熊本県出身の大塚美子さんがこの地に店を構えて約40年。人気定番メニューは「馬刺し」と「のっぺ」。定番メニューは4種類しかないものの、日替わりのメニューもある。宮崎のそば焼酎「刈干」をそば茶で割ったそば茶割りは人気の飲み物。熊本県人のオアシス的存在、店名の「川太郎」はもちろんカッパのこと。
#179 八王子「小太郎」
「小太郎」は平成元年創業。学生からサラリーマンまでファンは多い。紀州備長炭で焼き鳥を焼きながら、窓越しに通行人に声をかける店主は人気者。客は1人でも気軽に店主をつまみに立ち飲みに来る。ハツの黒こしょう焼き、自家製みそを塗って焼くバラ肉のみそ焼き、小太郎焼きなどのオリジナルメニューも豊富。
#180 八王子「広小路」
「広小路」は昭和39年、東京オリンピックの年に創業。店主の能星広さんと女将の2人で切り盛りする店。オススメは40年変わらぬタレが自慢の焼き鳥と、女将が作る「いわし団子」。内装はカウンタートップを張り替えたものの、ほとんど開店当時のままの昭和レトロ。小上がりでは、お好み焼きを楽しむことができる心温まる名店。
#181 金沢「とと家」
昭和62年創業、金沢駅前別院通り商店街に店を構える「とと家」。その名の通り、市場から仕入れた季節の旬の魚料理がオススメで、全てがおいしい。シメサバ、タラの昆布ジメなどはもちろん店主の手作り。店で使う野菜のほとんどは自家農園で栽培している。カウンターの目の前には冬場はおでん。夏になると生きたドジョウのいけすが置かれる。夏場の名物は、目の前でさばかれるドジョウのかば焼き。ご主人の心のこもった料理のファンの常連さんたちで毎夜にぎわう居酒屋。
#182 金沢「高砂」
金沢の繁華街、香林坊にある創業昭和11年のおでん屋「高砂」。その歴史は70年で、現在の店主は3代目。店内の見事なカウンターは50年間使われ続けてきた赤松の一本物。かつお節ベースのあっさりとした味のだしも、つぎ足しつぎ足し70年。地元の食材が多く、「ふかし」や「梅貝」など、金沢独自の味を堪能できる名店。オリジナルのみそ味の牛すじや、白みそで焼く土手焼きはここの店ならではの味。家族のもてなしで、心温められる高砂ファンは多い。
#184 金沢「大関」
木倉町にある昭和32年創業の大衆割烹で、日本海の海の幸を使った季節料理や加賀の味を楽しめる「大関」。店名は、創業当時まだ珍しかった灘の酒「大関」を扱ったところから。カウンター前のおでん鍋は季節の魚や野菜のネタで満たされている。なかでも季節限定の「かにめん」は香箱ガニの身と蟹子を甲羅に詰めて蒸してから、おでんにしたオリジナル。初代・100歳のお父さんが作るだし巻き卵はボリュームたっぷりの常連さん人気メニュー。
#185 金沢「赤城」
昭和48年創業。香林坊近くの金沢で最もディープなエリアの新天地にひっそりと佇む「赤城」は、仕入れ・仕込みを全て店主が1人で切り盛りする。旬の魚を使った金沢の味を楽しみながら、店主が毎日自らの足で仕入れる天然素材を使った料理がここのオススメ。冬から初夏は季節の山菜を天ぷらで、秋の恵みはキノコ、そして3月から9月の間は金沢近郊の川で釣ってくる天然岩魚の刺身やヤマメが食べられる。シーズンオフでも保存されている山菜や川魚を楽しめる。
#186 前橋「つくし」
昭和41年創業、前橋で親子3人で営む居酒屋「つくし」。群馬県は海に面していないが、ここでは新鮮な刺身をはじめとする海の幸が年中食べられる。季節の野菜や山菜、群馬名物でもあるキノコををふんだんに使った料理の全てがお酒によく合うのもうれしい。群馬地鶏の網焼きや牛煮込みは絶品。県内酒はもちろん日本酒のストックも充実していて、毎夜地元の常連さんたちでにぎわう。
#187 高崎「三月兎」
昭和59年創業、元祖フリーターの松岡明さんが営む日本酒の店。「三月兎」の看板はツタに隠れて誰も知る人がいない。看板もない、入り口も分からない。ましてや客への気遣いもない、メニューもない。「メニューはお客さん」とはいうものの、日本酒のために考えられたさかなは、乾き物、焼き魚、豆腐、煮物などで、店主が勝手に出してくれる。レアものの日本酒は常時20種類ほどをストック、年間では120種。日本酒の好みは女性に例えてくれるのが分かりやすい。
#188 平井「松ちゃん」
平井駅北口から徒歩5分に店を構える「松ちゃん」。店に入って左が50人は入れるというお座敷。右にはカウンターあり、常連さんたちが陣取っている。現在は2代目が切り盛りする酒場だが、1代目同様に人気の店だ。酒は創業当時から変わらぬ値段の特製ハイボール230円。もつ焼きの店だが、季節の初ガツオや穴子の稚魚・のれそれなど生の海の幸が充実している。焼き物は豚のハラミを特製ダレに漬け込んでから焼く朝鮮焼や、国技館で販売されているつくねも味わえる。それ以外にも手作りの創作料理が満載。ハイボールの値段と同様にさまざまな料理の値段も創業当時と同じだというから驚きだ。
#190 京成小岩「三平」
脱サラした店主が10年前に善福寺の住宅街に構えた「三平」。料理は全て店主の采配でメニューはない。全ておまかせなのは、美味しい素材のものを安くお客さんに提供するため。他店にある物を作ってもかなわないので、世界各国を渡り歩いた経験から他にはない創作料理でお客さんを喜ばせたいと店主は言う。日本各地から、旬の変わった食材や珍味を仕入れているので、毎回違う料理を堪能することができる。
#191 分倍河原「扇家」
京王線とJR南武線が交差する駅、分倍河原。店の立地場所は駅から歩いて30秒。そこで創業して32年の「扇家」。豚串の肉は大きく、特製にんにくみそをつけて食べるとボリューム満点。1日10本、1人1本限定のなんこつも絶品。つまみは串焼きのみならず、新鮮な旬の食材を生かした家庭的な料理も豊富。ホッピーは並々と注がれ、ほかが入らないほど。
#192 武蔵小杉「玉や」
再開発が著しい武蔵小杉駅周辺で、そこだけ時間が止まったような酒場「玉や」。お店を出してから50年以上という老舗ののれんにはウナギの文字があるが、ウナギのほかにもやきとんや煮付けなど、酒飲みにはうれしいメニューが豊富。ポテトサラダの量はテンコ盛りで、1人では食べきれないほど。店主の人柄にも酔える。
#193 府中「やきとり としま」
府中駅から伸びる国際通りに40年ほど前からある「やきとりとしま」。現在の店主は、前の店主から店や焼き鳥のタレなどを引き継ぎ、自分の趣味でもあった焼酎の豊富な店として生まれ変わらせた。焼酎は「森伊蔵」や「魔王」、「赤霧島」などをそろえ、焼酎好きにはたまらない店。焼酎だけでなく日本酒やワインもあり、つまみも豊富。
#194 元住吉「亀勢」
元住吉駅の近所で創業して32年たつ有名なお店「亀勢」。つまみは魚介中心で品数も豊富、揚げ物からお刺身まで楽しめる。中でも"自家製"と付く料理は絶品。どれも量が多く、値段は350円から600円の間とリーズナブル。店主と女将も気さくな感じで落ち着く雰囲気。
#195 府中「仲よし」
女将さんは87歳の中島ヨシ子さん。近くの東京農工大学の学生だけでなく、来るお客さん全てのお母さん的存在。50年以上前に食料品店として店を出すが、30年ほど前から酒場として営業している老舗。学生にはうれしい野菜たっぷりの煮込みや、ニンニクたっぷりの自家製みそを付ける焼き鳥など酒場にはよくあるメニューが並ぶ。昭和の家庭の雰囲気を堪能できる。
#196 千駄木「谷中鳥よし」
2代目夫婦が切り盛りする昭和28年創業の「谷中鳥よし」。店構えの敷居はちょっと高く、海の幸・山の幸と旬の食材を使った豊富なメニューに圧倒されるが、値段は驚くほどリーズナブルで、まさに下町庶民の味方。5種類の具が入っている自家製さつま揚げや、女将オリジナルの「ニラ玉とじ」は人気メニュー。シメには、蒸した後に50年モノのタレで焼いたウナギをおこわの上に乗せ、その上からかつおだしベースの吉野葛をかけた「おこわむし」がオススメ。
#199 西荻窪「食菜独歩 OHWADA」
脱サラした店主が10年前に善福寺の住宅街に店を構えた「食菜独歩OHWADA」。料理は全て店主の采配でメニューはない。「おいしい素材の物を安く提供して、世界各国を渡り歩いた経験を活かし他にはない変わった創作料理でお客さんを喜ばせたい」と店主は言う。日本各地から珍しい旬の食材を仕入れているので、毎回違う料理を堪能することができる。
#200 吉祥寺「玉秩父」
昭和47年創業、吉祥寺大通り東側の飲み屋街にある「玉秩父」。元力士の玉秩父さんと、力士時代の九州巡業中に出会った女将さんとで切り盛りするお店。入店するとすぐに目に入ってくるのが、カウンター上の旬の新鮮な野菜と魚介類。おいしい食べ方は店主と相談、野菜は生や炭火で、魚介類も刺身や炭火焼きで楽しむことができる。常連さんのお気に入りメニューは、店主がちゃんこ番時代から作り続けている、「アジとイワシのすり身汁」。さっぱりとしたしょう油ベースのスープと濃厚なすり身は、酔った体を優しくいたわってくれる。
#201 新松戸「綱長井(つながい)」
昭和59年に新松戸駅から歩いて5分のところに創業した「綱長井」。数年前に先代が急逝し、現在はその妻と息子が切り盛りしている。先代から引き継いだ自家製アジのくん製や女将の家庭的な煮込みのほか、全国の珍しい地酒を日本酒好きの息子が取りそろえている。「獺祭」の蔵元で造っている「綱長井」が銘柄の日本酒はここでしか飲めない。
#202 松戸「酒処ひよし」
創業60年の松戸市民にとって憩いの場。方々で修行した経験を持つ3代目店主が切り盛りする「ひよし」は昔の味を守っている。屋台で創業し、その当時からの味を受け継ぐモツ煮や季節の味覚を楽しめるオムレツ、アジのなめろうやくさやなどメニューは豊富。酎ハイも昔と変わらない飲み方。
#205 西横浜「加一食堂」
西横浜駅前で店を構える「加一食堂」は、昭和33年大衆食堂からスタートし、後に居酒屋へと変化を遂げたまさに居酒屋の原型。やや甘い味付けの「伝統の味モツ煮」と心温まる「田舎の味おでん」は、50年続く看板メニューで、この2つでバブルを乗り切ったとのこと。食堂当時からの名残で充実している定食メニューは、まさに庶民の味。店名はご主人の「古谷嘉一郎」さんの名前を取って「加一」。
#206 大宮「いづみや・いづみや第二支店」
創業昭和30年代初めの本店と、その13年後に創業の第2支店。大宮駅東口に構える「いづみや」は酒問屋を経営しているので、お酒のメニューの種類が豊富で安価。店の雰囲気は似ていて、それぞれに常連さんが通う。勤続数十年というベテラン店員さんたちが相手をしてくれるので、年配客にもうれしい。氷式木製冷蔵庫は今も現役。午前中からお酒が飲める大衆居酒屋食堂は大宮庶民の味方。
#207 赤羽「川栄」
伝統ある赤羽の酒場エリアである「OK横町」の先にある「川栄」は、昭和22年創業のうなぎの名店。香ばしい香りに誘われて入ると、店内はまさにうなぎの寝床で、奥にあるのが居酒屋空間。うなぎだけではなく、新鮮な刺身や農家直送のホロホロ鶏などが味わえる。ハツと砂肝を叩いてつくね風にしたオリジナルの一心団子や、うなぎ蒲焼きの一度漬けなど、酒のさかなは豊富。仕上げには、丼の中にさらにうなぎが潜む「しのび丼」が人気メニュー。
#209 大森「とん兵衛」
昭和31年創業、先代から50年続くやきとん店。現在の店主、女将、息子の3人で切り盛りし、家族的で温かな雰囲気のお店。「とん兵衛」のモツは下処理がしっかりされているので、臭みや脂っこさを感じさせずさっぱり。みそと秘伝の隠し味が魅力の煮込みや、オリジナルの焼き物の中では、素焼きしたカシラにしょうがじょうゆが絶品の「すやき」が人気メニュー。女将の漬け物や一品料理もおいしい。若い世代にも伝統が受け継がれている店。
#211 池袋「ふくろ」
池袋駅前に昭和28年頃バラックを建てて創業。現在はビルとなったが、そのスタイルは創業当時と変わらない。営業時間はなんと朝7時からで、店内は常連客で朝からにぎやか。夜勤明けに仕事から解放された人たちにとってもホッとできる憩いの場。ベテランのおばちゃん店員が、いい気分になったお客相手に店を切り盛りする。毎日仕入れる新鮮な刺身、天ぷら、フライ、肉豆腐などメニューは豊富。昼間からきつい冗談や笑い声をBGMにどっぷり酔える酒場。毎月8日は、料理全品半額。
#212 大山「鏑屋」
創業平成3年。開店直後からにぎわう、大山で1番人気のお店。店主は群馬県下仁田出身で、店名の「鏑屋」は実家の前に流れている鏑川をヒントに命名。鏑矢とは、元々戦いの合図として放たれる矢のことで、「この地大山に戦いを挑む」つもりで店名を「鏑屋」とした。名物の自家製辛みそで食べる特製煮込み鍋や、スタミナ焼き、コーンのかき揚げなど、研究に研究を重ねたオリジナル料理は下処理も丁寧でどれも美味。店主の誠実さがうかがえる。板橋でも東京下町情緒が味わえる。
#213 東武練馬「小料理安寿」
昭和58年創業、明るい美人女将とバイトの女性で切り盛りする店は、毎晩地元の常連客でにぎわう。新鮮な海の幸や女将の手作り料理が充実していて、カレー風味の肉じゃがなど日替わりの煮ものは美味。店の看板メニュー「安寿揚げ」はイカ、しょうが、はんぺんをすりおろした長芋と一緒に揚げたもの。女性らしいきめ細やかな気遣いの中で、温かな気持ちになれる名店。店名の安寿は「安寿と厨子王」から。
#214 船堀「伊勢周」
昭和29年創業、2代目夫婦と3代目で切り盛りする江戸川区の老舗大衆酒場。昔ながらの大型「コの字型」カウンターは毎晩地元の常連客で満席。定番メニューから本日のオススメまで料理は豊富で約100種。大衆酒場ならではのメニューはもちろん、季節の魚の天ぷら、店主が作るスパゲティナポリタンやグラタンは驚くほど美味。新鮮な魚は浦安の市場から仕入れる。人気ドリンクは「天羽の梅」で割った酎ハイ。店名の「伊勢周」は、先代が伊勢元で働いていたので、独立するときに自身の名前の一文字をとって、伊勢周となった。
#215 一之江「大衆酒場カネス」
東京下町の雰囲気を味わうことができる「大衆酒場カネス」の創業は、なんと昭和7年。店へ1歩入れば、そこはタイムスリップしたような戦後浅草の酒場ホールそのもので、80歳を超える女将、3代目息子夫婦の3人で切り盛りする超地元密着型の酒場。人気メニューはカウンター目の前の鍋の煮込みで、戦前から変わらぬ味を守り続けている。昭和29年から始めたこの店のラーメンは、まさに東京風。色は濃いが味はあっさりで飾り気のないシンプルなラーメン。
#217 新橋「ほさか」
サラリーマンが通うエリアの新橋。烏森神社参道脇に鎮座していた酒場も減少中。ニュー新橋ビル内にあるジューススタンドで精をつけて、いざ参道で2番目に古くなった「ほさか」へ。焼きとん花盛りのご時勢に、まさに焼き鳥の王道を行く古参だ。あいさつ代わりに出されるアイガモ2本が、常連客の心を引き付ける。主人の無駄のない動きから繰り出される串はどれも納得の一品ばかり。一通り食した後の鳥スープは、あっさりと酔いを洗い流してくれる。
#218 築地「はなふさ」
築地市場の豊洲移転と跡地再開発がクローズアップされている築地は、下町風情が残る穴場。住宅街にひっそり佇む昭和6年創業の「はなふさ」は、一見すると敷居が高そうだが、常連客に支えられ、中は実にアットホーム。市場が近いので食材は豊富で、魚のこだわりには並々ならぬものがある。場内の仲買人も顔を出すプロも納得の店。
#219 三鷹「婆娑羅(ばさら)」
玉川上水や国立天文台三鷹キャンパスなど、文教地区三鷹を散策。中秋の名月に誘われて、駅前に創業して28年の「婆娑羅」へ。セレブな常連方が居並ぶカウンターで提供されるのは、新鮮な魚の数々。ちょうちんに記されたもつ焼きそっちのけで魚を食らう。勧められるままに箸を出せば、どれもこれもただならぬ味。芋焼酎の特製ブレンドが常連の証らしく、競ってボトルをキープ!熟練の技で焼き上げるもつ焼きは是非もの。
#221 横須賀中央「中央酒場」
東京・品川駅から京急で約1時間の横須賀中央は、いまだ数多く古い酒場が残っている。ここ「中央酒場」は昭和28年創業。現在は2代目店主夫婦、3代目、そして明るい従業員たちで切り盛りする朝10時から営業している大衆酒場。店主が毎日地元の鮮魚店から吟味して仕入れる季節の魚料理が中心で、豊富なメニューは自家製シュウマイや揚げ物など全て手作りで美味。自慢はホッピー専用冷蔵庫。ホッピー・焼酎・グラスが冷やされ、この店ではきっちりと三冷が守られている。
#223 横須賀中央「一福」
横須賀中央駅から徒歩10分、汐入駅からドブ板通りに入る入口にある「一福」。昭和24〜25年頃創業の大衆食堂で、かつては米軍基地の組合食堂だった。豊富なメニューは和洋中さまざまそろっていて、食堂として利用する客や居酒屋として利用する地元の人たちで毎日にぎわう。調理担当は2代目店主夫婦。先代からの味を引き継いだギョーザやラーメンは懐かしい味がして美味。生まれた時からこの店で育ち、遊び回っていた3代目夫婦がホールを担当している。まさに温かで家庭的雰囲気の大衆食堂+酒場。
#224 横須賀中央「大衆酒場 天国」
創業40年とも50年ともいわれる老舗大衆酒場。昼から営業していて、夕方になると常連客で満杯。縄のれんをくぐると目の前に見える長いコの字カウンターがあり、常連客は指定席に着席。メニューはいかにも大衆酒場らしいものがそろい、なかでも毎日特別ルートで仕入れる季節の新鮮な魚が自慢で、東京の市場では手に入らないような地物もある。天国(てんくに)名物手羽の唐揚げは、長年変わらずに常連客に親しまれている定番メニュー。明るい女将たちが担当するホールは、常連客のまさに「てんごく」。
#225 横須賀中央「興津屋」
どぶ板通り近くのランドマーク「興津屋」は昭和2年創業。ホッピーの焼酎は「キンミヤ」でこれぞ大衆酒場といった佇まいで圧倒される。以前客のほとんどが米兵だった名残で店内には英文表記の品書きが残る。建物も昭和22年に建て替えた時のままで、店内に1歩入るとそこはまさに昭和を感じる。現在は女将1人で切り盛りするが、横須賀ならではの新鮮な魚や、体に優しく温かな手作り料理はまさにおふくろの味。安らぎを求める常連客が静かな時を過ごせる名店。
#226 門前仲町「だるま」
昭和47年創業。店主夫婦と看板娘の美人姉妹、従業員で切り盛りする長いカウンターが特徴の大衆酒場。刺身はもちろんのこと、一品料理が豊富。特に女将の手作り料理はどれもが優しい味で、ベテランの常連客やサラリーマンの心と体を癒す。ドリンクはカウンターに置いてあるライムとレモンシロップでセルフサービスで味付けする酎ハイやホッピーがあり、下町らしい。客同士が毎晩交流を深める社交場のような温かな酒場。
#227 神保町「酒蔵 酔の助」
世界最大級の古書店街としても知られている神保町交差点近くの「酔の助」は、昭和58年頃創業。古ぼけた店内は何となく懐かしい雰囲気を醸し出していて、神保町のオフィスワーカーたちで毎夜にぎわう。年中無休、ここ10年で台風と大雪で2回休んだだけという酒呑みの味方で、日本酒はもちろんワインの品ぞろえも多い。刺身や一品物など一般的な居酒屋料理をはじめ、チーズやクリームを使ったオリジナルのフレンチ、イタリアンや中華メニューも豊富で美味だ。
#228 江戸川橋「みつぼ」
平成元年、学習院下、神田川のほとりに3坪5席の焼きとんの店として創業。3坪にちなんで屋号を「みつぼ」とした。店の売りはもちろん「つぶしたて」の新鮮な食材で、レバー、ハツ、コブクロ、チレなどが豊富。まずは新鮮な仕入れがあるからこそ食べられる、刺し盛りを、そして焼き物。ホルモン15種類のド迫力で、「みつぼが、俺を悩ませる!」と店のキャッチコピー通り。炭は備長炭を使用。当日のオススメ、一品メニュー、もつ煮込み、牛鍋もおいしい。
#229 飯田橋「鳥政」
飯田橋駅前の川っぷちの飲食ビルに残る、昭和12年創業の老舗居酒屋。サラリーマンを退職して店を継いだ2代目店主と優しい笑顔の女将とで切り盛りする店。場所柄出版関係の客が大半だが、医者や役者も店を訪れる。店主と女将が作る自慢の料理はざっと60種で、全て美味しく、季節により入れ替わる。人気のドリンクはキンミヤ焼酎のルイボス割り。店は毎晩常連客でいっぱい。
#231 都庁前「品川亭」
十二社通りから小路を入った隠れ家的な酒場。元は旅館だった建物を改築して、創業したのは昭和40年頃。日本酒は千福や松緑。料理は家庭料理風で、豚の角煮、漬物、ピリっと辛いピリキュウ、どれも手作りの温かみが感じられる。2階には旅館当時のままの部屋が2部屋あり、宴会用の座敷として使っている。
#232 新宿三丁目「どん底」
店名はロシアの作家・ゴーリキィの戯曲に由来。この洋館風酒場は昭和26年創業で、新宿では超有名な老舗中の老舗。創業当時からある「どん底」のカクテル「どんカク」は粗雑な焼酎を"何か"で割って、安く酔える酒として人気を博していた。今でも人気ドリンクのひとつ。料理もオリジナルのものが多く、ハヤシライス、ではなく常連の名前をもらった「林さんのライス」、飲み屋で初めて出したというピザ、牛スジの煮込みなどバラエティに富んでいる。
#233 三ノ輪「中さと」
昭和通りから1本入った人気のない一角に居を構える「中さと」。昭和25年頃創業で、今も昭和の雰囲気を残す数少ない酒場。店主が自ら仕留めたイノシシの野趣溢れるスペアリブに吉田類も驚く。これは冬の猟期にしか味わえないサプライズメニュー。煮込みやおでんは言うに及ばず、常連が隅田川で釣ったハゼなど、「中さと」ならではの味が楽しめる。
#234 秋葉原「赤津加」
昭和29年創業の老舗「赤津加」。熱かんは「菊正宗」1本の生真面目さ。長野で修業した板長が繰り出す季節料理を楽しみに通う常連客たちがここに引き寄せられるのは、実は女将を慕うからに他ならない。
#235 根津「木曽路」
根津の路地裏にある「木曽路」が本日の目当て。カウンターに並ぶ大皿のおふくろの味は、客の健康を考えて薄味ベース。隣で営業する長男の洋風の酒場「モレイラ」の料理も注文できる。また、吉田類が言葉を失った「木曽路」の店名の由来とは?
#236 北千住「藤や」
本日のお目当ては「藤や」。L字型のカウンターには煮込み鍋。中身は看板メニューの串刺しの牛もつ煮込み。威勢の良い女将に恐縮して店内を見回すと、なんとギター流しのおじさんが。「ここはまだ昭和か!?」というような光景が広がっている。
#239 入谷「ニュー王将」
見かけは喫茶店だが夜は立派な酒場に変わる「ニュー王将」。とんかつ料理店やロシア料理店などで修行を積んだ店主が作るメンチカツは絶品。牛すじの煮込みや、刺身などの定番ももちろんある。家族連れが多く、大人は飲み、子どもは食べるお店。
#240 鐘ヶ淵「はりや」
昭和6年創業という幻のような酒場「はりや」。外観は入りにくい雰囲気があるが、中に入ると常連客も店主も気さくでほっとする。飲み物は下町ならではの酎ハイからウイスキーハイ、日本酒。料理は女将の手作りでほとんどが300円から400円と安く、そしてうまい。これぞザ・酒場。
#241 代々木公園「七福」
代々木公園駅と代々木八幡駅の中間辺りの商店街にある鮮魚店。その横の小路をのぞくと大きな赤ちょうちん。昭和46年創業の老舗もつ焼き店「七福」。つまみは焼き物からイタリア料理系、中華などメニューは豊富。すぐ隣のビルに支店があり、そこでモツ系以外のメニューを作っている。
#242 恵比寿「やきとり かおる」(リニューアル)
昭和58年創業の「やきとりかおる」。夫婦とその息子で切り盛りするアットホームな酒場。店に入ると「おかえり」と言って迎えてくれる。洋食店などで修行した息子が作る料理と店主が焼く焼き鳥がつまみ。安くておいしくて家庭的なのがうれしい。名物は小さいハンバーグのようなつくね。
#244 狛江「ミートステーション」
店名は焼肉店のようでも、ミートは「肉」に「出会い」をかけた店主のシャレ。牛・豚・鳥のモツ系はどれも新鮮。また、週に1回、豚の頭を丸ごと仕入れてさばき、コラーゲンたっぷりの面の皮「つらーゲン」や「豚鼻」などの珍味を提供。酒飲みが出会いを求めて毎晩も集う場所。
#245 武蔵溝ノ口「ひさもと」
「ひさもと」は、街道沿いの辻でにある。もつ焼きとホッピーという、昭和の下町風情が残る希少な店。種子島出身の先代が開いた店を継いだのは、同じく種子島出身の嫁。
#246 中野「川二郎」
中野でもディープなエリア中野新仲見世商店街の一角にあるうなぎ串焼きの酒場。昭和43年に中野駅前に屋台として創業。うなぎの頭から骨まで、余すところなく食すことができる。うなぎのくん製もあり、香ばしいだけでなくジューシーさも味わえる絶品。それでいて安いとくるから、地元だけでなく遠方から来る客もいるほど。店内は満席のことが多い大人気店。
#247 日ノ出町「ホッピー仙人」
大岡川沿いに面して曲線を描く都橋商店街の2階にある「ホッピー仙人」。その名の通りホッピー専門店。一見スナック風の店内には、普通のホッピーだけでなく、樽生ホッピー、さらにはベースとなる酒がずらりと並ぶ。仙人と呼ばれる店主は、横須賀でホッピーにはまりこの店を出した。自ら研究に研究を重ね、色々な酒をホッピーで割る。掟破りの温かいホッピーまで出てくるので、ホッピー好きは行く価値あり。
#248 桜木町「若竹」
酒場がひしめく野毛の中心にある焼き鳥「若竹」は昭和27年創業の老舗。レトロな外観で昔からの味を守り続ける名店。寡黙に焼き続ける店主と、軽快な口調の女将が切り盛りしている。鳥だけでなく野菜にもこだわり、それに絡める特製辛みそは神奈川県ではここが発祥。最後にサービスで出してくれる6時間煮込むという鶏がらスープも、創業当初から提供している絶品。
#249 新高円寺「やきとり屯」
青梅街道沿いの「やきとり屯」は昭和55年に創業。普通の『やきとん』だけでなく、創作系の料理も味わえる。ここが発祥という『トマト巻き』や豚バラを巻いた『とん○』、うずらとタマネギを豚肉で丸く包んだ『バクダン』という料理もある。味がいいのはもちろんのこと、ネーミングのセンスも光る。酒の品ぞろえも幅広く、値段も安いので酒好きにはうれしいお店。
#250 会津若松(福島)「てんぐ家」
会津若松市興徳寺近くの知る人ぞ知る「てんぐ家」は、創業昭和32年頃。開店当時は「末廣酒蔵」という店名で営業、地元「末廣」の酒を扱った第1号店。元気な女将のもてなしと、会津の旬を感じさせる手料理、そして会津の酒が堪能できるこの店は毎夜常連客でにぎわう。シメには女将手打ちの十割そばを是非。
#251 会津若松(福島)「ぼろ蔵」
会津若松には伝統的な建物が多く残るが、この「ぼろ蔵」もそのひとつ。昭和62年創業で、会津若松出身の美人女将・山田ミヤ子さんが築100年の蔵を店に改造し、1人で切り盛りしている。地元の方の料理を参考に女将がアレンジする会津の野菜中心の料理は、全てがやさしい味で美味。まさに昔から受け継がれた「会津のスローフード」を実践している。お酒も会津の地酒を楽しむことができる。
#252 会津若松(福島)「桜鍋吉し多」
現在の店主が昭和45年にすし店として創業、3年後の48年に会津若松名物の桜肉専門店としてリニューアル。店主の吉田さん夫婦、娘、息子夫婦が会津の郷土料理が楽しめる店として切り盛りしている。年間を通して山菜やキノコ料理、煮物が味わえる。おすすめは桜肉。馬1頭丸ごと仕入れるので、新鮮な馬刺しや、タイミングが合えばレバ・ハツ刺しはもちろんレアな部位も堪能できる。
#253 会津若松(福島)「酒家盃爛処」
昭和59年創業。若き店主のこだわりは日本全国のうまい酒とそれに合うさかな。特に地元会津の酒の種類の多さは圧巻。自慢の料理はやきとりと、新鮮な魚貝類。今では交通網が発達し、郡山や太平洋側の小名浜、佐渡からの直送もあり新鮮な魚が手に入るようになった。ここでしか味わえない「純米大吟醸酒家盃爛処」は店の名を冠した特別酒。末廣酒蔵で特別に作ってもらっている酒で、ラベルの文字は末廣酒蔵の先代社長直筆。
#255 学芸大学「久慈川」
釣り好きで料理好きの店主が昭和58年に創業した家庭料理店。現在は店主と元気で明るい1人娘が交代制で切り盛り。旬の魚はもちろん、カウンターに並ぶ大皿料理は自慢。春から初夏は茨城、秋田、新潟から届く天然の山菜料理、夏から秋は店主が釣る魚料理、冬は鍋と1年中旬のおいしいものを堪能できる。
#256 東伏見「居酒屋鳥金」
「居酒屋鳥金」は昭和37年に鶏肉店として創業。平成元年に現在の焼き鳥店に生まれ変わったが、タレは創業当時から継ぎ足し40年以上も使用。日替わりメニューでもある通常の料理はもちろんだが、この店の自慢は毎日店主自らさばく鳥から作られる鳥皮、レバーなどの焼き鳥。またしっかりと処理された豚から作られるみそ味の煮込みは常連客のシメの1品。
#258 稲田堤「やきとり酉将本店」
蒲田の精肉店で働いていた店主が昭和58年に創業。通常の居酒屋メニューはもちろん、オススメは牛レバー刺しやセンマイ刺し、店主が自ら仕込む煮込みや牛スジ煮で、全てが豪快で繊細な味付け。店主が試行錯誤を繰り返して完成させたタレでいただく焼き鳥は絶品。毎日明るい時間から常連客でにぎわう。運が良ければ店主の仲間が釣る新鮮な魚にも出合えるかも。
#259 北赤羽「まるます家北赤羽店」
赤羽の「まるます家」で30年間勤めていた店主が、のれん分けで平成18年に創業。北赤羽の住宅街に佇むこの店は、家族で切り盛りされ、地元常連客御用達。新鮮な刺身や通常の居酒屋メニューが充実して、全てが美味。自慢はもちろんウナギとそのタレで、驚くほど安心な値段でいただける。家族経営ならではの、まるで親戚の家にお邪魔しているように暖かな雰囲気を満喫できる。
#260 浮間船渡「やきとん松月」
昭和43年にバラックの建物の「やきとん松月」ができて、現在の建物は昭和45年に建て替えられた。長いひのきのコの字カウンターと小上がり、高い天井と、典型的な下町酒場の雰囲気を醸し出している。80種類以上もあるメニューは豊富で、新鮮な豚レバー刺し、煮込み、ホルモン各種の炒め物は酒のつまみに最適。自慢のやきとんのタレは、継ぎ足し継ぎ足しで40年もの。
#261 調布「もつやき処 い志井 本店」
昭和25年、先代が東京・中野に4人席の立ち飲み酒場として創業した「もつやき処い志井」。昭和49年に現在の調布天神通り商店街へ移転した。良い環境で育った群馬の「とんとん豚」を高崎から直接仕入れているので、新鮮でおいしい。メニューには20種類以上の串焼きが並び、ほとんどが豚のモツ。他では食べられないような、珍しいものも堪能できる。「その日の品物をその日に食す」が原則。鮮度が良いので味付けはシンプル。店は明るく、パワーあふれる焼き場担当の若き店長とスタッフにこの店の伝統は受け継がれている。
#262 堀切菖蒲園「小島屋」
堀切菖蒲園駅から徒歩1分の「小島屋」。創業は戦後まもなくで、看板に元祖ハイボールを掲げる。広がりのある店内と独特の形状のカウンターの中で、2代目夫婦と娘の元気な掛け声が飛ぶ。常連客は昭和27年からある黄色いエキスが入った下町ハイボールを傾け、ポテトサラダと煮込みといった典型的な酒場メニューで酔う。野菜を使った日替わりの自家製惣菜メニューもオススメ。
#263 亀戸「仙人鳥」
JR亀戸駅南側の線路沿いに並ぶ飲み屋街の中にあり、今の屋号に改名して30年以上という「仙人鳥」。店奥のカウンターの上にはお袋の味が山のように盛られた大皿が並び、刺身類も豊富。しかし、店名にある通り焼き鳥(もつ焼き)を秘伝のタレで食すのが1番人気。
#264 幡ヶ谷「鳥伊那」
京王線幡ヶ谷駅から徒歩1分の「鳥伊那」は昭和46年創業の焼き鳥店。縄のれんをくぐれば奥に細長いカウンターがあり、開店直後から地元の常連客たちで熱気に満ち溢れる。毎日築地の問屋から仕入れる鳥取の大山地鶏を使用している。口の中でとろける鳥刺身はボリュームたっぷり。ハツ、砂肝などどれもジューシーで、常連客が始めた食べ方も人気。冬季限定で小鴨やうずらもある。
#265 代田橋「金星」
昭和60年創業の「金星」は、京王線代田橋駅前にある昭和24年頃建てられた古いビルの一角にある焼き鳥・おでんの店。午後7時までは店主が、7時以降は女将が切り盛りする。宮崎出身の店主の味付けでおでんは薄味、関東では珍しい牛筋などを年中楽しむことができる。地元商店街の常連客は焼き鳥とおでんのセットを注文。6人も座れば満席となる小さなカウンターのこの店は、昭和レトロそのままの雰囲気を醸し出している。
#266 板橋「喜多八」
JR埼京線板橋駅近くの路地にある昭和39年創業のやきとん店「喜多八」。通常の居酒屋メニューも充実しているが、ここはホルモン道場。野菜の千切りがたっぷり乗ったガツ刺しやコブクロ刺しは下処理がきちんと施されていて美味。40年間継ぎ足されてきたタレでいただくモツ焼きと、すり下ろした野菜と特製タレでいただくホルモン焼きは大人気。店名は「多くの喜びが末広がりになるように」との思いが込められている。
#267 南千住「丸千葉」
吉原大門近く、日本堤にある昭和30年頃創業の「丸千葉」。店内の大きなコの字カウンターには昔の面影がある。2代目女将、3代目兄弟と従業員で切り盛りしている家族経営の店。メニューの品数は豊富で、旬の魚刺身、焼き物、炒め物など、居酒屋メニューは全てそろっていて、おいしくて値段も手頃。毎日午後2時の開店直後から地元の常連客たちでにぎわうアットホームな大衆酒場。
#268 亀有「江戸っ子」
昭和41年創業のもつ焼き店「江戸っ子」。秘伝の「日本一の甘タレ」など3種類のタレの味が楽しめる。また、みそダレで食べるガツ刺しは美味。飲み物は「江戸っ子」の秘伝ブレンドで作られるハイボールがオススメ。この店のタレは、このハイボールの味に合うように考えられている。開店と同時に地元常連客でにぎわい、「亀有の関所」とうたわれている。
#270 鹿児島中央「味処 おはこ」
割ぽう料理店とスナックを経て平成7年にリニューアル。2代目店主とベテランスタッフで切り盛りする地元密着型の店。土地柄、魚が主だが、豚や鶏の串焼きも美味。四季を通じて新鮮な刺身はもちろんのこと、炉端で焼かれるメンメ(キンキ)、いかごろ焼き、ホッケなどメニューは豊富。
#271 鹿児島中央「はる日」
昭和53年創業、天文館にある知る人ぞ知る店「はる日」。ややディープな佇まいだが、店内に入れば優しい2代目店主が笑顔で出迎えてくれ、カウンターに座ればあっという間に「はる日」ワールドに引き込まれる。料理は酒のさかなが中心で、鹿児島の味ももちろん堪能できる。飲み物はビールと焼酎「白金の露」のみ。1人で切り盛りしているので、ゆっくりと店主のペースに合わせるのがこの店のルール。
#272 鹿児島中央「とくちゃん」
徳田さんが営む昭和60年創業の店「とくちゃん」。メニューはなく、ママがその日に仕入れた材料から作る手料理がその日のメニュー。毎晩古くからの常連客や単身赴任のお客さんでにぎわう、とても温かなアットホームなお店。
#273 鹿児島中央「だいこんの花」
昭和63年創業、美人女将が鹿児島市の繁華街天文館にあるビルの中で営む「だいこんの花」は、地元常連客たちの隠れ家的存在。こだわりを持った鮮魚店から仕入れる近海物の新鮮な刺身や、女将の手作り薩摩料理が堪能できる店。もちろん料理の全ては焼酎のあてとして考えられている。ゆっくりとお酒と料理を味わえる、落ち着きある名店。
#274 浅草橋「鈴木酒場」
浅草橋駅から徒歩5分の「鈴木酒場」。昭和2年に先代が酒店として創業、昭和22〜23年頃現在の酒場の形態となり、現在は2代目店主が営む。カウンターの大皿料理は先代から伝わったシンプルな味付け。また、店主の手作り季節料理も美味で、特に冬のさくら鍋はこの店の自慢。日本酒は酒場世代には懐かしい灘の「忠勇」。現在の店舗も昭和初期の建物で、船大工が丸太から見立てたヒノキのカウンターや年代物の冷蔵庫が店の歴史を語る。
#276 三軒茶屋「銘酒居酒屋赤鬼」
昭和47年創業の「銘酒居酒屋赤鬼」。日本酒ファンには有名なこの店には、常に100種類ほどの日本酒がカウンター裏の冷蔵庫に並べられ、「十四代」のプライベートブランドなど他店では決して飲むことができない赤鬼限定のブランドも数多い。そして季節ごとに異なる料理も200種、その日にしか味わえない新鮮な刺身も自慢。銘酒に合う、さかなにこだわり続ける店。
#278 神泉「太平山 春」
井の頭線神泉駅から徒歩8分、旧山手通りと国道246号線が交差する近くにある昭和40年創業の店「大平山春」。大きなヒノキのカウンターが特徴の店内は、都会的風景からは想像できないほどの別世界。毎日築地から仕入れる新鮮な魚が自慢で、刺身はもちろん季節の魚の昆布締め、焼き物など全てが美味。料理の全てがオススメなので店主に委ねるのがベスト。秋田の日本酒「太平山」がおいしく飲める、隠れた名店。
#279 高田馬場「葉隠」
創業昭和7年の老舗酒場。50種類以上の豊富なメニューがそろい、もつ煮込み、焼き鳥、ウナギ串、毎日築地から仕入れる新鮮な海の幸といろいろな味を堪能できる。店の人気メニューは創業当時から続く「ちゃんぽん」。戦争中物資が不足していたときは、麺の代用品としてシラタキを使い、戦後にはこの「葉隠」の「ちゃんぽん」を求めて行列ができたという。創業者の先代が佐賀県出身なので店名を「葉隠」とし、同郷の大隈重信像がある早稲田大学の近くに店舗を構えた。
#280 西新井「ゆきひろ」
駅前の路地奥にある「ゆきひろ」は昭和34年創業。現在は3代目女将が引き継いでいる。西新井周辺で最も歴史のある酒場。店内は現女将の趣味で骨とう的な味わい深い雰囲気を醸し出す。店舗は療養中の女将に代わり勤続25年の五色さんが実質的に切り盛り。オススメの刺身類の他、ねぎとろを白菜で巻いた「ねぎとろ白菜」や自家製「トーフ」などが味わえる。店名の由来は亡き夫の名がヒロミチで雪が好きだったから。
#281 早稲田「源兵衛」
昭和元年創業の「源兵衛」。学生客が多いこともあって、創業以来のモットーは財布に優しく、おいしく、ボリュームたっぷりの3点。それぞれの世代で修行した焼き鳥、洋食、魚料理とメニューは豊富。季節の一品はもちろんのこと、人気は女将担当の焼き鳥と、名物の自家製シューマイとオムライス。3代目と4代目夫婦で切り盛りする家族経営店で、毎夜笑い声が絶えない温もり溢れる店。
#282 京成金町「大松」
京成線の線路を渡った飲み屋横丁の一角に佇む「大松」は昭和49年創業。店名は先代の苗字の松島の「松」と、店が「大」きくなるようにと願いをかけて命名された。2代目店主は石川県山中温泉で8年間の修行後、東京の割ぽうで板場経験を積んだ。新鮮な魚は松戸市場と築地から仕入れる。名物はだし巻玉子や自家製スモークチーズフライなどの揚げ物。
#283 府中「居酒屋磯吉」
京王線府中駅南口に佇む昭和52年創業の「居酒屋磯吉」。若き2代目店主夫婦と元気な店員たちで切り盛りしている。日替わりの「本日のおすすめメニュー」は要チェック。毎日市場から仕入れる新鮮な魚介類のメニューは豊富で、季節ごとにいろいろな味を楽しめる。新鮮なモツを使った料理もこの店の自慢で、初代が考え出したオリジナルの「とんちゃん」は人気メニューのひとつ。毎夜夕方から夜遅くまで常連客でにぎわうアットホームな店。
#284 西調布「金八」
いつも素敵な笑顔の店主でもある女将と、19歳からこの道一筋のマスターが昭和56年に創業した、西調布駅すぐ近くに佇む地元密着型の「金八」。おすすめメニューは店自慢のあっさりとしたみそ仕立てのもつ煮込みと、焼き物。特に「金八」オリジナルの焼き鳥は、マスターが考えた秘伝のタレに漬け込まれて焼かれるのが特徴で、ココだけでしか味わえない逸品。季節の新鮮な魚介メニューもあり、人気の日本酒が財布に優しい値段でいただける憩いの場。
#285 後楽園「遠州屋」
現在の店主が脱サラし昭和55年に創業した「遠州屋」。肉じゃがや煮凍りなどの一品料理はもちろんのこと、自慢は毎日築地から仕入れる新鮮な季節の魚介類と、芝浦から仕入れるモツ。特に人気なのはスープのように爽やかなもつ煮込みと、店主が考案した他では食べられない焼き鳥。冬場のちゃんこ鍋も常連客に人気でとてもアットホームな店。店名の由来は初代が静岡県出身だから。
#287 赤羽「立ち飲みいこい」
朝7時から常連客で終日にぎわう有名店「立ち飲みいこい」。この店ではなんとドリンク類が1杯200円程で、豊富なつまみが1品110円からいだだける。昭和30年に「アサヌマ」という酒店として創業、その後立ち飲みスペースを設け、現在の立ち飲みのスタイルへと変化した。財布に優しい料金がこの店の魅力で、赤羽の常連客に愛されている。
#289 学芸大学「居酒屋鳥勇学芸大学店」
店主夫婦とスタッフとで切り盛りする学芸大学駅近くの焼き鳥と手作り料理の「居酒屋鳥勇学芸大学店」。「鳥勇」本店は武蔵小山の商店街に昭和元年創業の老舗焼き鳥店。その本店の遺伝子を受け継ぐこの店では、オリジナルの焼き鳥を堪能することができる。食べ歩きが好きな店主がいろいろな店から学んだメニューも豊富で、全ての料理がひと味違ったおいしさで常連客を魅了する。日本酒と焼き鳥の相性も抜群な名店。
#290 西小山「田舎料理あきた」
東急目黒線西小山駅から徒歩約10分、住宅街に佇む昭和63年創業の秋田料理の店「田舎料理あきた」。店主の田舎から秋田県の食材が送られてくるので、山菜・ハタハタ・きりたんぽ・塩汁鍋などが1年を通して堪能できる。旬の魚の刺身や、女将が手作りする優しい味のメニューも充実している。秋田県の銘酒「八重寿」「新政」「高清水」と一緒にいただく優しい手料理に期待を込めて、毎夜常連客でにぎわう。
#291 池上「福ちゃん」
池上本門寺のすぐ近く、呑川沿いに佇む昭和42年創業のもつ焼き店で、地元の常連客に愛され続けている「福ちゃん」。先代が考案したガツ刺しのタレや、焼き鳥のタレは、2代目夫婦が引き継いでいる。貴重な部位のもつ焼きはもちろんのこと、自慢の生ビールはキリンの抜き打ちテストに合格、「キリン満点生の店認定証」のお墨付き。自家製ぬか漬けも店主の自慢。
#292 矢口渡「鳥勢」
東急多摩川線矢口渡駅近くに佇む昭和55年創業の大衆酒場「鳥勢」。駅前商店街を歩くと、道路に面した焼き場の煙に誘われる。山形県出身の店主は焼き鳥店にて修行後、27歳で店主となった。メニューの種類は豊富でざっと100種類、メインは自慢の焼き鳥と毎日市場から仕入れる新鮮な魚。1年を通して刺身はもちろん、調理された旬の魚も堪能できる。ボリューム満点、安心して立ち寄れる地元の名店。
#293 鐘ヶ淵「栄や」
東武伊勢崎線の鐘ヶ淵駅前商店街にある昭和54年創業の大衆酒場「栄や」。佇まいはややディープだが、店内に入れば初めてでも地元の常連客が温かく迎えてくれる。とても優しい女将が作る料理は、全てがおいしく心温まる「おふくろの味」。毎夜近所の常連客でにぎわうお店は女将1人で切り盛りするので、焦らずゆっくりと常連客との歓談も楽しめるとても貴重なアットホームな酒場。
#294 浅草「赤垣」
3代目夫婦が営む大正6年頃創業の「赤垣」。兵庫出身の初代店主は、四十七士赤垣源蔵に因んで命名。60程あるメニューの中でも特に自慢は、新鮮なネタから作られる刺身や煮物、焼き物の魚料理。春夏秋冬旬の魚を堪能できる。秋田出身の美人女将が作る郷土の味も自慢のひとつ。地元浅草の人たちが毎晩通う隠れた名店。"酒夏酒冬"と刻まれたとっくりで、1年中おいしい酒がいただける。
#295 東十条「よりみち」
東十条駅から徒歩約8分。昭和40年代前半の高度成長期に創業のコの字カウンターが目を引く大衆酒場「よりみち」。2007年までOLをしていた女将は、常連客の後押しもあって先代の跡を継ぐことを決意。料理の手際はまだまだ修行中だが、30年以上この店に通う常連客たちに助けられ、1人で切り盛りする。頑固オヤジの先代が築いてきたこの店の伝統は、女将と常連客とで守られて引き継がれている。昭和の歴史を垣間見ることができる貴重な酒場。
#297 江古田「大衆割烹お志ど里」
昭和32年に有楽町ガード下で創業した「お志ど里」は、昭和48年に江古田に移転。広い店内は昼から営業の大衆食堂・大衆酒場として近くの学生や家族連れ、常連客でにぎわう。メニューの数は豊富で50種類以上。どれもおいしく、財布に優しい値段で季節の魚・一品料理・定食を味わうことができる。若き2代目店主と家族、ベテランスタッフが優しく迎えてくれる。日本酒のセレクションも素晴らしい。
#299 恵美須町(大阪)「大衆酒場酒の穴」
1903年に開かれた博覧会跡地に広がる新世界は、通天閣を中心に娯楽施設や飲食店が軒を連ねる、コテコテのエリア。「大衆酒場酒の穴」は、戦後からこの地で地元民に愛され続け、建物もメニューも当時とほとんど変わらず、この地で生まれ育った4代目へと引き継がれた。多くの小鉢や串かつなど、大阪を代表する酒のアテをとても安い値段で頂ける。朝からにぎわい、昭和の匂いが漂う新世界の老舗酒場。
#300 京橋(大阪)「京屋本店」
JR大阪環状線の京橋駅は庶民的なエリア。駅前のにぎやかな商店街に佇む大きなのれんが目印の「京屋本店」は昭和40年創業。2代目店主ご夫婦とベテランスタッフが切り盛りする大箱大衆酒場。豊富なメニューはざっと100以上。カウンター前のおでんの鍋、串かつ、天ぷら、煮物、焼き物、刺身と目移りしてしまう。大きなカウンターと店の熱気に圧倒されてしまいそうだが、大阪の地元常連客たちでにぎわう名店。
#301 都島(大阪)「大衆酒場酒の大丸」
地下鉄谷町線の都島駅は、都島区のほぼ中央にある庶民的なエリア。住宅街に佇む「酒の大丸」は、店主、2代目、ベテラン職人で切り盛りする、大きなコの字カウンターが目をひく昭和44年創業の大衆酒場。市場から仕入れる新鮮な魚はもちろん、旬の素材を生かした家庭料理も多くの常連客を魅了する。また、日本酒は和歌山で醸され昔懐かしい飲み口の「山海川」。ここでしか飲むことができないプライベートブランド。
#302 天満(大阪)「天満酒蔵」
日本一長い天神橋筋商店街、天神橋5丁目のアーケードにある長いカウンターの大衆酒場「天満酒蔵」は昭和44年創業。おでんなどメニューは豊富だが、店主が毎朝中央市場で仕入れる旬の新鮮な魚介類目当てに常連客はこの店に集う。常連客のことを思い、仕入れた魚は無駄なく使い切ることが安さの秘訣のひとつ。常連客の圧倒的パワーでにぎわう天満の名店。
#303 中津(大阪)「憩い食堂」
阪急中津駅は大阪の中心・梅田から1つ目の駅だが、本物の昭和レトロが残る簡素な住宅街。その中津駅高架下に、昭和32年に食堂として創業した「憩い食堂」。先代の跡を継ぎ、現在の店主は21歳でこの道に入った。店主、ベテランスタッフ、そして常連客はみんな阪神ファン。おいしい料理はもちろんのことだが、明るい店主と常連客たちで交わされる「ボケと突っ込み」を心から堪能できる、古き良き昭和そのままの酒場。
#304 新大久保「かんちゃん」
山手線の新大久保駅近く、ほぼガード下に佇む昭和54年創業の「かんちゃん」。福岡出身の店主が営む店はこの地にありながら、紀州備長炭で焼かれたうなぎや焼トンを自慢のタレで味わえるアットホームな酒場。豊富なメニューはどれもが美味で新鮮な魚や一品料理も堪能できる。近くにある支店の「かんちゃん」では、店主の妻と息子、ベテランの職人が作る九州の家庭料理を楽しめる。国際化された新大久保では貴重な酒場。
#305 江戸川橋「いずみ」
江戸川橋駅から徒歩5分、ほんのりと輝く赤ちょうちんが目印の「いずみ」は、昭和53年創業。神田川沿いの首都高高架下脇に佇む、店主夫婦と2代目の3人で切り盛りする家族経営の大衆酒場。新鮮な旬の魚はもちろんのこと、季節の野菜をふんだんに使ったメニューはどれもが美味。厨房では店主と2代目が伝統的な一品料理だけにとどまらず、日本酒に合うオリジナルメニューにも腕をふるう。
#306 牛込神楽坂「よしだ」
牛込神楽坂駅から徒歩約5分、牛込中央通りから路地を入ってすぐに佇む昭和39年創業の「よしだ」。先代が始めた店を2代目店主が1人で切り盛りし、主に鶏料理を堪能できるこだわりの店。縄のれんをくぐればそこは昭和の別世界。壁にはお品書きが貼られてはいるが、メニューは無く料理は店主のおまかせで楽しむ。
#307 四谷三丁目「一」
四谷荒木町で昭和57年に創業した「一」は店主が1人で切り盛りする店。料理は1年を通じて旬の野菜や魚をいただくことができる。特に春から初夏が旬の山菜は、アウトドア好きの店主が時には自ら採りに行くという。また、店主自ら釣ってくるテナガエビは初夏から8月が旬で、運が良ければお店にて出合える。荒木町で気軽に立ち寄れる大衆的な「一」は、お財布にも優しく旬の物が堪能できる隠れ家的な存在。
#309 赤羽「大衆酒場まこと」
赤羽駅西口から徒歩約7〜8分、住宅地の中に佇む「まこと」は昭和62年創業の地元密着型大衆酒場。明るい店主と弟で切り盛りし、大きなコの字カウンターには毎夜常連客が決まった時間に決まった席で酒と料理を楽しむ。焼き物はもちろんのこと、豊富な居酒屋料理も美味。オススメは大衆酒場にはあまりない変わったメニューで、中高年の常連客を魅了する。
#312 梅島「こんちゃん」
東武伊勢崎線梅島駅から徒歩8分、2代目店主とスタッフとで切り盛りする昭和43年創業の歴史ある大衆酒場。備長炭で焼かれるモツ焼きはもちろんのこと、店主自ら千住の市場で仕入れる新鮮な魚介類も美味。店主の繊細な包丁裁きや味付けのレベルが非常に高く大衆酒場の域を超えていて、その料理を求める地元の常連客で毎日にぎわう。先代が築き上げた伝統の味は、2代目によってさらに進化し続けている。
#316 長後「柳川」
小田急江ノ島線の長後駅から徒歩1分の場所に佇む「柳川」はもともと鮮魚店としてスタート。その後現在の店主が昭和59年に酒処としてリニューアルオープンさせた。新鮮な旬の魚とウナギが店の看板メニュー。釣り名人でもある店主の手にかかれば、刺身のみならず、焼きや煮付けでもおいしい魚を堪能できる。お持ち帰り可能なウナギを焼く香ばしい煙に誘われて、常連客はやってくる。
#317 南林間「珍満」
小田急江ノ島線の南林間駅近くの「珍満」は昭和42年創業の老舗七輪ホルモン焼き店。現在は2代目店主とスタッフが切り盛りする。毎日市場から仕入れるホルモンは新鮮そのもの。厚木でブレークした"しろころ"は「珍満」では"しろまる"と呼ばれ、そのスタイルを変化させ人気メニューとなっている。
#318 品川「大衆酒場鳥徳」
品川駅港南口の一角に佇む「大衆酒場鳥徳」は、大阪出身の女将と息子、スタッフで切り盛りする昭和42年創業の酒場。創業当時は焼き鳥があったと言うが、現在の看板メニューは、季節の料理、築地から仕入れた新鮮な魚をたっぷりと盛りつけた刺身とクジラ。常連客やサラリーマンで毎夜にぎわう名店。
#320 四日市「居酒屋うま安」
三重県の近鉄四日市駅近くに広がる飲食店街に佇む「居酒屋うま安」。伊勢湾の旬の魚はもちろんこと、料理を自分のものにしてきた店主が演出する味はどれもが素晴らしい。素朴で真面目、しかもお酒にもこだわりを持つ店主は、それぞれのおつまみや料理の味、そしてここでしか味わえない伊勢の貴重な珍味に合わせてレアな日本酒を選んでくれる。
#322 松阪「金城屋」
三重県松阪市は「松阪牛」で有名。その松阪駅の東側で昭和33年頃から営業を続けているのがホルモンで有名な「金城屋」。牛肉の町だけあって、毎日仕入れるホルモンは新鮮。現在は2代目女将が1人で切り盛りするが、幼なじみの常連客は混雑状況によって"店員"へと変身する。梅割焼酎を飲みながら楽しめるアットホームなお店。
#323 伊勢市「とばっ子」
三重県伊勢市にある「とばっ子」は、鳥羽出身の美人女将が営む地元紳士の隠れ家。人気の秘密は新鮮な魚介類。その日に上がった食材を浜で直接漁師から仕入れるので、市場を通さず店へと届けられる。新鮮な素材の味を都会では考えられない値段でいただくことができる。刺身ももちろんのこと、女将が作る「漁師の味」を求めて魚にうるさい客で毎夜にぎわう。
#324 西日暮里「喜多八西日暮里店」
板橋駅近くの「喜多八」の創業者が昭和60年に西日暮里に構えた支店。本店同様、数十年変わらぬ味のもつ鍋やもつ焼きが人気メニュー。マスターが考案したパンチの効いたタレでいただく大串もつ焼きはボリュームたっぷりで美味、しかも100円という嬉しい値段。毎夜、常連客やサラリーマンでにぎわう西日暮里駅ガード下の名店。
#325 日暮里「居酒屋鳥のぶ」
日暮里駅と西日暮里駅の中間、常磐線と京成本線が交差する線路脇に佇む昭和44年頃創業の「居酒屋鳥のぶ」。メニューは豊富で、その斬新さにも驚く。先代から引き継がれた新鮮な鶏料理はもちろんのこと、魚料理や2代目店主が作り出すさまざまな洋風創作料理が常連客を魅了する。また、店主厳選、日本各地から取り寄せた銘酒も料理と共に堪能でき、しかも全て550円という財布に優しい値段がうれしい。
#326 町屋「大衆酒蔵甲州屋」
町屋駅から徒歩1分、2代目店主夫婦が営む昭和23年創業の老舗酒場「大衆酒蔵甲州屋」。煮込みはもちろんのこと、店主おすすめの新鮮な魚の刺身や定番の酒場料理などメニューは豊富で、そのすべてが美味。特に冬の時期のおすすめは、もつや魚介類の鍋物とそれに合わせる日本酒。歴史ある下町の酒場の雰囲気を堪能することができる。
#327 堀切菖蒲園「もつ焼のんき」
京成本線堀切菖蒲園駅から徒歩5分程の商店街に佇む老舗もつ焼き店「もつ焼のんき」。昭和50年代半ば創業で、現在は3代目店主が伝統の味を守っている。30年間変わらぬ味のハイボールに合わせるのは豚のもつ。色鮮やかな刺身はもちろん、大ぶりで新鮮なもつ焼きは非常に美味で、しかも部位によって4種類のタレで堪能できる。下町の伝統の味を若きスタッフが後世へ伝える素晴らしき活気ある酒場。
#328 京急鶴見「やきとり鳥勝」(閉店)
京急鶴見駅近くの路地に佇み、素敵な夫婦が営む昭和60年創業の「やきとり鳥勝」。店名は「鳥勝」だが、鶏肉以外のメニューも豊富。ぜいたくにおいしい部分だけを使った大ぶりのカシラや、1日4本限定のナンコツ、ずっしりと重い焼きとんを堪能することができる。また、女将が丁寧に時間をかけて作る牛スジ煮込みも人気メニューで美味。ゆっくりとしたときが流れる名店。
#329 鶴見市場「大衆酒席正木屋」
京急鶴見市場駅近くにビルを構える、昭和28年創業の「大衆酒席正木屋」。現在は2代目店主夫婦、3代目夫婦、職人とで切り盛りする。入店するとその広い店内と数あるメニューに驚く。人気のメニューは初代の時から変わらぬ味の焼き鳥と煮込み、2代目店主が揚げる天ぷら、そして3代目の時代になって加わったという新鮮な魚の刺身や煮つけ。そのどれもが安心の値段でいただける。
#330 鹿島田「みやこ鳥」
JR南武線鹿島田駅から徒歩5分ほど歩くと赤ちょうちんと煙が客を誘う。「みやこ鳥」は、優しい店主と豪快で明るい女将、そして気さくな息子の3人で切り盛りする。新鮮なハツ刺し、色々なもつと野菜が入った煮込み、息子が担当の炭火の焼き物や名物の豚足が常連客の胃袋を満たす。明るく楽しい常連客たちで毎夜にぎわう鹿島田の名店。
#331 新丸子「三ちゃん食堂」
店内に入ればその熱気に驚く「三ちゃん食堂」は、昭和42年に先代がラーメン店として創業し、その後大衆食堂へと変わった。夜になれば豊富で財布に優しく、もちろん美味な料理と酒が楽しめる。新鮮な魚、揚げ物や煮物、そして創業当時から変わらぬ食堂の味などバラエティー豊かなメニューに、酒が進み胃袋は満たされる。毎夜パワー全開の老舗大衆食堂。
#332 根室「炉ばた俺ん家」
2代目店主とベテランスタッフで切り盛りする昭和40年頃創業の「炉ばた俺ん家」。店に入ると見事な調度品と大きないろり、それを囲むような大きなL字カウンターが目に付く。太平洋とオホーツク海に囲まれた根室は魚が豊富なため、根室港や花咲港に上がった旬の魚を堪能できる。四季折々の新鮮な地物の刺身はもちろんだが、厚岸産カキみそ焼き、タラの白子天ぷら、そして自家製干物の炉端焼きは驚くほど美味。
#333 根室「居酒屋おせろ」
割ぽう料理店・スナックを経て平成7年に居酒屋としてリニューアル。二代目店主・ベテランスタッフで切り盛りする地元密着型の店。土地柄、魚がメインだが、ブタやトリの串焼きも美味。四季を通じて新鮮な刺身はもちろんのこと、炉端で焼かれるメンメ(キンキ)、いかごろ焼き、ホッケなどメニューは豊富。常連の楽しみはホワイトボードに書かれた「本日のおすすめ」。地元の酒「北の勝」を片手に、確かな腕の主人が作る北海の幸と、優しい女将が作る北海道の郷土の味を求めて毎夜にぎわう。
#334 稚内「郷土料理網元」
地元漁師から譲り受けたという、漁にまつわる調度品が店内の雰囲気を醸し出す。自慢は女将が作るオホーツクの海の幸。ソイ、赤カレイ、黒カレイ、宗八カレイなどその日の漁によって仕入れる魚は変わる。四季の刺身や焼き物はもちろんだが、オススメは目の前でオーダーが入ってから作られる、エビ・カニ・竹の子などの山海の恵みをホタテの殻の中でだしと共に調理される「磯辺焼き」や、牛乳と野菜たっぷりの「サロベツ粥」。「市内一時間のかかる店!」で、ゆっくりと時の流れを楽しめる名店。
#335 稚内「居酒屋るぱん」
南稚内駅前繁華街、ややディープな佇まいの「るぱん」は、赤ちょうちんが目印で、渋いカウンターと小上がりのあるこじんまりとした店。現在は二代目店主が1人で切り盛りする。自慢のメニューは、もちろん四季を通じての地元の旬の魚。冬場は、ホッケ、ナメタカレイ、酢みそで食べるミズダコの刺身などその種類は豊富。自家製いかゴロみそ漬け、自慢の特製ウニ豆腐鍋など先代の味は、変わることなく二代目に引き継がれている。魚にはうるさい地元の客も、日本酒に合う魚を求めてここを訪れる。
#336 秋葉原「とり庄」
再開発の波にのまれ、昔の雰囲気から大きく様変わりした秋葉原。そのビルの谷間に佇む「とり庄」は、創業昭和55年の一軒家の焼き鳥店。人気は、しっとりとした食感が自慢の「鳥刺」と、大ぶりで食べ応えのある備長炭で焼かれた焼き鳥や、店主手作りの自家製チャーシューなどで、どれもが美味。黒く燻されたカウンターと店内、そして穏やかな店主と弟と美人スタッフが醸し出すその独特な家庭的雰囲気を求め、昭和の時代をこよなく愛する会社帰りの常連や地元紳士で、毎夜にぎわう名店。
#337 錦糸町「太田屋」
錦糸町駅から京葉道路を西へ徒歩10分、二代目店主夫婦、三代目夫婦とベテランスタッフで切り盛りする創業昭和20年の老舗酒場で、大きな「L字」カウンター、テーブル席、小上がりがある店。旬の魚はもちろん、豊富な一品料理の全てが美味で、地元常連の舌をうならせるが、昔から変わらない「にこみ」は特にオススメ。1人で訪れても、地元常連と気軽に会話を楽しむことができる。店に入ると三代目ママが素敵な笑顔で迎えてくれる、歴史ある名店。
#338 小岩「みつよし」
小岩駅南口から徒歩5〜6分、フラワーロード商店街に佇む「みつよし」の歴史は古い。穏やかでダンディーな店主が1人で切り盛りするこの店のメインはもつ焼きだが、定番のもつ煮込みや一品料理の全てがお財布に優しいお値段でいただける。昔ながらの下町焼酎ハイボールを片手に、いちげんの客でも温かく迎え入れてくれる常連と会話を楽しみながら、昭和の雰囲気そのままの空間でゆっくりとした時の流れを堪能できる小岩の名店。
#341 浦賀「さかえや」
横須賀市浦賀の簡素な町並みに佇む「さかえや」の創業は昭和25年頃。築80年の建物にかかる縄のれんをくぐると、大きな「コの字」カウンターと優しい二代目店主が迎えてくれる。近くの海であがった旬の魚や、先代の味を引き継いだという名物「牛スジ煮込み」、そして歴史に詳しい店主の貴重な話や地元常連との会話を肴に、酒が進む。古き良き昭和がそのまま息づく、歴史ある酒場。
#342 逸見「今長」
JR横須賀駅と京急逸見駅との間は、まだまだ昭和レトロが残る貴重な商店街。その道路沿いに佇む「今長」は、どちらの駅からも徒歩約7〜8分。「今長」の歴史は古く、先代が昭和初期から酒店を営んでいたことから、店内のジョッキ、食器や調度品など創業当時の物が、いまだ現役で使われていて、まるで昭和レトロ資料館。二代目店主の優しいママが作る料理の全ては、季節の旬の魚や野菜をふんだんに使い、やさしい味で美味。ママから先代の話を聞き、それを肴にゆっくりと杯を傾けたくなる、逸見の名店。
#344 志村三丁目「酒蔵割烹新潟」
都営地下鉄三田線が地上に出る場所が、志村三丁目駅。そこから徒歩1〜2分に佇む「酒蔵割烹新潟」は、赤ちょうちんと熊の毛皮が目印。新潟出身の店主と、女将で営むこの店の人気は、毎年11月〜2月までの狩猟解禁時期に捕ってきたという、カモ、鹿、イノシシなどの野生の肉。串焼き、すき焼き、鍋など「またぎの味」が東京で味わえる。店内には狩猟関係の品々が飾られ、そこはまるで「またぎ資料館」。貴重な肉を新潟の地酒に合わせれば、力強いパワーがみなぎる。
#345 東十条「大衆酒場杯一」
JR京浜東北線・東十条駅北口を東に出てすぐの「大衆酒場杯一」は、昭和47年創業の老舗大衆酒場。のれんをくぐれば、下町らしい「コの字」カウンターが客を迎える。亡き主人の後を引き継いだ店主と、そのママを支えるベテラン女性スタッフの温かいもてなしに、常連は集う。料理の品数は豊富だが、その全てがお母さんたちの手作りによる家庭の味。そんな料理を求め1人酒を飲む常連はもちろん、夫婦や友人同士で楽しく酒が飲める酒場。
#347 住吉「居酒屋一輝」
地下鉄住吉駅と東西線・東陽町駅のちょうど中間、簡素な住宅街に佇む「居酒屋一輝」は、昭和62年創業。明るく爽やかな店主や、元気なスタッフが迎えてくれる。料理の品数は、一品料理や揚げ物など約100種類と豊富。毎日築地から仕入れる旬の新鮮な魚はもちろんだが、とくにマグロは特別なルートから良いものが届けられる。店主自慢のタンクごと冷倉庫で冷やされる生酒片手に、板長が作るおいしい料理をさかなにすれば、酒はおのずと進んでしまう。毎夜常連でにぎわう名店。
#348 水戸「もつ焼 長兵衛」
水戸駅から徒歩約7〜8分、静かな飲食店街に佇む昭和51年創業の、もつ焼き店。優しい店主と豪快で明るい女将、そしてベテランスタッフとで切り盛りする店内に入れば、昭和の雰囲気がそのまま残る長いカウンターに圧倒される。旬の魚や居酒屋料理も豊富だが、やはりここはもつ焼き店。自慢の「もつ煮込み」や、30年以上継ぎ足しされてきたというタレでいただく「もつ焼き」は、まるで東京の下町のような味で、通をうならせる。ぜひとも訪れたい、水戸の名店。
#349 水戸「乃ぐち」
昭和8年創業。「乃ぐち」は、水戸の繁華街である大工町にある老舗おでんの店。現在は、優しく朗らかな2代目店主が切り盛りする。カウンターの大きなおでん角鍋でゆっくりと煮込まれた、20種類以上にもなる季節のネタをさかなにコップ酒がすすむ。戦争で一時期中断したが、おでんは戦前の先代の味を極力再現したという。もちろん戦後は継ぎ足して、非常に上品な味のだしを店主は守ってきた。店主や常連客の昔話を聞きながら、ゆっくりとした時を過ごすことができる名店。
#350 八広「三河屋」
京成線・八広駅から徒歩約5分。交通量が多い水戸街道から入った路地に佇む「三河屋」は、昭和初期の創業。現在は2代目店主夫婦が切り盛りする、地元密着型大衆酒場。常連客が、「数ある元祖がある中で、ここの先代が初めて下町ハイボールを考え出した」と力説するだけあって、とても爽やかなハイボールを味わうことができる。先代女将から伝わった「牛にこみ」は、そのハイボールとの相性も抜群。コンクリートの床と歴史あるカウンターは、昭和の酒場の雰囲気をそのままに伝える。
#351 荒川区役所前「モリタヤ酒店」
都電「荒川区役所前」駅から徒歩7〜8分、南千住の静かな住宅街にある酒店。ワインや焼酎の品ぞろえも豊富だが、「日本名門酒会」に加盟していて、日本全国の酒の中から店主が試飲したお気に入りの酒を販売している。店の脇には店主手作りの立ち飲みコーナーがあり、店で購入した物はここで飲食可能。つまみは「持ち込み自由」という、酒飲みにはうれしい酒店。
#352 根津「すみれ」
昔ながらの東京の雰囲気をそのまま残す町、根津。その裏路地に佇む「すみれ」は、優しい母の店主と、宝塚出身・・・ではないがとても気さくな娘とで切り盛りする、地元密着型の酒場。10人ほど座れるカウンターは、毎夜常連客の笑い声が絶えない。新鮮な魚はもちろんのこと、自慢のメニューはその日によって変わる家庭の味。店主が作る昔ながらの日本の味や、娘が作る料理はどれもが美味。常連が楽しみにしている裏メニューも豊富。
#353 布田「寿起」
京王線・布田駅と調布駅の中間、商店街から少し入ったところに佇む「寿起(すぎ)」は、昭和49年創業。穏やかで優しい店主夫婦と、創業当時と変わらない「昭和の場末」の雰囲気を求める常連客で毎夜にぎわう調布の名店。店主自慢は、創業当時から変わらないというタレでいただく、やきとり(もつ焼き)。そして、女将が作る、「牛スジの煮込み」や家庭の味をさかなに酒はすすむ。この貴重な酒場には、何度でも訪れたい。
#354 淡路町「みますや」
明治38年創業、神田司町の老舗居酒屋。関東大震災後昭和初期に建てられた現在の建物は、貴重な文化財でもある。そしてその雰囲気だけではなく、メニューが豊富なのも魅力。人気は季節の「ぬた」、「どじょう」、「さくら刺し」だが、そのほか旬の食材を使ったメニューは都心とは思えないほどの値段でいただくことができる。日本酒の品ぞろえも豊富で、料理に適した酒を選ぶのも楽しみのひとつ。「敷居が高い居酒屋」が印象の有名店ではあるが、「ここはただの飲み屋だから・・・」と店主は話してくれた。
#355 読売ランド前「忠ちゃん」
昭和49年創業の「忠ちゃん」は、小田急線・読売ランド前駅から徒歩2分。大きな「L字」カウンターと小上がりがあり、毎夜常連客の笑いが絶えない地元密着型の店。メニューは豊富だが、自慢は店主が毎日東京芝浦まで出向いて、吟味して仕入れる新鮮なモツ。常連は、紀州備長炭で焼かれるその大振りなモツを自慢のタレや「忠ちゃん」秘伝の辛みそでいただく。近くにはジャイアンツ寮があり、運が良ければジャイアンツの選手とグラスを交えることができるかもしれない。
#358 雑色「活魚料理よし成」
京浜急行で品川から約15分の雑色(ぞうしき)は、古くから東海道筋の集落として人々が行き来してきた町。そんな活気がある駅近くのバス通りに佇む「よし成」は、昭和63年の創業。大衆酒場の親方の元で修行経験のある店主が醸し出す「よし成ワールド」に地元常連客は魅了される。毎日築地から仕入れる、「この辺の寿司屋には絶対に負けない」という天然物の新鮮な魚と、店主が選ぶ日本酒の品ぞろえは、地元呑兵衛の間でも有名な店である。
#359 大森町「鳥まさ」
京浜急行で品川からおよそ15分の大森町は、ノリの養殖が誕生した町。「鳥まさ」は、大森町駅から徒歩約10分の簡素な住宅街に佇む超地元密着型の酒場で、目印は赤ちょうちん。毎夜常連でにぎわい、その笑い声は店の外まで響く。「鳥まさ」の魅力は、なんと言っても店主が築地で仕入れる新鮮な魚や料理が、とても財布に優しい値段で、おいしく、しかもボリューム満点でいただけること。ディープでありながら温もりのある店の常連は、初めての客も優しく迎えてくれる。
#360 御徒町「佐原屋」
御徒町駅北口近く、JR高架下で営む「佐原屋」の創業は昭和22年。比較的狭い入り口の店ではあるが、中に入るとその歴史ある長いカウンターに圧倒される。毎夜常連で埋め尽くされるそのカウンターの中では、人気者で店のアイドル「貴ちゃん」がおやじたちの相手をしてくれる。季節の食材をぜいたくに使ったメニューが豊富。その全てが上品に味付けされていて、しかも財布に優しい値段。仕事帰りのサラリーマン戦士たちが癒やしを求め毎夜ここを訪れるという御徒町の名店。
#363 西船橋「よっちゃん」
西船橋駅南口より徒歩約30秒の「よっちゃん」は、平成元年頃からこの地で営まれているもつ焼き店。優しい店主が、店の外で串を焼きながら客を迎えてくれる。定番の居酒屋メニューから焼き物まで、約70種と豊富。なかでも店主が毎日仕入れる「潰したて」の肉は新鮮で、食べ方も一工夫されていてどれもが絶品。西船橋駅前の名店。
#364 浦安「三ぶちゃん」
東京の都心から約20分の浦安。江戸川の河口に面するこの町は、江戸時代からの漁師町。駅から徒歩30秒の「三ぶちゃん」は昭和48年創業で、現在は2代目店主と野球仲間のスタッフで切り盛りする大衆割ぽう的な酒場。毎日築地で仕入れるという旬で新鮮な魚類がこの店の自慢だが、なかでもオススメは「本日のマグロ」。脳天、カマトロ、ホホなど、とても貴重な刺身が、財布に優しい値段でいただくことができる。
#365 高知「大衆割烹ときわ」
高知県の魅力を皆に伝えたいと、故郷へ戻ってきた県の観光特使でもある吉田類が訪れたのは、通称"宵町横丁"に佇む昭和53年創業の「大衆割烹ときわ」。常連からも「成りは居酒屋、味は割烹」と認められているように、割ぽう料理店で修業した店主が作り出すさかなは、全てが見事。主に土佐湾で捕れた新鮮な魚介類が、刺身はもちろんオリジナルにアレンジされ、地元常連の舌をうならせる。ちょっとぜいたくを味わいたいときにはオススメの名店。
#366 高知「一軒家」
有名な観光スポット「はりまや橋」からも徒歩圏内、日曜市が開催される追手筋に佇む黄色い看板が目印の「一軒家」は、昭和26年頃の創業。1歩店に入れば、昭和の懐かしい佇まいそのままの渋く見事な「L字」カウンター。そして優しい店主夫婦と妹が出迎えてくれる。料理全てが、繊細かつ大胆で豪快。グリルされた骨付きのとりの足を、先代が考案したという甘辛のタレでいただくという「(親鳥の)とり足」は、ほとんどの常連が楽しみにしているという逸品。
#367 安芸(高知)「大衆のれん白牡丹」
安芸市は、県庁のある高知市から東へ40kmに位置し、土佐湾の魚介に恵まれ農業も盛んな歴史ある町。昭和30年頃創業した「大衆のれん白牡丹」は、2代目女将、3代目の若大将と元気なスタッフで切り盛りする酒場。新鮮な魚介、安芸特産のナス、自慢のタレでいただく名物「白牡丹焼」に、地元の銘酒が進む。そして主役は常連。「はちきん」といわれる土佐のおてんば娘、酒豪な男衆「いごっそう」と、おいしい酒と料理が白牡丹の魅力を醸し出す。
#368 佐川(高知)「田舎屋」
高知駅から特急で30分程の佐川は土佐の銘酒の一つ、司牡丹のお膝元。駅から徒歩10分程の街道沿いに佇む地元でも人気の「田舎屋」は、昭和58年創業。まるでお母さんのように優しい店主と娘が、初めてのお客さんでも温かく出迎えてくれる。豊富なメニューに心を奪われるが、1番人気は舌の肥えた常連も絶対という、店主オススメの新鮮な「カツオタタキ」。秘伝のタレでいただく「ホルモン炒め」や煮込み、煮魚などおふくろの味を堪能できる名店。
#369 四ツ谷「スタンディングルーム鈴傳」
四ツ谷駅から徒歩約1分、嘉永3年(1850年)創業の老舗酒店が営む人気の立ち飲みコーナー。酒店が経営するだけあってレアな日本酒がそろう、日本酒マニア御用達の店でもある。日本酒に合わせるメニューももちろん豊富で、この道15年のベテランお母さんが毎日朝から、生もの、煮物、炒め物、揚げ物など季節のさかなを約15品仕込んでくれる。30人程が入れる狭いスペースは、おいしい日本酒と家庭の味を求める常連で毎夜にぎわう。
#370 本郷三丁目「おでんおくちゃん」
本郷大横丁通りと交差する路地に佇む「おでんおくちゃん」は、昭和35年頃に本郷三丁目駅前で屋台のおでん店として創業。赤いちょうちんが目印の店内に入れば、初めてでも、酒好きで話し好きの明るい店主夫婦が、温かく迎えてくれる。まずはカウンターに並ぶ煮物や、釣り好きの店主が仕込む魚をつまみにビールを頼んでいただきたい。おでんは関東では珍しい牛すじが人気なのだが、常連の情報を探りながらオーダーするのも楽しみの1つである。
#371 大袋「山吹」
「山吹」は、浅草から約40分、北千住から約25分に位置する東武伊勢崎線・大袋駅のホームすぐそばに佇む、三角屋根が目印の店。開店は午後3時なのだが、気の早い常連は2時半ごろから飲み始め、午後4時に満席になることも珍しくないという酒場である。甘みが引き立つタレが自慢のやきとり店でありながら、新鮮な魚や一品料理などメニューが豊富で、そこはまるで大衆酒場。店長が作るおいしい酒のさかなが、財布に優しい値段でいただける名店。
#373 門前仲町「大衆酒場魚三」
1階に大きな「コの字」カウンターが2つある、深川不動堂山門前の老舗酒場。地元常連やサラリーマンにとっても手ごろな値段で、およそ150種類もある魚介メニューを満喫できる。午後4時の開店時から閉店まで常に満席で、相当運が良ければすんなり入店できることもあるが、並ぶのは必至。本当はとても優しいが、「べらんめえ調」の店員へのオーダーは、速やかにはっきりと。2人までの入店なら肩と肩がふれあう1階のカウンター席で酒が楽しめる。
#374 田原町「もつ政」
地下鉄銀座線田原町駅近く、若き店主と美人お姉さん(?)とで営む、昭和60年創業のもつ焼き店。創業当時から継ぎ足されてきたという秘伝のタレは、甘さ控えめの下町スタイルだが洗練されている。そのタレでいただく串は見事。昔からあるという斬新なメニューは全て洗練されていて酒が進むのだが、早い時間に訪ねないと「売り切れ御免」となってしまう。あまり観光客には縁のない西浅草には、舌の肥えた地元常連をうならせる店が残る。
#375 八丁堀「かく山」
威勢の良い姉妹が八丁堀で営む酒場。大都会のけんそうから離れたい時は、下町の雰囲気が残る八丁堀の裏路地へと曲がれば、ホッとするひと時に巡り合える。焼き鳥の店としてスタートしたが、今では築地で毎日仕入れる新鮮な季節の魚介類が常連を魅了する。特に自慢は、常連も必ずオーダーするというマグロ刺し。うまいさかなと店の雰囲気に酒が進む。「かく山」の味を求め、毎日ランチタイムもにぎわうという裏路地の名店。
#376 越中島「川越屋」
JR越中島駅と東京メトロ門前仲町駅のほぼ中間にポツンと佇む「川越屋」は、店先で漂う焼き鳥の煙と香りと赤ちょうちんが目印。昭和レトロそのままの店内と、明るく気さくな店主夫婦が迎えてくれる。自慢のタレは甘さ控えめの下町スタイル。人気メニューはもちろん焼き鳥なのだが、刺身や一品料理も家庭の味で美味。気さくで優しい常連は、初めてこの店を訪れても、同窓会の様な雰囲気を演出してくれる。
#377 秋津「やきとり野島」
池袋から約30分の西武線秋津駅と、JR武蔵野線新秋津駅を結ぶ商店街に佇む地元の有名店「やきとり野島」は、立ち飲みのモツ焼き店。長年付き合いのある肉店から仕入れるモツはもちろん新鮮で、しかも丁寧に下処理されているからどれもが美味。そして、驚くのはなんと言ってもその大きさ。日本中探してもどこにもないような大きな串が、なんと一串90円という値段でいただける。開店から常連でにぎわう地元の名店。裏メニューも充実している。
#378 所沢「百味プロペ店」
東京・池袋からおよそ30分。野球やアニメファンにとってはおなじみの所沢駅前プロペ通りの地下に広がる大箱大衆酒場。もともとは焼き鳥店として昭和40年に創業。家族のように働く店主とベテランスタッフで切り盛りする地元の人気店のオススメは、店長が毎日築地で仕入れる旬で新鮮な魚介類。財布に優しく豊富なメニューを求め、毎夜地元常連でにぎわう。おいしいさかなと共に、水で冷やされたまろやかな味のビールが常連に大人気。
#379 椎名町「やきとんかど」
西武池袋線で1つ目。池袋の隣の町でありながら、庶民的な街角に佇む昭和33年創業の「やきとんかど」は、2代目店主と3代目とで切り盛りする、地元密着型の酒場。先代が考案したという2種類の焼きダレは今に引き継がれ、常連に愛され続けている。店主と客とが一緒になって醸し出すノンビリとした空間に魅せられ、地元常連が昼下がりからまったりとした時を過ごす酒場。
#380 中井「炉ばた焼 権八」
西武新宿線中井駅近くの住宅街に佇む、昭和50年創業の炉ばた焼き店。長いカウンターと広い小上がりは、ゆったりとした空間を演出する。毎日築地で仕入れる新鮮な魚介類はもちろん、新鮮なモツ系メニューもあり、料理は豊富。店主と2代目が作り出す繊細でおいしい料理を求め、毎夜老若男女の常連でにぎわう地元の名店。店内に飾られているイラストや写真、そして優しい店主の話をさかなに、どんどん酒が進む。
#381 五反田「焼とん酒場 かね将」
JR山手線五反田駅から徒歩2〜3分の「かね将」は、毎日夕方から地元常連や、五反田のサラリーマンたちでにぎわう人気店。「焼きとん酒場」とうたいながらもメニューや雰囲気は、まるで大衆酒場。築地から仕入れるマグロブツや、季節の新鮮な魚は美味で常連の間で一番人気。自家製の牛スジトマト煮、ポテトサラダ、さつま揚げなども常連の間では定番。優しい店主や元気いっぱいのスタッフが忙しそうに動き回るが、こんな都会のオアシスで酒を飲めば、身も心も癒やされる。
#384 神楽坂「カド」
地下鉄東西線神楽坂駅近くの住宅街に佇む「カド」は、戦後間もなく建てられた黒塗りの板塀に囲まれる日本家屋をそのまま利用した、食事処であり居酒屋でもある店。玄関右手の引き戸を開けて中に入ると、6畳ほどの土間の立ち飲みスペースがある。新鮮な刺身や創作料理をさかなにビール、日本酒、焼酎が味わえる。都会の騒がしさを忘れ、ゆっくりとした時の流れを酒と共に楽しむことができる。大人のための神楽坂の隠れ家。
#385 名古屋「のんき屋」
名古屋駅桜通口を北へ10分ほど歩くと、豚モツをみそで煮込んだ"どて"や串かつなどを出す、小さな飲み屋が連なる一角に出合う。その中の1軒、「のんき屋」は昭和29年創業。屋台の雰囲気が楽しめるように、歩道に面した立ち飲みカウンターと店内にテーブルのあるこぢんまりとした店。丸鍋では、どてやおでんがグツグツと煮込まれる。備長炭で焼かれるとん焼、目の前で揚げられる串かつをさかなに酒が進む。ディープな佇まい、愛想は決して良くないが、話せば優しいスタッフが初めての客にもちゃんと応対してくれる老舗。
#386 名古屋・伏見「大甚本店」
名古屋の繁華街である栄にも近い伏見駅7番出口から徒歩数秒の大甚本店は、明治40年創業の老舗酒場。歴史を感じさせる風情ある店内には懐かしい雰囲気が漂う。元気で優しい3代目店主としゃきっとした3代目おかみ、4代目とベテランスタッフとで切り盛りする大箱酒場だ。旬の食材を使ったさかなは、刺身、焼き・煮魚、家庭料理など約30種が用意され、財布に優しい値段でいただける。名物でもある「賀茂鶴の燗酒」と、本物の酒場を求める常連で毎夜にぎわう名古屋の名店。
#387 名古屋・上前津「焼鳥初鳥」
電気製品や衣料品店が軒を連ね、地元の若者でにぎわいをみせる大須商店街の北東に佇む「焼鳥初鳥」は、屋台から始まったという老舗焼き鳥店。歴史を感じさせる建物ののれんをくぐると、優しい店主夫婦と見事な白木のカウンターが客を迎える。主なメニューは、備長炭で焼く焼き鳥だが、こだわりを持った店主に身を委ね、この店のスタイルで焼き物をいただくのが心地良い。店主があおぐうちわの音をBGMに、ゆっくりとした時の流れを楽しみ、うまい焼き鳥を片手にビールが進む。いつまでも残しておきたい、大人の酒場。
#388 名古屋・神宮前「美奈登」
神宮前駅から約1km、下町風情が強く残る雁道商店街の中に佇む「美奈登」は、自慢のみそだれで食べる「とんちゃん焼き」が名物のホルモン焼き店。入口はディープだが、1歩入ればサラリーマンや若者たちの盛り上がりを肌で感じる。地元名古屋の常連の舌をうならせるスタイルは、戦後から変わらない。優しい店主や威勢の良いベテランスタッフの話、客の声や店内に漂う煙が醸すその雰囲気は、店の歴史を物語る。新鮮なモツを懐の心配なく堪能できる名店。
#389 名古屋・国際センター「どて焼五條」
国際センター駅のすぐ裏手に、名古屋城築城とともに作られた商家や土蔵が建ち並び、かつての城下町の面影を残す一角がある。「どて焼五條」は、その外れ、五條橋のたもとに佇む「コの字」カウンターの酒場。昔ながらの雰囲気がそのまま残る店を、優しい店主夫婦2人が切り盛りする。名古屋名物手羽先からあげや串かつ、備長炭で焼かれる串はもちろん、店の中には自慢の「どて鍋」からおいしそうな香りが漂う。八丁みそがベースの名古屋の味を堪能できる。
#391 横浜「焼鳥 お加代」
大繁華街・横浜駅西口に、通称「狸小路」という小さな飲み屋街がある。その中にある「お加代」は、優しい2代目店主と息子兄弟の3人で切り盛りする、老舗焼き鳥店。創業当時と変わらぬ串はもちろん、常連のためにとメニューは常に進化。新鮮な素材の味が引き立つ"にしん蒲焼き"や"香草ラム焼"など珍しいメニューも人気。大胆かつ繊細な味を求め、毎夜地元常連客でにぎわう横浜の名店。
#392 戸部「市民酒場常盤木」
京浜急行戸部駅から徒歩10分ほどの"岩亀(がんき)横丁"に佇む「常盤木」は、2代目おかみと3代目夫婦とで切り盛りする老舗酒場。中でもオススメは、横浜中華街で30年以上の調理経験を持つ店主が作る自家製チャーシューやシューマイ。地元や長年通う常連の舌をうならせる。うまい酒と料理をアットホームな雰囲気でいただくことができる名店。
#393 西横浜「やまと」
明るく優しい2代目夫婦が営む、昭和33年創業の鳥料理店「やまと」。新鮮な鶏を丸ごと仕入れるので、貴重な部位の焼き鳥を味わうことができるが、人気メニューは、揚げ物。皮やモモ、豪快な「丸揚げ」など、鶏を知り尽くした店主だからこその味が楽しめる。先代の教えの通り、タレは使わずに新鮮な鶏肉を塩で勝負するのが店のスタイル。鶏を1羽余すところなく楽しめば、つい酒が進んでしまう。
#394 関内「酒蔵大鵬」
JR関内駅から徒歩5分ほど、伊勢佐木町の繁華街に佇む、昭和44年創業の「大鵬」。1人で厨房を忙しそうに動き回る優しい2代目店主と、ホール担当の明るい2代目おかみ、そして自ら「店主の愛人」と称する気さくな女性スタッフの3人で切り盛りする大衆酒場。通常の2倍はあるボリュームに圧倒されるが、メニューは豊富でどれもが美味。うまい酒と料理に客同士の会話も盛り上がる、とても家庭的な酒場。
#402 築地市場「季節料理魚竹」
初代おかみ、2代目兄弟とスタッフで切り盛りする、昭和50年創業の「魚竹」は地下鉄日比谷線築地駅から近く、黄色い軒とのれんが目印。中へ入れば、ダンディーな店主と10人程が座れる「L字」カウンターが客を迎える。メニューは、当然ながら旬の魚介が中心。築地から仕入れる魚がおいしいのはもちろん、新鮮な食材に一仕事加えている料理は見事。常連は、しめにいただくおにぎりと生のりみそ汁に魅了され「魚竹」へと通う。
#404 川崎大師「やきとり篭屋」
京急川崎大師駅から約1分。笑顔がすてきなおかみと、忙しいときに手伝う孫とで切り盛りするアットホームな酒場。創業当時から継ぎ足しているタレでいただくモツ焼きも見事だが、常連の目当てはカウンターに並ぶ5、6種はあるおかみの手作り料理。常連の健康のためにと作られた、上品な味付けの煮物や一品料理は人気。店の歴史話やおかみの笑顔をさかなに、ゆっくりとした時の流れと酒が楽しめる地元の名店。
#405 成田「さわらや」
安政の時代からさまざまな商いを営み、昭和21年に居酒屋になった「さわらや」は、3代目店主夫婦、板長とスタッフとで切り盛りする酒場。成田の市場から直接仕入れる旬の魚は、物によっては築地よりも新鮮で美味。しかも、都内では考えられないほど庶民的な値段でいただける。店主自慢の日本全国から選び抜いた300種もの日本酒に魅了され、地元常連でにぎわう成田の名店。
#406 田町「い奈本」
山手線田町駅東側に位置する芝浦は運河の多い埋め立て地で、倉庫やオフィスが建ち並ぶ商業地区。その中に佇む「い奈本」は、古民家で営業を続けていて、優しい笑顔の店主とおかみ、息子やスタッフで切り盛りする大人の酒場。築地から仕入れる新鮮な刺身はもちろん、オリジナリティー溢れる魚料理や鍋などが、地元常連や仕事帰りのサラリーマンを魅了する。通好みの日本酒を片手に過ごす心地よい空間は、まさに大人の隠れ家。
#407 新橋「新橋やきとんまこちゃん本店」
創業当時、新橋では珍しかったという「まこちゃん」は、サラリーマンの聖地・新橋で昭和45年に創業。路地を歩くと、通りに面した焼き台の煙に誘われる。マグロの刺身や揚げ物なども美味だが、人気はやはり自慢のタレで食べる芝浦直送の新鮮なモツ。しかも1本45グラムと大ぶりで、肉本来の味を楽しむことができる。合わせみそ仕立ての煮込みや、牛ハラミ炒めなど、その他の人気メニューも豊富。毎夜にぎわう新橋の名店。
#408 笹塚「やきとり井口」
京王線笹塚駅南口の商店街を抜け、さらに奥へと進むと見えてくるのが、赤い看板の「井口」。昭和35年から地元常連と共に歩んできた焼き鳥店で、2代目夫婦と3代目が切り盛りする。毎夜通う常連も飽きないようにと魚メニューや一品料理も豊富だが、やはりメインは焼き鳥。先代から続くという甘さ控えめの独特なタレが、モツの味を引き立てる。本数限定の「白レバ焼」も人気。店主が作る新鮮な野菜料理も豊富で、モツ焼きと合わせていただきたい。
#411 町屋「大衆酒場栃木屋」
町屋駅より徒歩約3分、住宅街に佇む「栃木屋」は地元密着型の大衆酒場。メニューは約50種類と豊富で、どれもが美味。しかも財布に優しい値段でいただくことができる。「L字」カウンターと小上がりのある店だが、季節の魚にこだわりを持つ優しい店主夫婦が切り盛りしているので、ゆっくりとした時の流れも楽しめる。地元常連との会話や、釣り好きな店主の話もさかなに酒を飲めば、つい時の流れを忘れてしまう町屋の名店。
#412 柴又「酒場 春」
映画で有名な京成線柴又駅改札目の前の酒場。笑いが絶えることのないすてきなママが、線路脇の長屋の一角で切り盛りする。「L字」カウンターだけのこぢんまりとした店だが、メニューは驚くほど豊富で美味。その家庭の優しい味を求めて常連はここに集い、週末は観光帰りの客でにぎわう。建物と優しいママが、古き良き昭和の時代の雰囲気を醸し出す。電車を待つ間にもフラッと寄れる、下町・柴又の名店。
#413 青砥「やきとり石松」
浅草から約10分。京成線青砥駅のすぐ脇に佇む地元密着型の酒場「石松」は、黄色い看板と「闘魂込めて」のキャッチが目印。元気な店主夫婦と素敵なパートで切り盛りする店では、店名に焼き鳥とうたいながら、季節の新鮮な刺身や揚げ物も大人気。長年他店で修行を積み、板前経験のある店主だからこその料理が財布に優しい値段で提供され、その味を求める地元常連で毎夜にぎわう。
#414 中洲川端(福岡)「大衆酒蔵 酒一番」
福岡・博多の全国的に名の通った繁華街、中洲。その中でも一等地に佇む「大衆酒蔵酒一番」は、昭和38年創業。1階の長い「L字」カウンターが特徴で、笑顔が優しい2代目店主と女性スタッフが切り盛りする大衆酒場。魚や焼き物などメニューが豊富で、中でも自家製コロッケや、お一人様サイズの鍋物が人気。家庭的な味に、ビール、ポピュラーな焼酎や福岡の地酒を合わせ、福岡の味を堪能できる。とても財布に優しく、常に地元常連やサラリーマンでにぎわう。
#415 西鉄福岡(福岡)「おでん安兵衛」
福岡・博多の中でも落ち着きがある大人の街・西中洲。昭和36年創業の「安兵衛」は、静かな通りに佇む、すてきな店主夫婦と2代目の3人で切り盛りしている老舗。店に入ると見事なヒノキの一枚板のカウンターが出迎えてくれる。濃い口しょうゆのだしでゆっくりと煮込まれたおでんは、甘さ控えめで大人の味。「呑むを足りて味を知る呑んで味を知るに足る」が、この店のキャッチコピー。一度は必ず訪れたい、西中洲の名店。
#417 西新(福岡)「馬上荘」
西新は、福岡の繁華街・天神から地下鉄で4つ目の駅で、比較的地元密着型のエリア。駅から徒歩約10分の「馬上荘」は、昭和36年から変わらぬスタイルで、博多一口ギョーザをメーンに提供する老舗。口数は少ないが、あうんの呼吸で2代目店主夫婦と娘とが店を切り盛りし、ギョーザはオーダーが入ってから皮をのばし、餡を包む。モチっとした皮に包まれたほんのり甘いギョーザと昭和そのままの店の雰囲気に、酒も思わず進む。博多の食文化を代表する名店。
#418 赤坂(福岡)「第三共進丸」
市場の食堂にいた店主が創業し、市場直送の新鮮な魚が地元の酒好きの間で有名な店。店に入ると店主自慢の大きな水槽が客を迎える。店名は、実在するイカ釣り漁船の名前を借りているというだけあって、店主こだわりのイカは鐘崎漁港から直接仕入れるという。「焼酎はサービスみたいなもんや」と店主が言うように、新鮮な魚をしっかりと堪能できる。刺身だけではなく、煮付けや自慢のかまぼこ、シューマイをさかなに、地元常連客が毎夜にぎわう。
#419 酒田(山形)「久村の酒場」
JR酒田駅から徒歩15分。脇道の角に佇む酒屋に併設されている「久村の酒場」。酒屋の方は、慶応3年から続く老舗。昭和初期には、酒を買いに来た客が、コップ1杯ひっかけていくスタイルが通常になり、昭和36年に現在の居酒屋を隣に開業。ガラス張りの「コの字」カウンターは、修繕しながらも当時のまま、料理のショーケースになっている。季節によって、地元で捕れる魚を中心にさまざまな料理が並ぶ。地元の銘酒「初孫」をはじめ、菊勇や鯉川のどぶろくなど、自然と酒が進んでしまう。地元常連客が夜毎集うこの酒場には、大将、おかみとの談笑が絶えない。
#420 小岩「江戸政」
総武線小岩駅北口から歩いて7、8分、地元の常連が通う老舗「江戸政」。地域の消防分団長を務め、絵を描くのが趣味というマスターと、おかみの2人で営んでいるこの店の最大の特徴は「安くておいしい」こと。濃い目の焼酎割りもさることながら、ちゃんと手間をかけたお通しがなんと無料。自家製塩辛や大ぶりのコロッケもマスターの手作りで財布に優しい値段。1人前からいただける石板焼鍋のボリュームは感動もの。「損はしてないよ!」というマスターの笑顔がうれしい店。
#421 浅草橋「西口やきとん」
もともとは浅草橋の西口ガード下で営業していた人気店。駅西口から歩いて3分ほどの現在も、立ち飲みのスタイルは変わらず、昔からの常連でにぎわっている。1本100円の串ものは、ハツやシロ、レバといった定番から、タンモト、ウルトラガツ、トリのサエズリなどレアなメニューまで堪能できる。山盛りの塩煮込みが低価格なのもうれしい。飲み物はボールの通称で呼ばれるレモンハイボール、昭和30年代にウイスキーの代用酒として親しまれたホイスなどが人気。
#422 原宿「魚河岸料理 あしどり」
若者でにぎわう竹下通りを抜けた明治通り沿いにある、近辺では数少なくなった正統派の居酒屋。店の自慢は海鮮もの。日本各地から独自ルートで仕入れるという新鮮な魚を刺身、焼き、煮付けでいただける。魚介盛りだくさんの海鮮湯豆腐、雑炊も人気。ご主人を亡くされ一念発起してこの店を開いたという初代おかみが、元気に常連客の相手を務めている。
#423 阿佐ヶ谷「おでんや米久」
阿佐ヶ谷駅からすぐのところにある、のれんに大きく"おでん"と書かれた名店。おでんに始まり、おでんに終わる居酒屋で、種類も豊富。オススメのマンガに出てくるおでんを再現したメニューが人気。ボリュームたっぷりの三つ葉やニラなどの葉もの、手作りのキャベツ巻も「米久」ならではのメニューで美味。
#426 糀谷「万福食堂」
羽田空港国際化に伴い人気が出て来た京急羽田線糀谷駅付近だが、その歴史は古く、庶民的な商店街や飲食店も多い。「万福食堂」は、ママが1人で切り盛りする昭和43年創業の大衆食堂だが、地元の酒好きにとっては立派な酒場。いかにも食堂らしい「献立表」にある家庭の味をさかなに、酒を楽しむ常連で早い時間からにぎわう。昭和な佇まい、ママが醸す温かな雰囲気と料理、常連客たちの酒を楽しむ姿をさかなに酒がつい進んでしまう。
#429 新御徒町「居酒屋真澄」
地下鉄大江戸線、つくばエクスプレス新御徒町駅すぐ近く。日本で2番目に古いという佐竹商店街アーケードのすぐ横に佇む「居酒屋真澄」は、優しい2代目店主夫婦で切り盛りする老舗酒場。「コの字」カウンター上のケースには旬の魚が並び、居酒屋メニューや揚げ物などメニューは豊富。御徒町の常連の舌をうならせる。常に店主とおかみの味を求める客で、ランチも夜もにぎわう名店。
#430 神田「居酒屋若竹」
江戸の頃からにぎわいを見せる東京の中心・神田。駅付近に中小のビルが建ち並ぶオフィス街に佇む「居酒屋若竹」。こぢんまりとした店は、キリッとした2代目店主と初代おかみ、親戚の女性スタッフとで切り盛り。築地から仕入れる旬の魚や、初代おかみ自慢の煮物を求め、この店に長く通う常連客は多い。狭いながらも温かい雰囲気が店内に満ち溢れる正統派居酒屋は、神田でも貴重な酒場だ。
#431 森下「居酒屋三徳」
森下駅から徒歩5分ほど住宅街を歩けば、初代夫婦と2代目店主、スタッフとで切り盛りする「居酒屋三徳」の赤ちょうちんが見えてくる。いろいろな料理を学んだ2代目が腕を振るうこの店の自慢は、毎日芝浦から仕入れる新鮮なモツ。ほかにも、常連客のためにと用意された築地の魚や居酒屋メニュー、初代おかみが担当する煮物など、種類は豊富でどれもが美味。浅草発祥というトリのレバーだけを使う「純レバ」は人気の一品。
#432 新潟「季節料理 喜ぐち」
新潟市内で古くから栄える古町の一角に佇む「喜ぐち」は、明るく楽しい店主家族と、りんとした板前で切り盛りする、昭和40年創業の老舗酒場。日本海で水揚げされる旬の新鮮な魚、新潟ならではの山の幸、そして米どころ新潟を代表する日本酒と三拍子そろった名店だ。酒のさかなはもちろん、ラーメンやタレカツ丼などの食事メニューも人気。
#434 長岡(新潟)「居酒屋名人」
長岡駅近くの飲食店街を歩くと目に飛び込んでくるのが、白い看板の「居酒屋名人」。春から初夏にかけては天然の山菜、秋から冬は天然キノコと、年間150日は山に入るという元気な店主が作り出す料理に、常連客は毎夜魅了される。また海の幸も当然ながら、居酒屋料理の全てが美味で日本酒に合う。オススメは、その日の素材を一番おいしくいただく方法を熟知している店主のおまかせコース。物静かなおかみとの会話にも酒が進んでしまう。
#435 長岡(新潟)「野鳥料理 季節料理天風」
長岡駅近くを歩くと目に飛び込んでくる「野鳥料理」の看板。その先の、細い路地の突き当たりに佇む人気店「天風」は、明るく優しい店主夫婦と息子で営むアットホームな酒場。ややディープな入口からは想像できないほど、店の中は温かい雰囲気。東京・日本橋で修行したという店主が作る確かな料理と、おかみが作る郷土の家庭の味に、レアな日本酒がどんどん進む。小さなカウンターと奥の座敷は、毎夜「天風」の味を求める常連客でにぎわう。
#436 新潟「居酒家こばちゃん」
佐渡出身の明るい店主と素敵な女性スタッフが切り盛りする「居酒屋こばちゃん」は、長いカウンターと小上がりが常連客を出迎える、こだわりの店。佐渡沖で揚がる旬の魚が中心のお造りや焼き魚、地物にこだわる野菜料理など全てが美味。素材そのものの味や店主が一手間かけた料理には、市内にあまり出回っていないレアな佐渡の生酒がよく合う。新潟の郷土料理も満喫でき、度々訪れたくなる市内の名店。
#438 浮間舟渡「大衆酒場いけだ」
埼京線、浮間舟渡駅から徒歩10分ほどの住宅街にぽつんと佇む「大衆酒場いけだ」は、自称・料理の天才という2代目が切り盛りする酒場。和洋に関わらず季節の食材を使った創作料理が常連客の支持を得ている。丸ごとトマトのフライや年季の入ったぬか漬けがオススメ。旬の刺身も充実している。
#439 鶯谷「ささのや」
山手線、鶯谷駅南口から1分。焼き台から盛大な煙と甘い香りが漂い、足を止めずにはいられない、鶯谷の顔とも言える老舗「ささのや」。継ぎ足されてきたタレでいただく、レバ、カシラ、シロなど自慢の串焼きは絶品で、値段がリーズナブルなのもうれしい。串の付け合せにピッタリの塩ラッキョ、梅くらげ、みそきゅうりなどは、全てママの手作りで人気だ。
#440 根津「車屋」
落ち着いた雰囲気の居酒屋「車屋」の自慢は新鮮な魚介。岩がきやサンマの刺身などがオススメ。また、名物の卵焼き、焼きそら豆、栃尾焼きなどはメインディッシュになりそうなほどのボリューム。酒も豊富にそろっているが、中でも信州安曇野のにごり酒は試してみる価値あり。
#441 綱島「やきとり鳥郎」
東横線の大倉山駅と綱島駅の間、線路脇の静かな住宅街に佇む老舗「鳥郎」。焼き鳥はもちろん、新鮮な魚、揚げ物や季節の鍋料理など、豊富なメニューが酒飲みの心を悩ませる。家庭料理が得意なおかみと、腕は確かで気さくな2代目夫婦、そして孫たちも店を手伝うという非常にアットホームな酒場。座敷で月に1度開催されるイベントを楽しみしている常連客も多い。
#442 二子新地「居酒屋喜月」
駅の近くに多摩川が流れ、以前は交通の要衝として栄えたが、現在は閑静な住宅街となっている二子新地。そのこぢんまりとした駅前商店街を歩くとすぐに見えてくるのが「喜月」ののれん。店内に足を踏み入れれば、気さくな2代目店主夫婦と双子の3代目、店の外からは想像もつかないような熱気が客を迎える。長いカウンターは、名物の串物や一品料理をさかなに酒を酌み交わす常連客で埋め尽くされる。"二子新地にこの店有り"と誰をもうならせる地元の名店。
#443 武蔵新城「居酒屋生国」
JR南武線で川崎駅から約15分の武蔵新城駅。駅北口の商店街を3分ほど歩くと、黄色い看板の「居酒屋生国」が見えてくる。平成元年創業と比較的新しい店だが、修業を重ねた店主が作る料理のレベルは高い。季節の新鮮な魚介はもちろん、焼き物や一品料理と何でもそろう。毎夜訪れる地元常連客のためにと考えられた「本日のおすすめ」も、楽しみのひとつ。店主お気に入りの日本酒や焼酎が、料理の味を引き立てる。
#444 京急川崎「大衆酒場食堂丸大ホール本店」
京急川崎駅の近くにある、昭和初期から地元で働く労働者に愛され続けている大衆酒場食堂「丸大ホール本店」。朝食に立ち寄るサラリーマンや、徹夜明けの職人たちで朝からにぎわいを見せる。食事と酒のさかなとの2つにメニューは分かれてはいるが、その全てを楽しむことができる。長年この店を守ってきたママと元気なベテラン女性スタッフたちが切り盛りする川崎の名店。
#449 広島「ホルモン料理専門處 利根屋」
古くからの繁華街・銀山に佇む昭和33年創業のホルモン専門店「利根屋」。近づくと、大きなのれんと路地を漂う肉の焼ける香りが客を店へと導いてくれる。物静かに肉を焼く店主、そして穏やかなおかみと元気な店員が、訪れる常連客を仕切る。新鮮なモツは、ご当地ならではのネーミングで呼ばれ、串に刺し炭火で焼かれるのではなく、目の前の分厚い鉄板で調理されるのが特徴。酸味を感じる特製みそダレが、ホルモンの味を引き立てる。
#451 広島「ぎょうざの美和」
広島駅から路面電車で約30分。宇品三丁目電停前に佇む「ぎょうざの美和」。のれんをくぐれば、25席ほどの長いカウンターが目の前に広がる。シャイな女性店主と息子の若大将、バイトスタッフで切り盛りされるこの酒場は、刺身や焼き物など瀬戸内のおいしい魚と、広島の地酒が人気。カウンターの上に所狭しと並ぶ20種類以上もの料理は圧巻。メニューの多さについ迷うが、シメはもちろん創業当時から変わらぬ味のギョーザ。毎夜常連客たちの熱気溢れる名店。
#452 呉「本家鳥好」
古くは海造船の街としてにぎわった呉には、その名残をとどめる酒場が点在する。とり皮を独特のみそで煮込む呉名物「みそだき」は、昭和26年創業の「本家鳥好」が発祥。当時の労働者たちは、この店で「みそだき」や「焼き鳥」を素早く酒で流し、さっそうと繁華街へ消えて行ったという。酒場は、物静かな店主夫婦と2代目夫婦が切り盛りしている。焼き鳥はもちろん、店主が釣ってくる瀬戸内の魚、冬場は名物のかきも堪能することができる。
#453 福山「自由軒」
再開発により、きれいに整備された福山駅の目の前、近代的なデパートの裏手には、昭和の雰囲気をそのままに残す大衆酒場が存在する。「自由軒」「洋食」「おでん」と白く染め抜かれた文字ののれんをくぐれば、大きな「コの字」カウンター、2代目おかみと自慢のみそダレでいただく大きなおでん鍋が、客を優しく出迎えてくれる。瀬戸内の旬の魚は当然のこと、居酒屋メニューなどの品数は豊富。名物「洋食」の味に魅せられた常連客で毎夜にぎわう福山の名店。
#454 駒込「居酒屋くまちゃん」
JR山手線駒込駅東口から徒歩5分。裏路地に入ると温もりを感じる「くまちゃん」の看板が見える。「L字」型構造の店に入っていくと、優しく元気な店主とおかみが出迎えてくれる。夫婦で切り盛りするこの店のメニューは、約100種類と豊富。魚に力を入れているだけあって、旬の新鮮な魚介は美味。刺身はもちろん、一工夫加わったオリジナル料理、冬には鍋と、生ビールに始まり日本酒も進む料理が並ぶ。気軽においしい料理と酒が楽しめる駒込の名店。
#455 大塚「串焼鳥政」
JR山手線大塚駅北口徒歩3分。「串焼」と染められたのれんが目印の「串焼鳥政」は、母と息子の親子2人で切り盛りする、昭和45年創業の老舗。少しディープな佇まいだが、一歩入ればあめ色に染まった壁板と「L字」カウンターが心を癒やしてくれる。メーンは長年継ぎ足されてきたタレで焼かれる焼き鳥と、とても珍しいとり皮の煮込み。焼き物だけでは満足しない毎夜通う常連客のためにと、刺身や母子合作の家庭料理も楽しめる。昭和の香りが残る大塚の名店。
#457 入谷「おにぎり金太郎」
地下鉄日比谷線入谷駅徒歩10分。金美観通りを歩くと、角に見えてくるのが昭和47年創業の「おにぎり金太郎」。店を1人で切り盛りする優しいママの人柄と、手作り料理を目当てに常連客が毎夜集う。常連客は酒場のようにこの店を利用するが、本当はおにぎり店。ママが作るふわっとしたおにぎりをシメにと、店内はにぎわっている。6〜7人が座れる小さなカウンターと小上がりは客同士の距離を縮めてくれて、初めて訪れてもとても居心地の良い温かな店。
#458 牧志(那覇)「山羊料理さかえ」
那覇市内でも、観光客でにぎわう国際通りと交わる竜宮通りには、ディープな酒場が軒を連ねている。ここに優しいママとおちゃめな娘の2人が切り盛りする、昭和46年創業のヤギ料理店「さかえ」が佇む。店に入れば、7人程が座れる心地良いカウンターが客を出迎えるが、小上がりや小部屋もあり、使い勝手も良い。全く臭みがない新鮮な刺身はもちろん、炒め物や汁物など、ヤギ料理にうるさい地元の常連客をも魅了する人気店。
#459 与那国「島料理海響」
日本最西端の島・与那国島の西端にある居酒屋「海響(いすん)」。自前の漁船で釣ってくる新鮮な魚や八重山諸島ならではの食材を使った料理が、地元客や観光客を魅了する。自慢の1つは、ママ考案の島唐辛子を加工した辛い薬味で食べる刺身や魚の塩煮。薬味が料理の味にアクセントを加え、塩味を引き立てる。また島独特の山菜も美味で、オリオンビールや泡盛との相性は抜群。都会でいただく、いわゆる沖縄料理とは違う、与那国の味を堪能できる貴重な店。
#460 与那国「ビヤガーデン国境」
シャイで優しい2代目夫婦とスタッフ3人で切り盛りする「ビヤガーデン国境(はて)」は、元々自宅飲みが主流だった与那国に、居酒屋文化を定着させた店。季節によるが、人気は与那国沖で捕れるカジキ料理の数々や、島の山菜で作られる家庭の味。店主の同級生が飼育しているという「どなん和牛ステーキ」の味は上品で、見事な赤身がおいしいと評判。沖縄各地からそろえられた泡盛がつい進んでしまう。広い店内は、味にうるさい常連客や観光客で毎夜にぎわう。
#461 波照間「居酒屋あがん」
人が住んでいる地としては日本最南端の波照間島にある、島料理が自慢の居酒屋「あがん」。店に入れば元気なスタッフが気持ちよく客を迎えてくれる。近海で捕れる季節の魚、波照間の島豆腐や島野菜を使った料理など、沖縄本島では味わえない島料理が美味。そして何と言っても魅力なのは、波照間島外に出まわることはほとんどないという幻の泡盛「泡波」が、安価で飲めること。「泡波」をおいしく飲むための店と言っても過言ではない。
#463 安里(那覇)「おでん東大」
那覇市内のディープゾーン栄町に古くからある「おでん東大」は、地元の超人気店。1歩入れば、店構えからは想像できないほど、明るく素敵なママが迎えてくれる。名物のミミガーとマメ(ブタのハツ)をいただいた後は、人気のおでんを。かつお節、コンブと塩のみでゆっくりと仕上げられたおでんは、あっさりとしていながらも深みのある味で美味。ママオリジナルの「焼きてびち」も人気メニュー。那覇を訪れたら必ず行きたい名店中の名店。
#464 下北沢「酒亭 二軒茶屋」
小田急線の下北沢駅から5分程。茶沢通り沿いにある、京都出身の姉妹が昭和46年に創業した「二軒茶屋」は、下北沢の歴史と共に営まれてきた老舗。姉妹が腕を振るう料理には、手作りのあん肝や西京漬け、東京では珍しい関西の珍味「でびらがれい」など、いずれも京風の味わいが生かされている。姉妹共に酒飲みとあって、酒好きの気持ちをしっかりと分かってくれる温かい店。
#467 阿佐ヶ谷「大衆酒場 春日」
長野県伊那市出身のマスターが切り盛りする大衆酒場「春日」では、新鮮な馬刺しなど、南信州の郷土料理が楽しめる。馬肉を使った煮込み「おたぐり」が店の定番。ヒツジの肉をキャベツと炒めたチャーローサイも、酒に合うと常連客に人気のメニュー。すし職人として修業をしたというだけあって、魚にはマスターの職人技が光り、ぜいたくな気分にさせてくれる。
#468 中山「ひょうたん」
京成線中山駅から徒歩30秒。通称「オケラ街道」を歩くと見えてくるのが「もつ焼き日本一!」の看板。ディープな佇まいの「ひょうたん」は昭和32年創業の老舗で、店に入ればちょっと怖そうだが優しくて明るい店主、底抜けに陽気なおかみと娘、そしてフレンドリーな常連客が迎えてくれる。備長炭でいぶされ、自慢のタレや特製ダレをくぐり、客の元へと届けられるもつ焼きは、焼酎ハイボールとの相性も抜群。
#469 本八幡「大衆割烹平ちゃん」(閉店)
JR本八幡駅ガード下近く、昭和33年創業の「平ちゃん」は、屋台のもつ焼き店としてスタートし、昭和38年に現在の店舗を構えた。店に入ると優しい店主と見事な白木のカウンターが客を迎えてくれる。炭で焼かれる串はもちろん、店主が自ら市場で仕入れる新鮮で旬な魚介も種類豊富で、舌の肥えた常連客をもうならせる。優しい店主や常連客との会話を、おいしい料理や酒と共にゆっくりと楽しむことができる、本八幡の名店。
#470 市川「やきとり鳥春」
JR市川駅から徒歩2〜3分。優しい店主とおかみ、息子とバイトスタッフで切り盛りする「鳥春」は、毎夜常連客で大にぎわいする市川の名店。昭和42年創業以来の自慢は、繊細な味ながらも大ぶりな串や鳥料理。焼き物・炒め物などメニューも豊富で、ボリュームに驚くが、そのどれもが優しい味に仕上げられている。そのベースとなるのが開店当時から大切に守られているタレ。裏メニューに魅せられる常連客も多い。
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