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『THE WAVE ウェイブ』は、集団心理や洗脳の恐ろしさを描いたスリラー映画である。ナチスという狂気に満ちた政党を生み出してしまった、ドイツが舞台になっている点にも注目したい。ドイツのとある高校で、「独裁」に関する授業がおこなわれていた。過去には史上最悪の独裁者を誕生させてしまったドイツだが、現代のドイツで独裁政治をおこなうことができるのだろうか？　そんな疑問を解決すべく、教師のライナー(ユルゲン・フォーゲル)は、体験授業を実施する。授業の内容は、ライナー自身が独裁者になりきり、生徒を支配するというものだ。しかし、生徒たちは自分の役割を演じるだけで、本気でライナーに服従するとは考えていない。当然、ライナーも演技のつもりだったが、時間が経過するにつれて、生徒たちは本気でライナーを支持していく。数日後、「WAVE」と名付けられたライナーをリーダーとするチームは、完全に過激化してしまう。街中に「WAVE」のサインを残すだけでなく、暴力事件まで発生し…。

2015年に亡くなった天才数学者ジョン・ナッシュの苦悩を描いた、ヒューマンドラマ。実在の人物をもとにしているが、フィクションも多く含まれている。第74回アカデミー賞で作品賞を受賞するなど、2000年代前半を代表する名作といえる。主人公のナッシュを演じているのは、『グラディエーター』に出演したラッセル・クロウ。今作では精神を病んでいく数学者を演じた。共演には今作でオスカーを獲得したジェニファー・コネリーや、名わき役のエド・ハリスなどが名を連ねる。数学者のジョン・ナッシュ(ラッセル・クロウ)は、人とうまく付き合うことができず、研究にも行き詰まっていた。周囲からも変わり者とバカにされてきたナッシュだったが、親友・チャールズ(ポール・ベタニー)の助言をもとに、独自の理論を導き出す。ナッシュの理論は高く評価され、念願だったウィーラー研究所に入り、研究を続けていく。それから数年後。政府の依頼を受けたナッシュは、敵国の暗号解読に没頭していた。しかし、ナッシュの頭は現実と妄想の境目を認識できなくなっていく。

難病ALS発症、余命2年の宣告…突然病魔に襲われた若き天才物理学者が選んだ道とは？車いすの理論物理学者・スティーヴン・ホーキング博士と彼を支えた女性がたどった人生をつづる愛ヒューマンドラマ。元妻のジェーンが書いた伝記をもとに製作された。2015年第87回アカデミー賞で、スティーヴンを演じたエディ・レッドメインが主演男優賞を受賞。1960年代。イギリスの名門ケンブリッジ大学で宇宙論を研究する青年スティーヴン・ホーキングは、同じ大学で言語学を学ぶ女性ジェーン・ワイルドと恋に落ちた。その直後、スティーヴンの身体に異変が起きる。検査結果は、難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)で余命2年と告げられてしまう。スティーヴンは悲観し、ジェーンを突き放すが、一緒に病気と向き合って困難を乗り越えていくことを決め、2人は結婚する。やがて、子どもにも恵まれたスティーヴンは、論文が高く評価され、ついに博士号を得る。しかし、病気の症状は進行し続け、身体の自由はさらに奪われていくのだった…。

80年代のイギリスを舞台に、炭鉱夫たちに多額の支援をした、同性愛者たちの団体を描いた伝記映画。実際に起きた出来事をもとにしており、LGBTQへの差別意識や、ホモフォビアの人々の冷たさなどが描かれた。1984年。イギリスの首相・サッチャーは、数多くの炭鉱を閉鎖させる案を出し、批判を受けていた。炭鉱で働く労働者たちは、長きにわたるストライキをはじめ、激動の時代が幕を開ける。一方、同性愛者のジョー(ジョージ・マッケイ)は、ゲイが集まるパレードに参加する。そこで出会ったマーク(ベン・シュネッツァー)は、自分たちと同じく不遇な状況にいる炭鉱夫たちを支援すべく、同性愛者たちによる募金活動を提案。ジョーを誘い、支援団体「LGSM」を結成するのだった。しかし、同性愛者への偏見が強かった80年代において、彼らの支援をこころよく受ける者は少ない。世間から冷たい目で見られることもあったが、マークは諦めず、寄付金を集めていき…。

マンデラ大統領が望んだ、南アフリカ統一。彼はそれを“ラグビー”に託した！ 「ヒア アフター」のクリント・イーストウッド監督×マット・デイモン主演で贈る実録スポーツドラマ。人種差別の壁をスポーツで取り払おうとする熱い想いに打たれる！ 大統領に就任したマンデラの悩みは、アパルトヘイト撤廃後も続く人種対立だった。国民の意識をまとめられるのはラグビーワールドカップでの優勝だと考えた彼は、弱体化したチームを立て直してもらうべく、キャプテンのフランソワにチームを託すのだが…。

未成年の少女たちを巻き込み違法な結婚を手配した罪に問われたものの、逃亡を図り、1年以上にわたってFBIの「10大重要指名手配犯」のリストに名を連ねた原理主義のモルモン教指導者の真実に迫る。

1977年、全米が注目したニクソン大統領の歴史的TVインタビューを映画化 大統領とTV司会者。それぞれが徹底した前準備を重ね、緊迫したトークバトルに臨んでいく様はとてもスリリング。格闘技のごとき頭脳戦、知識による大立ち回りは興奮必至。 ウォーターゲート事件の汚名にまみれて辞任したニクソン大統領。政界復帰を目指す彼は、事件を含む単独インタビューに応えることを受諾する。相手はアメリカ進出を狙うイギリスのTV司会者・フロスト。その舞台裏では熾烈な駆け引きが繰り広げられていた。

真の自由を求め、アメリカ南軍に反旗を翻したニュートン・ナイトを描いた感動作 人間にとって一番大切なものは何かを問いかける、知られざる英雄の驚がくの実話。マシュー・マコノヒーが真の自由のために戦った実在の英雄を見事に演じ切る。 1862年、南北戦争が激化する中、ニュートン・ナイトは甥の遺体を家族に届けようと南軍を脱走する。故郷で農民たちから農作物を奪う南軍と衝突したニュートンは、追われる身に。そこで黒人の逃亡奴隷たちと友情を築いたニュートンは、反乱軍を結成し…。

女子大生に悪魔が憑依！『エクソシスト』を彷彿させる実話ベースのオカルトホラー 1976年にドイツで起きた事件を基に映画化。女子大生役のジェニファー・カーペンターは、迫真の“憑依”演技で注目を浴びた。オカルトホラーにして法廷劇の比重も高い。 幻覚に襲われて痙攣を引き起こした女子大生エミリー・ローズは、それを悪魔の仕業だと確信し、ムーア神父に助けを請う。だが悪魔祓いの儀式も虚しくエミリーは無残に絶命。ムーア神父は過失致死罪で起訴され、彼を助けようと弁護士のエリンは動くが…。