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ネタバレを含むレビューです。
前回の方が面白かった😞
それなりに良かったけど規制シーンがあったからまぁまぁかな。ITのラストで少年らがITを倒した時の倒れ方がイマイチ。
もうすでに3回映画館で見てるけど大人になったLOSERSが個人的に似てて興奮。みんな目の感じがとても似てる!
ネタバレを含むレビューです。
『イット それが見えたら終わり(2017)』
『イット THE END(2019)』
『イット(1990)』
子供の頃に根付いた恐怖が1番怖い!関連の3作品を鑑賞したのでまとめてレビュー(^^)
【本作の描くもの】
●子供時代
イットに1番怖いものを幻覚として見せられる。つまり自分の1番怖いものを乗り越える様が描かれる。
●大人時代
子供の頃に根付いた恐怖 = 人生の恐怖!
それに打ち勝つ姿を描いている。
【物語として】
・皆、それぞれの恐怖が記憶にあり地元に戻るとその記憶が蘇ってくる。時には考えないようにしても頭から離れず恐怖する事もあるでしょう。
その比喩や擬人化したものがペニーワイズ。
キャラクター化する事で物語として成り立つ。
その設定は曖昧だけど、それで良いんですよ!なのにリメイク版でそのグレーゾーンに突っ込みを入れている。
●1990年版では曖昧でもオッケーだった
・町に昔から居る悪魔だと紹介され、その正体は甲殻類の虫みたいなやつ。笑
どこから来たのかなど細かい設定は無し!物語の成り立ちとして不要だった。
●2017年 プカプカ浮かぶってこういう事!?
・下水道にイットが居る時点で汚水に水死体が浮かぶ様子を連想する。しかし宙に浮いている映像が出る!え?なんかSF的でイメージ崩れる。笑
●2019年 パート2
・顔はそのままで下半身が虫!『ハムナプトラ2』のスコーピオンキング状態。笑
ビジュアル的にもがホラーでは無くモンスターアクション。
先住民の儀式!とか宇宙からやってきた!と、よりホラーから離れる設定に。
もちろん、なぜ儀式が効く?なぜ地球に?など細かな説明は物語上、不要!
だったら設定自体が不要!曖昧で済んでいた部分を更に増やし想像力を掻き立ててしまっている。
グレーゾーンにスポットライトを当てるから作品としての完成度の低さが際立ってしまう。
【リメイクして良かった点】
・2部構成で、合計5時間以上の作品にした訳だから各キャラの細かな描写があってドラマ性が上がっている。
●好きなシーン
・ヤギを殺している少年。普段、食べている肉も誰かがやってる訳で、分かっているんだけど普段は目にしない残酷な現実を見せてくれた。
●THE END(2019)について
・倒さないと自分たちが死ぬ!設定が追加され、イットを倒す理由付けがされた。
・自転車が、子供時代を思い出す象徴!として強調されており共感できる!
・ビルは弟への罪悪感から少年を見殺しに出来ない!やトラウマであった親と似たパートナーを選んでいる!など各キャラの過去の影響が具体的な行動で表現されている。
【リメイクして悪かった点】
●サントラ
・青春物の要素もある本作はコメディの演出だったり友情を表現したシーンも多いけど、明らかに別ジャンルを連想させる曲を使う!
ホラーとしての雰囲気や恐怖がブレる。
●ペニーワイズ
・1990年版はコミカルなペニーワイズが逆に恐怖を感じさせる演出。ピエロそのものでした!
リメイク版ではグロテスクな恐怖に路線変更されている。そして音で脅かす!急に後ろからワー!と言われるのは恐怖より驚きです。ちょっとホラーとしては幼稚な演出なのかなと。しかもほぼ全てがその手法。
【上手い映像の切り替え (2019年 THE END)】
●夜空がパズルに変わる
・別の場所に場面が切り替わる時
●子供が画面から去ると大人が登場
・時代が切り替わる時
【まとめ】
リメイク版では小説家であるビルが作品について何度も指摘されるシーンがある!
『結末が悪い』てやつ。カメオ出演している原作者スティーブンキングもこの台詞を言う。
つまり原作『イット』と違う結末を暗示させているのかな?と思ったけど1990年版と変わりは無かった。小説ではどうなの?知っている方、教えて下さい(^^)
あとリメイク版では自殺したスタンリーの手紙が登場。『どんな道でも自分の道を行け』彼にとっては自殺が自分の道であった。それも1つの選択肢。人生とは何なんでしょう。ああ、なんかブルーになってきた。笑
ポメラニアン
【レビュー】
この映画を観た感想として一言で言うと、「一作目よりもテンポは悪くなったけど、恐怖の度合いやストーリーの深さが増した作品」という印象です!
それでは、印象に残った評価ポイントを一つずつ見ていきましょう!!
良かった点①
《進化した映像によるホラー演出》
まず良かったところは、「進化した映像によるホラー演出」ですね!!
一作目では「テクニカルな恐怖演出」であっても、どこか物足りなかった「ホラー映画としての怖さ」ですが、今作では「驚かされる怖さ」や気持ち悪いモンスターのような「ビジュアル的怖さ」が強く、一作目よりも「怖い」印象を強く感じました。
もちろん、テクニカル演出やユーモアさによるインパクトもあり、怖いだけでなく映像としての面白さもあって良かったです!
イットならではの、異次元的な映像体験には大満足ですね!!
良かった点②
《更に深く描かれるテーマ》
次に、前作よりも「深く描かれるテーマ」ですね!!
一作目では、子供たちが向き合いたくない恐怖やコンプレックスと戦う姿を描いていましたが、今作では大人の目線で、大人が故の子供の頃に残る思い出したくない記憶、又は後悔している記憶と向き合う姿や、変化への恐怖、過去への囚われが描かれており、視点の違いによって1作目との差別化をされていて、とても良かったです!!
そして全体を通して伝えたいことは何なのかについても、「まとめ」として深く描かれているように感じました。
「ペニーワイズとは何なのか。」
彼は恐怖心やコンプレックス等の負の感情の塊が作り出した悪魔だと思います。
(普通は子供に楽しんでもらうのが道化師だが、見た目によって怖がられてしまう等のコンプレックス)
子供は特に恐怖やコンプレックスが芽生えやすいですよね。
また、それは大人になるにつれて忘れていってしまうものでもあります。
ですが、「恐怖やコンプレックス」を持った人が誰にも頼れず、「それ」に負けてしまうとどうなると思いますか?
それは「自殺」や「自分を見失う」(ペニーワイズ(恐怖やコンプレックス)に殺される、又はいじめ・殺人に意識が向けられてしまう)ことに繋がるのです。
つまり、恐怖やコンプレックスを具現化したものがIT(それ)『ペニーワイズ』であり、それに向き合う(戦う)には助け合える友達や頼れる人(親等)が必要である、というメッセージなのではないかと思いました。
なので、『ペニーワイズ(恐怖、コンプレックス)』は殺される(解決する)べきであり、むしろ殺されたいと自らも思っているのかもしれません。
また、子供の頃に経験したことや感情は大人になるにつれて少しずつ忘れてしまいますが、仲良くしていた友達と再び会うと、良い思い出も嫌な思い出も沸々と思い出されます。
そして、「心の奥に眠っていた嫌な思出やコンプレックス(後悔)」には、時に向き合わなければ前に進めないことがあるのです。
そのような、誰でも普通にある子供から大人への変化とは相まって残る思い出をホラー風の描写としてストーリーに組み込んでいるということも、メッセージ性としてあるように感じましたね!
こう考えると、ただのホラー映画ではないことが伺えますよね。
良くなかった点①
《前半のテンポの悪さ》
良くなかったのは、「前半のテンポの悪さ」ですね。。
一作目は子供でだったキャラクターが、今作では27年後の大人になるということで、子供から大人へキャストが大きく変化する為、どの人がどの人なのかを紹介し、鑑賞者に思い出させるというフェーズがあることや、割と淡々と展開していく為、前半では多少眠くなる要素を感じてしまいました。泣
必要なフェーズではありますが、だらだらとしている印象でしたので、ある程度テンポをつつしっかり描くという意味で、全体の尺は169分ですが、140~150分くらいでも良かったのではないかと思いますね!!
【総評】
総評として、「前半のテンポの悪さ」は悪印象でしたが、「進化した映像によるホラー演出」や「更に深く描かれるテーマ」の点は素晴らしく、一作目よりも怖く深い作品だと思いました!
ただ、一作目の方がテンポが良く長くもないので、観やすいんですけどね!!
ホラー映画としてはこちらの方が高評価ですね(*^_^*)
多少のつまらなさを感じる点はありますが、
考察をすればするほど面白いです!!
是非皆さんも「ホラー」としてだけでなく、「メッセージ性」も考えながら観てみてくださいね!!
後は、登場人物が多く、キャストも大きく変わりますので、改めて一作目を観た後に臨むことをオススメしておきます!
前作から27年後、再びルーザーズが集まり”それ”(ペニーワイズ)に挑む、甘酸っぱい記憶と悍ましい記憶が蘇る同窓会ホラー !
ホラー界のレジェンドのカメオ出演、”あの映画”のオマージュなど…ニヤリとするシーンも散りばめられていて、気付く度にテンションが上がりました(笑)
そしておデブでいじられまくっていたベンの、ナイスガイな豹変ぶりにビックリ。
169分という上映時間の長さも違った意味でスリル満点!(上映前におトイレ済ませてくださいねー)