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『トイ・ストーリー』や『モンスターズ・インク』など、数々の名作アニメーションを世に送り出してきたピクサー。『ソウルフル・ワールド』はピクサーの最新作であり、23本目となるアニメーション映画だ。
監督を務めたのは、『カールじいさんの空飛ぶ家』を監督したピート・ドクター。名監督ともいわれる彼が、今作で描き出したのは「生きる意味」という、かなり難解なテーマだ。しかしピクサーが得意とする柔らかく、なじみやすい世界観を構築し、子どもにも理解できる作品に仕上がっている。
中学校でジャズを教えているジョー・ガードナー(ジェイミー・フォックス)は、憧れだったジャズシンガーとセッションをする。ピアノの腕が評価され、ジョーはカルテットの仲間入りを決めるが、その帰り道に工事中のマンホールに落下してしまう。
目が覚めると、そこはソウルたちが暮らす世界だった。なんとか地上に戻ろうとするジョーは、生まれる前のソウルが集まる場所「ユー・セミナー」に迷い込む。そこで迷えるソウルの22番(ティナ・フェイ)と出会い、生きるための「きらめき」を見つけるため、奮闘していくことになるのだが…。
監督:ビート・ドクター
共同監督:ケンブ・バワーズ
製作:ダナ・マレー
生きる希望を見失いつつあるジャズピアニスト。中学校でジャズを教えているが、現在の仕事に満足していない。教え子に誘われ、有名シンガーの前で演奏を披露するも、帰り道にマンホールに落ちてしまう。死後の世界で22番と出会い、ふたりで協力していくことになる。
何百年もの間、ユー・セミナーにいるソウル。生まれるための最後のピースが見つかっておらず、現実世界をひどく嫌っている。これまで何人もの偉人と対面してきたが、誰も22番の「きらめき」を見つけることができなかった。
現実世界に生きる不思議な男。深い瞑想状態に入ることで、「死と生の狭間の世界」に行くことができる。22番とも知り合いであり、ジョーを手助けするために協力する。現実世界では看板を持って踊る、変わった男として扱われていた。
ユー・セミナーを管理するカウンセラー。概念的存在であり、人間の脳でも理解できる形として現れる。
ソウルを数え続けている、不思議な存在。いなくなったジョーを探している。
ジョーが憧れているジャズシンガー。ジョーのピアノの腕を評価する。
ジョーの母。息子が定職に就くことを願っており、ライブに出ることには否定的だった。
主人公ジョーは夢を叶えきれず、不毛な毎日を過ごすアマチュアミュージシャンです。ピアノの腕は確かなのですが、やっと人生が動き出した矢先に、マンホールへ落下してしまう不運な男でした。
そんな彼がたどり着いたのは、ソウルたちが暮らす世界です。ジョーはここで、22番と呼ばれるソウルと出会い、自分の生きる意味を考え直していきます。
今作はジョーと22番を通して、普段は当然すぎて見えていない、「生きることの素晴らしさ」に対する気づきを与えてくれる作品です。
ジョーがユー・セミナーで出会う22番は、生きる目的になる「きらめき」を見つけられないソウルです。地上を嫌っているため、長い間ユー・セミナーに留まっていました。
22番はそのビジュアルもあって、今作におけるマスコット的な役割を果たしています。しかし、22番の役割は見た目だけではありません。
「目的がわからず迷える魂」という面では、現実に生きる私たちにも通じる部分があるといえます。また大人と子どもで22番に対する印象が大きく変わり、味わい深いキャラクターになっているのです。
ジョーの吹き替え声優は、ミュージシャンであり俳優としても活躍する浜野謙太です。オリジナル版でジョーを演じた、ジェイミー・フォックスも俳優兼ミュージシャンであるため、ぴったりな配役といえます。
もうひとりの主人公、22番は元AKB48の川栄李奈が演じました。ひねくれた性格のキャラクターですが、どこか憎めない愛らしさを器用に演じています。
ふたりとも本業が声優ではないものの、キャラクターのイメージとマッチする声で映画を盛り上げてくれます。
予定調和すぎた
朝から晩までビルを壊して、終わったらゴミ捨て場で寝る…もうこんな生活は嫌だ! 心優しき悪役ゲームキャラクターが自分のゲームから逃亡。別のゲームで出会ったのは友達がいない少女だった。 嫌われ者のふたりが出会い、奇跡を起こすディズニーの大ヒットアドベンチャー映画! 古びたゲームセンターにあるレトロゲームの悪役キャラクター、ラルフは不器用だけれど心優しき大男。 どんなに頑張っても報われない上に仲間外れにされる…そんな日々に嫌気がさしてゲームから逃亡。害虫退治のゲームからお菓子の国のレースゲーム<シュガー・ラッシュ>へたどり着く。 そこで出会ったレーサーの少女ヴァネロペは仲間外れにされ、国を治める大王からもレース出場を禁止されていた。なんとかレースにエントリーできたヴァネロペの後押しをすることにしたラルフ。 レースの日。紛れ込んでいた害虫が大暴れしてお菓子の国は大パニックに! 害虫駆除のためにラルフは命をかけた決断をする。 そして、ヴァネロペのレースを邪魔する大王には重大な秘密が…。
全世界合計興行収入が10億ドルを突破した、ディズニーアニメーションの大ヒット作! 偏見や差別に負けず夢を信じて頑張る新米警官ジュディの奮闘を描く、感動のファンタジーアドベンチャー。肉食動物と草食動物がともに暮らす、高度な文明都市ズートピア。そんな動物たちの”楽園”ズートピアで、ウサギとして初の警察官となったジュディ・ホップス。しかし念願の警察官にはなれたものの、小柄な草食動物である彼女は、トラやカバといった屈強な警官たちから半人前の扱いをうけてしまう。自分の能力を正当に評価してもらえず落ち込むジュディだったが、そんな彼女にも「連続行方不明事件」の捜査に参加するチャンスが! ただし、失敗すれば即クビなうえ、与えられたリミットはたったの48時間! ジュディは時間内に事件を解決することができるのか? また、この事件の裏に隠された衝撃の事実とは……?
78歳のおじいさんカールは、亡き妻エリーとの「いつか南米を冒険しよう」という約束を果たすため、一世一代の冒険の旅へ。思い出が詰まった大切な我が家に無数の風船をつけ、家ごと旅立つカール。少年ラッセルら旅の仲間たちとともに、目指すは南米の秘境、伝説の場所、パラダイスの滝!
ピクサーが制作した、長編アニメーション映画第2作目。虫たちの世界を舞台としており、バッタとアリの、弱肉強食の関係が描かれた。また、弱者が仲間を集め、強者に立ち向かっていく展開は『七人の侍』から多大な影響を受けている。アリが築き上げた「アント・アイランド」では、働きアリたちがバッタに与える食料を貯えていた。しかし、発明家のフリック(デイヴ・フォーリー)がおこなっていた実験が失敗。集めた食料が犠牲となり、バッタに与えるはずだった分の食料がなくなってしまう。そんなとき、バッタの大群が襲来する。バッタたちのリーダー・ホッパー(ケヴィン・スペイシー)は、さらに多くの食料を集めるよう、アリたちに要求するのだった。フリックはバッタたちを追い出すため、用心棒を探す計画を立てる。アリたちはトラブルメーカーのフリックを追い出す口実ができたと考えるが、当のフリックはやる気満々でアント・アイランドを飛び出していき…。
今作は人間が存在せず、車だけが生きている世界を描いたアニメ映画だ。ピクサーの中でも挑戦的な作品で、車たちが独自の文化を築いている不思議な世界が構築された。その一方で、レーサーの挫折や成長を描いており、大人でも共感できるストーリーとなっている。世界中の注目を集めるレーサー・マックィーン(オーウェン・ウィルソン)は、自分に絶対の自信を持っており、新しいスポンサーと契約することを目標としていた。しかし、優勝決定戦の会場へ向かうトレーラー・マック(ジョン・ラッツェンバーガー)の不注意で、マックィーンは田舎町に置き去りにされてしまう。レースに間に合わないと焦るマックィーンだったが、道路を壊したため、町の住人たちから元どおりに補修することを命じられる。そればかりか、レーサーであることを証明するはずだったダートレースで、ドック・ハドソン(ポール・ニューマン)に負けてしまうのだった。課題が見つかったマックィーンは、町に残り、ドックや住人たちと交流していく。充実した生活が続くかに思えたが、マックィーンを探していたマックやマスコミたちが町へやってくるのだった。
今作は『モンスターズ・インク』の前日譚となる作品だ。マイクとサリーの大学時代を舞台としており、「怖がらせ屋」になるための修行を積み、「モンスターズ・インク」に入社するまでを描く。大学にはマイクとサリーのほか、前作のヴィランだった、ランドールの姿もある。マイク・ワゾウスキ(ビリー・クリスタル)は、怖くないモンスターだが「怖がらせ屋」に憧れていた。その夢を叶えるため必死で知識をつけ、ついに名門大学「モンスターズ・ユニバーシティ」の「怖がらせ学部」に入学する。そこには天才の血を引くサリー(ジョン・グッドマン)もいたが、マイクは「怖がらせ屋」になるための努力をやめなかった。テストでは良い点を取り続け、教授にも認められるほどに成長する。一方サリーは自身の才能を過信し、勉強をまったくしていない。まったく正反対のふたりは、ことあるごとに争うようになり、ついには学校内でトラブルを起こしてしまう。その言動がハードスクラブル学長(ヘレン・ミレン)の目に留まり、ふたりは「怖がらせ学部」を追放されてしまうのだった。
未来の地球で働くロボットを描いたSFアニメ。感情を持たないはずのロボット・ウォーリーの、恋と冒険を描いていく。人類が宇宙で生活するようになった、はるか未来の世界が舞台であり、進化した人類のビジュアルにも注目だ。人類が宇宙で生活するようになり、残された地球は人間たちが残したゴミであふれていた。そんな荒廃した地球で、唯一稼働を続けているロボットが、廃棄物処理用として生み出されたウォーリー(ベン・バート)だ。ウォーリーは毎日のようにゴミを圧縮し続けていたが、システムエラーにより、感情が芽生えてしまう。ウォーリーは映画から恋愛感情を学び、いつしか「手をつなぐこと」に憧れを持つようになった。そんなある日、地球に巨大な宇宙船がやってくる。中には新型のロボット・イヴ(エリッサ・ナイト)が乗っており、ウォーリーは彼女に恋をする。イヴもまた、ウォーリーの持っていたコレクションを見て、彼に興味を持つのだった。
今作は童話『人魚姫』が原作の、ディズニーアニメである。ディズニーの第二黄金期を代表する作品であり、ミュージカル化やアトラクション化もされた。音楽は90年代以降のディズニーミュージックの顔になる、アラン・メンケンが担当している。人魚や魚たちが幸せに暮らしている海底世界・アトランティカ。人魚の少女・アリエル(ジョディ・ベンソン)は、地上世界との接触を父のトリトン(ケネス・マース)に禁じられながらも、人間の生活や文化に憧れを抱いていた。ある日、アリエルは海上を進む人間たちの船を見つけ、船に乗っていた王子・エリック(クリストファー・ダニエル・バーンズ)をうっとりと眺めていた。そのとき、突如やってきた嵐に船が襲われ、エリックが海に投げ出されてしまう。アリエルは必死でエリックを助け、人間と初めて接触することになる。そんなアリエルの姿を、海の魔女・アースラ(パット・キャロル)が見つめていた。アースラはアリエルの望みどおり、彼女を人間の姿に変えるが、その美しい声を奪ってしまい…。
ディズニーが実在の人物をモデルに描いたドラマ。自然を愛し、人間を愛した美しき者。 アメリカ建国時代の史実を元に、インディアンのポカホンタスとイギリス人、ジョン・スミスの恋を描く。種族の対立という高い壁に阻まれたふたりのロマンスの運命やいかに!? バウアタン族の美しき娘・ポカホンタス。彼女は友達のアライグマやハチドリと共に自然の中でのびのびと暮らしていた。ある日彼女は巨大な船が上陸するのを目撃。そこから真っ先に降り立ったイギリス人、ジョン・スミスの後を好奇心に任せて追いかけるが…。
ヴィクトル・ユーゴーの小説『ノートルダムのせむし男』をアニメ化した作品。過去に何度も映像化されている作品だが、ディズニーアニメらしく、ラストがハッピーエンドに変更されている。しかし、原作を忠実になぞる部分もあり、ディズニーアニメの中では挑戦的な作風となった。中世のパリ。ジプシーを嫌う判事のフロロー(トニー・ジェイ)は、赤ん坊を抱える女性を追いかけていた。女性を追いつめ、赤ん坊を奪い取るフロローだったが、その醜い姿を見て驚愕する。それから20年後。フロローに育てられた赤ん坊は成長し、ノートルダム大聖堂の鐘を鳴らす鐘衝き男となっていた。「カジモド(できそこない)」と名付けられた男は、フロローによってノートルダムに閉じこめられ、友人もできないまま大人になってしまう。そんなある日、ノートルダムの外に出て、民衆から暴行を受けていたカジモド(トム・ハルス)をジプシーの女性・エスメラルダ(デミ・ムーア)が救う。カジモドはエスメラルダに惹かれていくが、そこにフロローが迫ってきて…。
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2018月9月25日~2020月10月19日
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