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すべてのアジア映画の集合体がこの映画だと思います。
ちょっと期待しすぎた感あるけど、社会風刺としては見やすい☺︎格差の表現の仕方がおもしろい🚽最後の終わり方は好き。
とにかくはらはらした
豪邸に暮らす裕福な家族と出会った極貧家族が繰り広げる過激な生き残り計画の行方を描いた、
エンタテインメント・ブラック・コメディ。
偶然舞い込んだ千載一遇のチャンスを活かすべく、
徐々に豪邸に浸食していく一家の必死にして滑稽な姿を、
ユーモラスかつ予測不能の展開で描き出していく。
タイトルにもある“半地下”は床部分の空間を有効活用して設けますが、
韓国では実在する住居形態で、
低所得者の住まいとして普及しています。
そこにキム家4人が暮らすのだが、
意外な展開で寄生していくのが面白い。
舞台が韓国なんで実話ベースと言われたら信じてしまいそう。
とにかくネタバレ厳禁の映画なんで、
情報を控えて観て欲しい。
『パラサイト 半地下の家族』
これは傑作でした!富裕層の豪邸は階段をいくつも上がった先にある丘の上!その設定が半地下の家との貧富の差を地理的にも表現している。
『ジョーカー』でアーサーが階段を登る、降りるする事で彼の人生の変化を表していたように本作では韓国の現状を知らない日本人にも分かりやすい表現がされていました!
【前半:コメディ パート】
・半地下の家族が次第にパラサイトしていく様子を同じパターンで繰り返す!『なら良い人を紹介しますよ?』て金持ち奥さんがすぐに騙されるのも面白いポイント♪
子供の自画像をチンパンジーと言ったシーンは会場でも笑いが起きていました(^^)
●そんな中、上手いのが音楽の使い方
・家政婦を追い出す計画で、事前に観客に内容を説明!そして実行中は台詞無しの音楽のみ!
ケチャップをティッシュに付け奥様に見せる構図、奥様が倒れるコメディ感!そして音楽は盛り上がりの頂点へ!最高でしたね♪
【後半:ホラーパート】
・元家政婦が夜中に現れた事からパート変更!大雨で雷がなっている事がホラーへの切り替えを演出している。
また次の展開である半地下の家が水に浸かる洪水&避難の伏線にもなっている2つの要素の重ね方が凄い!
またまた最後の洪水の被害者達は避難しているのに、それはお構い無しにパーティを楽しむ富裕層との心理的な格差を表現する展開への繋ぎにもなっている。
【社会的格差の表現】
・同じ事をさせて比較する技は良く使われるけど、本作の場合は生々しかった。
●地下に住む夫婦のセックス
・元家政婦の夫が『娯楽は夫婦の愛を育むしかない(台詞曖昧)』とコンドームを"伝票とか刺したく針のやつ"に刺している。あのシーンは生活感を越えた人間と言うより吐き気がするほどの生物的な生々しさを感じました。
●富裕層の夫婦のセックス
・逆にこちらはソファーの上でやり始める。『時計回りが良いわ』なんて観ているこっちが恥ずかしくなるほどの大人のエロさ!
服装とか食べ物とかじゃなく、身1つになってする事に差を表現するのが素晴らしい!こんなの観たこと無い!
【まとめ】
物語の構成が素晴らしい!次の展開を想定した伏線の数々!前半と後半で別のジャンルに変わるけど、違和感の無い繋ぎ方!
更にはそこに韓国の社会問題が全くワザとらしくないスマートな溶け込ませ方をしている。
ちゃんと外国人に分からない習慣は説明されているし、語る目線も相手に合わせている!これはウチの上司にも見習って欲しいわ。笑
『進学して結婚してなんて一般的な幸せも良いけど・・』と主人公の語りでラストを飾るけど、後味の悪い終わり方が本作で表現されている現実問題に重みを与える。
2020/01/12
期待が大きかった分観終わった後はあっけない感じもしたけど、うんやっぱり面白かったです。
全体を通してビジュアルが好き!♡
お金持ちのお家、素敵すぎるでしょ。
住みたい住みたい🤎⭐︎
対して半地下の方は…
対比がすごいですね。
ストーリーもはじめから引き込まれてずーっと熱中して見れます。
まさかの事態がどんどん起こって、あれよあれよと。
くすっとくるシーンもあるけど最後の方はハラハラの連続。
終わり方は個人的にもっと期待しちゃってたけど…
一言、おもしろいです!
終わってからポスター見てゾッとするのわかります。
美人妻
格差社会と気候変動
ネタバレを含むレビューです。
クスッとし、ギョッとして、ハラハラできるエンターテイメント
🎞️
馴染みの映画館で未上映だったので、日本公開2週目の鑑賞。
カンヌを制したので、若干小難しい社会派かもとの先入観もありましたが、予想以上にエンターテイメントに徹していて、めっちゃ愉しめました。
感想を以下の5点に分けて書きます。
1. コンゲームにクスッ
2. 過寄生にギョッ
3. バレそでバレないハラハラ
4. パラサイトからパラシトイド(捕食寄生者)に
5. 前評判は聞かないに限る
🎞️
1. コンゲームにクスッ
貧乏一家が、資産家のパク家に、あの手この手で取り入っていく様は、「スパイ大作戦」や「コンフェデスマンJP」のよう。
桃アレルギーを利用する辺りは、テンポも良く、映像もスタイリッシュで、単純に愉しかったです。
ただ、妹のギジョンが、資産家の奥さんを思いっきり馬鹿にしているのは気になりました。
運転手を陥れる際も、素人とは思えない手口で、貧困だからといって肩入れしにくいエグさがありました。
ギジョンが後に、悲劇的な報いを受けるのも、ここらへんのエグさから、さもありなんとなりました。
🎞️
2. 過寄生にギョッ
個人的な最大のピークは、元家政婦が隠された入り口から、更なる地下へ降りていった瞬間でした。
しかもそこに、真の寄生者が巣くっているとは。
生物学では、同じ宿主に複数の寄生者が卵を産み付けることを「過寄生」といいます。
キム家だけじゃなく、家政婦の夫まで寄生していた様は、まさに過寄生。
しかも過寄生では、異なる家系どうしで競争が生じ、殺し合うことも珍しくないです。
本作の展開も、まさにそのまま。
協力なんて、甘さは皆無。
互いのエゴのぶつけ合い。
行動生態学の予測通り。
🎞️
3. バレそでバレないハラハラ
パク一家が、キャンプから突然帰宅してからのバレそでバレないドタバタは、ハラハラしっぱなしでした。
ベタっちゃベタな展開だけど、緩急ある演出で、観てるこっちも緊張しました。
ただ、床に散乱してるはずのガラスや食べ物が、短時間で片付けられるすぎな感じは否めません。
そこら辺はファンタジーなんでしょうど、若干モヤモヤしました。
🎞️
4. パラサイトからパラシトイド(捕食寄生者)に
Parasite (寄生)とは、宿主を生かさず殺さず利用して、養分を横取りする行為ですが、寄生者の中には最終的に宿主を殺す者もいます。
生物学では、最後に宿主を必ず殺す寄生者を「parasitoid (捕食寄生者)」と言います。
本作でも、パラサイトだったギテクは、最終的にパラシトイドに。
繰り返される匂いの指摘で、いつかキレんじゃないかとフラグ立ちっぱなしでした。
そして、遂に卒倒してダソンを優先しようとする行為が、ダメ押しに。
刃に倒れた家族を無碍にされ、緊急時でも地下男の匂いに過敏に反応したドンイクに、イラッとする気持ちは分かります。
ただ、わざわざ刃物を拾い、確信をもって心臓に突き刺すのは...。
明確な殺意があるし、その後全てを投げ出して逃げてしまっては、重症の家族も救えない。
最終的に「よくこんな所に住めるな」と言っていた地下に、自ら閉じこもるのは象徴的ですが、パク一家は基本的に悪いことは何もしてないので、ただただ可愛いそうに感じました。
貧しさには同情するし、最下層をセーフティーネットが整った社会であって欲しいとは思います。
ただ社会主義ではなく、資本主義での自由競争を選択するなら、富裕層が一部突出するは仕方ありません。
パク一家が、悪事の限りを尽くして金儲けしてるなら、復讐の的になりえるかもしれません。
でも、本作ではそういった描写はなく、パラサイトの方がよほどエゴイスティックに描かれているので、階級社会への批判には感じられませんでした。
🎞️
5. 前評判は聞かないに限る
前述の通り、馴染みの映画館で未上映だったので、前評判を大分耳にしてからの鑑賞でした。
なので「予想できない展開」などの評も耳に。
「予想できない...」というフレーズがヒントになり、序盤がわりとお気楽でも、やがて悲劇に方向転換すんやろなという"予想"がよぎりました。
地下パラサイトの登場にこそ、意表は突かれましたが、この時点で完全に崩壊フラグが立ちました。
家主の居ぬ間に我が物顔も、いかにも突然家主が帰ってきて焦る、ベタベタ展開のフラグ。
終盤の悲劇も、唯一の拠り所だった妻が殺されれば、夫が復讐の鬼になるのは必然。
ギテクの凶行も、匂いの指摘をあれだけ丁寧に繰り返せば、想定内の帰結。
なので、個人的にはそこまで意外の展開に、感じられませんでした。
ということで、自分のこれから観る人には、なるべく情報を与えないように気をつけます。
「小難しい社会派映画じゃなく、単純にハラハラする愉しい映画だから、オススメだよ」ぐらいにしておきます。