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第93回アカデミー賞で、作品賞を受賞した作品。キャンピングカーを使い、各地を転々としながら生活する、「ノマド」の生活を描いている。
作品賞のほかにも、フランシス・マクドーマンドが3度目の主演女優賞、監督のクロエ・ジャオがアジア人女性初の監督賞に輝いた。
2008年に起きた経済危機により、住む場所を失ってしまったファーン(フランシス・マクドーマンド)は、キャンピングカーでの生活を余儀なくされる。
彼女以外にも、住む場所を失った高齢者たち、通称「現代のノマド」は多く存在しており、彼らは職を探しながら全米を旅していた。ファーンもほかのノマドたちと同じく、Amazonでの仕事に就き、寒い冬を越そうとする。
そんななか、同じノマドのリンダ(リンダ・メイ)の紹介で、ノマドの生活を支援するボブ(ボブ・ウェルズ)と出会う。
冬を超え、ほかのノマドたちが各地に旅立ち、ひとときの別れを経験するファーン。彼女もまた、次の仕事をはじめる。それはファーンに新しい出会い、そして別れをもたらすのだった。
■監督:クロエ・ジャオ『The Rider』(17未)、『エターナルズ』(21)
■キャスト:フランシス・マクドーマンド、デヴィッド・ストラザーン、リンダ・メイ ほか
■全米公開:2月19日
■原題:Nomadland
■原作:「ノマド:漂流する高齢労働者たち」(ジェシカ・ブルーダー著/春秋社刊)
エンパイアに住んでいたが、企業が倒産したことにより、家を失ってしまう。夫とも死別していたため、たったひとりでノマドになることを決意する。ほかのノマドたちになじめなかったが、ボブの集会に参加して以降、同じ境遇の人たちと交流するようになる。
ノマドになった高齢男性。旅先でファーンと出会い、交流を深めていく。家族がいるが、長い間会っていなかった。
Amazonの工場で、ファーンと出会った女性。ひとりぼっちだったファーンに寄り添い、ボブが主催するイベントを紹介する。
ファーンから「サンタみたい」と評される男性。ノマド生活を送りながら、同じ境遇の人たちを勇気づけるイベントを開催している。
ファーンのタイヤのパンクを直したノマド。ガンに侵されており、自身の命が長くないことを悟っている。
今作は「現代のノマド」たちの実情を描いており、彼らの生活がそのまま切り取られています。キャンピングカーでの自由な暮らしのなかにある、過酷さ、孤独さもリアリティたっぷりに描き出しました。
一部のシーンでは、ドキュメンタリータッチの演出が使われ、映画であることを忘れるほどです。そのため、限りなくノンフィクションに近い、フィクションともいえます。
また、アメリカの雄大な景色を映したショットも、今作の見所のひとつです。
主演を務めたフランシス・マクドーマンドは、アカデミー賞の常連ともいえる名優です。過去に2度オスカーを獲得しており、今作で3度目の受賞を果たしました。
今作でのマクドーマンドのすごさは、セリフや仕草において、演技を感じさせない点です。まるで、ノマドの一部になったかのように自然体で、周囲の風景に溶けこんでいます。
落ち着いていながらも、ファーンの精神面の不安や葛藤も表現し、まさにオスカーにふさわしい演技だったといえます。
今作には実際に、「現代のノマド」として生きている人々が、多数出演しました。演技に関しては、完全素人だったノマドたちですが、劇中ではたしかな存在感を発揮しています。
どのキャストも、素の姿で登場しているため、そこにある雰囲気や人柄は本物です。演技という枠を完全に超越し、セリフのひとつひとつが、直接心に響いてきます。
今作が「一種のドキュメンタリー」とも評される理由は、ノマドたちの生の声が、映画のなかで息づいていることにあります。
やっと観られた。
なんつってもフランシス・マクドーマンドよ。
画面に映るだけで味、雰囲気。
私も仕事ノマドなので身につまされるところがあった
デンゼル・ワシントンVSゲイリー・オールドマン、名優が激突する新世紀サスペンス 崩壊した世界を舞台に、「ボーン・アルティメイタム」のスタント・コーディネーターによる激しいアクションが炸裂。「マトリックス」三部作のジョエル・シルヴァー製作。 大規模な戦争により、文明が崩壊した世界を西へと歩き続ける男イーライ。「ウォーカー」と呼ばれる彼は30年間、世界でたった1冊だけ残る本を運んでいた。そんな彼の前に、世界を支配するためにその本を手に入れたい独裁者カーネギーが立ちはだかる。
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2018月9月25日~2020月10月19日
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