『アリースター誕生』のあらすじをラストまで詳細解説！ 【ネタバレあり】

アリーとジャクソンとの間に生じた確執

世界的なディーバであるレディ・ガガが、演技初挑戦ながら主役を務めたことでも話題の『アリースター誕生』。

“涙なしでは観られない感動作”として話題となっている本作のあらすじを、結末まで詳しくご紹介しちゃいます！

記事の後半にはネタバレも含んでいますので、「ネタバレせずにあらすじを知りたい」という人は前半部分だけ、物語のラストまでしっかり知りたい人は後半もチェックしてくださいね！

1937年に公開された名作映画「スタア誕生」を、世界的なディーバである“レディ・ガガ”の主演によりリメイクした『アリースター誕生』。

70年以上も前の作品を元にしているということもあり、物語自体は極めて王道のサクセスストーリーなのですが…、映画を鑑賞した人からは「涙なしでは観られない」「夢を諦めない勇気をもらった」と絶賛の声が多く寄せられています。

実話が元になっているとの噂もあるようですが、モデルとなる人物はいても、お話自体はあくまでフィクションとのこと。

普通の女の子がスターになるという古典的なシンデレラストーリーが、なぜ今これほどまでに人々の心を震わせ、強い共感を呼び起こしているのか…。

その謎を紐解くべく、『アリースター誕生』のストーリーを結末まで詳細にご紹介していきます！

※後半にはネタバレも含まれていますので、ネタバレしてほしくない人は記事の前半だけチェックしてくださいね！

『アリースター誕生』のあらすじ

国民的な人気を誇るカントリー歌手のジャクソン・メイン。

彼はミュージシャンとして確固たる地位を築きながらも、私生活ではアルコールとドラッグに溺れる怠惰な日々を送っていました。

ある日、カリフォルニア州でのコンサートを終えたジャクソンは、車での移動中に酒が切れてしまい「飲めるならどこでもいい」と一軒のバーに立ち寄ります。

そのバーではちょうど、店の定期イベントであるドラァグクイーンたちのショーが開かれている真っ最中。

しばらくドラァグクイーンたちのパフォーマンスが続いた後、一人の女性がステージに現れ、エディットピアフの名曲「ラヴィアンローズ」を高らかに歌い始めます。

その女性シンガーの名はアリー。

ウェイトレスをしながらバーで細々と歌手活動をしているアリーは、そのすば抜けた歌唱力を気に入られ、女性ながら特別にドラァグクイーンたちのイベントで歌を披露していたのです。

アリーの歌声に瞬く間に魅了されたジャクソンは、彼女を自分のライブに招待したいと申し出ます。しかしアリーは、大スターからのせっかくの誘いを「仕事があるから」と無下に断ってしまうのです。

実はアリーは、自分の容姿に強いコンプレックスがあり、また過去に歌手としての挫折も経験していたことから“夢をみること”に対してとても臆病になっていました。

そのため大スターのジャクソンと近しくなることで希望を抱き、また傷ついてしまうことを恐れていたのです。

しかし、何度断ってもしつこく誘ってくるジャクソンの熱意に根負けしたアリーは、結局、彼のライブを見にいくことに。

そして、ライブの最中に突然ジャクソンから「一緒に歌おう」と誘われ、急遽アリーもステージへあがることになります。

戸惑いながらも大観衆の前でジャクソンとのデュエットを披露したアリー。
すると思いがけず、観客から割れんばかりの大喝采を浴びるのです。

このステージでの成功に手応えを感じたジャクソンは、以後、アリーを自身のライブツアーに同行させようと決めます。

こうしてウェイトレスだったアリーは、歌手としての第一歩を踏み出すことに。また、自分の才能を見出してくれたジャクソンとは互いに惹かれ合い、いつしか恋人関係へと発展していきます。

しかし、歌手としてステップアップしていく中で次第に自分を見失いはじめたアリーは、ジャクソンと気持ちがすれ違い、愛と成功の狭間で苦しむことに…。

※以上が映画『アリースター誕生』のおおまかなあらすじです。

この先は、ネタバレを含みつつ『アリースター誕生』についてさらに深堀っていきますよ！

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アリーの恋とサクセスを詳細に解説！　ここからはネタバレあり！

ジャクソンと出会ったことで、スターへの第一歩を踏み出したアリー。

ここからは、彼女がどのようにステップアップしていったのかと、ジャクソンとの気になる恋の行方、そして予想もつかない衝撃＆感動のラストまでをご紹介していきます！

アリーとジャクソンの幸福な日々

ジャクソンに誘われ、彼とともに全米のステージで歌うようになったアリー。

その日々は、彼女にとってこの上なく幸せなものでした。

そして二人の仲も次第に深まっていき、アリーとジャクソンはお互いにとってかけがえのない存在となっていきます。

しかしジャクソンの酒癖の悪さは変わらないまま。むしろアリーと出会った頃よりもさらに悪化していくようでした…。

そんな彼をアリーは優しく受け入れて尽くし、ついに二人は結婚することに。

公私ともにパートナーとして助け合い、二人は深い愛情で結びついていくのです。

スター誕生！ アリーに訪れたミュージシャンとしての転機

最初はジャクソンのステージでのみ歌を披露していたアリーですが、ある日、彼女の元へレコード会社の男がやってきて「君にはスター性がある。このままで終わってはいけない」と、ソロデビューを持ちかけます。

はじめはこの話に躊躇していたアリーですが、ジャクソンからの後押しもあり、ソロでの活動に挑戦してみようと決意。

アリーはレコード会社と契約し、ソロシンガーとしてデビューします。

するとその曲が瞬く間に評判となり、すぐさまアルバムを制作する運びに。

さらにアリーの曲は、なんとその年のグラミー賞で三部門にノミネートされ、新人としては異例のスピードでスターダムを駆け上がっていきます。

いつしか劣等感が強かったアリーにもスターとしての自信が芽生え、すべては順風満帆に進んでいるかのように見えたのですが…。

アリーがスターとして成功をおさめていくその一方、ジャクソンは次第に酒量が増え、ステージに上がっても全盛期のようなパフォーマンスを発揮できないことが増えていきました。

また、以前から抱えていた持病の難聴が悪化し、ミュージシャンにとって何より大切な聴覚も日増しに衰えていくばかり。

自分が音楽家として下り坂であるのに対し、アリーがスターとして認められていくことに嫉妬したジャクソンは、酔った勢いでアリーにひどい言葉を投げつけます。

アリーが容姿にコンプレックスを抱えてことを知っていながら、「君は醜い」と言い放ったのです…。

その後、罵り合いの大喧嘩の末にアリーとジャクソンは仲直りするのですが、彼の暴言はアリーの中に深い傷となって残り、二人の関係に影を落とすのでした。

アリーを悩ませたジャクソンのアルコール依存症

グラミー賞の本番当日、アリーは見事「最優秀新人賞」を受賞。ステージ上で喜びのスピーチを行いますが、なんとそこへ、酩酊状態のジャクソンが登壇してきてしまいます。

そして、あろうことかステージ上で失禁。そのまま気を失ってしまい、アリーの晴れの舞台は台無しとなってしまいました。

観衆の前で醜態をさらし、アリーにも恥をかかせてしまったジャクソンは、アルコール依存症の治療施設へと入所することに。

数ヶ月を施設で過ごしたのち、再び愛するアリーの元へと戻ってきたジャクソンでしたが、アリーのマネージャーから「君の存在がアリーのキャリアを邪魔している」と激しく責められてしまいます。

しかし、当のアリーは変わらずジャクソンを愛し、彼の再起のために尽力しようと考えていたのですが…。

アリーを突如襲った、最愛の夫・ジャクソンとの別れ

治療施設から戻ってきたジャクソンにできるだけ寄り添いたいと考えたアリーは、予定していたヨーロッパでのライブツアーをキャンセル。

ジャクソンには「アルバム制作のためにツアーをキャンセルしただけ」と伝えるのですが、アリーの嘘を敏感に感じ取ったジャクソンは自責の念にかられます。

その夜、アリーは国内ライブツアーの最終日を迎えることに。

ジャクソンは「ライブ会場で会おう」とアリーに約束するのですが、その会場に彼が現れることはありませんでした…。

彼は自分の存在がアリーの成功を妨げていることに苦悩し、自宅のガレージでひとり、首を吊って自殺していたのです。

アリーが絶望の先でつかんだものとは…

ジャクソンの死後、「彼を追い詰めてしまったのは自分だ」と悲嘆にくれる日々を過ごしていたアリー。

自暴自棄になった彼女は何も手につかず、ただただ毎日を泣き暮らしていました。

そんなある日、アリーの元にジャクソンの兄であるボビーが訪れます。

彼はアリーに「ジャクソンは君の“音楽の才能”になにより惚れ込んでいた」と伝えます。

それを聞いたアリーは、あらためて気づくのです。

音楽こそが二人を最も強く結びつけていた絆であり、二人にとっての愛そのものであったのだと。そして彼を愛しているからこそ、自分は音楽を続けていくべきなのだと。

その後、ジャクソンのための追悼公演が開かれ、アリーはそのステージに立ちます。

「今夜は彼のために歌います」

そういってアリーは、ジャクソンへの想いの丈を込め、ある曲を精一杯歌い上げるのです。

それは、かつてジャクソンが世界でただひとり“彼女だけ”のために歌ってくれた思い出の曲。

アリーへの狂おしいほどの愛情が綴られた、甘く切ないラブソングでした…。

『アリー スター誕生』は、夢を追う勇気をくれる物語

この『アリースター誕生』は、決して順風満帆なだけの楽しいシンデレラストーリーではありません 。

しかし、“普通の女の子”であるアリーが迷い、傷つき、それでもひたむきに夢に向かって進んでいく“等身大の物語”だからこそ、観客は深く共感でき、素直に「自分も頑張ろう」と前向きな気持ちになれるのです。

終盤での最愛の夫・ジャクソンの死は辛く悲しい出来事ではありますが、それを糧にして再びステージに立つアリーの姿はとても美しく、これ以上ないほどに感動的。

きっとあなたも、苦難を乗り越え、さらに成長していくアリーの強さに大きな勇気をもらえるはずです。

『アリースター誕生』は“夢”を持つすべての人、愛する人がいるすべての人が共感できる、パワフルでドラマティック、そして“愛”に溢れた作品。

観れば必ず元気になれて、夢を追うあなたの背中を後押ししてくれる感動の名作です。

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