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出典:amazon

2019/12/02
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【見逃し】『スカーレット』を無料視聴できる動画配信サービス・見逃し視聴方法・各話あらすじ【1~50話】

スカーレットが今すぐ観れる

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2019年9月30日から放送を開始した、NHKの連続テレビ小説『スカーレット』。戦後まもなくの昭和の時代、滋賀県信楽(しがらき)を舞台に、女性陶芸家として時代の先駆者になった「川原喜美子」の波乱万丈な人生を描いた作品です。 この記事では『スカーレット』のあらすじと見どころはもちろん、無料視聴できる動画配信サービスや再放送日程も含めた情報をご紹介します。

目次

『スカーレット』放送日程と見逃し配信情報

『スカーレット』は、NHK総合で毎週月曜日から土曜日の朝8時~8時15分に放送されています。再放送は、同日の午後0時45分~1時に放送されています。

ダイジェスト放送の「スカーレット一週間分」は、日曜日の午前11時~11時20分に放送されています。

「5分で『スカーレット』」は、毎週日曜日の午前5時45分~5時50分と、午後5時55分~6時に放送されています。

『スカーレット』はBSプレミアムでも、毎週月曜日から土曜日の朝7時30分~7時45分に放送されています。再放送は、同日の午後11時30分~11時45分に放送されています。土曜日の午前9時30分~11時には、『スカーレット』が1週間分まとめて放送されています

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『スカーレット』基本情報

『スカーレット』の基本情報として、あらすじと見どころ、登場人物について解説していきます。女性陶芸家が主人公の物語は、どんな内容なのでしょうか。そして魅力的な登場人物を演じるのは?豪華俳優陣たちにも注目です!

『スカーレット』あらすじと見どころ

昭和22年(西暦1947年)、終戦後まもなくの時代から物語が始まります。この時、主人公の川原喜美子は10歳。川原家は、両親とまだ幼い妹ふたりの5人家族です。父・常治の戦友である大野忠信を頼り、故郷である大阪から父滋賀県信楽にやってきたところから、物語が始まります。

見どころは沢山ありますが、古き良き日本の世界観や人々の交流は、現代ではなかなか見れません。約70年前の日本と現代の違いを楽しみながら、新鮮な気づきを得たり、懐かしい場面を目にすることができます。当時は食べることにも苦労することが珍しくなかったので、今の日本がどれだけ恵まれているか実感できます

当時は今と違い、女性が働いたり芸術の道を進むことは一般的ではありませんでした。そんな中、陶芸家の道を突き進み切り開いた川原喜美子の人生は、想像以上に波乱万丈だったはずです。だからこそ、物語が進むにつれて多くの希望と感動を与えてくれることでしょう。

『スカーレット』登場人物

【川原喜美子(戸田恵梨香)】
『スカーレット』の主人公。幼少期から絵が得意で、厳しい時代の中で幾多の逆境を乗り越え、女性陶芸家としての道を切り拓いていきます。

【川原常治(北村一輝)】
喜美子の父親。昭和の父親像を代表するような、厳しくも愛情深い強い心の持ち主。自分勝手で楽天家な一面も。

【川原マツ(富田靖子)】
喜美子の母親。心優しく控えめで、母親の理想像を具現化したような女性。常に周りのために考えて行動しています。

【大野忠信(マギー)】
川原家をあたたかく迎え入れてくれた、常治の戦友。戦争中に負傷した際、常治が大野をおぶって長い道を歩いて救ってくれました。穏やかで優しい性格です。

【熊谷照子(大島優子)】
地元で窯元を営んでいる「丸熊陶業」のご令嬢。お金持ちを自負してるだけあり気が強いです。喜美子の幼なじみとして仲良くなっていきます。

『スカーレット』全話あらすじ【1~50話まで】

『スカーレット』全話あらすじを、要約してご紹介します。1話15分ですが、展開が早いので内容は濃いです。各話あらすじを読めば、大筋の物語が把握できるようになっています

再放送日程は冒頭に記載したとおり、NHK総合なら放送当日の午後12時45分~1時、BSプレミアムなら午後11時30分~11時45分です。

『スカーレット』1話あらすじ

戦後の日本は、物資や食料が乏しい状態に陥っていました。そんな中、川原家は父・常治の事業が失敗してしまい、故郷の大阪から滋賀県信楽に引っ越してきました。そこで父の戦友である大野忠信が所有している家を貸してもらい、家族5人での新生活が始まります

引っ越し早々、喜美子は地元の男の子とケンカしてしまいます。顔に擦り傷を負った喜美子を見た常治は、相手の男の子の家に怒鳴り込み謝罪を要求しますが、男の子は足を引きずり包帯を巻くほどの大ケガを負っていました。それを知った常治は、二度とケンカしないよう喜美子を厳しく叱りました

学校に通い始めた喜美子は、登校途中で野生のタヌキを発見します。そのタヌキを追いかけている内に、とある人物との出会いが待っていたのでした。

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『スカーレット』2話あらすじ

タヌキを追いかけていた喜美子は、土を掘り返している陶芸家の男性に遭遇します。話を聞くとタヌキの置物も陶芸品で、信楽の土は良い土らしく、売り物にもなるようです。ですが土を触ってみた喜美子には、何が良いのかさっぱり分かりません

遅刻して学校に辿り着いた喜美子は、さっそくみんなの前で教科書の朗読をします。しかし妹の世話などで忙しい喜美子は、読み書きが苦手でうまく読めません。熊谷照子にはバカにされるし、帰り道ではまた昨日の男の子とケンカしそうになるし、ろくなことがありませんでした。

一方常治は、着物を売るために大阪に出かけていました。そこで買い物をしている最中に、暴漢に襲われていた男性を助けます。果たしてこの男性の正体とは...。

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『スカーレット』3話あらすじ

大阪から帰宅した常治は、暴漢に襲われていた草間宗一郎を家に連れてきました。医者の診断によると心の栄養が足りていないらしく、元気になるためには自然が豊かな地でゆっくり養生する必要があったからです

晩御飯を食べる時に、草間宗一郎が自分のことを静かに話し始めました。生まれは東京ですが、戦争中は中国の満州にいて、日本に帰国したのはつい最近のようです。言葉づかいの違和感に気づいたことを褒められた喜美子は大喜びします。

しかし経済的に苦しい川原家にとって、大人がひとり増えることは大変なことです。常治は丸熊陶業で働くことになりましたが、このままでは喜美子の給食費が払えなくなる危機です。それを知った喜美子はあせり、急いで草間宗一郎の元へ向かうのでした。

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『スカーレット』4話あらすじ

草間を追って家を飛び出した喜美子は、慶乃川善(よしのがわぜん)と草間が信楽の土について語っている姿を目にします。その後3人は慶乃川の家に行き、慶乃川がある陶芸品を見せてくれますが、喜美子はその作品を否定するような言葉を投げかけます

帰宅後、草間は「君の言葉はひどすぎた。」と喜美子を叱ります。反省しつつ落ち込む喜美子は、妹の直子と一緒に紙芝居を見に行きますが、お菓子を買うお金がないため、紙芝居を見ずに家に帰ります

家事を済ませた喜美子は、再び慶乃川の元を訪れて謝罪をします。それをキッカケに打ち解けた喜美子は、何を思ったのか慶乃川に頼んで無地の紙をもらいます。さらに別の人から古い絵の具を分けてもらい、白い紙に何かを描き始めました。どんなものが完成するのか楽しみです。

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『スカーレット』5話あらすじ

起床した草間は、喜美子が描いた絵を見て驚きます。まだ下書きの状態でしたが、大人でも描かないような素晴らしいデッサンだったからです。起きた喜美子は草間に絵の説明をした後、学校にも行かずに無我夢中で色を塗り続けました

次の日、喜美子は家族の前で紙芝居を始めます。その紙芝居は物語ではなく、喜美子が描いた「タヌキ」「直子」「琵琶湖」の3枚の絵を順番に見せました。母親のマツと草間には褒めてもらえましたが、父親の常司からは「ただのラクガキ」と言われてしまいます。

その後、喜美子は照子の家で信作と一緒に勉強します。そして帰宅すると、草間が出て行ったことをマツから知らされます。草間から喜美子宛の手紙を受け取りますが、漢字も多いため全ては読み取れません。喜美子はひとり静かに涙するのでした。

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『スカーレット』6話あらすじ

信楽に冬が訪れ、川原家では電気が使えるようになりました。しかし風呂は人の手で火加減を調節しなければいけません。喜美子は失敗を重ねながら、火加減の調整が上手になりました。この経験が、将来陶芸家としての活動に役立つことを、幼い喜美子はまだ知りません。

理科で習った内容を実践し、自宅の庭に作った畑の野菜を育てるのも、喜美子の大事な仕事です。勉強も一生懸命頑張った結果、字の読み書きもできるようになりました

一方、照子は信作に手紙を出します。その内容は一見恋文にも見えますが、実は戦争で亡くなった照子のお兄さんのお墓まいりの誘いでした。熱のせいもあり帰宅した信作の代わりに、喜美子がお墓まいりをしました。そしてお兄さんと彼女の様子を再現した照子は、何と喜美子にキスをします。一見仲良くなったかのように見えたふたりですが、喜美子はまだ友達になりたくないようです。

その後帰宅すると、大阪の借金取りが常司の帰りを待ち構えていました。マツに風呂を沸かすよう頼まれた喜美子は、火を起こしながらどうするべきか考えるのでした。

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『スカーレット』7話あらすじ

風呂を熱く沸かして大阪の借金取りを追い返せないかと閃いた喜美子は、その大阪の借金取りにも「五歳の娘がいる」などなど苦労話を聞き、悪いのは借金取りだけの男だけではないのだ、と学びます。

ところが家に戻ってみると、直子の前で借金取りは大人げなくゆで卵を独り占めしていました。喜美子が「一つだけ」とお願いしたにも関わらずです。直子が泣き、借金取りに噛みついてしまい、借金取りは逃げた直子を追いかけます。
このままでは、直子が危ない。そんな時、帰ってきた草間が一本背負いを決めて危機を助けました。事情を聴いた草間は、借金の一部を肩代わりすることにしました。さらに、その一本背負いを見た結果、美子は「柔道を教えてほしい!」と草間に頼みます

草間が帰ってきたことに喜ぶ喜美子でしたが、草間はどうやら最後の別れの挨拶をしに来たようです。

しかし、そこへ帰ってきた常治は草間に借金を肩代わりさせるわけにはいかない、と全財産を草間に差し出します(どうやらラジオ手袋を売ったよう)。それでもお金は足りず、「受け取ったらええやん」といった喜美子に対し常治がビンタをしてしまい、喜美子は常治に対して怒りの感情を覚えるのでした

『スカーレット』8話あらすじ

ビンタされた理由が分からず、「なんで?」と聞く喜美子に常治は「そうしたくてもできないねん」「男には意地があるんや!」と答えます。

それから喜美子は常治のその言葉の意味をずっと考え続け、結論にたどり着きました。喜美子は、常治の前で自分の体験談を語りだします。
それは、直子と一緒に紙芝居に行った時の話です。直子が泣いて欲しいといっても「ぽん煎餅はお金がないとあげられないよ」といっていたのに、「紙芝居はタダだから見ていっていいよ」と紙芝居屋さんがいったのです。
ところが喜美子は、その紙芝居を観ずに帰ってきてしまいました

喜美子は、それこそが「そうしたくてもそうできない」「そうしてたまるか」であり、「女にも誇りと意地があるんや~!!」であると語りました。常治とマツは娘の成長に感動しました。

一方、草間は喜美子に柔道を教えるためと、東京に帰るのを先延ばしにします。

間借りすることと、柔道を教えることの二つにより、恩と借金の件を「貸し借りなしにしませんか」、という草間からの提案を常治は喜んで承諾し、無事話が丸くおさまります。

そしてついに、草間流柔道が八人の門下生の下、指導の日々が始まるのでした

『スカーレット』9話あらすじ

柔道の帰り道、照子は「将来の夢は婦人警官なんだ」、と喜美子と信作に教えます。喜美子と信作はさっそく、信作の家にいって「婦人警官」というものがなんなのかを調べ始めます。

一方、大野夫妻は常治が借金のためと売ってきた手袋を、喜美子に渡そうと苦心した結果、タイミング悪くやってきた警官に持っていかれることに

ついに信作たちは、初めての婦人警官の誕生の記事を見つけます。そして、喜美子は、自分に将来の夢がないことに気が付きます

居酒屋では草間の柔道が子供たちにいい影響を与えている話題になりました。お礼の品物をという話になったとき、草間が「川原宅に不満があり、備え付けてほしいものがある」と言い、慌てる常治でしたが、その品物はなんとラジオでした。

昼間の山奥で草間は「四年間見つけられないでいる奥さんを探すため」東京に戻ることを喜美子に話しました。喜美子が「そりゃあ、奥さん早く探してやらな」といったセリフに対し、草間は「喜美子ちゃんは生きてるって言ってくれるんやな」と心を救われたのでした

子供たちが道場で柔道の練習に励んでいたある日、喜美子達の元に、「照子が行方不明になった」と焦る照子の母がやってきて……。

『スカーレット』10話あらすじ

照子が行方不明となり、草間も手伝って大捜索が始まりました。

大野夫妻と警察官が結託し、手袋を「持ち主があげるというから」と説得して喜美子に渡そうとします。疑心暗鬼&ひと悶着の末、なんとか喜美子に手袋は渡りました。なんだかんだで手袋で大喜びする喜美子。

喜美子は、神社にて照子とそれを捕まえようとする謎の男を発見しました。柔道で助けようと考える喜美子でしたが、実は謎の男は家出をした照子を連れ戻そうとする陶工でした照子の家出の理由は謎のままです

ついに草間との別れの日がやってきて、慶及川がくれた小さな信楽焼きのたぬきを手に、再会を約束して旅立っていきました

川原家では、なぜか売ったはずの手袋を喜美子がつけていることに気づき、彼女たちは家族で幸せを噛みしめるのでした

そして時は五年と流れ……
十五歳の喜美子が、ハイテンションで坂を駆け下りていきます。それを同じく十五歳になった信作が心配して見守っていました。

『スカーレット』11話あらすじ

中学の帰り道、信作は中学卒業とともに丸熊陶業に就職することになっている喜美子がうらやましいと語ります。

しかし、照子の父親である丸熊陶業の社長から、「十五歳の女の子を受け入れるのは『困る』という意見が出ている」「就職をなかったことにしてほしい」と話され、喜美子は愕然としてしまいます。

喜美子が川原宅に帰ると、「喜美子の丸熊陶業での稼ぎがあるから」と常治が青年二人を雇っているところでした。喜美子は就職が取り消しになった事実を隠してしまいます

一方、居酒屋にて、やってきた照子の父親から常治に丸熊陶業での就職を取り消しにした事とその理由が話されました。川原宅の方でも、喜美子の就職が取り消しになったことが周知の事実となります。常治はその日からしばらく、家に帰らなくなりました。

翌朝、川原家に謝罪に照子の父親が謝罪に現れます。豪華な謝罪の品に喜ぶ、直子や百合子。照子もやってきて「お父さん説得するから待っててくれるか」といってくれました。

そして、しばらく家を留守にしていた常治が帰ってきました。なんと『荒木商事』の喜美子の内定を獲得して帰ってきたようで、「春からお前は大阪で働くんや」と宣言され……。

『スカーレット』12話あらすじ

大阪にいくことを決めた喜美子に、常治は「人生には三回頭を下げないといけないときがある」と経緯を話しながら、『荒木商事』の社長が川原家の従弟の荒木サダであり、悪いようにはされないと話します。さらに妹たちに「テレビジョンがほしい」とねだられ、喜美子は笑いながら約束します。

中学の担任である寺岡先生が、信楽にある高校への進学を支援する活動で喜美子をタダで高校に行かせることができるかもしれないと、やってきました。が、常治が「この子には就職するしか道がない」といってその提案を却下します。

中学卒業の日、照子が喜美子に「大阪に行かないで」といい、柔道で決着をつけようと言います。結果、喜美子が勝ち、照子は喜美子との別れを惜しみます

風呂に入っている常治に、喜美子は「本当は信楽を出ていきたくない」「ずっと家族と一緒に暮らしていきたい」と泣き崩れました。「狸の道の先で綺麗な夕日が見れる」と、常治は喜美子を勇気づけました

喜美子は狸の道の先で綺麗な夕日を眺めた帰り道、焼き物の欠片を拾いました。喜美子は、その焼き物の欠片を旅のお供とすることにしました

『スカーレット』13話あらすじ

大阪にやってきた喜美子。ここから喜美子にとって第二の物語が始まります

六年ぶりに故郷である大阪へ帰ってきた喜美子ですが、約束の場所にいつまでたってもサダ社長が現れません。仕方なく、警察官の人に荒木商事まで道案内してもらい、なんとかたどり着くことができました。

どうやら、荒木商事はその当時最新であったブラジャーをデザインして販売する会社だったようです。荒木サダ社長は下着ショーのことで頭をいっぱいにしていて、喜美子との約束を忘れてしまっていたのでした。

自分の仕事が、下着のモデルなのではないか、と興奮する喜美子でしたが、実際は炊事・洗濯などをする下働きであったようです。そもそも荒木社長が常治のいとこという話が嘘であり、マツの『超』のつく遠い親戚だったようでした。

荒木荘へ案内された喜美子は、医学生の酒田女中のスペシャリストである大久保と初対面します。

まかないつき自分専用のふかふか布団自分専用の部屋など、信楽では考えられない好待遇に喜んで大興奮。はしゃぐあまり柔道の受け手をし、部屋の襖を倒してしまうという大やらかし

隣の部屋で寝ていた新聞記者の庵堂ちや子にぶつかってしまったのでした。

『スカーレット』14話あらすじ

蹴破ってしまった襖が隣の住人であった庵堂ちや子にぶつかってしまい、みつめ合う二人。ちや子が「あと十分間寝よ」と心の中で思いつつ、そっと再び眠りにつきました。喜美子はさっさと襖を直しますしかし、その場面を大久保が見ていました

大久保とサダに呼び出され、「喜美子はここでは働いていけない」「信楽に帰りなさい」という話をされます。仕事の厳しさや襖を蹴破ったことなどをいわれ、喜美子は「一生懸命働きます!」というのですが、女中のスペシャリストである大久保の見解は変わりませんでした

晩ごはんの時間。落ち込んでしまって食欲のわかない喜美子へ、酒田とサダが晩ごはんのおかずを分けてくれます。おいしい夕食にごはんをかきこむ喜美子でした。

喜美子が部屋に帰ると、大久保から川原宅へのお詫びの手紙と封筒の入った手紙を渡されました。荷物を開けると、そこには入れた覚えのないマツからの手紙常治の手ぬぐいが入っていました。

手紙を読み、常治の手ぬぐいの臭さに驚いた喜美子でしたが、その臭さと思いに涙を流すのでした

『スカーレット』15話あらすじ

昨日のマツからの手紙と常治の手ぬぐいに元気づけられ、もう一度頑張ろう、と思った喜美子は、玄関に正座しエプロン姿で大久保を待ち受けます

荒木荘の住人が次々と目を覚まして朝食の準備が整っていく食卓にて、喜美子は正々堂々と真正面から大久保を説得にかかりました
柔道に例えて大久保がすごいこと夕べのご飯がおいしかったこと女中の仕事は誰にでもできる仕事ではないといい、その上でそんな仕事を自分もしてみたい、と自分の覚悟を伝え、見事、喜美子が働くことを認められました。

食事を終えたちや子と酒田が30代から40代の男性の溺死体の噂の事を話し合い、同じ荒木荘に住む雄太郎の死体なのではないかと心配します。雄太郎の部屋で、酒田がノックしてもちや子がノックしてもフスマは開かず、喜美子が何度もノックしてやっと開きました

すると、出てきたのは、雄太郎の弟雄太郎本人であり、弟と兄は雄太郎が変装したものだ、と知ると喜美子は「おもしろい」と大爆笑しました

喜美子はまだまだ慣れないながらも、大久保に教えられ女中としての仕事をこなし、覚えていくのでした

『スカーレット』16話あらすじ

女中としての仕事を身に着けていく喜美子は、大久保に教わりながら電話受けの仕事の練習をし、苦戦します

信楽では、大野雑貨店にて公衆電話が設置されたことで盛り上がっていました。次女の直子が、「楽しいなんてズルい、喜美子お姉ちゃんに電話かけたい」といいます。電話にお金がかかると知った直子が拗ねてカツ子おばあちゃんのところへ行ってしまい、マツが「喜美子の時のようにうまくいかない」と嘆きました

常治は雇っている二人の青年と居酒屋にも行くと、酔いつぶれて寝てしまいます。飲み仲間の忠信が常治を大野雑貨店に連れて行き、常治は公衆電話から荒木荘へ電話をかけました。しかし、いきなり出た娘の声に涙をこらえ、言葉が出てきません。一言すら言葉を発せぬまま電話を終えたあと、常治は「がんばれよぉ」と号泣しながら喜美子へ密かなエールを送るのでした。

照子から送られてきた手紙をしんみりと眺めていた喜美子は、そこに遅れて帰ってきたちや子に食事を用意します。喜美子は大阪に来た経緯をちや子に話し、その流れで旅のお供である『信楽焼の欠片』を見せました。それが高値で売れるかもしれないと判明し、テンションがあがる喜美子なのでした。

『スカーレット』17話あらすじ

歌える喫茶『さえずり』が新装開店により、コーヒー一枚無料チラシを配っていました。

一か月が経過し、仕事に慣れてきた喜美子は、下駄箱の名札とペン立てを手作りで作成します。最近記者仲間が一人減ってしまって仕事が増えたという、疲れ果てた様子のちや子の部屋の前に、綺麗に装飾した空き缶を設置しました。その中に『さえずり』のコーヒー一枚無料券を入れておいたのでした。

大久保が喜美子お手製のペン立て下駄箱の名札を発見し、「他にすることがあるで」と言います。ストッキングの補修の仕事の事であり、大久保は段ボール一杯に入ったそれを喜美子に渡し、暇をみつけてやっておきなさいと言います。

その段ボールは一つ二つ、とさらに数を増やしていき、大久保に急かされ、イライラが溜まり枕を投げる喜美子

お弁当を荒木商事に届けに行った喜美子は、ヘアメイクのリハーサルが綺麗だ、と感動します。そして、サダ社長から給料の入った封筒をもらうのですが、中身が1000円(当時、通常の六分の一)しかなかったことにびっくり

大久保さんがいる限り、給料全額をもらうことはできないと知った喜美子は、ますますイライラを枕にぶつけるのでした。

『スカーレット』18話あらすじ

川原家に喜美子の初任給全額が入った封筒が届き、よく頑張ったなあ、とマツと常治が感動します。しかし、中身が1000円しかないことに、常治はちょっと焦ります。

変わらず、ストッキングの補修を大久保に急かされつつ女中としての仕事もこなす喜美子は、仕事から帰ってきたちや子とガールズトークを始めます。
お給料1000円だけ、厳しいなぁ」とちや子が同情してくれ、ちや子の方は、社の人間が一人大手に引き抜かれてやめたという話をします。

荒木商事が開催する下着ショーの日。休みをもらった喜美子は、ちや子にショーに行く用の靴を貸してもらい、まずカメラを取りにいく会社へと『信楽の焼き物の欠片』を持ってちや子に同行します。編集長の平田にもその価値は分からず、大学の先生の元へ預けて鑑定してもらうことになりました

下着ショー」を楽しんだ喜美子とちや子が喫茶『さえずり』に寄っていると、ちや子の元へ電話がかかってきます。なんとそれは喜美子を引き抜く電話であり、今の仕事の五倍は払うという内容でした。

『スカーレット』19話あらすじ

仕送りできる給料が1000円から5000円になるというのは、川原家にとって大きなことだ、と考えた喜美子はちや子の会社で働く、と決心します。しかし、ちや子に「もっと考えた方がいい」と一度止められます。

荒木荘に戻り、大久保に玄関で遭遇し、縫い目の荒いストッキングの補修作業をやり直しさせられることに。その作業途中、酒田に呼ばれ台所を訪れるとそこには大久保が喜美子のために作ったおにぎりが置いてありました。
喜美子はその優しさに感動を覚えます。

翌朝、喜美子は雄太郎の腹痛の演技の元、雄太郎を病院につれていくという嘘により、仕事を抜け出しました。一日だけちや子の職場で働いてみてどちらがいいか決めようという、雄太郎からの発案です。

職場へたどり着くと、男だらけの職場と奮闘するように頑張るちや子の姿に、ただただ圧倒される喜美子なのでした

『スカーレット』20話あらすじ

二時間だけお試しとしてちや子の職場で働いてみた喜美子の元へ、平田編集長が鑑定を頼んでおいた『焼き物の欠片』を届けにきました。欠片でしかないので、お金には代わることはないがなんでも室町時代のかなり古いものだそう

平田編集長は、喜美子にちや子が「女一人で働いてきた」「新聞屋として誇りが、二倍はある」と、ちや子の凄さを語って聞かせます。

喫茶店『さえずり』にて、雄太郎がアイスクリームをおごってくれることに恐縮する喜美子。どうやら雄太郎にも嬉しいことがあった様子

荒木荘での夕食の時間、雄太郎のことについて話が盛り上がっていました。なんと彼は映画俳優として映画出演が決まったとのことでした。雄太郎は「夢や!金より夢や!」と言い、サダが酒田とどちらが先にそれぞれの夢をかなえるか楽しみだなあ、という話をします。

ちや子の帰りを自室で待っていた喜美子ですが、眠くなって寝てしまいます。そして、雄太郎ちや子酒田、というそれぞれ夢や生き方を持っている荒木荘の住人たちの奇妙な夢を見て、目を覚まします。

喜美子は、ふと夢中になって得意の絵を描き始めるのでした

『スカーレット』21話あらすじ

喜美子はちや子に、「荒木荘も新聞社も全部好き」と言います。
だから何が嫌いなのか?と考えた時に、荒木荘の仕事を放り出してやめてしまう事、と喜美子は気づき荒木荘の仕事を続けることを決意するのでした

洗面所にて、酒田が自身に六歳下の妹がいたこと、妹のように喜美子を大切に想っている事を伝え、喜美子が残ってくれることを雄太郎も一緒に喜んでくれました。

そのころ、信楽にて常治が雇っていた2人の青年が無断欠勤をしていました。常治が家へと帰ると、川原家が荒らされていて、喜美子が仕送りしてくれた1000円の初任給が抜き取られていることがわかります。

忠信は、連絡を取る事さえできない2人の青年が怪しいのではないか、と言います。しかし、常治は「誰だかわからないが、申し訳なくなって返しに来るかもしれない」と期待し、警察にさえ連絡しませんでした。

翌朝、信楽から荒木荘に電話がかかります。
喜美子は、その電話にて、川原家が荒らされてしまったことと、常治が喜美子の給料を前借りするために大阪にやってくることを聞くのでした。

『スカーレット』22話あらすじ

絨毯のシミを取る作業をしていた喜美子は、しかし、頭の中は給料を前借りしにくる常治のことで頭がいっぱいでした。大久保が郵便配達員から荷物を受け取りに玄関に行くと、玄関先に常治が立っていました

常治と喜美子は久しぶりの再会を果たします。そして、どちらがお給金前借りの話を大久保に切り出そうかと、無言のゆずりあい。
大久保はそんな二人を見かねて、喜美子がとても頑張って働いてくれていることから話を切り出します
そして、女中は給料が頭打ちになるので、内職の仕事をしながらやっていくものだ、と説明した大久保は、ストッキングの補修作業が実は内職であったことを明かします。
そして、驚く喜美子と常治へ、その内職分である1536円を渡すのでした。

思わぬ収入に、喜ぶ喜美子と常治。1000円ほどを常治が受け取り、喜美子が残りを受け取りました。帰り道、常治は遠くの地で一人で働く喜美子のことを気にかけます。

しかし、喜美子は一人前になるまで3年は信楽に帰らないことを誓い、笑顔で常治と別れて荒木荘へと戻るのでした。

『スカーレット』23話あらすじ

荒木荘での生活も二年半がすぎ、喜美子も18歳になりました。今では、たった一人で荒木荘の女中としての仕事をこなしています

一方、荒木商事は大手下着会社に吸収されてしまっており、サダは独立して下着デザイナーを育成する仕事についていました。その結果、ブラジャーの試作品の仕事も喜美子がやることになってしまいましたが、洗濯機を買ってもらったため随分洗濯は楽になりました。

荒木荘にもいくつか問題はあり。
まず、住人の一人である雄太郎が下宿代を半年も滞納していました。なんとそれまで何度も喜美子の内職のお金から、雄太郎の下宿代が払われていたようです。喜美子は日雇いでもいいから、と雄太郎に注意の言葉を投げかけます。

二つ目の問題は、ちや子の新聞会社が存続の危機に晒されており、「エロい新聞」を発行する会社にするべきか、とちや子が悩んでいるということでした。

三つ目の問題は、荒木荘の前に犬のフンをそのまま置いていってしまう人がいるという話でした。喜美子にフン掃除をさせている分も含めて、ガツンと言うつもりで犬の散歩の飼い主を待っていた酒田でしたが、その飼い主が綺麗な女性であり、思わず見惚れてしまう酒田なのでした。

『スカーレット』24話あらすじ

照子から届いた手紙に、「の違いについてあなたは知っていますか?」と書かれており、とある男子高校生に照子が恋をしたことが書かれていました。

高校にて。幼馴染である信作は、照子が想い人である男子高校生に「待ち伏せはもうやめてくれ」と言われていた現場を見てしまい、気まずくなります。

照子からの手紙には、幼い頃『イケナイこと(キス)』を二人でしてしまったことを覚えていますか、という内容まで書かれてあり、喜美子は嫌な顔をしました。

荒木荘の夕方。酒田は恋をしてしまったのかもしれない、と胸のうずきを訴えて放心状態に陥っていました。雄太郎は『さえずり』のバイト内定が決まって、とても喜んでいました。

喜美子は、「給料安いのによう働いてくれてるわ~」と感謝してくるサダにハンドクリームをもらいます。その際、サダに言われ、酒田のためにと用意していたおにぎりお茶を直接酒田の部屋に持っていくことに。

酒田に恋愛相談をうける喜美子は、思わず照子とのキスを思い出して唇に手を当ててしまい、「キスしたことがあるの!?」と酒田にとても驚かれてしまいます
二人で月を眺めながら、喜美子は「酒田の恋を応援する」と誓うのでした

『スカーレット』25話あらすじ

町内の人たちと銀杏拾いをした喜美子は、喫茶『さえずり』の店前にゴンがつながれていました。つまり、酒田が恋してしまった女性あき子が『さえずり』の店内にいるだろうと考えた喜美子は、荒木荘にあき子を招く作戦を思いつきました。
店内に入ってみたところ、あき子のコワモテの父だったのでした。

想い人の名前があき子であるということを知り、いい名前だなあー、と話す酒田。しかし、医学生が「恋にうつつをぬかしている場合じゃない」「親が聞いたら嘆く」と、心を改めます。

翌朝、喜美子は喫茶『さえずり』にてあき子の父を発見し、酒田のことを紹介しましたが、あき子の父はまったくのり気じゃない様子で、『さえずり』を出ていってしまいます。雄太郎から『効果てきめんの五文字』を教えてもらい、あき子の父を追って、「い・が・く・せ・い」と伝えました。

荒木荘にてちや子が、「男と女の『エロエロ』色々相談」という新たな試みの欄について周囲から意見をもらっていると、なんとあき子がやってきました

酒田は今日の授業が解剖だったため、キスした時に匂わないだろうか、と心配するのですが、「もうキスするんですか!?」と喜美子は驚くのでした

『スカーレット』26話あらすじ

荒木荘にあき子がやってきて喜んだ酒田は、「喜美ちゃんのおかげだ、ありがとう」と喜美子を抱きしめます。喜美子は抱きしめられたことに動揺してしまうのですが、酒田は気にした様子もなくあき子の元へ。

荒木荘にて、楽しく世間話で盛り上がっている酒田とあき子へ、「おはぎありますけど」と勧めると、なんとおはぎが大好きだと言っていた当人である酒田が「出してくれるから、食べていた」といういい分をしたのでした。怒りを覚える喜美子をよそに、ハンバーグを食べるために外に晩御飯を食べに行ってしまう酒田とあき子。

その日の夜、ハンバーグを作ると言い出したり、上の空状態が続いている喜美子に、荒木荘のみんなが喜美子のことを心配してくれます。ついには電話が鳴ったことにすら気づかず、気を遣ってくれたサダから「明日は休んでええよ」と優しい声がかけられます。

喜美子の部屋にて、ちや子に相談をする喜美子は、「胸がズキズキ痛む」「おはぎが嫌いと言われて投げ飛ばしたくなった」ということを話します。ちや子に、それは酒田に対する「恋や」と言われ、やっと自分の感情を理解した喜美子は、「恋っておもろいなあと笑顔を見せるのでした

『スカーレット』27話あらすじ

酒田とあき子の恋は順調に進んでいました。しかし、あき子はいちいち喜美子に何もかもを伝えてしまう酒田に対して、どこか納得していない様子

実は、酒田と喜美子もこれまで以上に仲良くなっていました。

サダが休みの日、着付けを教わっていた喜美子。
あき子と関西百貨店へデートにでかける酒田に、どのシャツがいいのか選んでくれ、と言われ、わざと似合わない方を選びました
雄太郎は『大阪五人衆』という時代劇の面接が決まったようで、荒木荘の皆に、願掛けをかねた気合を入れてもらって面接へ向かいました。

あき子とデートにでかけた酒田は、喫茶『さえずり』にて、あき子から荒木荘を出てほしいと言われます。「荒木荘の話ばかりだし」「女中に頼り過ぎだ」とあき子はいいました。それからも、「女中なんかに」と女中をバカにする言葉を重ねるあき子に、酒田の怒りが爆発します。
喜美ちゃんは、僕の大切な妹や
しかし、あき子が「ヤキモチや!ごめんなさい」と謝ると、酒田は黙ってあき子を抱きしめました。

酒田は、「荒木荘も喜美ちゃんも好きだけど、大好きな人に悲しい顔をさせたくない」と、荒木荘を出ていくことを喜美子に伝えるのでした

『スカーレット』28話あらすじ

酒田が荒木荘を出ていく日がやってきました。
手作りおはぎを渡そうとした喜美子でしたが、手がいっぱいで結局喜美子がもらうことに。

喜美子は、おはぎを食べながら酒田との様々な思い出を思い返し、涙を流しました。出会いじゃれ合い、そして別れの日……。喜美子は、「もう二度と恋なんかするもんか」と言葉にします。

時が流れ、年末も近くなったころ。
休みをとった喜美子の代わりに、荒木荘に大久保がやってきていました。大久保は、「荒木荘を卒業したら、寂しおまっしゃやないか」と、喜美子を「一人前だ」と認めてあげてない理由をサダに話します。
そこへ美術学校の見学を終えた喜美子がニコニコの笑顔で帰ってきました。喜美子が、荒木荘の仕事をつづけながら学校にいくつもりだ、ということを伝えると、大久保は密かに喜んで帰っていきました。

食堂にて、ちや子に学校のパンフレットに書かれている「ジョージ富士川」がいかにすごい芸術家か、ということを聞く喜美子は、自分の父親も常治という名前だなあ、と自分の父と比べます。

サイン会の当日。
並べられているジョージ富士川の作品の良さがわからない喜美子を他所に、ついにジョージ富士川が登場するのでした

『スカーレット』29話あらすじ

ジョージ富士川のサイン会にて、ジョージ富士川にサインをもらっていた喜美子は、まさかの通訳をやっている人間が草間であると気づき、奇跡の再会を果たします。

喫茶『さえずり』に、草間と一緒にやってきた喜美子は、今までのことを草間に話すと同時に、サダや雄太郎を紹介します。草間は、喜美子が荒木荘でよくしてもらっていることを嬉しがるものの、自分自身のことはあまり話したそうにしません

喜美子が、草間が探していた妻のことを話題にあげると、妻と店を構えることを夢にしていたこと、その妻が見つかったものの他の男の人と一緒に夢をかなえていたことを話します。

その頃、ちや子の会社では、ヒラが新産業新聞に引き抜かれてやめてしまったという衝撃の事実が入ります。ヒラが「おまえ結婚せぇ」とちや子に伝言を残したと同僚に聞き、ちや子は涙をこらえるのでした。

帰り道、晩御飯をどうするかと草間と会話をはずませていた喜美子は、ふと「草間さん、背縮んだ?」と聞きます。「喜美ちゃんがおっきくなったから」と答える草間に対し、その違和感がただ背だけの問題でないことに気づいた喜美子。草間をとある処へと連れていくことにしたのでした。

『スカーレット』30話あらすじ

喜美子が草間を連れて行こうとしていたのは、草間の妻の店でした。「会ってはいけないんだ」という草間に対し、喜美子は「何も言わなくていいわけないでしょ!」と草間を連れ出します。

草間の妻の店にやってくると、草間の妻がさっそく固まってしまいました。しかし、草間はお客として、草間の妻は店員として、ごく自然に二人はふるまいます。草間は、席に離婚届と「幸せに」と書いたメモを残すと、妻の店を去るのでした

帰り道、喜美子はジョージ富士川が特別講師をつとめる美術学校にいくことを伝えます。草間は、自分が住んでいる東京の住所を教えました。
そして、二人は草間流柔道に習い、「先生に礼、お互いに礼!!ありがとうございました!!」といって、笑顔で別れるのでした

喜美子が荒木荘に戻ると、衝撃の電話が信楽からかかってきます。なんと喜美子の母が倒れた、という驚きの内容だったのでした。

『スカーレット』31話あらすじ

マツが倒れたと聞き、喜美子は信楽に帰ることになりました。一方、ちや子がいつまでも帰ってこず、「今まで一度もなかった」と心配する荒木荘の住民たち。
大久保に「こっちのことは大丈夫や」と後押しされる形で、信楽への帰路につきました。

喜美子が到着する前の川原家では、マツは倒れていませんでした。全て常治が喜美子を信楽に帰ってこさせたいがためについた『嘘』だったのです。

信楽へ到着した喜美子は、高校生となったモテる信作の姿に驚きます。

ついに川原家に到着した喜美子は、オート三輪が置いてあることに疑問を覚えながらも、直子や百合子、常治との再会に喜びます。
常治は、「もう大阪に戻らなくてえぇ」「新しい仕事を見つけてやるから」と言います。

しかし、そこへマツが現れ、マツが倒れたことが常治の嘘であったことをバラします。
ずっと信楽にいる、と勝手に話を進める常治に、喜美子は「大阪に帰る」と言いました。

その日の夜、宴会の席の片付けの際、異常に川原家が貧乏な事に気づいた喜美子はマツに追及しますが、躱されてしまいます。自分の仕送りはどうなっているのか自分がいない間に川原家に何があったのかと心配する喜美子なのでした。

『スカーレット』32話あらすじ

喜美子は、マツと常治に、内職で貯めたお金で学校に行こうと思っている事を話します。すると「勝手なことをいうな」と常治に猛反発され、マツにも驚かれます。
大阪なんでいかへんでいいねん」「ここにいればいいねん」という常治。喜美子は「昔の喜美子とは違う」、「何をやりたのか何を勉強したいのか聞いてくれないの?」と伝えますが、常治には激怒されてしまいました

次の日の朝、早々に川原家を出た喜美子は、登校途中のはずの百合子と一緒に道を歩きます。しかし、百合子はどうやらマツの貧血の薬を病院に取りに行くとのことでした。
「帰りの汽車を一つ遅らせて、代わりに行ってあげる」、と伝える喜美子ですが、「大人じゃダメなんだ」と百合子が言います。訳を知っている直子や信作までやってきました。

話によると、病院のツケ払いが溜まりすぎており、子供じゃなければ支払いを要求されて薬をもらえないということだったのです。予想以上の川原家の貧困の一端に、喜美子どころか、その場の全員が暗い顔でうつむくのでした。

『スカーレット』33話あらすじ

川原家の貧困事情について、直子が涙ながらについて説明してくれました。

川原家に泥棒が入ったのと同時に、従業員たちがいなくなってしまったこと。常治が、借金をしてオート三輪を買って、一人で仕事をこなし始めたこと。仕事の最中に足を怪我してしまい、仕事のできない日が続いてしまい、それなのに酒を飲みまくって、病院代も含めて借金が膨大になってしまった、ということでした。

自宅へ引き返した喜美子は、マツに川原家の借金の金額を問い詰めます。ヤバすぎて大笑いしてしまいました。
マツが言うには、喜美子を丸山陶業で働かせてもらえる話がついたから、常治は喜美子を信楽に戻ってこさせようとしたのだそうです。

喜美子が丸山陶業へ内定の確認をしに行くと、照子と再会を果たします。丸山陶業の内定が確実なことを確認した喜美子は、「働くんやろ?」「絶対返ってきてな!」と言う照子に答えを返さず、大阪へ向かいました。

荒木荘には、常治からの、喜美子が戻らないことが書かれた電報が届いていました。大久保とサダは喜美子の荷物をまとめ、その少なさに寂しさを見せます。

しかしそこへ、喜美子が笑顔で帰ってきて「ただいま戻りました!」と言うのでした。

『スカーレット』34話あらすじ

荒木荘へ無事戻ってきた喜美子は、信楽の実状を話します。そして、学校に行くことを諦めること、信楽に戻ることを伝えました。

帰り道の汽車の間、ずっと喜美子は考え続けていたようです。
「手に取るように荒木荘のことがわかる」「結構、やってきたんちゃうかなって、勝手にそう思いまして」と、荒木荘を卒業する決意を告げます

大久保は、「認める日なんて来るわけない」といいながらも、「大久保さんが作るご飯は、大久保さんにしかできひんのちゃう?」と言われた時に既に認めていた事を話します。喜美子が荒木荘で働き始めた初日の出来事であり、涙を浮かべる喜美子なのでした

翌朝、歌える喫茶『さえずり』にて、雄太郎から、ちや子が新聞社をやめてしまったことを聞きます。ちや子のために手紙を残し、喜美子は大阪に戻ります。

ちや子は、雄太郎から喜美子からの手紙を受け取りました。「ちや子さんなら大丈夫、と信じて信楽に戻ります」という言葉、書いてあったお茶漬けのレシピで作ったお茶漬けのおいしさに、涙を流すちや子なのでした

信楽の朝。
喜美子は、学校へ行く直子へ弁当を渡します。
「よっしゃ!」
新たな信楽での喜美子の生活が幕を開けるのでした

『スカーレット』35話あらすじ

ついに信楽の川原家へ戻ってきた喜美子。家族みんなに歓迎され、常治は照れ隠しをしながらも嬉しさがダダ漏れの様子でした。

その日の夕食は、喜美子の手料理も披露されて大盛り上がりです。
常治がもっと酒を飲ませろ、と叫んだり。百合子が学校の家庭科で1番になったことを自慢したり。マツが喜美子の手料理の美味しさを褒めたり。
直子だけは「ごちそうさま」と言って、早々に食事を終わろうとしてしまいます。どうやら、直子は学校を卒業したら、東京に行くつもりだそうです

しばらくの時がたち、喜美子、常治、マツの三人で丸熊陶業に挨拶に行きました。照子のお母さんが、照子が京都の短大に進学する、という話をし、喜美子がそれを聞いて祝福します

照子の父である秀男社長から、新しい仕事の説明が入ります。内容は、午前9時から午後16時までの昼の用意と茶の用意、だということです。

翌朝、さっそく喜美子は両親に手厚く見送られながら丸山陶業へ向かいます。「荒木荘に比べると、なんて簡単なんだ」と考える喜美子でしたが、「絵付け係」の工房へお茶を届けにいくとその仕事に興味深々

夜も寝付けず、絵付け師の仕事のことを考えてしまう喜美子なのでした。

『スカーレット』36話あらすじ

昨夜も、絵付け師の仕事の事を考えて寝付けなかった喜美子。しかし、悪夢を見た直子や、姉二人が楽しそうに話しているのを「ずるい」と言って目を覚ました百合子もあわせて、三人で手を繋ぐことで仲良く子供のように眠るのでした

翌朝、仕事を終えた喜美子の元へ照子がやってきます。さらに、信作までやってきて、スーツの自慢を始めます。喜美子は中々、絵付けの話を照子にすることができませんでした。

信作と帰路についた喜美子は、やっぱり絵付け師のことが頭から離れず、思い立って丸山陶業へ駆け戻っていきます。照子は、「女で絵付けの仕事してる人なんていないで」と反対するものの、何回も頼み込むと、「お父さんに頼んでみるわ」とのり気になってくれました。

翌日、照子がいっていた作業場へ向かうと、新たな絵付け師の姿がそこにはあったのでした

『スカーレット』37話あらすじ

喜美子が『絵付け』工房へやってくると、見知らぬおじいちゃんがそこにいました。おじいちゃんに作業場を追い出されてしまいます

丸熊陶業の食堂にて。話を聞くとそのおじいちゃんが、新たな絵付け師である深野心仙(フカ先生)という有名な日本画家だったそうです。新たな絵付け師を雇っていたことを知らなかった喜美子は、びっくりしました。
秀男社長と作業場へ向かうことに。

工房には、フカ先生の他に、一番弟子の「池ノ内富三郎」と「磯貝忠彦」がいました。さっそく、秀男社長から、喜美子に絵付けをやらせてあげたいとフカ先生に紹介します。
まさかの「え~よ~」という軽い返しで、許可がおります。なんでも「え~よ~」というおかげで、喜美子も、練習用の火鉢のみ、という条件で存分に絵付けをさせてもらえることになりました。一心不乱に作業に没頭し始める喜美子。

マツは、貯金しよう、と決めてお金をいれた貯金箱を「常治に酒に代えられないように」と大野雑貨店の陽子に預けます

常治は、忠信を相手に酒を飲み、「いい婿候補はいないかな~」と喜美子の婿を探します

そんな父と母の想いなど露知らず、あたりが真っ暗になっても作業没頭する喜美子なのでした。

『スカーレット』38話あらすじ

遅く喜美子が帰宅すると、ちゃぶ台がひっくり返っていました。「なんでお風呂湧いてないんだ」「喜美子喜美子」と酔っぱらってうるさい常治に直子が怒り、常治がちゃぶ台をひっくり返してしまったようです

お風呂を沸かす直子の元へ行くと、洗濯も、風呂沸かしも、お父ちゃん(常治)も、みんな大嫌いだ~、と言いながら直子はその場を去りました。

居間にて、マツから三姉妹の名前の由来を聞きます。
喜美子は、娘ができた瞬間の常治の喜び方が美しく見えたから
直子は、素直の「直」
百合子は、お花の名前をつけたかったから
喜美子は、直子が「みんな嫌い」と言っていた話をマツにし、「あれは素直の直やないな」と笑い合います。

翌朝。
なんとフカ先生たちは、喜美子の絵付けは「仕事」ではなく、「遊び」だと思っていました。
絵付け師は、無給で何年も修行し続けてやっとなれる」という過酷さを教わり、愕然とします。

喜美子は、同僚から「アンタが入ってきてどちらがクビになるかビクビクしている」「適当に楽しくやろうや」と不器用に慰められました。

がっかりしたまま川原家へ帰宅した、喜美子。
そこへまさかの来訪者、笑顔のちや子がやってきたのでした

『スカーレット』39話あらすじ

ちや子は、百合子にお土産の漫画「怪奇冒険」を渡し、喜美子に荒木荘のお茶を持ってきてくれました。懐かしい荒木荘のお茶の味に感動を覚えます

ちやこはどうやら、「婦人雑誌」の雑誌記者として働いているとのことです。琵琶湖に橋がかかる、という情報を知ったとき、どうしてもその記事を書きたいと雑誌の編集長に何度も頼み込んで、働かせてもらえることになったとか。女だからとバカにされていたけど、やりたいことだから今すごく楽しい、と話します。

話を聞き、喜美子は思わずやりたかった『絵付け師』の事を思い出しました。そして、家族もいる前で本当は『絵付け師』になりたかったことを涙ながらに話します

その夜、常治は川原家で酒を飲み、風呂を入れろと大威張りします。ところが、直子がなぜか素直に風呂入れにいったのでした

どうやら直子は、喜美子が泣く姿が以外だったようです。姉妹仲良く、常治の酒に水で笠増しをし、笑顔を見せます。

翌朝、丸熊陶業で働いていると、卒業式を終えた照子がやってきます。『絵付け師』の話をふってくる照子の会話を流す喜美子。照子が京都の短大へ行く前に「もっかいゆっくり会おう」と約束をする、喜美子たちなのでした。

『スカーレット』40話あらすじ

絵付け係の工房にて。
喜美子は、「集中している時のフカ先生は見んほうがええ」とお弟子さんがいっていたのを思い出し、気になってのぞき込みますが…?

大野雑貨店にて。
陽子が『絵付け』の仕事の会社のリストアップをしてくれました。マツは、「長山陶業」という会社に目をつけます。さっそく電話をしてくれることになったのですが、そこへ彼女を連れた信作が、卒業式から帰ってきました。

帰ってきた喜美子に、マツはさっそく「長山陶業」のことを話します。
直子から「金にならないことは認めてくれない」と言いますが、マツは酔わせて「うん」と言わせてしまえばいい、とはりきります。

しかし、そこへ常治がまさかの宝田三郎を、喜美子の見合い相手として連れてきてしまいました。
三郎に「他に結婚したい人がいるんです」とフラレた喜美子。常治と喜美子で、「結婚しろ!」「結婚なんてしない!」という押し問答が繰り広げられていたところへ、マツがお酒を持って説得へ。しかし、そのお酒はほぼ水でした。常治が激情し、ちゃぶ台をひっくり返そうとするものの、なんとか喜美子が抑えるのでした。

翌朝。川原家の女性陣4人がおはぎを分け合い、会議が始まったのでした

『スカーレット』41話あらすじ

川原家にて。喜美子は、女性陣らの前で絵付けに集中している時のフカ先生が笑っていたことを話します。

「見られちゃったら、しゃあないな」とフカ先生は、話してくれました。
フカ先生は、小さな頃から絵を書いて生きてきました。けれど、戦争がはじまり、戦争の風景ばかりを書かされるようになって、「もう、絵は描けないな」と、絵描きではない仕事を転々としていたそうです。
しかし、戦争が終わったある日、火鉢に描かれた絵を見たとき実感したそうです。「なんて豪華な…」「戦争が終わったんだな」と。
『絵付け師』として再び自由に絵を書いて、それが誰かの手元に渡ることを考えると、自然と笑みがこぼれてきてしまうというのです。

フカ先生は言いました。
「君は絵付け師になりたいんか?なりたかないんか?どっちや」
何かやる思た時に、お金がないことに、気持ちが負けたらあかん!

喜美子は、「フカ先生の弟子になりたい!」という決心を女性陣らに伝えるのでした。

一方、そのフカ先生が飲み屋に現れ、常治と楽しくお酒を飲んでいました。そこへ大野がやってきて、フカ先生が丸山陶業の『絵付け師』であることを教えます。たちまち、黙ってしまう常治なのでした。

『スカーレット』42話あらすじ

フカ先生の弟子になる決心を告げた喜美子は、マツら川原家の女性陣に「頭をさげなきゃ」と、自分の進みたい道を選ぶことを謝ります。直子は「自分も東京行くから」といい、百合子も「慣れてるから」と背中を押してくれます

一方、居酒屋「あかまつ」にて。
フカ先生が「女の子やから、絶対3年も辛抱できへん」というと、常治はそれが喜美子のことだと気づき、「うちの娘を、そこらの娘と一緒にするな」と怒鳴ります。驚くフカ先生。

翌朝、「話したいことがあるなら今いえ」といってきた常治は、なんと「長山陶業じゃだめや」「丸熊陶業じゃないとあかんねん」と自分の方から、喜美子がフカ先生の元で弟子として働くことを認めます

常治から許しをえた喜美子は、さっそくフカ先生に頭をさげて3番弟子にしてもらうことを頼み込みます。しかし、なんと9番弟子ということになるそうです。キュウちゃんとして、食堂の仕事をつづけながらも、弟子修行生活を始める喜美子なのでした

夕方。喜美子の『絵付け師』の工房の元へ、信作と照子がやってきました。三人で仲良くおしくらまんじゅうをします。…彼女らが子供のように仲良くじゃれ合うのは、その日が最後になったのでした

『スカーレット』43話あらすじ

昭和34年、喜美子21歳。フカ先生の元で働くこと3年の月日がたっていました。

時を戻り、昭和31年。
喜美子は、不用品の焼き物を集めては、1、2番弟子に関心されながら、『絵付け』の練習に明け暮れていました

昭和32年。
フカ先生の人気が上がりすぎて、いよいよ人手が足りなくなりました。
やれるかどうか試してみてくれんでしょうか!
立候補する喜美子でしたが、まったく相手にしてくれません

昭和33年。
ついに、絵付けでお金がもらえることになり、喜美子は家族と共に大喜びをしました。

そして、現在、昭和34年。
デザインをしてみるか?」とフカ先生にいわれ、驚く喜美子でした。1、2番弟子のデザインすら断られており、「フカ先生のデザインしか採用するつもりはない」と番頭の加山にいわれていたのです。

「『打たぬ鐘は鳴らぬ』いうてな」
「絵付けの仕事を一生やっていくつもりなら、やってみたらええ!」
といわれ、さっそく「敵をとってあげます」と意気込む喜美子

川原宅に帰った喜美子は、そのことをマツに相談します。

例えばお父ちゃんやったら…。

そう考え、デザインを思案する喜美子でした。…運命の夏が幕をあけたのでした。

『スカーレット』44話あらすじ

喜美子は徹夜して考えたデザインを、フカ先生に見てもらっていました。しかし、「ほう」というばかりで一向に答えを出しません。

秀男社長のところへ持っていくことになった道中、酔っ払いの信作に絡まれます。騒ぐ喜美子と信作の声を聞きつけ、注意する番頭、加山。結局、加山にデザインを見てもらうことになりました。

加山は、ロクに見もせず、机の棚の上に喜美子の絵付けした陶器を置いてしまいます。喜美子は、「考えるん楽しかったんです!」「また来年、再来年ももってきていいですか?」と聞き、「まあ、別に持ってくるんは…」と許可されます。

と、部屋の奥で作業をしていた男が
照子の婿や!」
と挨拶してきました。

照子は3年の間に結婚していたのです。照子自身は「あんな男と一緒になるくらいやったら」とのり気ではありませんでしたが、京都の老舗旅館の三男坊で、大学でだったのです。照子の両親が大喜びし、断れないまま結婚したのです。

しかし、現れた照子は、
「頂き物のおスイカとおぶどうですぅ♪敏春さんもどうぞ♪」。
今では、婿の敏春のことを好きになったようでした。

喜美子と信作は大野家につくと、そこでは、大喧嘩をする大野と陽子の姿がありました

『スカーレット』45話あらすじ

大野夫妻の大喧嘩に不安を見た喜美子たちは、自分たちも差し迫った状況だったので、見過ごすことに。

直子が東京へ行く日が、明日に迫っていたのです。
その夜。直子はバッグの中に常治の臭い手ぬぐいがあったのを発見し、テーブルの上に出しました。たちまち、常治と入れて出しての攻防が始まります。何を話しても素直じゃない直子の態度に、常治は何度もちゃぶ台をひっくり返そうとしました。

家族みんなでスイカを食べている最中、常治が「周りに挨拶するために、見送りについていく」といって、直子をびっくりさせます。ところが、常治の汽車賃がありません。その時、マツが陽子の元で喜美子のためにとっておいたヘソクリがあることを思い出します。と、喜美子たちは、大野たちが喧嘩していた理由がマツのヘソクリであったことに気づきました。常治とマツで、慌てて大野たちの元へ謝りに行くのでした。

翌日、無事、直子は常治とともに東京へと向かったのでした

一方、敏春は、照子に「これはどうだろうか」と喜美子が描いた『絵付け』のデザインを見せます。「いいと思います」「でも、社長がダメといったら…」。

そして、若い働き手たちが丸熊陶業にやってくるのでした

『スカーレット』46話あらすじ

丸熊陶業の工房にて、喜美子たち絵付け係4人が初もののスイカを食べて笑っていました。

そこへ丸熊陶業で新しく働く若手たちが挨拶にやってきます。その3人の中でも最も若い、十代田八郎は絵付け係の工房でのみガチガチになってしまい、うまく挨拶ができませんでした。

3人の役割は、商品開発部です。

一方、食堂にてポスターを貼る信作と遭遇した喜美子。信作が、酔ったお父ちゃん(大野)を背負ったらしく、「自分がよく背負われて病院へいっていたことを思い出す」としみじみ語ります。

そこへ、お茶を片付けに八郎がやってきました。ぎこちなく話しかけた信作に、「火祭りのこと話してやって」と喜美子がうながします。結局、喜美子が説明し、信楽焼きが好きなもの同士で盛り上がる八郎と喜美子でした。

朝の熊谷家。妻の態度に腹をたてる父に、照子は「敏春さんは、お兄ちゃんの代わりじゃないんだよ」と説得し、敏春が採用しようとしていた「絵付け」のデザインを見せます。
父、秀男社長は「それ、誰のデザインか知ってるんか?」と照子に問います。

工房で働く喜美子の元へ、照子がやってきました。
「喜美子のデザイン、採用されたで!」
驚きを隠せない喜美子なのでした。

絵付け仲間に祝福される喜美子でした。さらに、女性初の絵付け師として認定され、滋賀毎報の新聞にも載ることに。

家族にも祝福されますが、「お父ちゃんにいわんでええの?」と百合子に聞かれます。前にも忘年会に参加するのを反対され、叱られた経験があったからでした。先行き不安なマツと喜美子の様子に、百合子が「お父ちゃんのことは、うちに任せとき!」といいます

取材の日。
かわいい愛称にしよう」「マスコットガールだ」などと記事を書こうとしてくる敏春と記者に嫌気がさした喜美子は、怒って取材を中断させてしまいます

しかし、照子の「私の顔をたててください」という頼みを聞き、親友のためと記者からの取材を受けることに。

「マスコットガールはかわいい恰好をしなきゃ」という要望に応えるため、川原家に戻る喜美子。近隣の女性たちを含めて、喜美子の着せ替えが始まります。大苦戦の末、喜美子に似合った衣装を発見することができました。マツは、「成人の会にも参加しなかったから」と喜美子の晴れ姿に涙を流します

一方、八郎は、1人の部屋で新聞に映る喜美子に目を留め、何やら思案にふけっているのでした

『スカーレット』48話あらすじ

喜美子の新聞のことで、丸熊陶業は大盛り上がりになっていました。フカ先生は、自分のことが一切書かれていなくても素直に祝福してくれます

常治が東京から帰ってきました。昼から晩まで酒を飲みながら、直子が住む土地、蒲田について話します。

夕方。喜美子の元へ、服の縫い目を治してもらいにやってきた八郎でしたが、何やら怒っている様子です。記事の内容に腹を立てていたようです。
「あなたはマスコットガールだったんですね」
「深野先生のことが一切書かれていないなんて」
喜美子は、ここまで大ごとになるとは思わなかった、自分はなにもできなかった、と謝りました

食堂にて加山が「時代は、深野先生からミッコーの時代ですな!」とフカ先生のいる前で、無遠慮に喜びます。

1番弟子と2番弟子がフカ先生にデザインを見てもらっていると、そこへ八郎がやってきました。深野先生の偉大さ謝罪を伝えるために。
「深野先生の絵がずっとぼくの家に飾ってありました」
「11歳のとき、それをご飯と卵に代えてしまいました
「ありがとうございます。…本当にすいませんでした」

その夜、八郎がフカ先生に語った言葉を思い出し、絵を一心不乱に描き始める喜美子なのでした。

『スカーレット』49話あらすじ

『鳥が2羽飛んでます』
『山があって』
『水辺があって』
喜美子は、八郎のセリフを思い出して自分なりにその絵を描いてみました。…誰にも渡さないつもりで

翌朝、食堂で朝ごはんを食べている八郎の元へ、フカ先生がやってきました。なんと、フカ先生も八郎のために再現絵を描いてもってきたのでした。八郎は感激します。

一方、やかんを返しにきた八郎に、喜美子は「私の仕事です」「仕事は甘えちゃいけないんです」と仕事の信念を語ります。そして、自分が八郎の話を聞いて描いた絵を見せました。「よう考えたら、差し出がましいことを…」と謝る喜美子でしたが、八郎は感激していました。マスコットガールなどと喜美子に腹を立てたことを謝り、笑いあう喜美子と八郎なのでした。

番頭の加山がやってきて、「絵付け係に今日は休みや、と伝えてくれ」といいます。なんと、秀男社長が亡くなったというのです。

街中が葬儀やらなにやらの話で、大騒ぎとなりました。

慌てて出かけた常治は、どうやらマツから、新聞にて喜美子が「マスコットガール」扱いをされていることを知っていたようです。

丸熊陶業の社長が亡くなったことは、その後の喜美子にも大きな影響を及ぼすのでした。

『スカーレット』50話あらすじ

照子と再会できたのは、社長の死後しばらく経ってからのことでした。元気に甘夏食い競争を繰り広げる二人。
おなかに赤ちゃん、いんねん
「ご愁傷様とおめでとうが、同時到来や」
喜美子は笑顔で両方を口にしました。どうやら、照子も照子の周りの人間も、本調子とはいきませんが、なんとか元気を取り戻しているようです。

さらに照子は言いました。
「これから、環境がガラリと変わるで。喜美子もな」
「丸熊陶業は若い世代を中心にするんや。火鉢の生産も大幅に縮小される」
絵付け係存続の危機に、肝を冷やす喜美子です。

あかまつにて。フカ先生が、一番弟子と二番弟子を呼びます。
「信楽には、社長に呼んでもらってきたんや」
信楽を去ろうと思う」

喜美子は、「進学の話をしに寺岡先生が家にくる」「だから喜美子姉ちゃんもその日一緒にいてほしい」という百合子からの願いを聞いていました。

丸熊陶業にて。フカ先生の「信楽を去りたい」という意見は、新社長となった敏春にすんなり受け入れられました

絵付け係の工房にて。フカ先生が丸熊陶業を去るという事実を伝えることができない、一番弟子と二番弟子でした。

そして、ついに川原家に寺岡先生がやってきたのでした。

『スカーレット』まとめ

出典:amazon

『スカーレット』は完全オリジナル作品なので、実際にあった物語ではありません。しかしまるで実話のように現実味がある世界観と、魅力的な人物たちが織り成す物語に、自然と引き込まれていきます。

良くも悪くも現代では考えられないことが沢山あり、当時を知らない人にとっては驚くことも多いかもしれません。約半年間にも渡る長編ドラマならではの内容の濃さと、厳しい時代の中少しずつ成長して前に進んでいく喜美子たちの姿をお楽しみください。

連続テレビ小説『スカーレット』は全150話の予定です。毎日少しずつ観るのが大変な場合は、『U-NEXT』のような動画配信サービスで好きな時間に観るのもおすすめです

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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