日本では、韓国のエンタメやカルチャーが数年おきに大流行します。何度も日本に「韓流ブーム」を巻き起こす韓流エンタメには、どのような魅力があるのでしょうか? 韓国の国内にとどまらず、日本でも社会現象と呼べるほど流行する韓流エンタメ。今回の記事では、その魅力とこれまでブームの火付け役となったカルチャーをご紹介します。
日本には第四次韓流ブームが到来!
日本には現在、第四次韓流ブームが到来しつつあります。
きっかけとなったのはドラマ『愛の不時着』。
韓流ドラマらしい驚きの設定と純愛ストーリーが視聴者の心をつかみ、社会現象となるほどの人気ドラマとなりました。
『愛の不時着』のあらすじや見どころ
出典:amazon韓国でパラグライダーを楽しむお嬢様が一人。その名前はユン・セリ。彼女は、天候不良によってなんと北朝鮮へ不時着してしまいます。彼女は木の上で一夜を過ごしますが、無線もつながらず助けが来ない状態に。
そのときに現れたのが北朝鮮の将校であるリ・ジョンヒョクでした。ジョンヒョクは、木に引っかかっているセリに銃口を向けながら、自分のところまで降りてくるよう指示します。
セリはこのとき、自分が北朝鮮に入ってしまったことにまだ気付いていませんでした。ジョンヒョクからここが北朝鮮であることを聞くセリ。
セリは無事に韓国まで帰して欲しいと頼み込むのですが、ジョンヒョクはセリをスパイだと疑っており、なかなか話が進みません。
セリがスパイだという誤解がとけたあと、二人はセリが無事に韓国へ帰れるように試行錯誤。
セリはジョンヒョクの恋人だと嘘をついてやり過ごすこととなります。恋人として振る舞ううちに、二人はだんだんと惹かれ合うようになり…。
『愛の不時着』は、韓国にいるヒロインが北朝鮮にたどり着いてしまう、という驚きの設定の物語。現実の北朝鮮と韓国の関係を知っているからこそ、ドキドキする展開です。
もしセリが韓国から来たことがバレてしまったら、戦争にまで発展するかもしれません。
そのような緊張感のある展開だからこそ、視聴者はストーリーから目が離せなくなってしまうのです。
あの大人気韓国ドラマ『トッケビ』を抜き、韓国での最高視聴率21.7%を記録したラブロマンスコメディ『愛の不時着』。日本でも動画配信サービスNetflixで、2月から10週連続で人気視聴ランキングTOP10入りを果たし、普段あまり韓国ドラマを見ないという人でも「このドラマにはハマった!」というほどの話題作です。
アイドルオーディション「Nizi Project」も欠かせない!
出典:amazon第四次韓流ブームを語るにあたっては、韓流ドラマだけではなく「Nizi Project」の存在も外せません。
「Nizi Project」とは、韓国の大手プロダクションであるJYPエンターテインメントとソニーミュージックが共同で立ち上げたガールズグループです。
日本やハワイ・LAから応募者を募り、オーディションを重ねて最終選抜まで残った9人でデビューするというプロジェクト。
オーディションや合宿の様子がインターネットで公開されており、デビュー前から話題のグループとして注目されていました。
JYPエンターテインメントは、TWICEや2PMが所属する芸能事務所です。大手事務所のプロデューサーであるJ.Y.Parkさんが手がけるガールズグループということで、韓国国内でも話題となっていました。
実際に放送されたオーディション番組が高視聴率を叩き出したことからも、このプロジェクトが大きな注目を浴びたことがわかります。
韓国ではこのようなオーディション番組がたくさん制作されており、現在活躍するアイドルグループの多くがオーディション番組から生まれています。
韓国のオーディション番組が日本でヒットする理由の一つとして「応募者のレベルが高い」ということが挙げられます。
日本のアイドルオーディション番組では「普通の女の子がスターになっていく」という過程を見ることができますが、韓国では「もともと才能のある人がたくさん集まり、そのなかで最も優れた人が選ばれる」という仕組みになっているからです。
そのためデビュー後も素晴らしい歌やダンスで楽しませてくれるという信頼感があり、視聴者も安心して応援することができます。
音楽
出典:amazonこれまでの韓流ブームについて、音楽の面から解説していきましょう。
まず、日本で最初に韓流ブームが起きるきっかけとなったのが、ドラマ『冬のソナタ』です。
『冬のソナタ』のヒットとともにサウンドトラックも人気を博し、ここで韓流のエンタメが日本でも認識されるようになりました。
また、同じ時期に韓国のSMエンターテインメントは日本のエイベックス・エンタテインメントと提携し、韓国の歌手を日本でデビューさせることでブームの拡大に成功しました。
このときに活躍したのが東方神起(現・JYJ)やBOAです。彼らはアニメの主題歌を担当するなどして日本でも認知度を上げ、一躍スターとなりました。
その後、第一次韓流ブームの勢いは衰えぬまま、さらに第二次韓流ブームを迎えることとなります。
この頃から韓流スターによる楽曲を「K-POP」と呼ぶようになり、若い世代を中心に人気を博しました。
この時期に活躍したグループは、東方神起(現・JYJ)・少女時代・KARAなどで、2011年度の紅白歌合戦にも出場するなど目覚ましい活躍を遂げています。
その後数年は落ち着きを見せていた韓流ブームですが、2015年頃に再びブームが訪れ、第三次韓流ブームとなります。
この頃には美容大国である韓国の美容トレンドが日本でも流行り、韓国で流行っているメイクやコスメを買い求める女性が増え始めました。
日本のコスメとは違い、SNS映えするパッケージや手にしやすい価格、効果の高い基礎化粧品などのさまざまな要素が重なって爆発的なヒットとなりました。
これまで新大久保などでしか購入できなかった韓国コスメの店舗も都心を中心に増え、ファッションや雑貨などが手に入りやすくなっていきました。
「オルチャンメイク」や「セルカ棒」といったカルチャーが取り入れられたのはこの時期です。
また、K-POPでもさまざまなグループが誕生し、韓流ブームの勢いに乗って支持を得ていました。第三次韓流ブームで特に人気を獲得したグループは以下のとおりです。
- BIGBANG
- EXO
- SHINee
- iKON
- SUPER JUNIOR
- Block B
- BTS
- CNBLUE
- BEAST
- 2PM
- SHINHWA
- TWICE
- SISTER
- GFRIEND
- f(x)
K-POPは日本の10~20代を中心に爆発的な人気となり、そのファッションを真似する人も多くなりました。
韓国は美容大国ということもあり、ファッションやヘアスタイルのトレンドにはとても敏感です。
第四次韓流ブームのさなかである現在、日本ではメンズメイクが増えていますが、これも韓流スターのトレンドを取り入れた影響とされています。
これからも韓流スターの影響でさまざまな文化が取り入れられるのではないでしょうか。
K-POPアーティストに加えて、アイドルもまた韓国の音楽業界では大きな存在です。
最近は日本でもアイドルグループが数多く誕生し「アイドル戦国時代」などといわれますが、韓国でも同じく「アイドル戦国時代」と呼べる状態が生じ、たくさんのアイドルグループが活躍しています。
また、オーディション番組が大人気の韓国では、アイドルに限らずHIPHOPや演歌のオーディションも放送されています。
最近話題になったのは「Nizi Project」や「PRODUCE101」といったオーディション番組で、日本でも認知度が高い番組です。これからも、オーディション番組を通して新たなスターが発掘されるでしょう。
ドラマ・映画
出典:amazon続いて、ドラマや映画の面から韓流ブームを解説していきます。
日本で韓流ブームのきっかけとなったのは『冬のソナタ』とご紹介しました。このドラマのヒットがきっかけで第一次韓流ブームが起こり、「韓流スター」という言葉が広く知られるようになったのです。
『冬のソナタ』に出演したぺ・ヨンジュンを筆頭に、さまざまな韓国の俳優がメディアで取り上げられ、話題となりました。同じ時期に、以下の4人から成る「韓流四天王」という言葉も誕生しました。
- ぺ・ヨンジュン
- チャン・ドンゴン
- イ・ビョンホン
- ウォンビン
『冬のソナタ』はおもに50代以上の主婦層に人気となり、この時期には韓国への旅行者が大幅に増加。ツアー会社では、ドラマのロケ地などを巡る「聖地巡礼ツアー」なども組まれ、大きな賑わいを見せました。
このブームをきっかけに、日本では継続的に韓流ドラマをチェックする層が増え、2005年に『宮廷女官チャングムの誓い』がNHKで放送されると瞬く間にヒットとなりました。
『冬のソナタ』では主に中年女性のファンが多かったのに対し、このドラマでは中年男性ファンも多かったのが特徴。さまざまな企業とのコラボもあって、多くの人から人気を集めました。
また、この時期には韓流ドラマらしい純愛を描いた作品がたくさん生み出され『私の名前はキム・サムスン』や『宮~Love in Palace~』といった名作が放送されました。
これまで韓流ドラマといえば「中年層が楽しむもの」というイメージがありましたが、これらの名作は30代前後の女性からも共感を得て、さらなるヒットにつながったといわれます。
その数年後、2010年頃に第二次韓流ブームが起こります。たくさんのアイドルが誕生し、日本でもK-POPが流行っていたため、アイドルや若手俳優が主演する少女漫画のようなドラマが多く制作されていました。
この時期にヒットした作品は『美男ですね』『花より男子~Boys over flowers』といった、これまでの韓流ドラマとは少し系統の違ったものばかり。
このときのブームで、K-POPファンだった10代・20代の若年層を韓流ドラマファンとして取り込むことに成功しました。
さらに数年後の2017年、ここでもK-POPを中心に第三次韓流ブームが訪れます。
韓流ドラマの特徴は「純愛もの」「現実離れした世界観」だといわれていますが、この現実離れした世界観のドラマが多く生み出されたのがこの時期です。
『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』『花郎』『麗~花萌ゆる8人の皇子たち~』に代表されるように、タイムスリップをしたり超能力が使えたりといった設定が増え、よりファンタジー要素が多くなっていきました。
この辺りからケーブルテレビが盛んになったこともあって、より実験的な内容や王道から外れた内容のドラマが制作されるようになったのです。
それに加えて専門性が高いドラマの人気も高まり、本格的なサスペンスやミステリードラマも増えてきます。
ほどよく韓流ドラマらしさを残しながらも、本格的なクオリティの作品が増えたことで、日本の韓流ドラマファンがさらに増加しました。
そして迎えた現在の第四次韓流ブームでは、『梨泰院クラス』『愛の不時着』が世界的に大ヒットしています。
最近人気となる韓流ドラマはこれまでのブームを引き継いだ内容で、「現実離れした設定でありながら純愛を描いた作品」が多くなっています。
韓流ドラマといえば『冬のソナタ』という方も多いかもしれませんが、韓流ドラマのクオリティはどんどん高くなっています。
ABEMAではさまざまな韓流ドラマを視聴できますので、これまで韓流ドラマを見たことのない方も、この機会にぜひチェックしてみてくださいね。
まとめ
出典:amazon今回は韓国だけでなく、日本でも社会現象となっている韓流エンタメについて、その魅力とこれまでブームの火付け役となったカルチャーをご紹介しました。
現在第四次韓流ブームとなっている日本ですが、これまでにも何度も韓流ブームが起こっており、そのエンタメは日本人にとってもなじみが深いものです。
韓流エンタメではK-POPアーティストがドラマに出演することも珍しくありません。ドラマからファンになった人でも音楽を楽しめるのが魅力といえます。
この機会に、音楽やドラマといったエンタメだけではなく、韓流の文化にも目を向けてみてください。
今回ご紹介した韓流ドラマのなかでも、特におすすめの作品は以下になります。
- 美男<イケメン>ですね
- 花より男子~Boys over flowers~
- 宮廷女官チャングムの誓い
- トッケビ~君がくれた愛しい日々~
- 花郎
こちらの作品はすべてABEMAで試聴できますので、韓流ドラマを見てみたいという方はぜひチェックしてみてください。
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