朝起きたら虫になっていた……ではなく、モデル顔負けのイケメンになっていた! イケメンゆえの悲喜こもごもと、主人公の目標を絡めて、スケール大きく描いた傑作コメディ。
誰しも思ったことがあるはず
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自分の外見に、コンプレックスが全くない!という人はいないでしょう。
多くの人が、寝る前に鏡とにらめっこしながら「明日、目が覚めたら、美男/美女になっていないかなぁ」とため息をついた経験があるのではないでしょうか。
この作品は、その妄想を地で行きます。
しかも、何の説明もなく。
数奇な運命に見舞われたのは、30歳のフリーター男性。
今までとにもかくにもブサイクで、子供のころは深海魚だ大魔神だといじめの標的になったその顔が、芸能人も裸足で逃げ出す、見惚れるような超イケメンに様変わりしていたのです。
ただ顔がブサイクなだけで、身長も平均的、スタイルも悪くなかった彼は、一夜にして完全無欠のいい男になってしまいました。
素晴らしきイケメン効果
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顔が変わったということで、困るのは仕事です。
コンビニに出勤した彼は、もとのブサイクの「弟」という苦しい言い訳をして、なんとかその場を切り抜けます。
ところで、このコンビニでは、可愛い女子大生もアルバイトをしています。
彼女のことが気になっているものの、自分の顔のことをよくわかっていた彼は、今まで必要最低限の会話をするだけでした。
しかしイケメンになった当日、初対面という体にもかかわらず彼女とファーストネームで呼び合うことに成功!
さらに彼氏の有無を聞き出し、雑談し、デートの約束まであっという間にこぎつけることができました。
おそるべし、イケメン効果。
夢も現実に?
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コンビニ勤務の主人公ですが、漫然と日々を過ごしているわけではなく、ある夢に向かって努力をしています。
その夢とは、漫画家。それも、少女漫画家です。
原稿の持ち込みを繰り返しても、「絵が古い」「ストーリーが古い」とバッサリ切られる日々。
それでも「今風の絵にしよう」「流行りのストーリーにしよう」と彼は考えません。
それは、彼の原動力が「古い少女漫画に出会った時の感動」だからです。
そのころの絵柄で、そのころのストーリーで、彼は少女漫画を描きたいのです。
そうして描いた漫画を誰かに見てほしいと思い、彼は路上で自分の漫画を売っています。
ですが全くと言っていいほど売れず、新刊を出しても、たった一人の固定ファンが購入してくれるだけ。
それがどうでしょう。イケメンになった途端、用意した分があっという間に完売してしまったのです。
やがて「路上で漫画を売っている、凄いイケメンがいる」といううわさが広がり、ついには出版社の人間に声をかけられることとなります。
イケメンなだけじゃ……
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突如イケメンになったことにより、たくさんの女性たちからちやほやされ始める主人公。
中にはファンよりもっと近い存在に!と思う女性たちも当然いるわけです。
しかし主人公はことごとく失敗、彼女たちにあきれられる羽目になります。
それもそのはず、主人公は年齢=彼女なしの上、頭の中が少女漫画でできています。
本人が「カッコいいよね?」と思ってする行動全てが、現代の一般的な女性からすると「バカじゃない?」になってしまうのです。
例えば、先にも言及したコンビニバイトの女の子。
初デートは彼女の好きな遊園地、ということで、案内先がとしまえん。
ディズニーランドのような大きな遊園地を期待していた彼女は落胆。
その上主人公がいきなし大きな薔薇の花束など渡してくるものですから、ドン引きです。
気障な愛の言葉も、正直、意味不明。
こんな調子で行為を向けてくれる女性すべてをがっかりさせてしまう主人公。
やっぱりイケメンだからって、何でも許されるわけではないのです。
これって幸せなの?
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漫画家になるという夢をかなえた主人公ですが、その現実は「イケメンであること」をきっかけにおかしな方向へ転がっていきます。
さらには、それがきっかけで、路上で売っていたころのたった一人のファンとの関係もこじれてしまいます。
たくさんのものを得た代わりに、たくさんのものを失ってしまった主人公。
イケメンになる/ならない、結局どちらが幸せだったのでしょう?
参考元
- ・変身小学館
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