人生を歩むのに必要なことは、全てドラクエが教えてくれる。 ドラゴンクエスト(ドラクエ)とは、エニックス社(現スクウェア・エニックス社)が開発していたゲームソフトである。 その中でも国産初のRPGとして発売されたFC版ドラゴンクエストは、少ない容量の中で必要な要素だけを組み込んだゲームソフトであり、主人公である勇者ロトの末裔が歩む道は、現代人の人生の歩み方についても示してくれている。
人生は遺伝子や才能ではなく、意欲と目標で決まる!
ドラクエを始めると、最初にロトの末裔である主人公の名前を付けるところから始まる。
この名前によって、最初の能力値が決定し、レベルアップによる成長のパターンも決まってしまう。
つまりこれは、生まれた時から能力や成長の限界が決まっていること示している。
確かに冒険を始めたばかりの頃は、力が1高い場合と1低い場合では、多少の影響はあるかもしれない。
しかし、10Lvぐらいになると、それはわずかな誤差でしかなくなり、20Lvを越える頃には、最初の数値の差など忘れてしまっているだろう。
そしてなによりも、どんな初期ステータスであっても、しっかりとレベルを上げ、準備を整えれば竜王を倒せるのである。
これは人生にも同じことが当てはまる。
成功者や上手くいっている人たちに対して、つい、遺伝子や才能の差を正当な理由として選んでしまいがちである。
自分が上手くいかないのは、遺伝子や才能がないからだと決めつけ、やるべきことをやっていない自分に対する言い訳をして、諦めることを正当化しているのである。
本当の自分はどうなんだろうか?
ドラクエをクリアするために必須であるレベル上げは、やろうという意欲がなければできない。そしてその先には『竜王を倒す』という目標がある。
そこへたどり着くためには、装備の購入や必要なアイテムを探すなど、小さな目標をいくつもクリアする必要がある。
ドラクエはゲームであり、主人公が歩む人生は設定してくれている。やるべきことをやれば、必ずエンディングにたどり着ける。
逆に言い換えれば、やるべきことをやらなければ、絶対にエンディングにはたどり着けない。
では自分の人生はどうだろう?
目標を決め、意欲的に取り組んだことはあるだろうか?
やるべきことをやっても目標を達成できないと、勝手に思い込んではいないだろうか……。
環境で人生は決まらない。そこからどう行動するかで決まる!
ドラクエの物語の始まりは、主人公がラダトームの王様に謁見しているところから始まる。
そこで王は、勇者ロトの末裔という理由だけで、アレフガルドを支配している竜王を倒せと命じるのである。
そもそも、勇者ロトの末裔とは言っても、それ以前はどんな生活をしていたかどうかも判らず、戦闘に関してはほぼ未経験だということが伺える。
実際のところ、勇者ロトの末裔である証拠は何もないのである。
自分から勇者ロトの末裔だと名乗り、王に謁見したかもしれないし、自分の意志とは別に、無理矢理兵士に連れて来られたかもしれない。
しかも王から支給されるゴールドはわずかであり、竜王を倒せという命令のわりには、まともな武器すら購入することができないのである。
どう見ても、兵士が身に着けている装備の方が上であり、本当に期待されているのかどうかも怪しい。
それでも主人公はできることから始め、アレフガルドの平和のために、勇者ロトの血を引く者としての道を歩んでいく。
もちろん、それは主人公を操作する自分である。
ドラクエをクリアすることは容易ではない。
ゲームによる要因、レベル上げや装備を調えるための資金集めなどが大変というのもあるが、それ以上に大変なのが現実による要因である。
ドラクエをプレイできる時間である。
学生であれば親の制限も受けるし、勉強もしなければならない。
兄弟と競合すれば、さらにプレイ時間は短くなる。
社会人だとしても、よほどの自由がない限り、仕事の制約を受ける。
それでも何とか時間をつくり、ドラクエをコツコツとプレイして、クリアを目指す。
実際にゲームをする時間を工面するのに苦労した人も多いだろう。
人生もまた同じである。
出身地や親の職業など、環境によってスタート地点は変わってくるかもしれない。
だが、重要なのはそこからどう進むかである。
現状を嘆いていても、何も進まない。
環境や状況を原因とするのではなく、今できることをコツコツと積み重ねることでしか、目標を達成できないのである。
ドラクエを始めた時、勇者ロトの末裔と呼ばれる主人公の置かれていた状況をもう一度、思い出して欲しい。
そして、そこから竜王を倒すまで導いたあなたは、決して環境や状況に左右されていなかったはずである。
お金を貯めたいなら偶然に期待するのではなく、やるべきことをやる!
ドラクエでもお金は必要である。
ロトの剣とロトの鎧以外は、お金を貯めて購入しなければならない。
ドラクエでお金を稼ぐ方法は、モンスターを倒してお金を得るか、ダンジョンなどにある宝箱からアイテムを得て、それを売るぐらいしか方法がない。
しかも宝箱は一度取るとファミコンの電源を落とさなければ、宝箱は空けた状態のままである。
宝箱の中には、売値の高いアイテムも存在するが、非常に低確率であり、その都度ふっかつの呪文を入れ直す作業を考えれば、時間のロスが大きい。
高額な装備が必要になる頃には、レベルもそれなりに上がっていて、売値の高いアイテムが出る宝箱を取りに行くよりも、適正レベルのモンスターを地道に倒した方が、結果的に近道なのである。
ドラクエをプレイしながら「~たら」「~れば」と、お金が貯まる妄想をした人も多いだろうが、妄想は妄想のまま終焉を迎えたはずある。
何が言いたいかは、もうお分かりであろう。
一発を夢見るよりは、自分に応じた場所で着実に稼いでいく方が、現実でも、効率的にお金が貯まるのである。
お金の貯まらない人ほど、お金持ち以上に、お金の妄想に時間を費やしているのである。
現実を見ようともしないで……。
経験で得たものは決して消えない!
ドラクエのエンディングはご存知の方も多いと思うが、主人公とローラ姫が共に旅立つのである。
このエンディングに感動した人も多いだろうが、その中で違和感も覚えた人はいないだろうか。
少なくとも主人公は、竜王を倒し、光の玉を取り戻して、アレフガルドに平和を取り戻した張本人である。
ローラ姫と結婚し、王位を継いで、平和に暮らすというエンディングの方が順当である。
ここにドラクエの凄さがある。
勇者ロトの末裔は竜王を倒し、正に勇者となったのに、その勇者であることを捨てる選択したのである。
せっかく得たロトの装備も安置し、旅立っている。
アレフガルドを出てしまえば、勇者ではなくなる。
ただの呪文を使える戦士でしかない。
しかし、竜王に勝利するまでに磨いた戦士としての腕がなくなるわけではない。呪文を忘れるわけではない。
ロトの剣でなくとも、武器を扱うレベルは一流であり、呪文もそのへんの魔法使いよりは高度な呪文を唱えられるだろう。
経験で得たものは、決して消えない。
失敗も成功も一つの経験でしかなく、その経験だけが本来の自分へと導いてくれるのである。
たかがドラクエ、されどドラクエ
「勇者ロトの末裔が竜王を倒し、アレフガルドに平和を取り戻す」
ドラクエの物語を端的に説明すればこれだけある。
FC版ドラゴンクエストは人気があったとはいえ、30年も前に発売されたソフトであり、今さらプレイする価値はないと思うだろう。
しかし、当時はゲームに使える容量が少なく、本当に必要なものだけを凝縮する必要があった。
それゆえに、シンプルで奥が深い。
主人公が竜王を倒すために積み上げていくものは、実際の人生と重なる部分がある。
ドラクエの主人公は、竜王を倒せば成功者になる。
そこには人生を成功に導くためのヒントがたくさん詰め込まれている……
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参考元
- ・参照リンク:ドラゴンクエスト - Wikipedia
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