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2019/04/09
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こんな女は願い下げ。【女嫌いのための小品集】

女性特有の素敵なところがいっぱいあるのは周知の事実。 しかし、女性特有の「嫌なところ」も同様にたくさんあります。 世の女性から罵声を浴びそうな、「嫌な女性」大集合の短編集。

目次

・17人の嫌な女

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この思い切ったタイトルに眉をしかめる方もいるでしょう。しかし、原題はもっととんでもない。「Little Tales of Misogyny」つまり”女性嫌悪の”小品集なのです。

この短編集に収められた17編は、それぞれ女性の嫌な部分を前面に押し出したものばかり。読んだらきっとひとりかふたりは「こんな女、いるよなぁ」という苦笑が漏れてくるでしょう。

そう、苦笑です。

この短編集の素敵なところは、ブラックユーモアたっぷりに「嫌な女」を描いているところ。不愉快な女性を執拗に描写しつつも、不思議と読者をいらだたせない、冷めた文体が魅力です。

・例えば、こんな女

男たらし

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昔、尻の軽い女がいて……という、なんともキャッチ―なセンテンスから始まるこの物語。

その女性イヴォンヌにのぼせ上がって言い寄り続ける男、バートランドの悲哀といったらありません。イヴォンヌが彼を罵倒し、嘘ばかりついて拒絶しても、それは彼女が恥ずかしがっているからだと思い込み、まとわりついてはご機嫌を取り続けるのでした。

しかしイヴォンヌとしては、その場限りの愛人たちとお愉しみをするのが忙しく、四六時中くっついてくるバートランドが実に邪魔。

とうとう我慢が出来なくなった彼女は、自分に惚れている別の男を「結婚」の二文字で釣り上げ、バートランドを殺すように言いつけてしまいます。

果たしてバートランドの運命やいかに?

ダンサー

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これも「男たらし」と同様、男性にだらしのない女性のお話です。

男女コンビのダンサー、ルドルフとクローデット。二人のセクシーなダンスはそれはもう色っぽいもので、彼らの勤めるナイトクラブはそれを目当てにするお客で大盛況。

特に感極まってルドルフがクローデットの首を絞める(ふりをする)くだりは、クラブに来るみんながそれを観たくて来ているくらいの名物でした。

この二人は付き合っていたのですが、「欲求不満のほうが、もっと色っぽいダンスを見せられるだろう」ということで、クローデットはルドルフと同じベッドで寝るのをやめてしまいます。

それどころか彼女は、お金目当てでクラブの常連客と付き合いだす始末。それも一人ではありません。

すべてを知ったルドルフが、舞台上で行った復讐とはいかに?

動く寝室用品

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これは端的に言えば娼婦の物語です。それも、とびきり面倒くさがり屋の。

「住む家がないくせに、雨露をしのぐ屋根に不自由しない」とは言い得て妙。

主人公のミルドレッドはまさしくそんな女性で、たとえ言葉の通じない男でも微笑みと頷きだけですべて事足りてしまいます。普段は無表情、歩くさまは夢遊病患者のようだけれど、ベッドではもう少し活発、とのこと。

彼女は学業にあまり熱心ではなかったので、両親は早くに結婚するのだろうと高をくくっていました。しかし、彼女はまさかの家出。男にそそのかされてのことでした。近くで仕事が見つかったという手紙を男に書かされて、「寝室用品」としての彼女の生活が始まりました。

絵にかいたような波乱万丈の暮らしでした。ミルドレッドはきっと、実に美しかったのでしょう。アラブの富豪に貸し出されて黄金のゴブレットをもらったり(結局、なくしてしまったようですが)、リオのバーに出かけて自分の名前を必要経費に入れてくれそうな男を探したり。その男にどこかへ連れていかれたとしても、行き先なんて知ったこっちゃないという無頓着ぶりです。

こんな無軌道な生活をしているくせに、こんなにいい目を見ているなんて……と歯ぎしりしている方に朗報です。なんたって「女嫌いの短編集」、これで終わってしまうはずがないではありませんか。

どうぞ彼女の、予想を超える転落を、手ぐすね引いてお待ちくださいませ。

・おわりに

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女性の方は、こんなに嫌な女にならないように。男性の方は、こんなに嫌な女をひっかけないように。

読んで楽しいばかりではなく、ある意味では教訓のような物語なのかもしれませんね。

参考元

  • ・女嫌いのための小品集河出書房

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