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第123回文學界新人賞、第157回芥川賞を受賞した沼田真佑の同名小説が原作。監督は、『るろうに剣心』シリーズを手掛けた大友啓史。故郷の盛岡を舞台にした原作に、感銘を受けた大友監督自身が映画化の話を進め、実現させた作品でもある。
主演は、近年話題作の出演が続く綾野剛と松田龍平。彼らの飾りっ気のない静かな芝居と盛岡の街並みや自然が、この映画の「謎」の部分をよりスリリングに演出している。
ほかにも、筒井真理子、國村隼、中村倫也などの実力派たちが脇をしっかり固めており、派手な演出こそはないが、繊細ながらも骨太ささえも感じられる作品だ。2020年2月公開。
転勤のため、東京から盛岡に越してきた今野秋一(綾野剛)は、社内で日浅典博(松田龍平)と出会う。同い年ということもあり、次第に打ち解けていく2人。今野にとって、日浅は慣れない街で、ようやくできた心許せる友人だった。
一緒に川釣りや祭りを楽しみ、ときには酒を酌み交わす日々が、日浅の失踪によって終わりを告げる。日浅の行方を追う今野は、日浅には自分の知らない顔があることに気づいていくのだった…。
出演:綾野剛 筒井真理子 中村倫也 平埜生成 / 國村隼 / 永島暎子 安田顕 松田龍平
監督:大友啓史 脚本:澤井香織 音楽:大友良英
東京の本社から盛岡に転勤してきた。営業部に所属している。盛岡には知り合いもおらず、慣れない街や人々に四苦八苦する中、同い年の日浅に出会う。酒を嗜み、日浅と打ち解けてからは、よく一緒に飲んでいた。日浅の影響で、川釣りも始める。盛岡に来る前は喫煙者だった。今野自身も、他人に隠した裏の部分を持っている。
今野と同じ会社の物流部で働く青年。東京の大学を卒業後は、地元の盛岡に戻り、父と2人で暮らしている。東京から来た同い年の今野と打ち解け、友情を深めていく。突拍子もないタイミングで現れることが多く、実兄から「どこでも生きていける」といわれるくらいの自由人。ある日、誰にも告げず会社を辞めて姿を消す。
日浅の父親。子ども達が幼いころに妻を亡くし、男手で2人の息子を育てた。日浅の隠された過去を知る唯一の人物。
今野と日浅が働く会社の同僚。日浅とも仲が良かった。今野に日浅の異変を告げる。
今野の東京時代の友人。仕事で盛岡にやってきた際、今野にメールを送る。
日浅の兄。行方不明になった日浅の失踪届けを出すように頼みにきた今野に、日浅の過去の話をする。
今野が住むアパートの住人。回覧板の回し方について、今野に注文をつける。元教師。
日浅失踪後にできた今野の新しい友人。今野とともに川釣りに出掛ける。
『影裏』は、第157回芥川賞の受賞作品です。実は、作者・沼田真佑のデビュー作品でもあります。
小説を読んでから映画を観た人の中には、「小説の世界観が映像化することによって、より重厚になった」という声があるように、原作ファンがガッカリするような映画にはなっていません。
むしろ盛岡の美しい自然や音響効果、そして役者たちの熱演によって、映画は原作の世界観を壊すどころか、さらに耽美さが増し、魅力的な作品になっています。もちろん、原作を読んでいない人も楽しめる作品です。
『影裏』は、綾野剛と松田龍平という実力も人気も間違いないふたりの役者の共演ともあり、話題になりました。もちろん、主演の2人の演技は、とても素晴らしいものです。
しかしながら、脇を固めるキャスト陣の存在なくして、この映画は成り立たなかったのではないかといえるぐらいに、主演以外の役者の存在が大きい作品でもあります。どの役も登場する時間は短い上に、多くは語りません。
それにも関わらず、観客はひとりひとりの人生を、役者の演技から感じられます。ぜひ主演の2人だけでなく、ほかのキャストたちにも注目しながら観てくださいね。
『影裏』は、感想が分かれる作品といえるかもしれません。大きな展開やドラマチックなハプニングなどはなく、淡々と物語が進んでいきます。しかし静かな展開ながら、眠気に襲われたり、退屈さを感じさせる隙は与えません。
日浅の裏の部分についても、捉え方は人によって変わるでしょう。観る人の人生観や価値観などによっても、受け取られ方が大きく変わる映画といえます。
また映画全編を通して、川のせせらぎや緑の豊かさなど盛岡の自然を満喫できる映画ですので、休日の夜など、静かに過ごしたいときにはおすすめの1本です。
観ました。
こういうテイスト大好き。全然長く感じませんでした。
大友監督がこういう映画をつくるなんてびっくり。
綾野剛さんは楽園の役に似たキャラです。
最後にどんでん返しあります!
2人は友達だけど…友達にも色々話せない事ってあるよねー!分かるなぁ(´ー`*)ウンウン
【レビュー】
この映画を観た感想として一言で言うと、「自然の美しさや多くを語らない文学的良さは感じられるけど、退屈で人を選ぶ作品」という印象です😂
・
まず良かったのは「自然の魅せ方」ですね😁
岩手県の生い茂った森や川を静かな雰囲気と長回しの映像によって、穏やかに流れる時間と共に魅せる自然がとても美しく感じました😊
今作を物語るのがこの自然の美さだと思いましたね!
・
次に良かったのは「綾野剛さんの演技」ですね😊
他の方の演技も良かったですが、叙情的な作品の心に重荷を抱える静かなキャラクターを演じる彼の表現力は凄まじく、一際輝いていました😂
編集による力もあるかもしれませんが、垣間見える中性的美しさを上手く出せていましたね😂
そして心の叫びを閉じ込めているような表情が素晴らしいです😊
・
良くなかったのは「分かりづらさ」ですね😖
はっきり言うと僕の知能指数では、この映画が何を言いたいのかがさっぱり分かりませんでした。。
・
というのも、テーマとして「人の二面性」と「LGBT」を描いていますが、いずれも中途半端で、テーマに対する答えを鑑賞者へ委ねすぎている印象なんですよね😂
そして、ヒュマンミステリーではありますが、ミステリー要素は少なく、失踪した友人の異様さはそこまで驚きがない上答えはでませんし、同性愛も淡々と描きすぎていて、メッセージが伝わってこないんですよね😂
なので、最初から最後まで殆どが退屈に感じてしまいました😂
・
叙情的に描き、あえて語りすぎないことで、人の本質を各々で感じ取ってもらいたい意図があるというのは感じられるので、本質を感じとることや文学的作品が好きな人は好みの作品になるかもしれませんね🤔
個人的には解説として主人公の想いを心の声で語って頂きたかったです😖
・
【総評】
総評として、「自然の魅せ方」や「綾野剛さんの演技」は素晴らしかったですが、「分かりづらさ」の点は苦手な印象で、全編退屈に感じてしまう作品だと思いました😱
予告ではヒューマンミステリーを強く押していたのでそれを期待していましたが、想像とは全然違いましたので残念でしたね😂
原作は知りませんが、それとは大きく異なるのではないかと思います😅
ただ、この映画には上にも書いた通り「多くを語り過ぎない良さ」がありますので、そこに面白さを見出せる方にはおすすめ出来るかもしれないです😊
一概には言えませんが「ワンハリ」が苦手な方はやめておいたほうがいいかもしれません😱
ということで、気になる方は是非!
貫井徳郎の直木賞候補作を、妻夫木聡と満島ひかり共演で映画化したミステリー 羨望や嫉妬、駆け引きなど、誰もが日常で積み重ねる「愚行」が絡み合っていくさまを描く群像エンターテイメント。先の読めない予想外の展開に圧倒的な衝撃が走る。 エリートサラリーマンの夫、美人で完璧な妻、そしてかわいい一人娘の田向一家。そんな絵に描いたように幸せな家族が、ある日何者かに惨殺された。事件発生から1年後、週刊誌の記者である田中は、改めて事件の真相に迫ろうと取材を開始するのだが…。
ドラマ化もされ人気を博した、東野圭吾のミステリー小説であるガリレオシリーズの映画化作品。 アパートで娘の美里とふたりで暮らしている花岡靖子のもとに、ある日離婚した夫が押しかけて来る。やがて喧嘩が始まり、争った末に元夫は殺されてしまう。 それを知った花岡母娘の隣に住む石神は、彼女らに救いの手を差し伸べる。彼は天才数学者で、事件の真相を隠すため、ふたりに論理的思考力を生かした指示を出していく。 警察は花岡母娘を疑い捜査をするが、彼女らには完全なアリバイがあった。そこで担当警部の草薙は帝都大学の天才物理学者・湯川に事件の協力を持ちかける。 事件に興味を持った湯川は、大学時代の友人であった石神が花岡母娘の隣に住んでいることを知り会いに行く。久々の再会を喜ぶふたり。しかし、捜査が進むにつれ湯川は、石神が事件に絡んでいることに気づくが…。 湯川は真相を暴き石神を止めることができるのだろうか?
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2018月9月25日~2020月10月19日
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