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イノセントワールド

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イノセントワールドの作品紹介

イノセントワールドのあらすじ

1996年に発表された、桜井亜美の同名小説が原作。B’zやサザンオールスターズなどの有名アーティストのMVや、ライブビデオの監督として活躍していた下山天がメガホンを取った。主演は竹内結子と安藤政信の2人。竹内結子にとって、今作が記念すべき初主演作品となった。

1998年に渋谷シネ・アミューズで公開。当初は単館上映の予定だったが、終日満席を記録し、後に全国規模での上映となった。作品性の高さと、主演2人の高い演技力に最後まで目が奪われる作品だ。

女子高生のアミ(竹内結子)は、両親と知的障害者の兄・タクヤ(安藤政信)との4人暮らしをしている。しかし両親との関係はうまくいっておらず、タクヤを連れて家を出るために援助交際でお金を儲けていた。

母親(范文雀)の宝石箱から見つけた書類によって、自分が体外受精で産まれたことを知ったアミは、タクヤを連れて自分の父親である精子ドナーを探す旅に出る。書類に書かれた医師のもとを訪れたアミは、彼から「高森(豊原功補)」という男の存在を知らされる。

イノセントワールドの登場人物・キャスト

  • 珠泉アミ(竹内結子)

    17歳の女子高生。両親との関係はうまくいっておらず、タクヤを連れて家を出るために、援助交際をしてお金を貯めている。自分が体外受精で産まれたことを知り、遺伝子上の父を探すためにタクヤを連れて家を出る。物事に動じることがないクールな性格だが、タクヤのことは献身的に面倒をみている。

  • 珠泉タクヤ(安藤政信)

    知的障害があるアミの兄。アミとは異父兄妹。子どものころに見た、うさぎを探し続けている。見た目は立派な青年だが、知能は幼児レベルであり、面倒を見てくれるアミを慕っているが、彼女の名前を呼ぶことはしない。よく熱を出す。

  • 高森和也(豊原功補)

    海の近くの峠で、妻の啓子と診療所を営んでいる。診療所の前は、仙台の病院で働いていた。学生時代、研究の一環として精子ドナーになったことがある。妻の啓子いわく「人を愛さない」性格でありながらも、来るものは拒まない。

  • 高森啓子(伊藤かずえ)

    高森の妻。以前は優秀な看護師で明るい性格だった。しかし自分のことを心から愛してくれない高森と暮らすことで、少しずつ性格が変わってくる。最初はアミとタクヤの来訪を、快く思っていなかった。

  • 珠泉祥子(范文雀)

    アミとタクヤの母親。タクヤが障害を持って生まれたことを、父親の遺伝子のせいにする。「完璧な子ども」を持つために精子ドナーを使った体外受精の処置を受け、アミを授かる。親子の関係は良好ではない。

  • 珠泉道隆(長谷川初範)

    アミとタクヤの父親。正確には、アミとは遺伝子上の親子ではない。障害を持つタクヤのことが理解できず、タクヤのペットのうさぎを殺してしまう。

  • ミズキ(木村剛)

    アミが援助交際をしている組織のまとめ役。アミが心開いて話す、数少ない人物。

イノセントワールドの見所ポイント

  • 1 『イノセントワールド』は、竹内結子の映画初主演作品!

    竹内結子作品で「イノセント」と聞くと、『イノセント・デイズ』を思い浮かべる人もいるでしょう。

    しかし映画『イノセントワールド』も、ベストセラーの映画化に加え、作品性の高さで公開された当時には、非常に話題になった作品でした。

    今作が主演デビューの竹内結子は、少女の面影が残った横顔から、10代の儚い美しさを十分に感じられます。しかし劇中で見せる芝居は、10代とは思えないぐらい老熟したもので、後の活躍の片鱗さえも伺えます。

  • 2 映画『イノセントワールド』の原作は、桜井亜美の小説!

    『イノセントワールド』の原作は、同名のベストセラー小説です。また作者・桜井亜美の、デビュー作品でもあります。

    桜井亜美作品は、思春期の悩みを抱えた少女を主人公にすることが多く、『イノセントワールド』はそんな桜井亜美ワールドを体現した代表作品といえます。

    とはいえ映画版は、小説版の過激さがマイルドになっています。そのため小説版では刺激が強いと感じた人には、映画はハードな演出や表現が少ないのでおすすめです。

  • 3 映画『イノセントワールド』のロケ地は? 美しい自然の風景が登場する!

    海辺の岬や風力発電の風車など『イノセントワールド』の劇中では、印象的な風景が多く出てきます。映画が撮影されたのは、今から20年ほど前ですが、20年以上前のような不思議な懐かしさが感じられます。

    映画に出てくる風景の美しさや幻想的な雰囲気も、『イノセントワールド』の魅力のひとつです。映画のロケ地は青森県にある竜飛崎などで、1997年の夏に撮影がおこなわれました。

    自然の風景の美しさはもちろんのこと、光と影を巧みに操る以外にも、「青」の光が劇中の端々に組み込まれています。監督・下山天の、映像を使った表現力の高さに脱帽させられる作品でもあります。

イノセントワールドの評価・感想・レビュー

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この記事の執筆者
aukana編集部
aukana編集部

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