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『ヘルドッグス 地獄の犬たち』を原作とする、ハードボイルドなアクション映画。日本の裏社会に潜入する元警察官を主人公に、ヤクザたちの抗争や権力争いを描き出す。
主人公の兼高役はアクション映画に多数出演する岡田准一が務め、坂口健太郎が相棒の室岡を演じた。また、ハリウッドで活躍するMIYAVIや、お笑い芸人の金田哲など、個性的な俳優がキャスティングされている。
殺人鬼への復讐を終えた元警察官の兼高(岡田准一)は、暴力団へ潜入する任務が与えられる。目的は暴力団のトップである、十朱(MIYAVI)が隠し持つファイルだった。見つかったら即死の危険な任務にあたり、兼高は相性がいいとされるヤクザ・室岡(坂口健太郎)の相棒になる。
組織に潜入し、室岡とともに信頼を勝ちとっていく兼高は、ついに十朱のボディーガードに任命される。任務に反し、十朱の身を守ることになった兼高に対して、警察はさらに危険な任務を与えていく。
出演: 岡田准一 坂口健太郎 松岡茉優 ・ MIYAVI ・ 北村一輝 大竹しのぶ
金田 哲 木竜麻生 中島亜梨沙 杏子 大場泰正 吉原光夫 尾上右近 田中美央 村上 淳 酒向 芳
監督・脚本:原田眞人
原作:深町秋生「ヘルドッグス 地獄の犬たち」(角川文庫/KADOKAWA刊)
配給:東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
暴力団に潜入した男。自分の不注意から起きてしまった殺人事件を憎み、犯人に対して復讐を続けていた。警察関係者とは思えない風貌と暴力性で、ヤクザたちからも認められる。室岡とコンビを組み、十朱のボディーガードになった。
室岡と相性抜群なヤクザ。親が死刑囚であり、ゆがんだ人生を送ってきた。ヤクザの中でも特に凶暴な男であり、怒ると手がつけられなくなる。兼高が警察関係者とは気がつかず、兄貴分として尊敬していた。幼なじみの杏南と付き合いはじめる。
若くして組長になった極道。内容が明らかにされていない、秘密のファイルを持っている。ヤクザでありながら、芸術に興味があり、美術館に通っている。厳しいテストをクリアした兼高と室岡をボディーガードに抜擢した。
組織の幹部で、室岡の直属の上司。室岡と兼高を十朱に推薦し、ボディーガードのテストを受けさせる。
土岐の愛人。兼高とも肉体関係を持っている。データ収集を専門におこなう。
十朱の秘書。十朱が唯一信用している幹部である。ボディーガードになった兼高たちに、仕事を教えた。
鉄板焼き店で働いていた女性。室岡の幼なじみでもあり、再会をきっかけに付き合いはじめた。
マッサージ師。その正体は警察と潜入捜査員をつなぐ、伝達係。兼高のマッサージも担当する。
室岡とコンビを組んでいたヤクザ。戦闘能力は低いが、頭は切れる。
今作の主人公・兼高は警察でありながら、暴力団に潜入している男です。万が一、ヤクザに正体がバレたら、見せしめに殺害されることは明らかで、かなり危険な任務といえます。
正体がバレるか、バレないかの瀬戸際に陥る場面が多々あり、些細なシーンでもハラハラできる作品です。兼高だけでなく、観客も落ち着いて鑑賞することができません。
まったく油断できず、終始フルスロットルで駆け抜けていくストーリーは、近年の映画にはない緊張感に満ちあふれています。
爽やかなイメージのある坂口健太郎ですが、今作では「サイコボーイ」と評されるヤクザ・室岡を演じています。室岡は兼高以上にぶっ飛んだ男で、見境なく暴力をふるう狂人です。
しかし親から虐待を受け、自分を抑えられない人格になってしまうなど、同情する余地のあるキャラクターとして描かれました。
誰が見ても「ヤバい」キャラクターですが、物語が進んでいくと、人間らしい部分も見えてくる点が特徴です。坂口健太郎の演技力もあり、クレイジーだけど憎めない、今作を代表するキャラクターに仕上がっています。
今作はアクションスター・岡田准一の演技を、とことん楽しめる映画といえます。ガンアクションから殺陣まで、さまざまなアクションが盛りこまれ、最後まで気を抜くことができません。
また、海外のアクション映画で活躍するMIYAVIが演じた、十朱にも注目です。彼はヤクザながらも知的な雰囲気があり、周囲の極道たちとはひと味違う魅力があります。
そのほかにも、松岡茉優や北村一輝など、くせの強いキャストたちが集結し、演技だけでも楽しい作品といえるでしょう。
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