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出典:amazon

2019/05/08
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ヒップホップのビートで今一番熱いブロードウェイ・ミュージカル『ハミルトン』

歴史をテーマにしたものはあまり無いブロードウェイ・ミュージカルですが、「アレクサンダー・ハミルトン」というアメリカでは有名な人物の半生を描いたストーリーです。なぜ古い歴史が今ブロードウェイで大ヒットしているのか紹介しましょう。

目次

アレクサンダー・ハミルトン

誰かご存知でしょうか?

先ず「この人」と言って説明し易いのが、アメリカ合衆国の紙幣10ドル札の人です。

彼はアメリカ合衆国の「建国の父」の一人です。

「建国の父」の他の人達は皆、名門の裕福な家庭出身だったのですが、彼はカリブ海の小さな島の商人の元に生まれ、10代前半に孤児になりバックが何も無いところから這い上がってきた人物です。

大変頭が良く天才と言われ、彼の周りの助けもあり行政・政治学をはじめ広い分野での勉強をし弁護士にもなりました。

18世紀後半の独立戦争では、彼は20歳を過ぎた頃には軍人としても優れた才能を発揮し、初代大統領 ジョージ・ワシントンが総司令官だった際に副官を務めていました。

アレクサンダーは哲学に大変興味を持っており影響を受け、連邦主義者でした。

彼は「アメリカ合衆国憲法」を起草した憲法主義の創始者であり、そして現代に残る「金融システム」も彼の功績でもあります。

ミュージカル

では、何故ミュージカル『ハミルトン』がこれほどまでに大ヒットしたのでしょうか?

一つは、彼はブロードウェイのあるニューヨークが地元だったこともあり、この地に眠る彼はニューヨーカー達には親しみのある人物だったのかもしれません。

しかし、最大のポイントはヒップホップの音楽で演出されている斬新なミュージカルという事です。

このミュージカルの音楽、脚本、演出そして主演までもをリン=マニュエル・ミランダがやっています。

このミュージカルの誕生は、ある日彼が読んだ本、ロン・チャーナウ著のベストセラー「アレクサンダー・ハミルトン」がきっかけでした。

ハミルトンの生い立ちが、マニュエル自身の父親と重なったのだそうです。

マニュエルの父親も若い時にプエルトリコからやって来て、英語もしゃべれなかった彼は必死に勉強し、マイナスからアメリカでの生活を築き上げていき、ハミルトンと同じ様に弁護士になりました。

アメリカは移民の国であり、多人種の人達が住んでいるという事こそがアメリカという国を表していると、主要なキャストの殆どを驚きですが、アフリカンかラテン系、メキシカンの俳優が演じているのもこのミュージカルの特徴です。

このミュージカルは当初はオフブロードウェイでのミュージカルでしたが、評判が評判を呼びブロードウェイ・ミュージカルとなって上演される様になったのが2015年からです。

このミュージカル「ハミルトン」では、アメリカ合衆国の演劇/ミュージカルに与えられる賞「トニー賞」で史上最多の16部門にノミネートされ、その内11部門を受賞するという快挙を遂げました。
過去最高ノミネート数の15という記録を塗り替えたのです。

リン=マニュエル・ミランダってどういう人?

今までの観念を覆すようなミュージカルは大ブレイク!

そのミュージカルを作った人物とはいったいどういう人なのでしょうか?

マニュエルはプエルトリコ系の移民としてニューヨークで育ちました。

子供の頃から音楽に興味を持ち、次第に演劇方面に惹かれていきます。

大学では演劇を専攻し、二年生の時にラテン音楽のミュージカル「イン・ザ・ハイツ」を創作しました。
この作品は後にブロードウェイ・ミュージカルとして公演され、2008年に「トニー賞」を受賞しています。

そして、ディズニー映画の「モアナと伝説の海」の音楽も手掛けたりもしています。

どうやらウォルト・ディズニーとはこれから先も幾つかの作品が予定がされている様です。

マニュエルはまだ30代。20歳になるかならない頃から才能をちらつかせる天才です。

チケット

2015~2016年のこのミュージカルチケットはなかなか手に入りにくく、相場の何倍もの値段で売られていたりもしたそうです。

今はマニュエルはミュージカル「ハミルトン」の舞台には立っていませんが、ニューヨークだけに限らずシカゴやアメリカ全国ツアー、イギリス・ロンドンでも公演されている様です。

しかし、時間が2時間45分と少し長めではありますが、他のミュージカルチケットに比べるとやっぱりちょっと値段は高めです。

最後に

歴史の物語としては、ラップでの音楽は早口な為に鑑賞するにはなかなかハイレベルな作品かもしれません。

サウンドトラックは、若者中心に大人気です。
頑張って何回も聴いてみるのもいいかもしれませんね。

また、従来のミュージカルファンの方々の中には、ダンスシーンやヒップホップ以外の曲がイマイチという評価があったりするみたいです。しかしながら、このパッション&ノリのある舞台を是非楽しんでもらいたいものです。

マニュエルは、ミュージカル「ハミルトン」はある意味で「革命」なのだと言っています。
ハミルトンがアメリカ独立に動いた様に、人種の壁を取り払い、ヒップホップでミュージカルを作っているのです。

今新しい大統領に変わり、ざわついているアメリカに訴える意味のある作品なのではないでしょうか。

参考元

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