「鋼の錬金術師」は、亡くなった母を錬金術で蘇らせようとして失敗し、その代償として身体の一部を失ったエルリック兄弟が、身体を元に戻すために「賢者の石」を求めて旅する物語です。 今回は、この旅の過程で生まれた名言の数々をご紹介します。
エドワード・エルリックの名言
出典:
エルリック兄弟の兄・エドワードは、国家錬金術師の資格を史上最年少で得た錬金術師で、「鋼の錬金術師」と呼ばれています。
『こんな・・・こんなはずじゃ・・・畜生ォ 持って行かれた・・・・・・・・・・・・!!』
病気で亡くなった母を、錬金術最大の禁忌である人体錬成によって蘇らせようとして失敗に終わります。
その代償にエドワードは左脚を失い、アルフォンスは身体そのものを失います。
『こんな・・・こんなはずじゃ・・・畜生ォ 持って行かれた・・・・・・・・・・・・!!』
人体錬成に必要な素材は全て揃え、上手くいくと信じていたエドワードは失意のどん底に落とされます。
それでもエドワードは自身の右腕を対価にして、自宅にある甲冑にアルフォンスの魂を吹き込むことに成功します。
しかし、目標を失ったエルリック兄弟は廃人同然となり、長い苦しみを味わうこととなりました。
『立って歩け。前に進め。あんたには立派な足がついてるじゃないか。』
町の少女ロゼは、前年に最愛の恋人を失って落胆している中で、宗教家のコーネロと出会います。
コーネロは宗教の力で恋人を復活させることができると
ロゼに嘘をつき、ロゼは信者となってしまいます。
しかし、エルリック兄弟によってコーネロの悪事を暴かれます。
恋人が復活することは嘘だと知ったロゼは、生きる希望を失います。
そんなロゼに対してエドワードは、立ち直ってもらうために言葉をかけます。
『立って歩け。前に進め。あんたには立派な足がついてるじゃないか。』
『人間なんだよ たった一人の 女の子さえ助けてやれない』
キメラを開発している錬金術師タッカーが、人間の言葉を喋るキメラの開発を行っていました。
キメラの錬成に使用したのは、なんとタッカーの娘であるニーナで、飼い犬と錬成されてキメラとなってしまいました。
エルリック兄弟とニーナは本当の兄弟のように仲が良かっただけに、何もしてあげれなかった自分たちの無力さを痛感します。
『人間なんだよ たった一人の 女の子さえ助けてやれ
ない』
この言葉からは、ニーナを助けてやれなかった悔しさが伝わってきます。
『お前の手は人を殺す手じゃない 人を生かす手だ。』
ウィンリィの両親は、傷の男スカーによって殺されました。
その復讐をするため、ウィンリィはスカーに拳銃を向けます。
もしスカーを殺せばウィンリィは人殺しになるため、エルリック兄弟は必死に止めようとします。
『お前の手は人を殺す手じゃない 人を生かす手だ。』
このエドワードの言葉でウィンリィは拳銃を下ろしました。
ウィンリィは義手やオートメイルの技師をしています。
エドワードのように腕や足を失った人たちにとってウィンリィは欠かせない存在です。
この言葉には、「人を殺すためでなく、自分たちのような腕や足を失った人を生かすために、その手を使ってほしい」というエドワードの願いが込められています。
『今度お前を泣かせる時は嬉し泣きだ!』
幼いころからの親友ウィンリィに向けた言葉です。
ウィンリィは両親を亡くし辛い人生を歩んできました。
そのため、エルリック兄弟を家族のように思い生きてきました。
しかし、エルリック兄弟はいつも危険なことに巻き込まれているため、「家族」を失ってしまうのではないかと心配になり、何度も悲し涙を流してきました。
そんなウィンリィの思いを知ったエドは、「もう悲しませない」という思いをこの言葉に込めウィンリィに伝えました。
『今度お前を泣かせる時は嬉し泣きだ!』
エドの覚悟が感じられるこの言葉に、ウィンリィは嬉しそうな表情を浮かべました。
アルフォンス・エルリックの名言
出典:
エルリック兄弟の弟・アルフォンスは魂が甲冑に定着していて、食事や睡眠が不要で疲労も全く感じない身体になっています。
『人は何かの犠牲なしに何も得ることはできない。何かを得るためには、それと同等の代価が必要になる。それが、錬金術における等価交換の原則だ。その頃僕らは、それが世界の真実だと信じていた』
錬金術によってこの世のすべてのものを作り出せると信じ、死んだ人間を蘇らせようとした幼少時代のエルリック兄弟。
しかし現実は甘くはなく、人体錬成が失敗し代償として身体を失いました。
『人は何かの犠牲なしに何も得ることはできない。何かを得るためには、それと同等の代価が必要になる。それが、錬金術における等価交換の原則だ。その頃僕らは、それが世界の真実だと信じていた』
この言葉からは、幼い日のエルリック兄弟が犯した過ちの重さが伝わってきます。
「等価交換をすれば何でも手に入る」という安易な考えが、エルリック兄弟の運命を変えることとなりました。
『僕達が助けられなかった女の子がいます その子をずっと忘れる事ができません』
女の子というのは、キメラに生成されたニーナのことを指します。
本当の兄弟のように可愛がっていたニーナが、ニーナの父親で錬金術師・タッカーの手によって飼い犬と合成され、人間の言葉を話すキメラを生成しました。
アルフォンスはニーナのことを一生忘れず、助けてあげれなかった悔しさや自分の無力さを決して忘れることはありませんでした。
このような悲劇が2度と起きて欲しくないと切に願っていました。
『何かに一生懸命になれるって事はそれ自体が才能だと思うな』
軍法会議所に勤務する女性シェスカは、「本の虫」と呼ばれるほど読書が好きで、一度読んだ本の内容は全て正確に記憶できるという特技を持っています。
しかし、シェスカは本以外のことに関しては全くの無知であり、そのことを気にして落ち込んでしまいます。
そんなシェスカに対してアルフォンスは声をかけて元気づけます。
『何かに一生懸命になれるって事はそれ自体が才能だと思うな。』
国家錬金術師になるために人一倍努力してきた兄エドワードを見てきたからこそ言える言葉で、シェスカに対するアルフォンスの優しさが伝わってきます。
『兄さんも天才だなんて言われているけど、努力という対価を払ったからこそ今の兄さんがあるんだ。』
エドワードは、国家錬金術師の称号を最年少で手に入れます。
このニュースは一気に国内に広がり、「天才が現れた」と騒がれるようになりました。
しかしアルフォンスはそうした周囲の声に対して、
『兄さんも天才だなんて言われているけど、努力という対価を払ったからこそ今の兄さんがあるんだ。』
と、自身の考えを述べます。
国家錬金術師を目指し、人一倍努力するエドワードを一番近くで見てきたアルフォンスからすれば、エドワードは天才ではなく、まぎれもなく努力家なのでしょう。
『はは・・・ボロボロだな俺達 カッコ悪いったらありゃしねぇ でも生きてる うん 生きてる』
エルリック兄弟は、国家錬金術師を殺して回る男スカーの襲撃に遭い大怪我を負います。
他の錬金術師のおかげで一命は取り留めたものの、エドワードは腕を、アルフォンスは体の半分を破壊されてしまいます。
スカーと戦っているとき、エドワードは動けなくなったアルフォンスをかばって死のうと覚悟していました。そのことを知ったアルフォンスはエドワードを責めます。
言い争いになりますが、その最後に二人はお互い生き残ったことを実感します。
『はは・・・ボロボロだな俺達 カッコ悪いったらありゃしねぇ でも生きてる うん 生きてる』
身体は壊されてボロボロになり、死を覚悟していたはずです。
しかし、一番大切な命は助かり、こうして生きていられることに安堵感を覚えたのでしょう。
参考元
- ・鋼の錬金術師ユニックス
- ・参照リンク:TVアニメ「鋼の錬金術師」公式サイト
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