『東京グール』ルートa・reの主題歌を徹底解説！

『東京グール』のあらすじをおさらい！

原作石田スイの大ヒットデビュー作『東京喰種トーキョーグール』。

舞台は現代の東京。見た目は人間と全く同じでありながら人を狩り、その肉を食べて生きる種族。人々は彼らを「喰種（グール）」と呼びます。

喰種が蔓延する世界で一人の学生・金木研がお気に入りの喫茶店でリゼという女性に一目惚れをするところから物語は始まります。

彼女は金木と同じ読書を趣味とし、喫茶店の常連客でした。女性経験の少ない金木は、あることがきっかけで彼女とデートをすることとなります。

終始緊張していた金木でしたが無事にデートも終わり、リゼを自宅まで送る道中で事件は起こります。…そう、彼女は喰種だったのです。

金木が気がづいたときは時すでに遅し。体を噛みちぎられ瀕死状態となってしまいました。

金木は死を覚悟をします…が、リゼの頭上から鉄筋が落ちてきて、リゼは即死。金木はなんとか一命を取り留めました。

その後病院で目を覚ました金木は、体の異変に気付きます。
大好きだったハンバーグを食べることはおろか、今まで食べてきたものを一切食べることができなくなっていました。

その原因は、重症だった金木を救うために移植されたリゼの臓器だったのです。金木はそのせいで半喰種となってしまったのでした。

人間の心を持ったまま喰種になった金木は、空腹の飢えと人間の心を守りたいという尊厳との間で激しく追い詰められていきます。

果たして金木はどうなってしまうのでしょうか。人間として生きていくのか、喰種として生きていくのか。

人間と喰種の共存、友情、禁断の恋などを切なく描いたダーク・ファンタジー。

アニメ『東京グール』全てのOP・ED曲を一挙ご紹介！

第1期 OP主題歌「unravel」TK from 凛として時雨

凛として時雨は3ピースロックバンド。ボーカルは凛として時雨のメンバー、TKが担当しています。

歌詞には主人公である金木の心情が綴られており、その切ないメロディとも相まって、印象的な曲になっています。

第1期 ED主題歌「聖者たち」People In The Box

男性3人組ロックバンド。事務所はBauxite Musicに所属しています。

『東京グール』EDテーマ曲に起用されたことをきっかけに、「聖者たち」はオリコン最高25位を記録しました。

独特な歌詞とテンポが聞けば聞くほどハマってしまう曲調となっています。

ルートA OP主題歌「無能」osterreich

元the cabsのギタリスト、高橋國光さんが結成したソロプロジェクト。

通常は高橋さんがソロで活動していますが、ゲストボーカルとして鎌野愛（ハイスイノナサ）を起用しました。

第一期OP「unravel」とは異なり、女性ボーカルのキレイなメロディになっていると思いきや、歌詞をしっかり聞いてみるとサイコパスな雰囲気を漂わせています。

ルートA ED主題歌「季節は次々死んでいく」amazarashi

ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズに所属している男女2人組のロックバンドです。

悲しさと儚さが感じられるなかで、最後に救われる歌詞がとても美しく、聞けば聞くほど魅了される曲です。

『東京グール』の映像と聞くのもいいですが、PVにも引き込まれるものがあり、そちらもオススメです。

:re 第1期 OP主題歌「asphyxia」Co shu Nie

男女3人組のロックバンド。凛として時雨と同様に、石田スイ先生が直々にOPテーマ曲を歌ってほしいとお願いし、抜擢されました。

切ない声と繊細なメロディにも関わらず、力強さを感じる曲調がストーリーと相まって、高く評価されています。

:re 第1期 ED主題歌「HALF」女王蜂

ソニー・ミュージックアーティスツに所属している4人組ロックバンド。

OPテーマ「asphyxia」とは異なり、明るいテンポの楽曲となっています。

今までの『東京グール』の主題歌は人の心の葛藤を書いた歌詞が多かったですが、「HALF」は前を向いて頑張るしかないんだと思わせるような、ポジティブな歌詞が話題となりました。

:re 第2期 OP主題歌「katharsis」TK from凛として時雨

第1期のOPを歌ったTK from凛として時雨が再び担当しています。

この曲もまた金木の心情が歌われており、アニメを一層盛り上げる要素のひとつとなっています。

:re 第2期 ED主題歌「楽園の君」osterreich

アニメのために書き下ろされたこちらの曲も、ルートAのOPを歌ったosterreichの曲となっています。

ボーカルにはcinema staffの飯田瑞規さんを迎え、コーラスとして「無能」を歌った鎌野愛さんが参加しています。

アニメ『東京グール』1期OPテーマ曲は「unravel」

記念すべきアニメ『東京グール』の第1期のOPテーマ曲は TK from 凛として時雨の「unravel」です。

アニメ『東京グール』のためだけに作られた曲として、歌詞には主人公・金木の心の葛藤や孤独、切なさがおり込まれています。

アニメ放送当初は、残念ながらTK from 凛として時雨の認知度はあまり高くなく、誰もが知るバンドとは言えませんでした。

しかし、『東京グール』のOPテーマ曲に「unravel」を提供したことによって、30万DLを超える大ヒット楽曲となりました。

また、原作者である石田スイ先生がTK from 凛として時雨の大ファンということから、石田スイ先生の熱烈な要望によりOPテーマ曲として採用された、という経緯があったことが公言されています。

通常の「unravel」でも鳥肌が立つ程の楽曲となっていますが、ルートAの
最終回での金木がヒデを抱えて歩くシーンで、アコースティックバージョンが流れました。

これは最終回のためだけにTK from 凛として時雨がレコーディングした曲で、挿入歌としては非常に珍しいフルコーラスで流れることになりました。

通常の「unravel」とは異なり、ピアノとチェロのシンプルなメロディがボーカルのハイトーンボイスをより引き立て、映像とのマッチが素晴らしいものとなっています。

TK from 凛として時雨に迫る！

凛として時雨は3ピースロックバンドとして2002年に埼玉にて結成されました。

所属事務所はムーヴィング・オン。所属レコード会社はソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズです。

メンバーはボーカルギターを担当するTK。ベースボーカルを担当する345。ドラム担当のピエール中野の3人です。

凛として時雨の曲は、男女ツインボーカルによる切ないボイスと変幻自在の曲展開が人気の要素となっています。

『東京グール』のOPテーマ曲「unravel」を歌う「TK from 凛として時雨」は、メンバーのTKがソロ活動をする際に使っている名前になります。

TKは凛として時雨の楽曲全てを作詞・作曲していることもあり、「unravel」もTKが作詞・作曲を手掛けました。

曲のエンジニアリングやミックス、マスタリングにも参加しており、なんでもできるリーダー的な存在のようです。

TK自身は『東京グール』について、グロテスクな部分もあるがそれ以上に命というものがすごく美しく描かれていると語っています。

『東京グール』の残虐な部分だけではなく、その奥にあるものが見えているTKだからこそ「unravel」という楽曲を作ることができたのでしょう。

ルートAのOP主題歌を歌ったosterreichとは？

osterreich（オストライヒ）は元the cabsのギターボーカルだった高橋國光さんのソロプロジェクトです。

ボーカルはハイスイノナサから鎌野愛さんをゲストとして起用しました。

高橋さんといえばthe cabsの頃、連絡が取れず失踪したことが話題となりました。

その後連絡を取れるようにはなりましたが、高橋さんが音楽活動をできるような状態ではなくなってしまい、2013年に解散してしまいました。

その後、音楽から離れていた生活をしていましたが、the cabsの大ファンであった石田スイ先生から直々にOPテーマ曲を書き下ろしてほしいとお願いされ、2015年復活することになりました。

the cabsの頃から歌詞は高橋さんが書いていましたが、メンバーからも高橋さんの歌詞は奥が深すぎて理解できないときがよくあると言われていたようです。

osterreichの高橋さんとして書いた「無能」の歌詞にも、人の脆さや儚さを感じさせる何かがあります。

高橋さん自身、無能を書き下ろした際に「久しぶりに音楽をやるきっかけを与えてもらって、現実味のない物体に支配されているような気がします。

どうにかそいつを飲み込もうと苦心していますが、どうしても喉を通りません。

あぁこれがきっと人を食べるときの気分なんだろうと思いました。奇妙なそいつと作った曲が無能です」とインタビューで答えています。

得体の知れない恐怖と闘っていた高橋さんだからこそ、書けた曲だったのでしょう。

osterreichは『東京グール』に楽曲を提供して以降、目立った活動はしていません。

しかし『東京グール』で高橋さんを知ったファンたちは、これからの活動に期待しているようです。

:re 第1期のOP主題歌を歌ったCo shu Nieって誰？

『東京グール』のOP・ED曲に抜擢されるアーティストは、毎回メジャーアーティストではなく、まだまだ知名度の低いアーティストが多く、ファンの間でも次は誰なんだろうと期待されています。

第3期のOPテーマ曲「asphyxia」を歌ったCo shu Nieも実力のある歌声と演奏で話題を呼びました。

Co shu Nie（コシュニエ）は、ボーカル・ギター・キーボード・マニピュレーター担当の中村未来さん。ベース担当の松本駿介さん。ドラム担当の藤田亮介さんの男女3人組の3ピースロックバンドです。

2011年に大阪で結成されたCo shu Nieは、事務所に属さずに無所属で関西を中心に活動していました。

そんな彼らを見つけたのが、やはり石田スイ先生でした。今回も石田スイ先生が自ら推薦し、Co shu Nieが起用されることになりました。

そして、今回に限っては、日本語で窒息を意味する「asphyxia」というタイトルも石田スイ先生が命名しているようです。

Co shu Nieの中村さんも「石田スイ先生が私たちに普通では有り得ないドラマを与えてくれた」とインタビューで答えています。

中村さんの妖艶な歌声とベースとドラムによる力強い演奏を併せ持ったCo shu Nieのこれからの活動に期待大です！

:re 第2期 OP主題歌はTK from 凛として時雨！

アニメ『東京グール』最終章・:reの第2期は最終回を迎えましたが、OPテーマ曲は第1期でもOPを歌ったTK from 凛として時雨の｢katharsis｣です。

次は誰がどんなオープニングを歌うのだろうと期待したファンは、TK from 凛として時雨の再帰に歓喜の嵐でした。

そして「unravel」を超えるOPにファンは、心を鷲掴みにされました。

今回も『東京グール』のために作られた楽曲なので、歌詞もその世界観にぴったりマッチしています。

特に「僕じゃなきゃ 僕じゃだめだ」の部分は金木の心情を表しているのでしょう。

『東京グール』最終章に相応しいOP曲でアニメを盛り上げています。

:re 第2期 ED主題歌はosterreich！

『東京グール』最終章ED曲は、ルートAのOPも歌ったosterreichの｢楽園の君｣です。

osterreichといえば、ルートAの「無能」でゲストボーカルとして鎌野愛さんを起用していましたが、今回はcinema staffの飯田瑞規さんが務めることになりました。

cinema staffはアニメ『進撃の巨人』のEDなどを歌っていることで、ロックファンだけではなくアニメファンからも人気のあるバンドです。

しかし、飯田さんのソロ作品であることは｢楽園の君」が配信されるまで発表されることはありませんでした。

そのためファンは豆鉄砲を食らった形となりました。

「無能」とは異なり男性ボーカルになりましたが、最終章のEDテーマ曲らしく、いろいろな結末を想像できる歌詞と穏やかで力強いメロディが特徴的な楽曲です。

歌詞にも注目！ 『東京グール』の世界観を引き立てるサントラがすごい！

OP・ED曲に力を入れているアニメ『東京グール』ですが、作中に流れている挿入歌も引き込まれるものがあり、高い人気を誇っています。

そして、『東京グール』のサントラを担当しているのが、やまだ豊さんです。

やまださんはアニメだけではなく、映画やドラマでもサントラを提供しており、とても有名な作曲家です。

有名作としては、『マルモのおきて』『デスノート』『いぬやしき』『BLEACH』などを手掛けています。

ルートA 挿入歌「on my own」

東京グール ルートA、最終回の挿入歌です。

仲間の前から姿を消した金木が久しぶりにあんていくを訪れます。それを知ったトウカが急いで金木を追いかける、というシーンで流れている曲です。

楽曲の歌詞は全て英語となっていますが、和訳すると金木とトウカのことを歌っている歌詞にも感じられます。

ルートA 挿入歌「GLASSY SKY」

亜門と金木の戦闘シーンで「ただのグールでいいんだな？」と語り掛けるシーンや、古間と入見があんていくの階段から降りてくるシーンで使われています。

こちらも歌詞は英語ですが、和訳するととても悲しい歌詞となっています。

死を覚悟して戦いに行く古間と入見にぴったりの挿入歌です。

曲も『東京グール』の魅力の一つ！

ここまで紹介してきた通り、石田スイ先生が自らOP・EDテーマ曲も決めてしまう熱い気持ちが、アニメ『東京グール』の楽曲からも感じられます。

その熱心な気持ちを受けたアーティストたちが最高の音楽や歌詞を考え、『東京グール』の世界観にぴったりの曲と歌詞が作られたということです。

アニメ『東京グール』を目で見て、耳で聞いて儚くて美しい世界観を楽しんでください。