少年ジャンプで忽然と登場した漫画家「吾峠呼世晴(ごとうげ こよはる)」 そんな彼が連載しているのが、明治時代で鬼との激闘を描いた作品「鬼滅の刃」です。 今回は少年ジャンプで異彩をはなつ本作をご紹介します。
●あらすじ
時は明治維新も過ぎた近代化が進む日本。
主人公「竈門 炭治郎(かまど たんじろう)」は、母親と兄弟達と炭焼きを営む少年。
しかしある日、炭次郎だけを残し家族達は「鬼」に惨殺されてしまう。
唯一生き残った「禰豆子(ねずこ)」は、鬼の血を呑んで自身も鬼へと変化してしまっていた。
炭次郎は鬼を討伐する集団「鬼殺隊」へ入隊し、家族を殺した鬼「鬼舞辻無惨(きぶつじ むざん)」へ仇を討つ旅へと出る。
●突然と少年ジャンプに現れた作者「吾峠呼世晴(ごとうげ こよはる)」
作者である「吾峠呼世晴」は、2014年に週刊少年ジャンプで「肋骨さん」という読み切りが掲載されます。
才能を見出されたという掲載ではなく、「別のマンガ家の穴埋め」だったと思います。
ですが、その少年ジャンプらしからぬ「画風」と「セリフ回し」に魅了された人は多く、2chなどのネットでは好意的に受け入れられていました。
その後の2015年には「蠅庭のジグザグ」という読み切りを掲載。
こちらは明らかに世間の反応を確かめる為の試金石的な読み切りでした。
「吾峠呼世晴」が持つ独特の雰囲気は「蠅庭のジグザグ」でも健在で、非常に独特なその雰囲気は彼の存在を多くの人々へ印象づけました。
その2作で才能を認められた「吾峠呼世晴」が、少年ジャンプで連載を開始したのが「鬼滅の刃」です。
本作品「鬼滅の刃」は、実は集英社のマンガ賞へ投稿し佳作となった作品「過狩り狩り」の設定を踏襲しています。
どうやら、「鬼滅の刃」は長年の間、構想を暖めていた作品のようです。
●ある意味「マイナー」な画風と展開
「鬼滅の刃」の魅力は、主人公の「台詞回し」にあります。
『俺は長男だから我慢できたけど次男だったら我慢できなかった』第24話
『幸せが壊れる時にはいつも血の匂いがする』第1話
こうした独特のセリフは、今までの漫画には無い「泥臭さ」があります。
他意はありませんが、端的に表現するならば「ダサい」言葉遣い。
でもそれが、絵柄とマッチして独特の雰囲気を醸し出しています。
「格好良い」とは言えないが、読み手を惹きつける不思議な魅力があります。
良く言えば、独創的で他に無い特徴的な作品。
悪く言えば、サブカルチャーでアングラ的であり、好き嫌いが分かれる作風と言えます。
●完全な悪役「鬼舞辻 無惨」の魅力
バトルマンガで物語を構成するのは魅力的な敵役です。
この物語に登場する最大の敵であり、鬼達の始祖でもある「鬼舞辻 無惨」。最近のマンガでは珍しいとも言える程の「無慈悲な敵役」です。
配下の鬼達に対しても冷酷であり、ささいな不平不満に対して容赦のない責めを与えます。
その冷酷非情ぶりには、一見の価値があります。
しかし、主人公「竈門 炭治郎」の家族を何故に襲ったのか?
何故に炭次郎の妹「禰豆子」を鬼に変化させたのか?
彼は炭次郎が耳につけている「日輪の耳飾り」に対して、異常な執着を見せる事からも、どうやら何か「竈門家」といわくがある雰囲気があります。
●謎の組織「鬼殺隊」
炭次郎が所属する「鬼殺隊」は有志による集まりらしく、作中では帯刀している炭次郎達に対して警告や捕縛を試みる警官達の姿も描かれています。
その「鬼殺隊」で頂点に立つ最強の剣士達は「柱」と呼ばれ、9人からなる精鋭は味方からも恐れられている存在です。
どうやら、それぞれが「炎」「風」「水」等の何かしらの「属性」を有しており、独特な呼吸法によって属性を持つ攻撃を行う様子。
炭次郎は基本的には「水」の呼吸法を行いますが、作中で幼いころに父親から教わった「ヒノカミ神楽」による「火」の呼吸法を披露します。
この「火の呼吸」、「鬼殺隊」には存在しない方法で、「炎」の「柱」である「煉獄 杏寿郎(れんごく きょうじゅろう)」からも知らないと一蹴されてしまいます。
しかし、「鬼舞辻 無惨」も炭次郎の存在を気にしているのは、この「ヒノカミ神楽」に因縁がある様子です。
鬼殺隊の当主も炭次郎の事について何かしらの面識がある様子ですし、今後は炭次郎自身の出生に関しても謎解きがありそうです。
現在も少年ジャンプで連載中の「鬼滅の刃」。
今後も人気が続けば、アニメ化などへのメディア展開が最も近い作品です。
これからの展開も気になりますし、独特の雰囲気を持つ新しいマンガとしても注目の一作品です。
参考元
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