今から25年前に放送されていたスーパー戦隊シリーズ「鳥人戦隊ジェットマン」をご存知ですか? 子供向けのヒーロー番組とは思えない内容で、これまでのスーパー戦隊の常識を大きく覆す作品となりました。 今回は、子供向けとは思えないジェットマンのストーリーや、個性豊かな登場人物をご紹介します。
あらすじ
宇宙にある地球防衛軍スカイフォースが、ジェットマンに変身できる光である「バードニックウェーブ」を開発し、レッドホーク/天堂竜はその光を浴び、ジェットマンの力を得ます。
その直後、悪の組織「次元戦団バイラム」がスカイフォースを襲撃し、残り4つのバードニックウェーブが地球に飛散させます。
その光を偶然浴びてしまった4人の一般人がジェットマンとなり、竜と共にバイラムを倒すことになります。
ジェットマンってどんな人たち??
レッド以外は一般人だった!
スカイフォースの隊員である天堂竜以外の4人はごく普通の一般人でした。
ホワイトスワン/鹿鳴館香は、名門「鹿鳴館財閥」のお嬢様で両親はニューヨークに暮らしています。
お嬢様ということもあり、どこか浮世離れした性格の持ち主です。
イエローオウル/大石雷太は、農村に住む青年です。
温厚で優しい性格の持ち主で、歴代スーパー戦隊の中でも珍しい眼鏡をかけたヒーローです。
ブルースワロー/早坂アコは、三原北高校の3年生で、短気でお調子者ですが世話好きな一面もあります。お金が好きで、ジェットマンには当初アルバイト感覚で加わりました。
ブラックコンドル/結城凱は、酒、タバコ、ギャンブルを好む青年で、きれいな女性を見つけるとすぐにナンパをします。束縛を嫌う不良気質な人間で、ジェットマンの加入を最後まで拒んでいましたが、仲間の熱意に負け加入することを決めます。
バードニックウェーブを浴びたことで、これまで普通の暮らしをしていた4人の運命を大きく変えることになりました。
ヒーローの恋愛模様が描かれる
ヒーロー同士でカップル誕生!?
凱はジェットマン加入後あろうことか香に恋をしますが、香はジェットマン加入以来ずっと竜へ恋心を寄せており、叶わぬ恋になります。
凱は日に日に香への思いが強くなります。
戦闘そっちのけで香へ熱烈なアプローチをしたり、仲間がピンチになっていても助けたりせず香と二人で出かけるなど好き放題やっていました。
すると香は、凱の想いを受け止めなんと付き合うことになりました。
戦隊史上初のヒーロー同士のカップルが誕生しました。
しかし、自由人である凱とお嬢様である香の仲は長くは続かず、互いの生き方の違いから破局してしまいます。
破局後は気まずい雰囲気になることもなく、一人の仲間としてバイラムを倒すために互いに協力するようになりました。
実は、雷太も香に恋心を寄せていた時期がありましたが、告白する勇気は自分にないとして早々にあきらめ、香を見守る道を選びました。
凱は、ヒーローである以前に一人の人間であるとして、周りの声を無視し、香へのアプローチを続け、交際に発展していきました。
ヒーローと敵の幹部が恋人同士!?
竜の恋人が敵の幹部に!?
竜の恋人だった藍リエは、竜と同じスカイフォースの隊員で本当ならジェットマンになるはずでした。
しかし、バイラムがスカイフォースを襲撃をした際にリエはさらわれてしまいます。
その後バイラムの幹部であるラディゲに洗脳され、マリアとしてバイラムの幹部になります。
竜は、リエはもう死亡したと思い込んでいたため、はじめはマリアとリエが同一人物であると知りませんでした。
記憶を取り戻したリエでしたが・・・
マリアの正体がリエであると知った竜はショックを受けたものの、必死になって洗脳を解いてリエに戻そうとします。
その甲斐あって、マリアはラディゲから解放され、リエとしての記憶を取り戻しました。
しかし、マリアとして悪事をしてきた記憶も残っていたため、自分の人生を踏みにじったラディゲに一矢報いようとしますが返り討ちにあい竜の目の前で命を落としてしまいました。
竜は、しばらくの間リエの死を受け入れられずにいましたが、仲間の励ましもあって立ち直り、リエの為にラディゲを倒すと心に決めました。
竜は、リエの死を無駄にしないために宿敵ラディゲを自らの手で倒すと心に誓いました。それは、恋人であるリエの仇を取ることが何よりの供養になるという竜の強い思いでした。
最終回も衝撃の内容!
5人それぞれの道へ
最終回では宿敵ラディゲを倒し、バイラムを全滅させ地球に平和を取り戻します。
同時に、3年後の5人の様子も描かれています。
ジェットマン引退後、竜と香が結婚することとなり、アイドルになったアコと、農家青年に戻った雷太などが結婚式に参加します。しかし、そこに凱の姿はありません。
結城凱・衝撃のラスト
凱は、結婚式へ行く途中に花屋へ行き、竜に渡す花束を購入していました。
そのとき、客のひとりが何者かにバッグをひったくられ、凱はそのひったくり犯を追いかけ捕まえます。
すると、逆上したひったくり犯がナイフを持って凱に襲いかかり、凱は腹部を刺されてしまいます。
それでも、戦友である竜と香の結婚を祝うために、痛みをこらえながら結婚式場へたどり着きます。
凱が式場の庭にあるベンチに座っていると、竜がやってきます。
竜は、凱が来てくれたことを喜ぶ一方で、どこか顔色が悪い凱のことを心配しますが、二日酔いのせいだというと、安心したのか仲間たちと集合写真を撮りに行きます。
竜たちが楽しそうに写真を撮る姿を見ながら凱はベンチで一人眠るように息を引き取りました。
ジェットマンとして共に戦った仲間であり、親友でもある竜と香の幸せそうな姿を見て安心した凱は、ベンチでタバコをふかしながら静かに眠るように息を引き取りました。
まとめ
ジェットマンは、これまでのスーパー戦隊シリーズの常識を大きく覆しました。
「ヒーロー」と「恋愛」という一見関連がなさそうな二つを組み合わせたこの作品は「戦うトレンディドラマ」と呼ばれ、子供から大人まで幅広い支持を得ました。
中でも、結城凱の人気は高く、最終回の死はファンに衝撃を与えました。
ヒーロー番組として見ると、一般人からジェットマンになった4人がヒーローとして成長していく姿と、そんな4人を引っ張る竜の強いリーダーシップがみどころです。
トレンディドラマとして見ると、竜と凱と香の三角関係が見どころの作品となっています。
スーパー戦隊シリーズの中で唯一、ヒーロー番組とトレンディドラマの両方の見方ができる作品です。
参考元
- ・参照リンク:http://www.toei.co.jp/
- ・ジェットマンスーパークエスト文庫
当社は、本記事に起因して利用者に生じたあらゆる行動・損害について一切の責任を負うものではありません。 本記事を用いて行う行動に関する判断・決定は、利用者本人の責任において行っていただきますようお願いいたします。
このニュースに関連する作品と動画配信サービス
動画が配信されているサービス一覧