50を過ぎてもキレッキレのアクションで進化し続けるトム・クルーズのハードボイルド最新作『ジャック・リーチャー/Never Go Back』。元米軍の秘密捜査官にして、現在は流れ者となったジャックが、ヴァージニア州の陸軍警察本部を訪れ、ある事件に巻き込まれていく。
『ジャック・リーチャー』とは
『ジャック・リーチャー/Never Go Back』は、2016年に日本で公開されたトム・クルーズの新作アクション映画である。
リー・チャイルドの小説『Jack Reacher/ジャック・リーチャー』シリーズの18作目を映画化したもので2012年に公開された『アウトロー』の続編となっている。
米軍の秘密捜査官で元少佐だったジャック・リーチャーが、様々な事件に巻き込まれていくというもの。
また、これまでとは少し違う思考も加えられているのも、見どころのひとつとなっている。
尚、ジャック・リーチャーを知らない方は、まず『アウトロー』を視聴するといいかもしれない。
冤罪で捕らえられたターナー少佐を救い出せ!
ジャック・リーチャーがかつて所属していた陸軍で、内部調査部のターナー少佐が国家反逆罪の汚名をきせられ逮捕された。
リーチャーは彼女を救おうと脱獄させ、隠された陰謀を暴き、彼女の無罪を証明しようとした。
しかし、その裏には政府の人間も関わっていることを知る。
命を狙われるリーチャーとターナー少佐。そして、ある少女もリーチャーとの関わりから、ターゲットのひとりとして狙われることになってしまったのだ。
登場人物とキャスト紹介
ジャック・リーチャー/トム・クルーズ
かつて米軍の秘密捜査官だった伝説の男ジャック・リーチャー元少佐。
現在はアメリカ全土を旅する流れ者である。ある日起きたら、軍服の着心地が悪くなって軍を辞めたという。
誰かと一緒に行動するより、孤独を愛する一匹狼。熟練した格闘技や鋭い観察力を持ち、狙撃能力にも優れている。
スーザン・ターナー少佐/コビー・スマルダーズ
アメリカ陸軍で内部調査部に所属するターナー少佐。
部下2人のアフガニスタンでの不可解な殺されかたに疑問を持っており、その調査報告が原因で逮捕拘束されてしまった。
男と女は平等という考えを持っているため、リーチャーとは意見が食い違いぶつかることもある。
サマンサ・ダトン/ダニカ・ヤロシュ
父親のことを知らない少女で、今回敵のターゲットのひとりとなって、命を狙われる。
生活が苦しかったため母は娼婦として働いていたが、現在はコーヒーショップの店員として働いている。
母がリーチャーに対して実父訴訟を起こしたため、リーチャーの娘とされていた。
決して見逃さないジャックのホークアイにゾクッ!
リーチャーの目は通常と違うものを見いるようで、普通の人では気がつかないようなところも鋭い目で見抜くことができる。
一瞬のスキも見逃すことはない。飛行機に搭乗したとき、似たような髪形をしただけの二人組みをすぐに敵だと察知しボコボコにする。
一見すると普通の男性にしか見えないが、リーチャーは彼らが自分たちを追った一瞬の視線や気配も決して逃さないのだ。
また、リーチャーには時計というものも必要は無い。そんなものなくとも、自分が思った通りの時間に目覚めることもでき、行動もできるのだ。
ジャックに娘がいた!?
キャンディス・ダトンという女性が、娘サマンサの養育費支払いを求めて軍に連絡した。
なんとサマンサの父親がリーチャーだというのだ。しかし、リーチャーは自分に子供はいないし、キャンディスという女性の名も知らないという。
サマンサは15歳、リーチャーに記憶がなくとも、もしかしたらという気持ちもあったのだろう。隠れてサマンサの顔を見に行ったのだ。
しかし、サマンサと話しているところを”ハンター”(パトリック・ヒューシンガー)という男に見られ、彼女との写真を撮られてしまう。
ここからサマンサの存在を知られ、命を狙われることになってしまうのだ。
流れ者の一匹狼のイメージとは異なった”娘”という新たな存在。
リーチャーには記憶がないというが、果たしてサマンサは本当にリーチャーの娘なのか…。
ジャックとターナーの見事な連携プレーが凄い!
本作でのヒロインは守ってもらうというのではなく、今度は絶対にアイツをぶちのめす!という強いヒロインである。
ターナーも軍の少佐だけあって、女性といえど格闘技には長けている人物で、男女の差別をされることを嫌っている節があるのだ。
そしてリーチャーはというと、もともと一匹狼なので、ひとりの方が行動しやすいという考えを持っている。
その考え方の違いもあり、初めは全く息が合わずに危険な状態になったことも。
しかし共に戦っていくうち、いつしか阿吽の呼吸で行動できるようになるのも見どころである。
その連携プレーを予感させるシーンは、ふたりして全力疾走でハンターたちから逃げるというもの。
ここから二人の連携プレーの成長を見届けていくのも面白いところである。
映画では語れなかった伏線考察
なぜサマンサの母はリーチャーを訴訟したのか!?
サマンサの母キャンディスはなぜ、リーチャーに実父訴訟を起こしたのか。
サマンサは母から父親は陸軍の軍人だと聞かされており、生まれる前に逃げ出したという。
実際に父親は軍人だったようだが、リーチャーをハメようとしたモーガン大佐(ホルト・マッキャラニー)によって名前が書き換えられた可能性がある。
大佐とパラソース社の関係を探られたら自分が破滅してしまう。大佐にとってリーチャーは目の上のたんこぶというわけだ。
丁度いいところに起こされた実父訴訟は、大佐にとってグッドタイミングな案件だったのかもしれない。
ハンターはなぜ最後までジャックを狙い続けていたのか
ハンターはパラソース社からの命令で、リーチャーとターナー、サマンサの命を狙っていた。
しかしパラソースが逮捕されてしまったら、リーチャーを追う必要はないはずだ。
それなのになぜ、最後まで執拗にリーチャーを追っていたのだろうか。
ハンターも元は軍人だが、心が病んでしまっているようだ。
だから退役したあとも、戦う行為を止めたくても止められないということだろう。
そしてその対象であるリーチャーも元軍人ということから、軍人(兵士)に対して何らかの恨みがあったのではないだろうか。
パラソース社の正体って一体何なの?
リーチャーたちの命を狙っているパラソース社とは、いったい何なのだろうか。
これはアフガニスタンやタリバンでも敵を排除する作戦に関与していた民間の軍事会社のことです。
10億ドルもの取引が無くなり破産寸前にまで陥った後、テロリストとの武器の裏取引や、アヘンの密輸入に手を出した。
この会社を指揮していたのは現陸軍大将、ハークネス将軍(ロバート・ネッパー)。
大物が裏で絡んでいたことで事が明るみに出なかったこと。そして、その下で動く兵士も多くいたため、なかなか暴けなかったのだろう。
『ジャック・リーチャー』作品のまとめ
本作『ジャック・リーチャー/Never Go Back』では、リーチャーが関わった人物が次々と殺されていく。
まるでリーチャーを犯人に仕立てるための裏工作がされているようだが、あくまでもそれはハンターだけの思惑かもしれない。
なかなか捕まえられないリーチャーの行動範囲を狭めるためのものなのか、それともただの逆恨みというものなのか。
そして何より、スピード感のあるアクションが印象的で、敵をすばやく倒していくシーンではリーチャーのキレの良さに気分爽快。
特にラストでの、ハンターとの一騎打ちのバトルシーンは見ごたえがある。
ファン待望のジャック・リーチャーシリーズだが、いままで観たこともない方も多いだろう。
この作品にすんなり入っていくにはまず、2012年公開の『アウトロー』を観てはいかがだろうか。
参考元
- ・参照リンク:ひかりTV-光がテレビをかえてゆく
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