2016年春に放映されたTVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』。主人公は「死に戻り」能力を使い残酷な運命に抗いながら、圧倒的不利な状態を跳ね返す物語です。こちらでは本作の様々な要項と共に、その魅力をお伝えします。
『Re:ゼロから始める異世界生活』
2016年に大人気となったアニメ作品
TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活(通称リゼロ)』は、2016年4月~9月の間テレビ東京系列にて全25話までが放映されました。
アニメ製作は『はたらく魔王さま!』や『ご注文はうさぎですか?』などを手掛けたWHITE FOX(ホワイト フォックス)。
監督に『わかば*ガール』などの渡邊政治さん、キャラクターデザインには『ひぐらしのなく頃に』や『ローゼンメイデン』などの坂井久太さん(※女性)がそれぞれ担当されています。
アニメ主題歌やEDは前期・後期合わせて4曲がありますが、25話中で使われたのはどの曲も5回だけ。
3話や7話のように何話かはそのどちらも使われず、作中にてスタッフロールが挿入される、つまり放映時間ギッチリに物語が詰められた回が多く存在したのです。
またキャラたちが「リゼロ」世界を案内するミニアニメ『Re:ゼロから始める休憩時間(ブレイクタイム)』がAT-Xの本編終了後に全11話が放送されました。
12話本編終了後からはスペシャル企画『Re:ぷち(Re:プチから始める異世界生活)』など全14話が放映されます。
こちらのアニメ製作は『幼女戦記「ようじょせんき」』や『マクロスΔ「でるた小劇場」』など数々のプチアニメを作り上げたスタジオぷYUKAI。
監督・脚本は幾つものプチアニメを手掛けてきた芦名みのるさんが担当されました。
「小説家になろう」発の人気作品
原作は小説投稿サイト「小説家になろう」にて2012年より連載された、長月達平(ながつき たっぺい)さんによる人気ライトノベルです。
2014年にメディアファクトリーから書籍化もされ、さらに多くのファンを獲得しました。
現在小説は16巻(外伝や短編集を含む)までが刊行。
小説の挿絵や表紙には、ゲーム『サモンナイト』なども手掛けた大塚真一郎さんが担当し、このキャラクターデザインは後にアニメやコミックスにも引き継がれました。
本作はアニメ化の他にコミカライズやゲーム化もされています。
因みにコミカライズは第一章~三章と銘打ちながら、第二章のみ出版社と作画担当が違いますのでご注意下さい。
■漫画版第一章<王都の一日編>はマツセダイチさんの作画により、「月刊コミックアライブ」にて2014年8月号~2015年4月号まで連載。
コミックスは全2巻までは刊行されました。
■漫画版第二章<屋敷の一週間編>は楓月誠さんの作画により、こちらは「月刊ビッグガンガン」にて2014年12月号より現在も連載中。
コミックスは既刊4巻までが刊行されています。
■漫画版第三章<Truth of Zero>は再びマツセダイチさんの作画により、「月刊コミックアライブ」にて2015年7月号より現在も連載中。
コミックスは既刊4巻までが刊行されています。
2017年3月にはPlayStation Vita及びPlayStation 4用ゲームとして『Re:ゼロから始める異世界生活 -DEATH OR KISS-』が発売されました。
※こちらはCERO:Cの“15歳以上対象”となっているので御注意下さい。
「リゼロ」番組がラジオ賞を受賞
TVアニメ放映直前の2016年3月28日から12月19日の8ヶ月の間、ニコニコ生放送やwebラジオ専門チャンネル音泉にて、インターネットラジオ「Re:ゼロから始める異世界ラジオ生活」が生放送されていました。
番組パーソナリティはエミリア役の高橋李依(りえ)さん。
実は高橋さんはこの番組により、2017年3月15日に発表された第3回アニラジアワードにおいて最優秀女性ラジオ賞(新人枠)を受賞されました。
この受賞からも本作の人気が伺えるかと思われます。
物語のあらすじ
引きこもり少年
主人公のナツキスバルは、引きこもりをしていた高校生。
ところがある日、コンビニ帰りに異世界へと召喚されてしまうのです。
突如連れて来られたそこは、ファンタジーゲームなどによく似た世界で、トカゲに似た乗り物や獣人などが街を歩いていました。
何が起きたのか分からずにいたスバルでしたが、携帯が圏外であること、そして住民の言葉は理解できることに気が付きます。
ハーフエルフ・エミリアとの出逢い
パニックに陥っているスバルは、街の路地裏でならず者に絡まれ命の危機に直面。
するとそのピンチを銀髪ハーフエルフの美少女エミリアとお供のパックに救われます。
スバルは命を救ってくれた恩返しにと、エミリアが奪われた物を探す手助けをすることに。
ところがエミリアと共にスバルは、正体不明の敵に殺されてしまうのです。
……と、次の瞬間――。
異世界へと来たばかりの時間と場所に戻されてしまうスバル。
それはこの世界でスバルが持つ能力「死に戻り」。
つまり自身が死ぬことで時間を巻き戻し、以前の記憶を持ったまま同じ地点からやり直さなければならないのです。
こうしてスバルは何度も「死に戻り」を繰り返すことで「死なない選択」=「最善の方法」を見付け出し、幾つもの死のループから抜け出すのでした。
「リゼロ」の魅力を大分析!
斬新な「タイムリープ」能力
異世界に召喚された人物と言えば、何か突出した才能や能力が秘められています。
もちろん本作の主人公・スバルも例外ではなく、その力は物語に大きく関与するほどでした。
その能力とは「死に戻り」。
この世界においてスバル自身が死ぬと、それまでの記憶を彼一人だけが継承し、“死なないで済む”まで何度も“やり直し(=死)”をさせられてしまうのです。
丁度同じ時期に『僕だけがいない街』というタイムリープ作品がありましたが、そちらが「過去と現在を行き来する」のに対し、こちらは「誤った選択(=死に至る)をした直前」まで戻され、そこに至る様々な経過を体験させられます。
またそれらの蓄積により間違いを正しながら成長するスバルに対し、『僕だけ~』は間が抜けているが故に推理要素が大きい作品でした。
足掻くスバルが辛い
この能力のやっかいなところは、前述したように記憶を“覚えて”いるのはスバルのみで、他の誰にこれから起こる危機や出来事を語ったところで伝わりません。
それどころか「死に戻り」について話そうとすると、魔女の呪いによりスバルは心臓を握りつぶされるような苦しみを味わうのです。
こうしてある意味、スバルは孤立奮闘するしかなくなります。
そして「正解」するまで、これから起きるであろう絶望的な未来を、自分の死の苦しみを、何度も体験しなくてはならないのでした。
伏線回収が素晴らしい
何度やり直しても惨劇の末来にしか辿り着けないスバル。
ですがそんな彼の周囲には、その末来を変える為の幾つもの“手助け”たる存在が居たのです。
最初は小さなプライドや意固地さで気付きませんが、本当に大切なもの、守らなければならないものの為、スバルは自身のこだわりを捨て去り一歩を踏み出します。
それは多くの場面で何度も直面し、スバルが見落としがちだった彼らは、物語の随所で伏線としてちゃんと存在していたのです。
それにスバルが気付いた時、彼らは心強い味方となり、物語は大きく好転するのでした。
レムが鬼カワイイ
本作を語るうえで外せないのがレムでしょう。
彼女は原作小説でも大変な人気で、アニメに於いてもヒロインのエミリアを喰うほどの存在感でした。
レムの魅力と言えば外見の愛らしさだけではなく、強さとやさしさを兼ね備え、そしてスバルの思いを知りながら、それでも慕い続ける一途さではないでしょうか。
こんな魅力が一杯詰まった「リゼロ」。
是非ともTVアニメと共に、小説や漫画からその世界感を堪能してみて下さい。
参考元
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