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2020/06/23
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アニメ『幽遊白書』全編あらすじ解説! アニメ/漫画の最終回比較や途中で終わらせた理由も紹介!

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今もなお人気を誇る『幽遊白書』。そのストーリー全般のあらすじをネタバレ解説します!アニメ版と漫画版の最終回の比較もご紹介。また、冨樫義博氏が語った、『幽遊白書』の連載を途中で終わらせた理由とは…?

目次

『幽遊白書』は1990年から1994年に連載され、ジャンプ黄金期を支えた王道バトル漫画です!アニメ化も果たし、大人気作品となりました。

ここではストーリー全般のあらすじをネタバレ解説し、ちょっと違った展開を迎えた漫画版とアニメ版の最終回の比較もしていきます。

そして、大人気だった『幽遊白書』の連載を、なぜ途中で終わらせてしまったのか…?その理由を冨樫義博氏が、自身の同人誌で語った裏話もご紹介します!

幽遊白書の霊界探偵編あらすじ

幽遊白書の物語の方向性が変わったきっかけとは?

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主人公の浦飯幽助がいきなり死んでしまう。そんな衝撃的な展開から『幽遊白書』は始まります。

原作コミック1~2巻では幽助が生き返るまでの間、幽霊がらみの事件を解決していくちょっといい話系のストーリーでした。

しかし、週刊ジャンプ黄金期を迎えた作品たちの中では、初期の幽遊白書は地味だったため、人気が振るわず掲載順もどんどん後ろのほうに…。

アニメ化された際にもこの序盤の部分はかなり端折られてしまいます。

そこで編集部と冨樫義博氏が動き、バトル漫画への路線変更をおこないました。人気が低迷した作品のテコ入れとしてよく用いられる方法ですね。

そして原作コミック3巻からは生き返った幽助が霊界探偵として妖怪を退治していくストーリーとなり、作品を運命づけるキャラクターが登場します。

幽遊白書の運命を変えたキャラクターたちの登場

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「飛影」「蔵馬」はのちに幽助の仲間となりますが、登場時はどちらかというと一度きりの敵キャラのような扱いでした。

蔵馬のキャラは最初からそれほどブレていませんが、飛影は典型的な小悪党キャラとして登場します。この時はまだ冨樫氏も幽助の仲間にするとは想定してなかったのかもしれませんね。

そして、幽助が飛影を倒したあとは幽助の師匠となる「幻海師範」の登場です。

霊光波動拳の継承者となった幽助は、修行を経てさらに強くなり、四聖獣編へと続いていきます。

幽遊白書の四聖獣編あらすじ

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幽遊白書が本格的なバトル路線へ!

四聖獣編では、飛影と蔵馬が幽助と桑原の仲間になり、戦います。

四聖獣には、玄武、白虎、青龍、朱雀がおり、最初は4対4という数合わせのためだったのかもしれませんが、飛影と蔵馬が加わったことにより土台がしっかりと固まり、『幽遊白書』という物語の方向性が定まりました。

四聖獣編では、玄武を蔵馬、白虎を桑原、青龍を飛影、朱雀を幽助がそれぞれ倒すことでこの四聖獣の企みはついえます。

この序盤のバトル路線への変更によってジャンプの掲載順も徐々に上がっていき、幽遊白書は爆発的な人気作となっていくのでした!

幽遊白書の暗黒武術会編あらすじ

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原作コミック6巻からは暗黒武術会編に入ります。

暗黒武術会はトーナメント形式のバトル大会です。

暗黒武術会ではファンから高い人気を誇る戸愚呂兄弟が登場します!戸愚呂兄弟は、幽遊白書を語る上で欠かせない存在でしょう。

幽助、桑原、飛影、蔵馬、幻海の5名が浦飯チームとして大会に参加します。

幽助たちは苦戦しながらも戦いの中で成長し、勝ち進んでいきます。

また、この暗黒武術会編では多くの名セリフや名場面が生まれ、現在でもよく話題にのぼることも。

幽遊白書の名シーン① 飛影の邪王炎殺黒龍波

飛影の邪王炎殺黒龍波は、いわゆる中二病的なネーミングと圧倒的な強さから読者の少年心を鷲掴み!

暗黒武術会編から飛影ファンは爆発的に増え、人気投票で1位を取るなど熱烈な支持を獲得しました。

主人公の幽助よりも人気になるとは冨樫氏も想定外だったことでしょう。

幽遊白書の名シーン② 「戸愚呂弟」との決勝戦

浦飯チームと戸愚呂チームの決勝戦はまさに壮絶!

戸愚呂弟の圧倒的なパワーを前に、幽助だけでなく読者も絶望感を味わったことでしょう。

その戦いの中で戸愚呂が幽助に発した言葉がこちら。

「おまえもしかしてまだ 自分が死なないとでも思ってるんじゃないかね?」

この言葉はよく名セリフとして挙げられます。

幽助は物語の冒頭で一度死んでいますが、今回は本当に死ぬかもしれない…という絶望感があふれ出ています。

戦いの中で桑原が死んだことをきっかけに、幽助は真の力に目覚め、戸愚呂に勝利します。(実際には桑原は死んだフリをしていました。)

戸愚呂は最初から桑原を殺す気はなかったのかもしれません。

幽遊白書の原作漫画で描かれた「戸愚呂弟」の裏話

原作漫画では、決勝戦の前日に幻海も戸愚呂によって殺されてしまいます。

その目的も桑原のときと同様、幽助を怒らせて本気を出させるためだったのではないかと考えられます。

この暗黒武術会では、優勝者になんでも望みを叶えられる権利が与えられます。

幽助が幻海を生き返らせるのを望むことまで、戸愚呂が想定していたことも後に語られてます。

戸愚呂は50年前に弟子たちを守れなかった罪滅ぼしのために、自分を責め続け、自分を倒してくれる者を待っていました。

純粋な悪ではなく、どこか感情移入できる生き様は読者を魅了し、敵でありながら人気のキャラクターとなったのです。

幽遊白書の人気はこの暗黒武術会編でピークを迎え、週刊少年ジャンプの人気掲載順で何度も1番を飾るなど、看板作品にのし上がります。

これほど暗黒武術会編が人気だったのは、幽助たちだけでなく、戦った敵のキャラクターも魅力的だったからにほかなりません。

幽遊白書の仙水編あらすじ

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原作コミック13巻からは仙水編がはじまります。

仙水編で幽助たちの前に立ちはだかるのは、元霊界探偵の「仙水忍」。

仙水は任務中に人間の邪悪な部分を目撃し、「人間が善、妖怪が悪」だと思っていた価値観が崩壊してしまいます。

人間を信じられなくなった仙水は、魔界に行きたいと思うようになり、同志を集め魔界への穴を開けようと画策するのでした。

また、その穴の影響で人間のなかに領域(テリトリー)とよばれる特殊な能力を持つ者が現れるようになり、さまざまな能力を駆使した戦いが繰り広げられます。

これまでの暗黒武術会のようなパワーバトルではなく、異能バトルへ。

冨樫義博氏らしい才能の片鱗が見えはじめます。

幽助と仙水の勝負の結末とは?

人間界と魔界がつながると、戸愚呂以上の強さを持つA級やS級妖怪がやってきて人間界は破滅してしまいます。

それを阻止すべく、幽助たちは全力で抵抗しますが、テリトリーの特殊能力に大苦戦。パワーでは圧倒的に上でも特殊な能力の前では無力化されてしまうことも。

しかも相手が人間なので殺してしまうことを恐れ、幽助は本気を出すことを躊躇してしまいます。

それでもなんとかテリトリーたちを倒し、幽助たちは仙水の元へたどり着きます。

幽助以外は亜空間へ閉じ込められ、幽助と仙水はタイマン勝負へ…!

しかし、仙水の圧倒的な強さの前に為す術なく、幽助は死んでしまいます。幽助が死ぬのは2度目ですが、1度目とは違って絶望感しかありません。

ここのシーンは幽助たち4人の熱い友情を感じさせ、その固く結ばれた絆に感動した人も多いのではないでしょうか。

アニメ版は演出も素晴らしく、涙したという人も見受けられました。

幽助の衝撃の事実が明らかに

幽助の弔い合戦のため舞台は魔界へ。しかし、桑原、飛影、蔵馬の3人がかりでも仙水にまったく歯が立ちません。

そのころ死んだ幽助のもとに霊界特防隊が現れ、幽助が魔族の子孫だという事実が明かされます!

主人公がただ死ぬだけの展開はありえないので、何かあるだろうとは推測できますが、この展開には驚いた読者も多いでしょう。

そして魔族として幽助は生き返り、仙水や桑原たちを追って魔界に向かいます。

魔族として変貌をとげた幽助のリベンジマッチ

再び幽助と仙水の戦いがはじまります。

S級クラスの戦いはすさまじく、一瞬で地形が変わってしまうほど。S級妖怪ひとりで人間界を滅ぼせるというのも納得です。

その戦いの最中に幽助の体に異変が起こります。

何者かに体を操られ、幽助は魔族として完全に覚醒!変貌をとげた幽助は仙水を圧倒し、極大の霊丸は仙水を地平の彼方まで吹き飛ばしてしまうほどの威力でした。

極大の霊丸によって、仙水は戦闘不能となります。

何者かに体を操られていた幽助は、自分がやったわけではないからと仙水に再戦を要求します。

しかし、仙水から病気で余命半月ほどしかないことが明かされ、再戦は不可能な状況に。

最後に仙水が魔界への穴を開けたかった本当の理由は、魔界で死ぬことだったと語り、仙水は死んでいきます。

なんとも物悲しい終わり方ですが、仙水の生い立ちや潔癖なまでの正義感など共感できる部分も多く、仙水もまた魅力あふれるキャラクターでした。

幽遊白書の魔界統一トーナメント編あらすじ

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原作コミック17巻からは魔界統一トーナメント編に突入。

2回目のトーナメント戦です。しかしここの物語は大きく端折られ、最終回へ向かうこととなります。

仙水との戦いの後、人間界に戻ってきた幽助は自分がこれからどうすればいいか迷っていました。

そこへ魔界からの使者がやってきます。

幽助の先祖である雷禅の死期が近いので助けて欲しいということで、幽助は魔界の雷禅のもとへ向かいます。

雷禅、躯、黄泉の魔界三大妖怪が登場

魔界は雷禅、躯、黄泉の三大妖怪が支配する三すくみ状態。

飛影、蔵馬のもとにもそれぞれ躯、黄泉の使者がやってきて陣営に加わるよう要請します。飛影と蔵馬はその要請をうけ、躯と黄泉のもとへ。

幽助、飛影、蔵馬の3人は1年間修業に明け暮れ、どんどん強くなり、それぞれの陣営のナンバー2にまでのし上がります。

ちなみにこの修業途中での飛影と時雨の勝負は非常に人気が高く、名バトルシーンとしてよくあげられることも。一瞬の攻防がスローモーションのように描かれた美しい勝負は、多くの読者を魅了しました。

魔界統一トーナメント開催!

雷禅が死に、国王になった幽助は黄泉の国へ向かいます。

そこで魔界統一トーナメントを提案。黄泉と躯が同意し開催が決定します。

黄泉は謀略を巡らせていましたが、黄泉と同等以上の強さを持つ雷禅のケンカ友達が大勢出てきて、黄泉の企みは完全に破綻。

黄泉もひとりの妖怪として大会に参加することになります。

大会は予選を終え、本戦もこのまま順調に進むかにみえましたが、原作では幽助と黄泉との対戦の途中から、すべて省略されることとなります。

アニメ版では蔵馬と時雨、飛影と躯、幽助と黄泉の対戦が最後まで描かれますが、それ以降は原作同様に省略されました。

そして最後に煙鬼という妖怪が優勝したことが語られ、物語はエピローグへと向かうのでした。

このようにトーナメント省略され、途中で終わったことに、読者や視聴者は驚いたことでしょう。なぜこんなことになってしまったのか?冨樫氏自身が語ったその理由を後ほどご紹介します。

幽遊白書のアニメ最終話のあらすじと原作との比較

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魔界統一トーナメントの後は、主要な登場人物のその後を描いたエピローグに入ります。

大会で優勝した煙鬼は人間界に迷惑をかけないように紳士協定を結び、人間界と魔界の間の結界は解かれ、自由に行き来できるように。

桑原は大学へ進学、蔵馬は義父の会社の手伝い、飛影は魔界のパトロール、とそれぞれの生活を過ごしていきます。

幽助は漫画版ではトーナメントの後にすぐに人間界に戻ってきて、ラーメン屋をやりながら探偵業も営み、事件を解決していきます。アニメ版ではトーナメントが終わった後もすぐには戻らず2年以上魔界に滞在します。

そして漫画版とアニメ版の最終話で大きく違うのは幻海が生きているか、亡くなっているかでしょう。

漫画版では幻海は亡くなっていて、みんなで墓参りをしてから、幻海の遺産相続が書かれた遺言状が公開されます。その後、夕日の見える海へ行って大団円という流れ。

アニメ版では幻海は生きていて、幽助以外のみんなが集まり、自身が死んだ後の遺産相続の話をします。その後は、夕日の見える海へ行くのは一緒ですが、そこに幽助が帰ってきます。螢子は幽助に駆け寄り、抱きついてキスという漫画版よりもちょっとロマンチックなラストを迎えるのでした。

劇場版『幽遊白書』の冥界死闘編あらすじ

劇場版アニメ「幽遊白書 冥界死闘編 炎の絆」は1994年に公開された長編映画です。

映画オリジナルキャラクターのデザインも冨樫義博氏が担当し、原作には登場しない「冥界」が関わってくるストーリーとなっています。

霊界で突然大洪水が発生。霊界は水没してしまいます。

その原因は冥界の王である「耶雲」。

耶雲はかつて人間界を支配しようとしましたが、霊界との戦いに破れ冥界は消滅。耶雲やその部下はエンマ大王に闇宇宙へ封印されていました。

しかし人間の邪悪なパワーでその封印が解け、冥界を復活させようと動き出します。

耶雲の狙いは「冥界玉」。耶雲の力の源で霊界に保管されていましたが、それを奪いに来たのです。

コエンマはすぐに冥界玉をぼたんに託し、幽助のもとへ行くよう指示します。冥界玉を体に取り込みボロボロになりながら幽助のもとにたどりついたぼたんは、霊界案内人の「ひなげし」に後を託し、気を失います。

そして幻海のもとにいつものメンバーがそろい、耶雲によって閉ざされた霊界を復活させるため、5ヶ所ある「霊鬼門」の封印を解くことになります。

ところが、霊鬼門はすべて耶雲たちによって封印を解かれ、冥界の復活に利用されてしまうのでした。

さらに幻海のところに耶雲たちが現れ、冥界玉を体に取り込んだぼたんがさらわれてしまう事態に…。幽助たちは抗うも耶雲にやられてしまいます。

幽助たちは覚悟を決め、耶雲のいる敵の本拠地へ。つぎつぎと襲いかかってくる耶雲の部下を倒していき、何とか耶雲のもとへたどりつきます。

耶雲はぼたんから冥界玉を取り出し、さらにパワーアップ!幽助たちはまったく歯が立たず大苦戦しますが、スキをついて冥界玉を取り返すことに成功します。

幽助たちは冥界玉の力を霊力に変え、4人で協力して耶雲を攻撃。

最後は幽助の霊丸でみごと耶雲を打ち倒します。

そして、ぼたんも助かり霊界も復活して物語は大団円となります。

話の展開自体はありきたりなものかもしれませんが、原作にはない設定やキャラクターは新鮮味があり、ファンには十分楽しめる内容ではないでしょうか。このように劇場版が作られるということが人気作の証ともいえるのです。

また、劇中に桑原が発した「結末はみんなで見るもんだぜ」という言葉は4人の強い絆を感じさせ、作中でも屈指の名セリフでした。

幽遊白書が途中で終わった理由とは?

魔界統一トーナメントの途中で省略され、連載が終わってしまった経緯は『ヨシりんでポン!』という冨樫義博氏の同人誌の中で語られています。

それによると、当時は睡眠時間があまり取れず体調不良になっていたことと、極度のストレスがあったと書かれています。

「このままだと過労死してしまう…。」と思い、仙水編の段階で編集部に連載終了を懇願したようです。

また、ひとりで原稿を仕上げたいという思いが強くなったとも記載があり、アシスタントや担当編集者とのやり取りに疲弊してしまったのかもしれません。

週間連載はスケジュールが非常に厳しく、睡眠不足で体調を崩す漫画家が大勢いると聞きます。

『幽遊白書』のように人気作になったことで巻頭カラーなどさらに作業量が増え、どんどん睡眠時間が削られてしまった結果、病気になって連載が続けられなくなってしまうのは皮肉なことといえるでしょう。

幽遊白書のまとめ

ここまで、ストーリーのあらすじ、原作とアニメの比較、そして途中で終わった理由など解説してきました。

原作コミックは全19巻とそれほど多くはないのですが、内容が非常に濃密で、巻数以上に長く感じた人も多いのではないでしょうか?

幽遊白書は2017年にアニメ化25周年を迎えました。

Blu-ray BOXも発売され、幽遊白書のスマホゲームやほかのゲームとのコラボなど、今もなお話題にこと欠きません。

アニメのオープニングやエンディング曲も名曲ぞろいで、今でもカラオケで歌うという人も。

残念ながら連載は途中で終わってしまいましたが、幽遊白書がいまだに人気の理由は物語の中にたくさんの魅力が詰まっているからなのです。

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