『北斗の拳』は、199X年が舞台となった北斗神拳の継承者であるケンシロウが生涯をかけて愛する女性ユリアを救うため、暴力と狂気に満ち溢れた世界で戦い続ける格闘漫画の先駆けともなった傑作です。 胸に北斗七星の傷を持つケンシロウが放つ、北斗神拳に破れる敵キャラが独特の断末魔をあげながら倒れていくシーンが、一大ブームともなりました。 コミックに留まらず、アニメ・ゲーム・実写映画化もされています。
週刊少年ジャンプの代表作『北斗の拳』
原作は武論尊、作画は原哲夫の二人三脚で制作されていた『北斗の拳』は、週刊少年ジャンプ(集英社)で1983年41号から1988年35号まで掲載されました。
単行本は1984年~1989年に全27巻が発売され、愛蔵版に文庫版にいたってはそれぞれが全15巻に収められています。
その後も『北斗の拳』の人気は衰えることなく、2004年にはコンビニコミックが徳間書店から出版され(全12巻)、完全版がその2年後の2006年に小学館より全14巻が出版されています。
これほどおおくの形式でコミック化された漫画はなかなかありません。
劇画調の画風に、格闘要素がぎっしりと詰まった作品は、当時のジャンプファンに衝撃を与えたのがうなずけます。
アニメ化で一気に人気が広がった漫画
これまで週刊少年ジャンプを読んでいる人たちの間でしかあまり知られていなかった『北斗の拳』ですが、アニメ化されたことで一気に人気に火がつきました。
1984年からテレビでアニメが放映されると、劇画調の濃いデザインに主人公のケンシロウの男らしさと登場キャラの破天荒なまでの個性が、子ども達の間で話題になりました。
男らしい決め台詞が、アニメ放送後には学校で流行りました。
ザコキャラたちが倒れる際に発する「ひでぶ」というセリフが、本編では1度しか叫ばれていないのにアニメでは連呼されたため、このセリフも子供たちの間で大流行しました。
他にも、「あべし」など、意味不明な断末魔の叫びが話題となりました。
関連作品も多数刊行されています
本編の完結後にも引き続き続編や外伝が刊行されています。
・天の覇王 北斗の拳ラオウ外伝
・北斗の拳ユリア外伝 慈母の星
・北斗の拳レイ外伝 華麗なる復讐者
・蒼黒の餓狼-北斗の拳 レイ外伝-
・北斗の拳リュウケン外伝-JUDGEMENT DAY-
・銀の聖者 北斗の拳 トキ外伝
・極悪ノ華 北斗の拳ジャギ外伝
・彷徨の雲 北斗の拳 ジュウザ外伝
・DD北斗之拳
・DD北斗の拳
・北斗の拳 外道伝
・金翼のガルダ ~南斗五車星前史~
・北斗の拳 イチゴ味
他にも、小説も刊行されており、ゲーム化もされました。
また1995年には、ハリウッドで実写版が公開されています。
ただし、映画化としては規模はさほど大きくはなく、東映Vシネマのアメリカ版「Vアメリカ」として制作されました。
ザコキャラがまさかの主役で舞台化
作品がスタートしてもう34年が経ちますが、今でもファンが多い『北斗の拳』。
今回、スポットライトを浴びたのはなんと極悪非道の悪役たちです。
主役たちを差し置いてザコキャラたちが主役の舞台化が決定したことで、「まさか!!」と驚きの声が続出しました。
この柄の悪いメンツの数々が日の目を見るとは、誰も思わなかったはずです。
「ザコを主役にする」という逆転の発想がトップニュースになりました。
話題性は抜群!注目度はトップレベル?!
一気に注目度があがったザコキャラたち。
舞台化のニュースは、大手のサイトがトップ扱いでニュースに取り上げました。
注目の高さ故、当然とも言える扱いですが、今まで『北斗の拳』を知らなかった若い世代や改めてザコキャラを見直す人が続出しています。
舞台化に喜びととまどいを隠せない人が続出
ザコキャラたちは、暴力的で荒くれ者ばかりです。
人相の悪いキャラや筋肉隆々のキャラが大暴れしています。
誰だかわからずとも強烈な印象を残していたザコキャラたちがどう舞台で暴れるのか楽しみですが、その反面で複雑な心境があるのはたしかです。
舞台化にはなかなか厳しい意見も
ザコキャラの配役が公表されると、ネット上は騒然としました。
「爽やかそうなイケメン俳優たちが、荒くれ者で無骨なザコキャラを演じることができるのか?」と、キャストの配役に疑問を投げかける人が続出しています。
「これではザコとは言えない」
そんなキャスティングです。
原作とはかけ離れているように感じるファンが、今後どう評価していくのか気になります。
期待を裏切らない雑魚キャラの活躍を切に願いたいものです。
『北斗の拳イチゴ味』にも熱烈なファンが
本編である『北斗の拳』をギャグ漫画化した『北斗の拳イチゴ味』ですが、登場キャラの崩壊ぶりに思わず笑ってしまうおもしろさで、こちらもまたアニメ化もされています。
ラインスタンプも発売されるなど、ファン層の広さが窺えます。
また、グッズも『北斗の拳』だけではなく、この『イチゴ味』でもファンに大ウケしています。
アニメ化もされた『北斗の拳イチゴ味』は7巻まで発売中
『イチゴ味』のコミックは累計170万部を突破しています。
本編の『北斗の拳』を知らなかった子供たちが、これをきっかけに本編を読み始めるという現象も起きました。
単行本のカバーもギャグ要素満載となっており、本編の怖いと言われたこともあるデザインとは違い、濃いキャラのままながらも面白さがにじみ出ている作品となっています。
記憶に新しい大関の化粧回しに器用された『北斗の拳』
相撲ファンからも大絶賛を集めた化粧回し。
様々なファンが『北斗の拳』に魅了されているのがよくわかります。
まだまだ熱い『北斗の拳』
一昔前の漫画と侮ることはできないこの作品は、舞台化によって再度注目を集めました。
衰えない人気の秘密が、主人公だけではなく全てのキャラの個性にある『北斗の拳』をもう一度、ザコキャラ目線で読み返すのもおもしろいでしょう。
参考元
- ・参照リンク:北斗の拳 - Wikipedia
- ・参照リンク:原哲夫 - Wikipedia
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