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2012年にフジテレビで「月9」ドラマとして放送された、「密室」における事件のみを取り扱うミステリードラマ。貴志祐介の推理小説『防犯探偵・榎本シリーズ』に含まれる、『硝子のハンマー』『狐火の家』『鍵のかかった部屋』などを原作としている。
セキュリティ会社の社員・榎本が弁護士の青砥、芹沢たちとともに、密室にまつわる事件を解決していく様子を描いている。主人公・榎本を演じたのは、今作が「月9」ドラマ初主演となった、人気アイドルグループ・嵐の大野智。
榎本の助手役になる弁護士・青砥を演じたのは、『LIAR GAME』シリーズや『SPEC』シリーズなどに出演している人気女優、戸田恵梨香である。
大手弁護士事務所のフリードマン・芹沢総合法律事務所に移籍したばかりの弁護士・青砥純子(戸田恵梨香)は、やる気に満ちあふれていた。仕事を覚えるため、上司の芹沢豪(佐藤浩市)に同行し、大手銀行の金庫室を訪れた青砥。
芹沢と頭取が金庫室内部のチェックをおこなっている間、扉の外で待つことになった青砥は、何気なく目の前にあったボタンを押してしまう。すると突然金庫室の扉が閉まり、芹沢たちは金庫に閉じ込められてしまう。
暗証番号は金庫内にいる頭取しか知らない。絶望的な状況のなか、淡々と開錠作業を始めた男の姿が…。暗証番号を念入りに調べるこの男こそ、セキュリティ会社社員・榎本径(大野智)であった。
大手警備会社「東京総合セキュリティ」に勤めている。会社の備品倉庫室にこもって鍵や錠前の研究に没頭しており、知識はかなり豊富。「この世に破れない鍵はない」が口ぐせで、犯人を特定することには何の興味も示さないが、「密室」というワードには敏感に反応する。
小さな弁護士事務所から移籍し、フリードマン・芹沢総合法律事務所の新人弁護士となる。とても真面目な性格で、明るく元気。やる気はあるのだが、おっちょこちょいで空回りしてしまうこともある。
フリードマン・芹沢総合法律事務所に所属する弁護士。企業法務が専門で、刑事事件にはあまり興味がない。せっかちな性格で、すぐに結論を急ぐところがあり、マイペースな榎本にイライラさせられることが多い。
警視庁捜査一課の刑事であり、ある事件で芹沢を犯人だと考えて疑ってしまい、芹沢とはそれ以来因縁の関係になる。密室事件の謎を解き明かしてしまう榎本に興味を持つ。
父親に勧められ、フリードマン・芹沢総合法律事務所で秘書を務めている。学生のころから演劇をしている。
司法書士。山荘の密室で葬儀会社社長・大石の遺体を発見した。大石の遺書を管理しており、さまざまな状況から大石の死を自殺とは信じられず、芹沢の事務所に再捜査を依頼する。
大石の甥であり、大石が社長を務める葬儀会社の専務。司法書士の日下部とともに、山荘で大石の遺体を発見する。
人気アイドルグループ・嵐の大野智は、今作で主人公・榎本径を演じ、「月9」ドラマ初主演となりました。セキュリティ会社の社員ではあるものの、いつも倉庫室に閉じこもり、鍵や錠前の研究に没頭する“オタク”になりきっています。
少し丸まった背中、無愛想で無表情、淡々とした話し方など、とても自然に演じています。
「密室」というキーワードに敏感に反応し、その知識を熱く語り出したら止まらない榎本の姿はとてもリアルで、鮮やかに密室のトリックを解き明かしていく過程は、見ごたえたっぷりです。
主人公の榎本が淡々とトリックを暴いていくなか、その助手役を務めている弁護士の青砥、そして青砥の上司・芹沢とのやりとりが実に軽快です。
おっちょこちょいで、好奇心旺盛な弁護士・青砥を演じているのは戸田恵梨香です。榎本が解き明かす難しいトリックを素人の目線から見ており、青砥のセリフや質問によって、ドラマを見ている視聴者も内容を理解しやすくなっています。
殺人事件にはまったく興味がないとグチをいいながらも、ついつい事件に関わってしまう、青砥の上司・芹沢を演じているのは佐藤浩市です。芹沢のグチがいいスパイスとなり、3人のやりとりは小気味よく、視聴者を飽きさせません。
今作の原作は、貴志祐介の『防犯探偵・榎本シリーズ』に含まれる『狐火の家』や『鍵のかかった部屋』、『硝子のハンマー』などです。
すべて「密室」で起きた事件を扱っており、榎本たちがそのトリックを物理的に解明していくところがとても斬新です。原作と違う点としては、榎本のキャラクターが、原作よりもオタク度が高くなっており、個性的な演出が大野智の持ち味をうまく引き出しています。
また、青砥の上司・芹沢はドラマオリジナルのキャラクターであり、原作のファンにとっても新鮮に楽しめる要素が詰まっています。2014年には特別編となる、スペシャルドラマも放送されました。
Kis-My-Ft2の玉森裕太が単独初主演をつとめた深夜ドラマ! 高視聴率を記録し、翌年にはシーズン2も放送された人気作。主演の玉森裕太が戦国時代にタイムスリップしてしまうというストーリーに加え、戦国の名将たちを及川光博やガレッジセールのゴリ、カンニング竹山、稲垣吾郎など豪華メンバーが演じ、話題を呼んだ。フレンチのシェフとして働くケン(玉森裕太)はある日突然、戦国時代へタイムスリップしてしまう。突然、戦国の世に迷い込んでしまったケンは、川で溺れそうになっていたところを刀鍛冶の夏(志田未来)に助けられるのであった。そしてケンは、自分が平成から戦国時代にタイムスリップしてしまったことを理解する。しかし、ケンは自分が誰なのか、元々なにをしていたのかは思い出せないでいた。そのとき突然、敵から逃れ、腹を空かせた豊臣秀吉(ゴリ)が夏の家に押し入ってくる。そして、会話の中で“料理”という単語を聞いたケンは、突然なにかを思い出したように手際よく調理を始め、完成したケンの料理を食べた夏と秀吉は、ひどく感動するのであった。そうして秀吉にご飯をふるまったことから、ケンは織田信長(及川光博)に出会うこととなり…。
エリート夫妻の殺人現場に居合わせた4人の男女。過去と現実とを交差させながら、それぞれが想いを寄せる「N」のために、4人の証言は驚くべき真実を浮かび上がらせていく…。Nとは果たして誰のことなのか? ベストセラー作家の湊かなえが紡ぐ、究極の愛を描いた純愛ミステリーのドラマ化!杉下希美は香川県の小さな島の裕福な家庭に育つ。しかしある日、父のとある行動により生活は一変し、希美は生きていくことすら危ぶまれる生活を送ることになる。そんな希美を温かく見守る高校のクラスメイトの成瀬慎司もまた、家業の急変により人生の転機に立たされていた。そしてふたりはある事件に巻き込まれてしまう。年月は経ち、東京の高層タワーマンションの48階に住むセレブ夫妻が殺害された。その現場にいたのは、ある計画を立てていた希美、成瀬、そして希美のアパートの住人である安藤望と西崎真人だった。その場で西崎は逮捕され、その後西崎は有罪が確定、懲役10年の刑を言いわたされる…。事件は終わったかのように見えた。しかし、刑期を終えた西崎が刑務所を出る頃、元警察官の高野はこの事件の本当の真実を追いはじめていた。高野が勤務していた、あの島の事件の隠された真実とともに…。
東城医大救命救急では…不正が行われている―今作は海堂尊の長編小説を原作に2008年に放送された連続テレビドラマ『チーム・バチスタの栄光』の続編で2009年に放送されたスペシャルドラマ第2弾。舞台は前作の「バチスタ・スキャンダル」から9か月後―東城大学医学部付属病院で医療ミス訴訟に繋がりかねない事件が発生。院長から内部調査を依頼された「名コンビ」の心療内科医の田口公平と、厚労省の白鳥圭輔が内部調査をしていく。そんななか、殺人事件が起こり、一連の事件に潜む様々な真実が明らかになっていく。前作と変わらず、白鳥役を仲村トオル、田口役も伊藤淳史が演じた。東城医大病院に入院する少年・岡部巧(中島健人) の脳腫瘍摘出手術が行われ成功するが、その後植物状態に。執刀医は天才脳神経外科医の西園寺正也(遠藤憲一)であった。原因究明のため高階院長(林隆三)は内部調査を田口と白鳥に依頼。ふたりが調査を始めた矢先、巧と同室の少年・牧村瑞人(高田翔)の父・鉄夫(金山一彦)が殺される事件が起こる。何故殺人事件が起こったのか? 巧が植物状態に陥った原因とは…。
久保ミツロウ原作の人気漫画を実写ドラマ化。2010年放送。2011年に映画化もされた大ヒット作。女性からまったくモテなかった男子に、ある日突然モテ期が訪れるさまをコミカルに描く。主演の森山未來をはじめ、野波麻帆、満島ひかり、松本莉緒、菊地凛子ら豪華実力派が出演する。効果的にかかる楽曲や紹介される漫画、映画などのサブカルネタも見所。派遣社員の冴えない男・藤本幸世(森山未來)は女にモテないまま成人し、夢のないまま20代最後の年を迎えていた。そんな彼に、突然大勢の女性からデートの誘いが一気に押し寄せる。「モテキ」が到来したのだ。幸世は連絡してきた土井亜紀(野波麻帆)、中柴いつか(満島ひかり)、小宮山夏樹(松本莉緒)らのことを思い出す。同じアーティストが好きだったことをきっかけに、元同僚の亜紀と親しくなったのは1年前のことだった。一緒にフェスにいったことから距離が縮まり、手を恋人つなぎした幸世は大興奮。中学生の自分(泉澤祐希)のもとを訪れ、今の幸せを伝える妄想を繰り広げる。しかし、亜紀はステージが始まると幸世の手を離してケンカ中の彼氏のもとへいってしまい、ショックを受けた幸世はそのまま逃げ帰った。そのときのことを思い出し、幸世は死にたいと連呼する。亜紀からのお誘いメールにOKの返事を送ると、間髪を入れず亜紀から返信が届き…。
これは、日本一の資産家にして政界財界裏社会に絶大なる影響力を持つ「金神」在全無量 (ざいぜんむりょう) が建設中の、「ドリームキングダム」に極秘裏に集められた若者たちが賞金1000億円を賭け、知力・体力・時の運を試される特別なゲームに挑む物語である。それは常に土俵際での心理戦であり、時に仲間をも蹴落とすことが必須とされる壮絶なサバイバルゲーム。若者たちが「ゲームに勝てば人生一発逆転できる」という千載一遇のチャンスに溢れたテーマパークに集められる。彼らにとって本当に大切なのは金か? 友か? それとも、命か? 原作:福本伸行「賭博覇王伝 零」(講談社「週刊少年マガジンKC」刊)
『明日、ママがいない』は2014年に放送された日本テレビ系列のテレビドラマ。主演は芦田愛菜。これまでもさまざまな作品に出演してきた芦田だが、今作が連続テレビドラマ初単独主演作品となる。児童養護施設「コガモの家」を舞台に、さまざまな事情で親と離れて暮らす子どもたちの葛藤と絆が描かれている。芦田のほかにも、鈴木梨央、桜田ひより、渡邉このみといった演技力の高い子役が出演。子役以外にも、三上博史、木村文乃、三浦翔平、城田優、鈴木砂羽といった実力派の俳優陣が脇を固める。横浜にある児童相談所。そこにある少女が預けられた。彼女の名前は渡辺真希(鈴木梨央)。たったひとりの肉親である母親が傷害事件を起こし、身寄りのない真希は児童相談所に保護されたのだ。怪しげな男性・佐々木(三上博史)に児童相談所から連れていかれたのは、グループホーム「コガモの家」。ここではさまざまな事情で父親・母親と離ればなれになった子どもたちが、みんなで支えあって暮らしていた。真希はその場所で、3人の少女たちと出会う。本当の名前で呼び合うことをしない彼女たちは、ポスト(芦田愛菜)、ピア美(桜田ひより)、ボンビ(渡邉このみ)と名乗り、真希のことを「ドンキ」と名付けるのだった。その中でもリーダー格のポストは、新入りの真希に容赦ない言葉を投げかけ、それに対して真希も反発していく。
名曲「さとうきび畑」をモチーフに、明石家さんま主演で放送されたスペシャルドラマ! 太平洋戦争時の沖縄を舞台に、ある家族の物語を描いた今作は、平成15年度文化庁芸術祭大賞を受賞。主演の明石家さんまを筆頭に、黒木瞳、上戸彩、坂口憲二、仲間由紀恵、オダギリジョーなどの豪華俳優陣が出演しており、最高視聴率32.2%を記録した。沖縄の那覇で、ある新婚夫婦の結婚式が執りおこなわれていた。新郎は地元で平山写真館を営む平山幸一(明石家さんま)、美知子(黒木瞳)夫妻の長男・勇(坂口憲二)。新婦は教師をしている紀子(仲間由紀恵)だった。勇の弟・昇(勝地涼)と健(我妻泰熙)や妹の美枝(上戸彩)と春子(大平奈津美)らもふたりの結婚を喜び、家族はお祝いムードそのもの。しかしそのとき、勇のもとに召集令状が届き、勇はほどなくして出征してしまう。次第にそして確実に、沖縄にも戦争の足音が近づいてきていたある日。美知子が第6子を妊娠していることがわかり、家族はめでたいニュースに笑い合うのであった。そして訪れた昭和19年。戦況は厳しさを増し、平山一家も戦争の波にのみ込まれていく…。まわりの人を笑顔にすることに全力を尽くした幸一と、その家族の運命は!?
青春とは何だ⁉舞台は1980年代の大阪芸術大学。“まだ何者でもない若者たち”が漫画家やアニメーター、映像作家を目指して奮闘する姿を描いた青春ドラマ。原作漫画の作者・島本和彦の大学時代がモチーフの実話をもとにしたストーリー。架空のエピソードも含まれるため、あくまで「この物語はフィクションである」としている。庵野秀明や岡田斗司夫など、その後著名となった文化人が多数登場した。当時の漫画やアニメ事情などが、ファン目線と作り手目線それぞれからコミカルに描かれている。『勇者ヨシヒコ』シリーズ、『今日から俺は!!』などのヒット作を手掛けた福田雄一が脚本・演出を担当。焔モユル(森永とんこ)は、大阪芸術大学映像計画学科に通う一回生。漫画家を目指してはいるが、アニメーターにも惹かれている。その気になればプロの漫画家デビューできると思い込んでいた焔はある日、同級生の庵野ヒデアキ(安田顕)の作品を目にして愕然とする。高すぎる庵野のクリエイティブに触れたことで、焔は一念発起し、漫画家を目指すことを決意する。