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目次
イヌに居場所を奪われた家長が権威を取り戻す戦いを描いたホームドラマ
物語の発端となるサモエド犬・サモンがかわい過ぎて悶絶すること必至。子犬時代から次第に成長するサモンの姿や、イヌに翻弄される主演の小日向文世の姿にほっこりする。
“犬飼”なのにイヌが嫌いな犬飼保。スーパーマーケットの渉外課勤務で離島に単身赴任中の彼は、1年ぶりに家族が待つ家へ帰る。そんな彼を玄関で迎えたのは、真っ白いむくむくの子イヌだった。その日から、犬飼の家庭内での居場所を懸けた戦いが始まる。
第1話
犬飼保(小日向文世)は、中堅スーパーチェーン「バスコダガマ」の渉外係。離島の「鳥ヶ崎島」に単身赴任して一年が経っていた。主な仕事は苦情処理。地域住民との話し合いや、店内のクレーム対応などなど。店長の千木良(柳憂怜)は、やる気ゼロで犬飼にすべて任せて釣り三昧。店員のカエデ(木南晴夏)からは、あれこれ仕事をせっつかれ、地元商店街の鳥飼(でんでん)には、安売りに文句を言われ、上から下から横から板挟みの日々。そんな犬飼の唯一の楽しみは、家族との「夕食ネット中継」。モニターに映る家族との食卓だけが、たったひとつの癒しだった。この所、スーパーの裏手で犬を飼っている犬屋敷に関するクレームが多い。一年間戻っていない家に帰る為、有給休暇を申請するも、その犬屋敷をどうにかしてからと千木良に差し戻される。だが…何でもこなす犬飼でも苦手なものが一つだけあった。それは、何を隠そう、「犬」だった。
第2話
単身赴任から一年ぶりに帰宅した犬飼保(小日向文世)。彼を出迎えたのは、白いムクムクの子犬、サモンだった。犬飼は大の犬嫌い。妻の潤子(ちはる)にどういう事かと訴えた。 パパがいない寂しさを埋める為、子供たちと協議して決めたと言う。だからって何でよりによって犬何だ…納得いかない犬飼。潤子とも気まずくなり、書斎へ逃げ込むと、そこはサモンの寝室になっていた。途方に暮れた犬飼は、モヤモヤしたまま休暇を消化し島へと戻って来る。家族に裏切られた思いで仕事が手に付かない犬飼。そんな折、本社から一人の女性社員、菊田萌子(徳永えり)が赴任してくる。
第3話
家族とのネット中継にサモンが加わって数週間。家族はカメラの先に居る犬飼(小日向文世)をガン無視するようになっていた。一人で食べているか、それ以上の孤独。そんな中、会社でも憂鬱な事があった。先日赴任した菊田萌子(徳永えり)の教育係を仰せつかった犬飼は、毎日萌子の性格に悩まされていた。強気で正論をぶつける萌子に対して、スーパーの店員たちの不満がたまりはじめる。何とか間に入ろうと努力する犬飼だったが、萌子は聞く耳を持たない。やがて、懸案だったスーパー裏の犬屋敷に犬飼は萌子とともに赴くことになるのだが…。
第4話
スーパー裏の犬屋敷主人、月光(斎藤洋介)は、犬飼(小日向文世)の説得にも応じず、一向に態度を改める気配がない。犬の扱いに慣れている萌子(徳永えり)からアドバイスをもらい、何とか犬を克服しようとする犬飼。一方、家族とのネット中継では頻繁にサモンが登場するようになり、犬飼の不安を煽り立てた。このままでは、本当に自分は家族から取り残されてしまう。そんなある日、店長の千木良(柳憂怜)から犬飼の本社栄転の話があると聞かされる。ただし、犬屋敷問題を解決してからという条件付きだ。戻れるのは嬉しいが、犬屋敷は苦手だし、家に帰ってもサモンがいる。複雑な心境の犬飼。翌日、犬飼は意を決して犬屋敷へ向かった。
第5話
犬屋敷問題を解決した功績で、本社栄転が決まる犬飼(小日向文世)。突然のことに驚きを隠せないカエデ(木南晴 夏)たち。中でも、やっと犬飼に対してだけ心を許し始めた萌子(徳永えり)は、ショックを受ける。そんな萌子の気持ちを感じて、気まずい犬飼。家族にはネット中継で帰る事を伝えた。家にはサモンがいる。腹を決めた犬飼は、庭で飼う事を条件にサモンを許可するのだった。だが犬飼には、この島でやり残したことがあった。逃亡した月光(斎藤洋介)が犬屋敷に置いて行った大型犬、カブ。犬飼は、こっそりカブを犬屋敷の中にかくまっていたのだ。自分がいなくなる前に、カブをどうにかしなくてはならない。犬飼はカブの貰い手探しを始めた。
第6話
本社に戻った犬飼(小日向文世)は、本社渉外課で忙しい日々を送っていた。社長の蓮田(清水章吾)からは、問題店舗の特命係を仰せつかり、新しい職場環境に馴染み始めていた。しかし…家庭内での新しい環境にはなかなか慣れなかった。出会った時はまだ小さかったサモンが、みるみる巨大化。今や犬飼に覆いかぶさるばかりに成長していた。しかも犬飼以外の家族には従順なのに、後から来た犬飼を明らかに自分より下の地位に見ていた。さらに妻の潤子(ちはる)は、こんな時にカラオケ教室に通い出し、子供たちもそれぞれの用事で忙しく、犬飼は家庭内での居場所を無くし始めていた。そしてもう一つ悩みのタネが。島に残して来たカブを飼ってもらうことになった萌子と、毎日ネット中継する約束をしていた。萌子からの催促に中継を繋ぐ犬飼。サモンを初めて見た萌子に色々アドバイスをもらうのだった。
第7話
日曜の朝から家族があわただしい。犬飼(小日向文世)が起きて来ると、子供たちはアニメのイベント、潤子(ちはる)はまたカラオケ教室だと言う。遂に犬飼はサモンと二人で一日留守番をせねばならなくなった。とりあえず言いつけられたとおりエサをあげるが、うまくいかない。散歩に出るが、まったくいう事を聞かない。公園デビューもしてみるが、コミュニケーションがうまくとれない。ペットショップの店員、芝二郎(佐藤二朗)からもらったアドバイスもほとんど意味をなさない。途方に暮れて土手で座っていると、犬飼と同じように犬を連れ、たそがれている男を発見。妙に親近感が沸き、犬飼はその男に話しかけてみるのだが…。
第8話
犬飼(小 日向文世)は先日目撃してしまった、妻の潤子(ちはる)の路上ライブの件が頭を渦巻いていた。自分の家族はどうなってしまったのか。これもそれもすべてサモンが家に来てからだ。やるせない思いを抱きつつ、今日は蓮田社長(清水章吾)と共に、問題店舗の視察にやって来た。バスコダガマ土手川店は会長の息子、喜一郎(池田鉄洋)が店長を務めていたが、この喜一郎のいい加減さには蓮田社長も手を焼いて来た。視察に入った犬飼は唖然とする。店員の態度のヒドさもそることながら、賞味期限切れ商品を平気で置いてあるような店だった。その時、犬飼は少女が犬のエサを万引きするのを偶然目撃してしまう。あわてて後を追った犬飼が見たものは、少女が野良犬にエサをあげている光景だった。
第9話
犬飼 (小日向文世)は、朝からソワソワしていた。今日は土手で出会った男に紹介された「犬のしつけ教室」に行く日だ。家族には内緒で「やれる父」になって帰って来る。それが狙いだった。事前にペットショップで二郎(佐藤二朗)から使えない助言をもらったり、家族をわざと外出させて準備を整えた。しつけ教室には何組かの言う事を聞かない犬とその飼い主が集まっていた。トレーナーの諏訪真知子(円城寺あや)の指示に従って「アイコンタクト」の練習から始まった。周りが次々にクリアして行く中、犬飼とサモンだけはいつまでたってもアイコンタクトできない。どんどんカリキュラムは進み、「オスワリ」「オイデ」とみんなはこなしていく。犬飼とサモンだけは、いつまでも「アイコンタクト」。二人の視線が交わる事は無いかのように思えたのだが…。
第10話
全国店長会議の日。犬飼(小日向文世)の前に現れたのは、店長の代理でやって来た萌子(徳永えり)とカブだった。萌子は犬飼と約束した毎日のネット中継が守られていない罰として、今日一日カブを預かって欲しいと申し出る。当然犬飼にも仕事があるので断るが、萌子は無理矢理カブを置いて会議へ行ってしまった。カブを連れた犬飼はウロウロと街を徘徊するが、昼から犬連れのサラリーマンにオフィス街は注目の的。仕方なく自宅へ向かったが、家には誰もいない…サモンを除いては。犬飼はカブをサモンと引き合わせる。と、突然威嚇し合う二頭。たまらず家を出た犬飼が向かった先は、二郎(佐藤二朗)のいるペットショップだった。
第11話
犬飼(小日向文世)は決めていた。犬との信頼関係を築こう、サモンを家族として愛そう。まずは、ドッグランにやってくる犬飼。だがまったく言う事を聞かないサモンに振り回されるばかりで、周囲の飼い主連中に笑われる。犬飼はただ、黙々とサモンとのコミュニケーションに努めた。訓練後、ドッグカフェデビュー。サモンと犬飼の元に、ドッグランで犬飼達を笑っていた飼い主が小型犬をけしかけて因縁をつけてくる。最初は謝っていた犬飼だったが、サモンをバカにされてついキレてしまう。普段怒鳴った事のない犬飼の、本物の怒り。その時、一部始終を見ていた老人が声をかけた。
第12話
蓮田会長(佐藤蛾次郎)に呼び出された犬飼(小日向文世)。会長から言われたのは、息子の喜一郎(池田鉄洋)と一緒に、もう一度鳥ヶ崎島に赴任して欲しいという言葉だった。せっかく帰って来たのに、と落ち込む犬飼。そんな犬飼の元にサモンがやって来て、いつもの様に我が物顔で寝そべった。イライラしながらリビングヘ行くと、潤子(ちはる)たちが楽しそうにはしゃいでいる。俺の気も知らないで…犬飼は全てが嫌になり、家族に八つ当たりをして家を飛び出した。川沿いを走る犬飼は、そこで思わぬ人物と出会う。
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