スーパー戦隊シリーズの長い歴史の中で大人の事情でやむを得ずメンバーが交代する事態に陥った作品がいくつかあるのをご存知ですか? 最近の戦隊ではあまりないメンバー交代劇ですが、実はシリーズが開始されて間もない頃は頻繁に起こっていたんです。 どのような事情で交代せざるを得なくなったのかご紹介していきます。
秘密戦隊ゴレンジャー
キレンジャーがまさかの舞台出演で出演困難に!
出典:amazon畠山麦演じるキレンジャ―/大岩大太が、九州支部へ転出することとなり、だるま二郎演じる2代目キレンジャ―/熊野大五郎が登場しました。
実際の理由は、畠山が舞台に出演することになり、ゴレンジャー収録の参加が困難になったためです。畠山の出演舞台が終了すると、再びキレンジャ―として復帰しました。
大岩の復帰にあたっては、熊野が殉職して、それを知った大岩がキレンジャ―として復帰するという流れでした。
畠山の降板があまりにも突然だったため、オープニング映像の差し替えが間に合わず、だるま二郎が登場してしばらくの間、オープニングでの出演者紹介は畠山の映像にだるま二郎のテロップを入れるという急ごしらえのものでした。
バトルフィーバーJ
出典:amazonバトルコサックが結婚を理由に降板!
スーパー戦隊シリーズで唯一、1作品から2回のメンバー交代劇が起こった作品です。
伊藤武史演じるバトルコサック/白石謙作が、強化服を持っていない状態で敵と遭遇し、凶弾に倒れ死亡するというもので、白石の先輩で射撃の名手である2代目バトルコッサク/神誠(じんまこと)は、伴大介が演じることになりました。神は、殉職した白石からサブリーダーのポジションも受け継ぎました。
バトルコサック交代の真相は伊藤が結婚を理由に自ら降板を申し出たという至ってシンプルな理由でした。
ミスアメリカがアメリカへ帰国
ダイアン・マーチン演じるミスアメリカ/ダイアン・マーチンが、敵に誘拐された自分の妹を救う際に攻撃を受けて倒れてしまいます。
その後体調は回復するものの、救出時に自分の正体が敵にバレてしまい、安全に暮らしたいという理由でアメリカへ帰国しします。
そして、萩奈穂美演じる汀マリアが2代目ミスアメリカになるというかなり強引な交代劇になっています。
実際は、マーチンのスケジュールの都合が次第に合わなくなってやむを得ず交代をすることになりました。また、マーチンは日本語が全く話せず、英語しか話せなかったため変身後のアフレコは別の役者が担当していました。
太陽戦隊サンバルカン
出典:amazon戦隊のリーダーであるレッドが急遽交代
リーダーであるバルイーグルが途中で川崎龍介演じる大鷲龍介から五代高之演じる飛羽高之に交代しました。
長いスーパー戦隊の中で唯一、リーダーであるレッドが交代した作品になりました。
交代の理由は、作品のストーリー上では大鷲がNASAにパイロットとしての能力を見込まれ転勤するというものでした。
実際は、ストーリーが手詰まりになり大幅な設定変更をしなければ1年間持たないかもしれないという危機感から生まれた苦肉の策だったようです。
当時のスーパー戦隊シリーズは今のような確立したブランドとは言い難かったこともあり、打ち切りの可能性を視野に入れ、役者との契約は半年ごとでした。
そのため、川崎は契約が延長されずに交代することになったというわけです。
このバルイーグル交代劇は、他の出演者は収録当日までまったく知らされていませんでした。当の本人である川崎も台本を渡されて初めて降板をしりました。
超電子バイオマン
出典:amazonスタッフと駆け落ちしたイエローが突然失踪
出典:amazonシリーズ初のダブルヒロインとなったこの作品で、スーパー戦隊史上最も有名なメンバー交代劇が起こります。
ストーリー上では、矢島由紀演じるイエローフォー/小泉ミカが、仲間をかばい敵の攻撃を受け続け戦死してしまい、翌週から新メンバーとして田中澄子演じる2代目イエローフォー/矢吹ジュンが登場するということになっています。
矢島が突然収録に来なくなり失踪してしまう事態が発生します。はっきりとした理由は明らかになっていませんが、矢島がバイオマンを担当しているスタッフと駆け落ちしたという説が有力視されています。
矢島不在の状況で制作されたイエローフォーが戦死する回ではミカは終始イエローフォーのスーツ姿のまま出演していました。
そして、戦死したミカを他のメンバーが弔うシーンでもスーツ姿のままで遺影なども飾られないという非常に不自然な演出になっています。
また、2代目イエローフォーが初出演した回以降、作中でミカのことについて触れられることは無く、初めからいなかったかのような扱いになっていました。
失踪後の矢島は…
突然の失踪から数十年経ち、矢島は現在千葉県で「おなべ」として働いているとのことです。
まとめ
契約の問題やスケジュールの都合など大人の事情でやむを得ないメンバー交代とはいえ、地球の平和を守るヒーローが殉職したり戦死するというのは当時見ていた子供たちにとってはかなりのトラウマだったと思います。
制作者側も、1年間のストーリーをある程度考えていても、降板による交代で大幅なストーリー変更を余儀なくされたり、どのような流れで降板にもっていき、新メンバーをどのような形で加入させるかという点でもかなり頭を悩ませたことでしょう。
こうした出来事を乗り越えて、スーパー戦隊シリーズ歴史は続いていきます。
参考元
- ・参照リンク:スーパー戦隊百科 TOP
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