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出典:amazon

2019/02/08
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【ネタバレあり】『マッドマックス 怒りのデスロード』あらすじ・キャストを解説!

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『マッドマックス』シリーズ最新作の映画『マッドマックス 怒りのデスロード』のネタバレ込みのあらすじを徹底解説! さらに、個性派かつ実力派が勢ぞろいしたキャストや迫力あるアクションシーンの裏側など、さまざまな角度から考察します。

目次

マッドマックス 怒りのデスロード』は第88回アカデミー賞で最多6部門受賞するなど、記憶にも記録にも残る名作映画となりました。

CGに頼らない迫力満点のアクション、魅力的な登場人物やストーリー、かっこいい音楽や車など、多種多様な切り口から語れるのもこの映画の大きな魅力です。

そんな『マッドマックス 怒りのデスロード』のネタバレ付きのストーリー解説やさまざまな角度からの魅力について紐解いていきます!

『マッドマックス 怒りのデスロード』の概要は?

原題:『Mad Max: Fury Road』
製作国:アメリカ
公開年:2015年

『マッドマックス 怒りのデスロード』はオーストラリア人監督のジョージ・ミラーの代表作である『マッドマックス』シリーズの27年ぶりの最新作です。

『マッドマックス』シリーズならではの激しいカーチェイスなどのアクションはさらにブラッシュアップされ、魅力的なキャラクターや世界観も人気を呼びました。

また核戦争後の荒廃した世界観の描写や、CGに頼らないリアルなアクションの撮影や音楽を含めた音響、そして切れ味抜群の編集など。

それらは、アートや技術面といったさまざまな角度から評価され、第88回アカデミー賞では録音賞や美術賞、衣装デザイン賞など最多6部門を受賞ました。

本作はシリーズ生みの親ジョージ・ミラーが描く世界観を実現するために、製作期間が10年以上に及び、オーストラリアだけでなくアフリカでも撮影が行われました。

公式パンフレットによれば説得力ある映像を作るために、3,500枚のストーリーボード、数千点の小道具や衣装が製作され、手作業で組み立てられた車両150台が集結したのことです。

この過程でタイトルロールがメル・ギブソンから交代になったり、撮影現場のオーストラリアが珍しく雨が降りすぎて砂漠が緑化してしまうなどの紆余曲折ありながらも、ついに完成した本作のストーリーや見どころについて解説します。

『マッドマックス 怒りのデスロード』あらすじ解説(ネタバレ注意!)

核戦争によって、水や植物は汚染され、人々の寿命は半分になってしまった荒廃した世界で、元警察官のマックス・ロカタンスキーは愛車のインターセプターで放浪の旅に出ていました。

その最中、マックスはイモータン・ジョ―が支配するエリアでその手下に捕らえれてしまいます。

捕らえられたマックスが連行されたのは、イモータン・ジョーが支配する大きな砦でした。

そこはジョーが水を支配し、砂漠化したこの世界では数少ない植物を育てさせ、優秀な子孫を残すために「子産み女」と呼ばれる女性を抱えるなど、ジョーが独裁している砦でした。

さらには「ウォーボーイズ」と呼ばれる白塗りの戦士たちをもジョーは抱えており、彼らは巧みに洗脳されていて、ジョーのために命を懸けて戦うことを名誉としている集団でした。

核戦争で汚れた大気のせいで、彼らはさまざまな疾患を生まれつき抱えているため、定期的な輸血を必要としています。

マックスが連行されたのも「輸血袋」として彼らウォーボーイズに輸血をする素材が必要だったためです。

その頃、ジョーの部下であり大隊長の女戦士フュリオサは任務遂行を装って「ウォータンク」で出動します。しかし、実はこの中に5人の「子産み女」を匿って逃走を図っていました。

ほどなくしてイモータン・ジョーの知るところとなり、ジョーは部隊を編成してフュリオサを追走することとなりました。

その部隊に入るために、瀕死でマックスから輸血を受けていたウォーボーイのニュークスも戦線に加わることとなり、輸血袋としてマックスも車に括り付けられるという形で戦場に同行させられることとなりました。

出動後、他部族との戦いも経てついにフュリオサのウォータンクに追いつくのですが、突然の砂嵐に遭遇してフュリオサたちはいったん逃げ切ることに成功します。

その過程でマックスはニュークスと鎖で繋がれたまま砂漠に放り出されることとなりました。

砂漠に放り出された後にマックスは目を覚ますと、自分の鎖を切断するためにたまたま近くにいたウォータンクに接近し水やボルトカッターを要求します。

最初はフュリオサとも敵対していたマックスですが、ジョーから逃走する目的など、利害が一致したこともあり、フュリオサ子産み女たちの逃亡に手を貸すこととしました。

道中イワオニ族との激しい戦闘、さらに再追跡してきたジョーとの戦闘中に子産み女のひとりでリーダー格のスプレンディドが命を落としてしまいます。

これに激しく動揺した子産み女のなかで一番若いフラジールが砦へ戻ろうとするなどの混乱もありながらも、再びフュリオサの故郷でもある「緑の地」を目指す旅へと出ます。

この際に、ジョーからフュリオサを倒すよう任務を受けてウォータンクに乗りみながらも失敗していたニュークスも仲間に加わります。

長い夜を越え、ニュークスの力も借りながら何とか「緑の地」とされる場所へとたどり着きますが、やはりここも汚染の影響をもろに受けていて、既に荒れ果てた土地と化していました。

故郷が荒廃していたことにフュリオサは絶望し、バイクに詰めるだけの荷物を積んで当てのない逃避行へ向かうことをマックスに告げます。

一度はフュリオサたちとの同行を拒否し見送ったマックスでしたが、思い直してフュリオサたちにある提案をします。

それは「水も植物もある砦に戻ってやり直す」ということでした。

つまり、来た道を引き返してジョーのいない間に砦を奪還するというものです。

当然道中でジョーの軍団と対決するのは免れないですが、マックスの「このまま160日走っても塩しかない」という言葉にも動かされ、フュリオサは砦に戻ることを決断します。

イモータン・ジョーの大軍団に追跡され、フュリオサも重傷を負いながらもついにイモータン・ジョーを撃破し、ニュークスの自己犠牲によりイワオニ族の砦を崩壊させて道をふさぐことに成功するマックスヒュリオサたち

フュリオサは瀕死の傷を負いますが、マックスが輸血することにより、なんとか一命をとりとめることができました。

砦に帰還後、ジョーの死体を民衆に見せつけ独裁が終わったことを知らせるマックスフュリオサ

マックスは砦に残らずフュリオサとアイコンタクトだけを交わしてまた放浪の旅に出るのでした。

『マッドマックス 怒りのデスロード』のキャスト&個性的なキャラクター

本作はCGを極力排除したアクションや音楽、美術など映画的魅力があふれている作品です。

しかし、そのストーリーの熱さやキャラクターの個性も魅力的な要素のひとつです。

演じているキャストたちの確かな演技力や魅力にも大きく支えられている、キャラクターについて紹介します。

マックス・ロカタンスキー(トム・ハーディ)

元警察官で世界を放浪する孤独な男。

愛する者たちを救えなかった罪悪感に苛まされていることが本作の描写からもうかがえます。

確かなガンスキルや戦闘力、そしてとっさの輸血ができるなどのサバイバル能力でフュリオサたちの逃亡劇を支えます。

マックスは基本的に無口で口数が少なく、また愛するものを救えなかったというトラウマも抱えているため、物語前半では人間不信に陥り狂ってしまったように見えます。

しかし、フュリオサたちと出会い、同行するようになってから少しずつ変わっていきます。

次第に本来彼が持っていたであろう正義漢や弱者を助けずにはいられないといった熱い面が垣間見えるようになっていくのです。

「俺の呼び名はなんでもいいい」と言っていたマックスが、終盤フュリオサに「俺の名はマックス」と名乗るシーンは今作屈指の名シーンと言えるでしょう。

マックス自身も「輸血袋」から「マックス」と本来の自分を取り戻す話となっており、グッと熱くなる展開が用意されています。

キャストはトム・ハーディ!

演じるのはメル・ギブソンからバトンを受けたトム・ハーディです。

『インセプション』や『ダークナイト・ライジング』などで注目を集めた俳優さんで『マッドマックス 怒りのデスロード』以後もさまざまな映画に出演し評価されています。

トム・ハーディのマックスはメル・ギブソンの時よりも「優しさ」の部分がにじみ出ており、新たなマックス像を確立したといえるでしょう。

大隊長フュリオサ

イモータン・ジョー軍団の大隊長でもあり、本作の主演の一人でもあります。

フュリオサは幼少期に母親ともども盗賊に拉致されており、流れ流れてイモータン・ジョーの砦で子産み女として生活するようになりました。

途中、イモータン・ジョーの逆鱗に触れることをしていまい左腕を失いますが、その後ウォーボーイズに入隊し、なんと大隊長まで上り詰めたのです。

結果的に戦士としてイモータン・ジョーに認められて「ウォータンク」の担当まで任せられるほどになりました。

フュリオサはマックスに負けないほどの戦闘力を誇り、特にスナイパー能力はマックスを上回るほどのセンスを見せます。

また、強いリーダーシップを持っており、ともに逃走する女性たちを鼓舞したり、次にすべきことを瞬時に決断したりします。

キャストはシャーリーズ・セロン!

フュリオサを演じるのは『モンスター』でアカデミー主演女優賞を受賞したこともあるシャーリーズ・セロン。

なんと頭を丸めたのも彼女のアイデアでスタントも自分で多くをこなしてみせたそうです。

実質主演と呼ばれるほど、シャーリーズが演じるフュリオサの存在感はずば抜けており、まさに「強い女性」を体現して見せた演技と言えます。

なお、強い女戦士と言えば『マッドマックス2』にもバージニア・ヘイ扮する女性が登場していました。

本作もフェミニズムを全面に打ち出していることから、ジョージ・ミラー監督の構想には『マッドマックス2』も念頭にあったのかもしれません。

ニュークス

白塗りの戦士ウォーボーイズの一人であるニュークスですが、彼はマックスを輸血袋としたことをきっかけに、物語に大きく関わるようになります。

身寄りもなく友人もいない彼にとって、イモータン・ジョーのために名誉ある戦死を遂げて「英雄の館」に行くことが夢でもあり心の支えでした。

そんな彼ですが、ひょんなことからフュリオサたちと同行することとなり、やがてワイブスの一人、ケイパブルに想いを寄せるようになっていきます。

キャストはニコラス・ホルト!

ニュークスを演じるのは、若手俳優のニコラス・ホルトです。『アバウト・ア・ボーイ』や『X-MEN』シリーズで有名です。

彼が演じることによって、ニュークスの無垢な感じが一層増されて、純粋さが際立っているように見えますね。

イモータン・ジョー キャスト:ヒュー・キース・バーン

本作の悪役であり、砦の支配者です。水や資源を支配し、人をも掌握している、まさに独裁者。

全ての決定権を持ち、大きな身体であたかも神のような存在ですが、彼もまた疾患を持っており、口元には呼吸器を取り付け、身体中の皮膚も弱くケアを必要としています。

丈夫な跡取りの男児を欲しており、子どもを産ませるために「ワイブス」もしくは「子産み女」と呼ばれる美女を何人も軟禁に近い状態で囲っています。

演じるのは、なんと『マッドマックス』の悪役トーカッターと同一人物です。

オールドファンにはたまらない再登板となりました。

ワイブス(子産み女)たち

「私たちは物じゃない」とフュリオサとともに逃走を図った5人の子産み女たちも、それぞれ自分の役割を果たそうと必死になって戦います。

5人とも相当な美女であり、特にスプレンディドはイモータン・ジョーのお気に入りとされています。

リーダー格のスプレンディド(ロージー・ハンティントン=ホワイトリー)、銃を扱えるトースト(ゾーイ・クラビッツ)、ニュークスの新たな心のよりどころとなるケイパブル(ライリー・キーオ)、少し不思議な立ち回りをするダグ(アビー・リー)、そして一番若いフラジール(コートニー・イートン)。

それぞれ見どころや見せ場があり、美しいのはもちろんのこと、キャラクターが立っているのも素晴らしいです。

車が飛び交う! 『マッドマックス 怒りのデスロード』のアクションがすごい!

本作の最大の魅力の一つであるアクション。特にカーチェイスシーンは圧巻です。

カーチェイスは『マッドマックス』シリーズの代名詞でもありますが、今作は映像技術の進化も相まって、凄まじい臨場感のアクションが展開されています。

実に150台もの手作り車両を準備し、本物の車同士がぶつかりクラッシュする様を表現しています。

ジョージ・ミラー監督自身もパンフレット等のインタビューでこうした描写をCGでやるのはナンセンスだと思ったと語っており、まさにリアルなアクションを追求した映画となっています。

そのため、冒頭のインターセプターがクラッシュするシーンなどもCGを排しています。

また、トム・ハーディはじめ役者陣もスタントを自分でこなしているシーンが多いとのことで、文字通り生身のリアルなアクションが満載です。

DVDの特典映像を見ると本当に車が燃えてその上をバイクでジャンプして通り抜けたりなどしています。

また公式パンフレットによると、ジョージ・ミラー監督自身がここ30年の技術の進歩と観客の目が肥えてきたことから、映画のペースを速める、つまりカット数を増やしたとも発言しています。

そして、デジタルカメラの普及・発展により、洗練された映像が容易に撮れるようになったこともあり、まさに「今だからこそ」撮影できたアクション映画なのかもしれません。

ギター男がすごい! 『マッドマックス 怒りのデスロード』を支える音楽

ギター男ことコーマというウォーボーイが登場します。

彼はドラム・ワゴンという戦意高揚専用マシンに乗り、ひたすら戦場でエレキギターを奏でてウォーボーイズを鼓舞し続けています。

コーマたちの存在によって、『マッドマックス 怒りのデスロード』はまるでロックコンサートを見ているかのような感覚になるなど、音楽的演出も見事な映画です。

太鼓やギターを用いたミュージカルのような戦場など、ジョージ・ミラー監督から依頼を受け、サントラを担当したジャンキーXLの見事な熱いサウンドがマッチ。

音楽だけでもこの映画を鑑賞する価値があるといっても過言でないくらい、とにかくテンションが上がる音楽にあふれています。

本作の臨場感あるアクションをしっかりと支えているのは、紛れもなくこのかっこいい音楽であると言えます。

サントラ集も発売されていますのでぜひおすすめしたいです。

『マッドマックス 怒りのデスロード』の吹き替え版のキャストは?

マックス役をEXILEのAKIRAさんが演じたことで公開前から賛否両論(主に否)があふれていた日本語吹き替え版。

確かにAKIRAさんの吹き替えは上手とは言えませんが、マックスの口数が少ないこともあり、劇中でノイズになることはありません。

そして、大隊長フュリオサの声を務めたのは声優の本田貴子さん。シャーリーズ・セロンの他にミラ・ジョボヴィッチの声優を多く担当されています。

代表的なのは、かの有名な『バイオハザード』シリーズの吹き替えです。サンドラ・ブロックなども担当しており、強い女性を演じることが多いようです。

イモータン・ジョーは竹内力さん。あの図太い声がイモータン・ジョーのキャラクターともマッチしており、きっちり悪役感が出ています。

ニュークスは声優の中村悠一さんなど脇を固める声優陣さんも一流です。

『マッドマックス』の気になる続編について!

ジョージ・ミラー監督は『マッドマックス 怒りのデスロード』の時点で既に別の脚本まで書いてしまっていたとインタビューでは発言しており、ヒットすれば続編も考えるとしていました。

実際に『怒りのデスロード』含め3部作の構想であることや、主演のトム・ハーディも続投への意欲を見せるなど、前向きな様子がうかがえていました。

しかし、当のジョージ・ミラー監督と製作会社ワーナーと製作費等を巡って意見が折り合っていないことがわかっており、その後具体的な続報は出ていない状況です。

これほどの大ヒット作でかつ名作となった新生『マッドマックス』シリーズの続きがぜひ見たいのですが、こればかりは状況を見守るしかできない現状です。


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