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2019/01/19
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漫画「こち亀」心に残る感動的な名エピソード選!

2016年9月に惜しまれつつ連載が終了した人気漫画「こち亀」は、主人公である型破りな警官・両津勘吉とその仲間たちが繰り広げる痛快なギャグ漫画でありながら、両津の幼少時代の思い出や、葛飾・浅草の下町人情を描いたエピソードも多くあります。 今回は、こち亀の感動的なエピソードをいくつかご紹介します。

おばけ煙突が消えた日

単行本・59巻に収録されています。

両津少年と臨時教師の出会いと別れを描いたエピソード

こち亀史上最も感動的なエピソードと称されるのが、この「おばけ煙突が消えた日」です。
かつて東京にあった千住発電所の「おばけ煙突」と小学生だった両津のクラスに赴任した臨時教師・佐伯羊子との出会いと別れ、両津少年の儚い想いが描かれたエピソードです。

両津少年は、羊子先生の可愛さに惹かれに恋心を抱きますが、臨時教師としての期間が終わり学校を離れることになります。
羊子先生への別れの挨拶として考えたのが、おばけ煙突に上り、メッセージが書かれた垂れ幕を下げて見てもらうこと。

学校を後にし、羊子先生は電車に乗りながらふとおばけ煙突を見ると、あと垂れ幕が見え思わず涙を流しました。
やがて時代の流れと共におばけ煙突は取り壊されますが、両津少年の羊子先生との思い出はいつまでも消えることはありませんでした。

おばけ煙突と両津少年の心温まるエピソード

おばけ煙突と両津少年の心温まるエピソード 出典:

まだ高層ビルが無かった時代、おばけ煙突は下町のシンボルとして愛されていました。
おばけ煙突と呼ばれていた理由は、4本の煙突が菱形に配置されていたため、見る角度みよって本数が変わるため、そう呼ばれていたとされています。

光の球場

単行本・82巻に収録されています。

東京スタジアムが舞台の両津少年の恋物語

かつて実在したプロ野球チーム「大毎オリオンズ」が本拠地としていた「東京スタジアム」が舞台のエピソードです。

荒川区南千住にあった東京スタジアムは、下町の子供たちにとって夢の球場でした。
スタジアムのアナウンス室に勤めるお姉さん・栗原やよいに恋をした両津少年ですが、やよいが大毎の4番打者・日向と結婚すると聞きショック受け、それ以来球場へ行かなくなりました。

心配した日向が両津の家を訪れ、一緒にキャッチボールをしていると、両津の投げたボールを追いかけた日向が車に轢かれ入院することになります。

しかし日向は病院を抜け出し代打として試合に出場し、満身創痍の身体でホームランを放ちました。
それを見た両津は感動し、日向のファンを続け、やよいの結婚を祝福しました。

下町を照らした光の球場「東京スタジアム」

下町を照らした光の球場「東京スタジアム」 出典:

光の球場として下町を明るく照らした東京スタジアムは、大毎が球団経営を他社に譲渡したことで本拠地球場としての役目を終え閉鎖され、その後解体されました。
下町の野球ファンを虜にした光の球場は、わずか10年足らずでその姿を消しました。

十二階で逢いませう

単行本・5巻に収録されています。

関東大震災で亡くなった恋人を探し続ける老人の物語

煙突や木など高いところに登って度々警察に注意される老人・正吉が現れます。
そのころ両津は、夜中に寺の中をパトロール中に誤って墓石を倒してしまい、両津にしか見えない若い女性・花代が現れます。

花代は、浅草に友達と約束があり、十二階に登ると両津に告げるものの、十二階のビルすべてに登ってもその友達には出会えません。
実は、花代は大正時代に起きた関東大震災で亡くなっており、花代が言う「十二階」とは、かつて浅草にあった凌雲閣であることが判明します。

花代が言っていた友達というのは正吉で、一緒に凌雲閣に登る約束をしていました。
しかし、花代が亡くなったことを知らない小吉は震災から半世紀以上経った今でも高いところへ登り花代を探し続けています。

両津の同僚である中川が、浅草に凌雲閣を復元させ見事に花代と正吉は対面を果たします。
花代は若いままで、正吉は年老いた姿ではあるものの、数十年越しの約束が果たされました。

時代を超えて果たされた凌雲閣での約束

時代を超えて果たされた凌雲閣での約束 出典:

現代に蘇った凌雲閣に二人で登ることは、若かりし頃に交わした凌雲閣に登るという約束を果たすべく花代を探し続けた正吉が待ちわびた瞬間でした。

わが町・上野

単行本・63巻に収録されています。

両津が中川と上野を散歩しながら少年時代の思い出を語る

夜勤明けのドライブがてらに両津が同僚の中川を連れて少年時代によく遊んでいたという上野を案内するという内容です。

酒のつまみを買うためにアメ横の商店街で行ったり、上野公園を散歩しながら両津が少年時代に起きた事件などの過去話を語るなど、二人が上野の情緒を満喫しながらほのぼのと町を歩いていきます。

下町の雰囲気に慣れない中川をよそに、下町生まれ下町育ちの両津は人々との触れ合いを楽しみました。

両津少年のやんちゃな思い出が詰まった町・上野

両津少年のやんちゃな思い出が詰まった町・上野 出典:

両津にとって下町は少年時代の思い出が詰まった大切な場所です。
時代の流れと共に町並みは変わっても、下町の風情は消えることはありません。

両さんの長崎旅行の巻

単行本・36巻に収録されています。

無一文の両津と老夫婦の心温まるエピソード

両津が仕事で長崎県警へ行くことになります。
しかし、両津は貰った交通費をすべて使い切ってしまい、仕方なく自転車で行こうと試みますが断念し、同僚の麗子に大阪まで連れて行ってもらいます。

大阪からは同僚の本田に長崎まで連れて行ってもらおうとしますが、なんと広島でガソリンが切れてしまいます。それでも何とかガソリンを確保した両津は、さらに「親戚の者」だと嘘をつき、見知らぬ老夫婦の家に泊めてもらいます。

呑気にご飯を頂いたり、風呂に入り布団でぐっすり寝ている両津を尻目に、本田は自分たちが親戚じゃないとバレないかと気が気ではありません。
翌朝、帰り際に本田が老夫婦に本当のことを打ち明けます。

しかし、なんと老夫婦は最初から両津たちが親戚ではないことを知っていました。
他人と知りながらも泊めた老夫婦の温かさに感動し、二人は長崎へと向かっていきました。

分かっていても泊めた老夫婦の温かさ

分かっていても泊めた老夫婦の温かさ 出典:

両津は、老夫婦たちが何も気づいていないと思っていたでしょうが、最初から全部バレバレだったようです。
それでも泊めてあげた老夫婦の温かさに本田は感動していました。

永遠の腕時計の巻

単行本・200巻に収録されています。

夏春都が初めて両津にお礼を言った感動のエピソード

両津が軍用時計のパーツ取りをするため、「超神田寿司」の女将・擬宝珠夏春都(ぎぼし・げぱると)に古い時計を譲ってほしいと頼むと、壊れた古い軍用時計を両津に渡します。

これは、戦争で亡くなった夏春都の夫が使っていた遺品であるにも関わらず、あっさり譲ってしまいます。
すると両津は、同僚や友人から金を借りてアメリカへ行き、現地のコレクターに修理を依頼します。

日本へ帰り、修理して再び動き始めた時計を夏春都へ返すと、夏春都は両津に初めて「ありがとう」とお礼をしました。

夏春都が照れくさそうに両津へ言った「ありがとう」

夏春都が照れくさそうに両津へ言った「ありがとう」 出典:

夫の遺品である腕時計が動き始めたことで、夏春都は再び夫と一緒の時間を過ごすことができました。

まとめ

周りの人間を巻き込んで大騒動を起こしたり、金儲けのためにビジネスを始めて大失敗するといったエピソードが多い中で、少年時代の思い出話や下町を舞台にした感動的なエピソードでは、普段とは違った姿の両津を見ることができます。

こうしたエピソードを見ると、少年時代の両津のやんちゃ加減や人を思う両津のやさしさが感じることができます。

同時に、下町の風景やそこに住んでいる人々の温かさに触れることができ、私たちが忘れていた古き良き日本の良さを知ることができます。

参考元

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仲村耕輔

written by 仲村耕輔

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