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2017/05/10
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鉄腕アトムのリメイク紹介! 手塚治虫・浦沢直樹・谷賢一それぞれのアトムとは?

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手塚治虫は日本を代表する漫画家であり、彼の作品は日本だけでなく海外でも高く評価されています。 特に有名な作品は「鉄腕アトム」でしょう。 そんな鉄腕アトムは、数多くのリメイクがされています。 そんな中で独特の世界観とイメージでリメイクされた作品「「地上最大のロボット」をご紹介します。

目次

鉄腕アトムリメイク元:手塚治虫「地上最大のロボット~鉄腕アトム~」

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今回ご紹介する作品群の「原作」になります。

この作品は、10万馬力を持つ少年型ロボット「アトム」と、世界の最強を求めるロボット「プルートウ」との戦いを描いています。

AIで自我を有するロボットが、我々人類と共存している未来の世界。
そこでは、世界各国が開発した強力な戦闘能力を有する7体のロボットが存在していました。「ゲジヒト」「アトム」「モンブラン」「ノース2号」「ブランド」「ヘラクレス」「エプシロン

プルートウ」は、彼らを全て破壊する事で世界最高のロボットを目指し、戦いを挑みます。

ここで登場する「7体のロボット」は、実は元ネタが存在します。

第2次大戦中、核爆弾が無かった頃に、「戦争回避の抑止力」として「戦艦」が存在していました。

長門」「陸奥」「ネルソン」「ロドニー」「コロラド」「メリーランド」「ウエストバージニア
この最強と呼ばれた7隻の戦艦は、「ビック7」と呼ばれ恐れられていました。

現実には、核爆弾と飛行機の発達によって戦艦の「抑止力」は失われてしまいます。そんな現実にあった軍事力バランスをモデルとして、戦後に本作品は描かれました。

更には、本作品で正義の味方であった「鉄腕アトム」は、大きく変化して行きます。「プルートウ」との戦いに敗れ、新たに強化された「アトム」は、悪の心を理解し人間に対して敵対的な行動をする様になります。

聖人君子の様な正義の味方であった「アトム」が、人間の様に善と悪に揺れる心を持つようになる。

これは「鉄腕アトム」の物語でも転換点となる作品です。

鉄腕アトムリメイク①浦沢直樹「PLUTO」(プルートウ)

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手塚治虫の描いた「地上最大のロボット」というエピソードを独自の解釈でリメイクした漫画作品です。

手塚治虫の息子である「手塚眞」が監修を行い、登場人物達のデザインやストーリーについても大幅な改変がなされました。

浦沢直樹」と言えば、この時にすでに「MONSTER」や「20世紀少年」などのサスペンス・謎解き要素の強い独特の作品を発表していました。

そんな浦沢直樹の雰囲気が色濃く反映され、更には現実世界で問題となっていた「湾岸戦争」を織り込む事で、よりリアルな物語を構築します。

手塚治虫版が単行本2巻に対して、本作品では全8巻にもおよぶ長編になっています。

新たなテーマを複数差し込まれ、多くの謎や伏線が加わり深い内容に変化しています。

しかし、そんな物語で現れる伏線の多くが、未解決のままで物語は完結します。それは、「あくまでも本作品が「鉄腕アトム」の1エピソードであり、物語は続いてゆく」という事を暗示しています。

その新しいエピソードを描くのは、浦沢直樹かも知れませんし、はたまた別のクリエーターかも知れません。

鉄腕アトムリメイク②シディ・ラルビ・シェルカウイ,谷賢一「舞台 プルートゥ PLUTO」

実はアニメや漫画を原作とした舞台は、日本では数多く上演されています。

しかし、その殆どが原作の面白さより、出演するアイドル俳優の人気に依存した軽薄な内容のものばかりです。

本作品はバレエの要素を取り入れ、ヨーロッパの第一線で活動している「シディ・ラルビ・シェルカウイ」に演出・振付を担当。

台本は日本の演劇界の中堅である「谷賢一」が担当して、本格的な演劇作品として製作されました。

また、日本でTVや映画で活躍している一流の俳優を揃え、バレエの動きと抽象的で現代的な舞台とその演出装置によって、重厚な見ごたえのある作品となっています。

そして、漫画「PLUTO」で未解決であった伏線に対する「答え」も提示されます。

もちろんそれは台本を書いた「谷賢一」個人の「答え」です。
ですが、本作品を観覧した人達の多くは漫画「PLUTO」で受けた疑問やモヤモヤを払拭できることでしょう。

手塚治虫】【浦沢直樹】【谷賢一】という三人が紡いだ物語は、話の大筋も登場人物も大部分が同じ物語です。

しかし、どれもまったく違う様相を見る者に与え、優れた作品となっています。

更には、漫画「PLUTO」は実写映画として製作が予定されています。

その新しい物語はどんな光景を我々に見せてくれるのか、非常に楽しみです。

参考元

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