世界的に人気を博したダイアナ・ガバルドン原作の『Cross Stitch(原題)』をドラマ化した『アウトランダー』。壮大で美しい景色と、リアルな時代背景、主人公のラブストーリーなどが描かれ、多くの女性たちから支持されている。シーズン3の放送はいつになるのか、シーズン4はどうなるのかなど、今後の情報も紹介していく。
『アウトランダー』とは
『アウトランダー』はダイアナ・ガバルドンの小説『Cross Stitch』を原作とし、主人公の女性クレアが時代を超えた旅をする物語である。
日本では2014年にシーズン1、2016年にシーズン2がHuluやAXNで放送された。
イギリスの壮大な景色と、リアルな時代背景が描かれていることでも話題となり、女性の心をたちまち虜にした。
時を越えて見る明暗を分けたイギリスの歴史
イングランドとスコットランドはなぜ戦争になった?
この作品は、17~18世紀のイギリスとスコットランドからフランス、アメリカと移っていく。
イングランドとスコットランドは同じ島にあり地続きであったが、それぞれが独立した国家で成り立っていた。
しかし、当時のイングランド女王、エリザベス1世には子供はなく、死去後スコットランドのジェームズ6世が両方の国の王を兼任していた。
ひとりが別々の国家の王という、複雑なシステムになっていたのだ。
ジェームズ6世がスコットランドをイングランドと統合させようとしたことが原因で反乱が起きた。
そのイングランド軍とハイランダー(スコットランドの精鋭部隊)との戦いが、まさにこのドラマの始まりになっている。
『アウトランダー』あらすじ
シーズン1の物語の舞台は、第二次世界大戦直後のイギリスと、17~18世紀のスコットランド。
第二次世界大戦後、従軍看護婦だったクレアは、戦争で離れ離れになっていた夫のフランク・ランダルと、旅行でスコットランドを訪れていた。
自分の祖先の歴史を調べている夫を後にして、クレアはクレイグ・ナ・デューンの丘を訪れた。
丘には古代からある巨大な石で造られたストーン・サークルがある。クレアが一番大きな石に触れた時、意識を失ってしまう。
彼女が目覚めた場所はなんと18世紀のスコットランド。つまりクレアは2世紀も過去に、タイムスリップしてしまったのである。
現代~過去/登場人物
クレア・ビーチャム・フレイザー(ランダル)
20世紀から18世紀の時の旅人クレア・ランダル。
第二次世界大戦終結後、夫とスコットランドの旅を楽しんでいる最中にタイムスリップした。
スコットランドの戦士たちと出会い、彼らと行動を共にするようになる。一方で、イギリス軍には夫に良く似た将校ジャック・ランダルという男がいた。
この男こそブラック・ジャックの異名で恐れられていたフランクの祖先、ジョナサン・ランダルだったのだ。
クレアはイギリス人なのでゲール語(スコットランド独特の方言)でよそ者を意味する、サセナッフと呼ばれている。
ジェイミー・フレイザー
本名ジェームズ・アレクサンダー・マルコム・マッケンジー・フレイザー。
クレアの夫でありスコットランドのハイランド地方の戦士である。
イングランドのお尋ね者で逃亡中。イングランド軍の目を逃れるため、親類のマッケンジー家で暮らしている。
常にジェイミーには父親代わりである盟友のマータフが同行している。
ジェイミーはクレアを名前ではなく、サセナッフと呼ぶことが多いがあくまでも親しみをこめてそう呼んでいる。
ジョナサン・ランダル/(フランク・ランダル)
18世紀イングランド軍の将校ジョナサン・ランダル、通称ブラック・ジャックと呼ばれ恐れられている人物。
クレアの夫フランクの祖先であり、女性には興味がなく、男性に対して愛を求める。
ジェイミーに対して、反抗するから手に入れたいという欲望があり、そういった意味でクレアは恋敵。
しかしその反面、弟のアレックスには深い愛情を抱く、優しい兄の一面もある。
リアルに表現された時代背景が歴史の重みを伝える
壮大で美しい自然が楽しめることはもちろんだが、衣装にも強いこだわりをもって制作しているのが、人気の高さに繋がっている。
舞台設定の年代に合わせて、当時着用していた服の色や形、セットや小道具、ロケーションに至るまで緻密に再現しているのである。
また、再現している画面から当時の状況をも得ることができるのも見事だ。
当時のハイランダーたちは、キルトと呼ばれるスカートのような衣装を着用していた。
大きな布を腰に巻いて肩で留めているが、このキルトの柄や色も、家系によって異なっている。
ジェイミーがつけているのはフレイザー家の柄であり、その柄や色によって、どこの家系だかわかるようにもなっているのだ。
また、実際にあった魔女裁判や拷問、処刑方法にいたる、当時の闇の部分でさえも、忠実に再現しているのである。
ふたりのラブシーンが過激かつ美しい
物語では男たちの熱い戦いも重要だが、ほとんどの話で目にする、ジェイミーとクレアの熱いラブシーンも見逃せない。
ふたりが強い絆で結ばれていることを強調しているのだろうが、時代背景だけではなく、こういったシーンにも熱が入っている。
ふたりが愛し合う姿は過激ではあるが、とても美しいものでもある。
クレアは20世紀で、フランクという夫がいる身でありながら、18世紀ではジェイミーと結婚している。
フランクに対して負い目を感じながらも、ジェイミーとベッドを共にする。心が引き裂かれるような思いをしても、ジェイミーを愛さずにはいられないのだ。
20世紀に戻りたいのにジェイミーとは離れたくない。
そういったクレアの心の葛藤や、ジェイミーの純粋な愛情が、とても美しく見えるのである。
クレアが歴史を変えられるはずがないのに、なぜ18世紀にタイムスリップして、なぜジェイミーと出会ったのか。そんなところにも注目して欲しい。
撮影はスコットランドから南アフリカへ
2016年9月にシーズン3の撮影に入った『アウトランダー』だが、この時点で既にシーズン4の制作も決定した。
シーズン2の最終話では、クレアがタイムスリップの方法に気づいたことで物語は終わっている。
シーズン3ではカロデンの戦いも描かれ、ジェイミーとジャック・ランダルとの因縁の対決も期待できるようだ。
そして撮影はスコットランドから、南アフリカへのケープタウンへ移動したとのこと。
シーズン3では時の彼方の再会、そしてシーズン4では妖精の丘にふたたびがベースとなるようだ。
かなり注目が集まっている『アウトランダー』。このまま一気にシーズンが続くことを願うばかりである。
シーズン3の放送はいつ?
シーズン3の放送はいつになるのか、気になっているファンも多いことだろう。
先日、2017年9月の放送が予定されていると発表があったが、そのほか詳細は不明である。
次の放送は大変興味深いものになると、主人公クレア役を演じているカトリーナ・バルフは語っている。
シーズン2が独立した物語になっていたように、シーズン3でも同じように展開されるという。
さらには、感動的な再会が待っているとも話していることから、クレアが再び18世紀にタイムスリップしてジェイミーと再会するのだろうか。
クレアとジェイミーの娘が20歳くらいなので、ふたりの再会も約20年ぶりということになるだろう。
いずれにしろ、カトリーナからは撮影が順調に進んでいることを示唆する言葉の数々。
2017年秋ごろの放送まで、首を長くして待つしかないようだ。
参考元
- ・参照リンク:Watch アウトランダー Online | Stream on Hulu
- ・ダイアナ・ガバルドン小説『Cross Stitch』ヴィレッジ・ブックス
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