全世界的に人気を誇る『ハリーポッター』のスピンオフとして語られる映画『ファンタスティックビースト』。 ハリーポッターの原作者J・K・ローリング自身が脚本を手がける大人向けファンタジーです。『ハリーポッター』の時代から約80年前のアメリカに、魔法使いの青年ニュートが辿り着いたところから始まる、魔法使いたちの戦いと愛の物語をたっぷり解説します!
映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズ全5作のうち、2作目となる『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』が公開されました。
『ハリー・ポッター』のスピンオフ作品として誕生した本作ですが、内容は、原作者であるJ・K・ローリングからのメッセージがたっぷり込められた濃いものとなっています。
『ハリー・ポッター』ファンのみならず、作品をまだ知らない人が見ても十分楽しめ、そして考えさせられる映画となっています。
ただのスピンオフ作品にしてしまうにはもったいない、魅力の詰まった『ファンタビ』の世界をぜひ楽しんでください!
ハリポタの世界が帰ってきた! 『ファンタスティックビースト』とのつながりは?
世界中で愛される映画シリーズ『ハリー・ポッター』がスピンオフ作品になって帰ってきました。
舞台はハリーのいる時代から80年ほど昔。第二次世界大戦に突き進む時代を背景に、魔法使いたちの戦いが繰り広げられます。
主人公はダンブルドアの教え子・ビースト研究家のニュート。彼はビーストと悲しい運命に生まれた少年のため、友人たちと世界を飛び回ります。
『ハリー・ポッター』の原作者J・K・ローリングが、映画のために、多くのメッセージを込めて脚本を書き下ろしています。
黒い魔法使いグリンデルバルトと、魔法使いの世界を守ろうとするダンブルドアとの戦いを軸に描かれる大人向けファンタジーです。
『ファンタスティックビースト』のあらすじ
まずは、現在までに公開されている『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』と『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』の大まかなあらすじをご紹介します。
これから続く『ファンタビ』シリーズの3作目以降にも関わるであろうストーリーや登場人物をざっくりおさらいしていきます。
ファンタスティックビースト1は、まるで異世界冒険譚
出典:amazonヨーロッパからやってきた魔法動物学者・ニュートが、ファンタスティックビースト(魔法動物)を詰めたトランクを片手にニューヨークに旅をするところから物語は始まります。
ビーストを追いかけて魔法使い排斥を叫ぶメアリー・ルー、アメリカ合衆国魔法議会(メクーザ)の闇祓い・ティナとその妹のクイニー、巻き込まれてしまうノー・マジ(魔法を使えない普通の人間)であるジェイコブ。
彼らと関わるうちに、ニュートはニューヨークで「オブスキュラス」が暴れていることを知ります。
自分のビーストにかけられた濡れ衣を晴らすため、また、暴れているオブスキュラスを保護するため痕跡を追うニュートは、ある少年の存在を知るのです。
ファンタスティックビースト2で本当の物語が始まる
出典:amazon前作で捕らえられた闇の魔法使い・グリンデルバルドが逃亡し、ニュートは友人ジェイコブとともにグリンデルバルドと実はまだ生きていたクリーデンスを探してパリへと向かいます。
ニュートたちに加え、ニュートの兄と兄の許嫁リタもクリーデンスを追います。
ニューヨークで倒されたはずのクリーデンスは生き延び、パリのサーカスで働かされながら自分のルーツを探していたのでした。
そこで知り合った蛇に化する女性ナギニとともに、サーカスを逃げ出したクリーデンス。彼を追跡しているうちに、リタが幼少のころクリーデンスに犯した罪が明らかになります。
そして、クリーデンスの秘密を知るために訪れた墓場で、グリンデルバルトたちと戦闘になったニュートたち。その戦いで、謎を抱えたままリタは倒れてしまうのですが…。
登場人物から物語を紐解く!
『ファンタビ』の魅力は登場人物たちのキャラクターやそれぞれが抱えている過去や立場などが複雑に絡み合っているところ。
ここからは、主要なキャラクターを紹介しつつ、彼らにまつわる謎や関係性を解説していきます!
『ファンタスティックビースト』の主人公。心優しき魔法動物学者・ニュート
主人公のニュートは、魔法動物学者。魔法使いの世界において希な存在です。
厄介者として扱われているビーストを、「駆逐するために研究しているのか」と問われ、「保護するために」と即答したニュート。ビーストのためには自分の命をもかけます。
争うことを嫌う彼ですが、ホグワーツ時代には問題を起こして退学になりかけたこともありました。
その時に彼に何が起こったのか? クイニーが「奪う子」と称したリタとの間にどんな交流があったのか?
まだ語られていない過去に『ファンタビ』シリーズの核が隠されているのかもしれません。
キャストはエディ・レッドメイン。スティーブン・ホーキングを演じアカデミー主演男優賞以下各賞を受賞した実力派の彼が、朗らかながらもはかなさを持つニュートを魅力的に演じています。
登場人物の中でも光る、名脇役ジェイコブの魅力
ニュートとすれ違う時にぶつかってしまったことから、魔法使いの戦いに巻き込まれるノーマジのジェイコブ。
ちょっと小太りでユニーク、かつ勇敢さを兼ね備えた彼は、ハリポタのロンを彷彿とさせます。作品一魅力的な女性・クイニーとカップルになるところもロンそっくり。
また、魔法を使えない彼は、観客の代弁者のような存在。彼の暮らすアメリカでは魔法使いは認められた存在ではないのですが、彼は魔法を毛嫌いしません。
レトロに色あせた現実世界から、ニュートのトランクに入り込んだジェイコブは、その鮮やかさに一瞬で心を奪われてしまうのです。彼は観客たちを、魅力ある魔法世界に導いてくれるのです。
『ファンタスティックビースト』最大の謎・クリーデンスの正体とは
物語の核となる人物はニュートでありグリンデルバルトですが、それとは別に、ファンタスティックビーストはクリーデンスの謎を解く物語でもあります。
1作目では、魔法使いを糾弾するメアリー・ルーに養われ、虐待からその身にオブスキュラスを憑りつかせてしまいます。
メクーザの魔法使いたちによって滅ぼされたかに見えた彼は、ひとかけらの煙となってその場を生き延び(ニュートはそれに気づいていました)、自分のルーツを探し始めます。
そして、彼が唯一の純血魔法使いで、ダンブルドアとともにグリンデルバルトに対抗しうる稀有な存在であることが、2作目で明らかに。
グリンデルバルトがクリーデンスに呼び掛けた「ダンブルドア」の名前は、世界中のファンに衝撃を与えました。
自分が望む望まないにかかわらず、戦いに巻き込まれようとしている彼の運命は、この後どうなっていくのでしょうか?
オブスキュラスに込められたメッセージ
オブスキュラスは、魔法を持っていることによって迫害されることを恐れ、魔法を隠して生きる魔法使いの精神に巣くう魔法動物。
それに憑りつかれた魔法使いは精神を食い荒らされ、10歳まで生きることができないと言われています。
注目すべきなのは、宿り主がすべて10歳以下の子どもだということ。そんな幼子が、必死に自分を隠して生きていたために、街を滅ぼすほどの闇を心に抱えてしまうのです。
それほどの迫害を受けている子どもという設定に、J・K・ローリングは何らかのメッセージを秘めているのではないでしょうか。
『ファンタスティックビースト』で核となる、ダンブルドアとグリンデルバルトの憎しみと愛
ファンタビの物語の軸となるのは、ダンブルドアとグリンデルバルトの戦いです。
二人は若いころ、お互いの存在をとても大切なものと考えていました。
それは、決して互いを傷つけることがないように「血の契約」を交わすほどでした。
それは、その契約が破られた瞬間にお互いが死んでしまうという強力なものでした。
しかし、魔法使いの立場に対する考え方の違いから二人は対立することになります。
とびぬけた力を持つ二人の対立は、やがて魔法界全体を巻き込むものとなっていくのです。
グリンデルバルトは、ダンブルドアを倒すために様々な計画を練りますが、それはグリンデルバルトの中でのダンブルドアの存在の大きさゆえであることが感じられます。
そして、ダンブルドアは心の奥底で、対立しあっていてもグリンデルバルトを慕っていることが2作目で描かれています。
二人の気持ちと立場は、この後もすれ違っていってしまうのでしょうか…?
黒い魔法使いを演じるのはジョニー・デップ
『ファンタビ』では実力のある俳優が多くキャスティングされていますが、その中で一際目を惹くのがジョニー・デップではないでしょうか。
映画の中で最も大きな役割を持つグリンデルバルトを熱演。1作目で彼が正体を現した時は、観客みんなが息をのみました。
一瞬で目を引き付ける圧倒的な存在感で、若き日のダンブルドアとの愛憎劇で人々の心をさらっていきます。
許されない恋に落ちたクイニーの行方
1作目でジェイコブと恋に落ち、最終的に結ばれたかに見えたクイニーですが、2作目では驚いたことにジェイコブの元を離れてグリンデルバルトの傘下に加わります。
それは彼女の恋心のせい。
アメリカでは、魔法使いとノーマジの恋愛は厳禁。
そのルールに苦しんだ挙句、魔法使いの立場を強いものにしようとするグリンデルバルトの言葉に傾倒していくことになります。
心を読む力を持ち、周りの男性すべてに愛されてきた彼女が、おそらく初めて味わった恋の苦しみ。
それにあがく彼女は、この後どうなってしまうのでしょうか。
『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』の登場人物についてもっと詳しく知りたい人は、こちらも合わせてご覧ください!
イラストの相関図で登場人物の関係をわかりやすく解説しています。
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ハリポタとファンタスティックビースト。リンクする世界
ファンタビの中には、ハリー・ポッターのファンに嬉しいポイントも数多くあります。
まず、呪文。ニュートはイギリスのホグワーツで魔法を学んだので、ハリーと同じ呪文があちこちで唱えられます。
「オブリビエイト(忘却せよ)」や「アロホモーラ(開け)」など、見ているとついつい一緒に叫びたくなりますね。
そして、2作目で登場するダンブルドア先生。
ハリーの戦いに大きく関係する存在でしたが、ニュートにとっても彼は師であり、『ファンタビ』のストーリーの中でも核となる存在となっています。
悲しい呪いを背負わされたナギニも、二つの世界をつなぐ存在となっています。
『ファンタビ』の中でクリーデンスとともに行動しているのに、『ハリーポッター』の中ではヴォルデモートの忠実な下僕となっているナギニ。
彼女の将来がわかっているだけに、『ファンタビ』でナギニに大きなドラマが起こることを予感させます。
そして、忘れてはいけない、モグラそっくりな魔法動物「ニフラー」。
『ファンタビ』の中でニュートを走り回らせる存在ですが、『ハリーポッター』の原作にも登場しています。
両方に登場する魔法動物は少ないのですが、今後『ファンタビ』に懐かしい顔がどんどん登場するかもしれません。
『ファンタスティックビースト』次回作で彼らがたどる運命は…?
最初は3部作だったはずが、5部作となった『ファンタスティック・ビースト』。
過去を秘めたニュート、お互いを思いつつ戦うダンブルドアとグリンデルバルト、自分の知らない能力を持つクリーデンス。
そしてクイニーとジェイコブの恋…。
これからまだまだ長く語られる物語で、彼らの未来はどうなっていくのでしょうか。
次回作で語られる彼らのドラマに期待しましょう。そしてどうか、幸せな結末が待っていますように。
参考元
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