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目次
宮?あおい主演で幕末の動乱を女性の目線から描いた大河ドラマ
薩摩藩島津家の分家の娘から徳川13代将軍・家定に嫁ぎ、江戸城無血開城に貢献した篤姫の波瀾万丈の一代記。篤姫役の宮?あおいは、大河ドラマ史上最年少の主役となった。
薩摩・島津家のわずか1万石余の分家に生まれながら、徳川13代将軍・家定の正室となった篤姫。だが、家定が急死。幼い第14代将軍・家茂の名目上の母として皇女・和宮を嫁に迎え「公武合体」に尽力するも、倒幕という時代の渦に巻き込まれていく。
1回 天命の子
天保6年(1835)、薩摩の島津家の分家・今和泉島津家に待望の女の子が生まれました。於一(おかつ)と名づけられ、おてんばで好奇心旺盛(おうせい)ながら心の優しい娘に育ちます。時を経て、薩摩藩では家老・調所(ずしょ)広郷が、厳しく財政改革を押し進める中、於一の父・島津忠剛(ただたけ)は「農民に対して手ぬるい」と処分を受けることになります。於一は農民思いの父が責めを負うことにどうしても納得できません。
2回 桜島の誓い
於一(おかつ)の父・島津忠剛(ただたけ)は、自粛謹慎をし財政改革に努め藩からの処分を免れます。家老・調所(ずしょ)広郷の厳しい財政再建策は効果を上げる一方、領民の生活は困窮を極めていました。西郷吉之助や大久保正助ら若い藩士たちは、調所や彼を重用している藩主・島津忠興(ただおき)への憎しみを募らせていきます。そんな折、於一は兄の友人で幼なじみの肝付(きもつき)尚五郎とともに調所邸に招かれます。
3回 薩摩分裂
薩摩藩主・島津斉興(なりおき)の側室・お由羅は息子の忠教(ただゆき)を跡継ぎにと望み、斉興の嫡男・斉彬(なりあきら)を慕う一派と激しく対立します。この騒動に巻き込まれ、大久保正助が謹慎処分になります。その話を聞いた於一(おかつ)は、大久保家の暮らしを助けようと、台所から食糧を持ち出しては届けます。正助は感謝しますが、内職する正助の妹たちに於一が髪飾りまで渡そうとすると、正助の母は頑として拒みます。
4回 名君怒る
お家騒動の末、新しい藩主となった島津斉彬(なりあきら)がお国入りし、米価の改革などに積極的に取り組みます。ところが、すぐにも謹慎が解けると思われた大久保正助らには何の沙汰(さた)もなく、西郷吉之助ら若い藩士はいらだちます。そんなとき、斉彬は「島津家の分家を城に招き、一人ひとりに対面したい」と言いだします。於一(おかつ)は斉彬に初めて対面しますが、「なぜ大久保に赦免がないのか」と激しく迫ります。
5回 日本一の男
島津斉彬(なりあきら)から送られた「日本外史」を読みふける於一(おかつ)に、縁談が舞い込みます。斉彬の弟・忠教(ただゆき)の息子が於一に一目ぼれしたというのです。そのことを知った肝付(きもつき)尚五郎は激しく動揺し、於一に「結婚をどう考えるのか」と尋ねます。於一は「日本一の男と結婚したい」と答えます。尚五郎は意を決して於一の父・忠剛(ただたけ)のもとを訪ね、於一への思いを打ち明けます。
6回 女の道
「於一(おかつ)を養女にしたい」という島津斉彬(なりあきら)の申し出を受け、喜びに包まれる今和泉家。しかし、於一自身は突然のことに驚き、「斉彬とじかに会い、理由を教えてもらいたい」と父に懇願します。一方、肝付(きもつき)尚五郎は、於一が手の届かない身分になることを知り、自暴自棄になります。いよいよ於一が城に出向く朝、乳母の菊本は「女の道は一本道。引き返すは恥にございます」と於一を諭すのでした。
7回 父の涙
乳母の菊本が自害して衝撃を受けた於一(おかつ)は、菊本の亡骸(なきがら)を冷たく処分した父・島津忠剛(ただたけ)に憤ります。しかし、母・お幸から渡された菊本の遺書を読み、於一は菊本のいちずな思いと藩主の養女になる重大さを学びます。一方、アメリカの軍艦が来航するという情報が江戸に伝えられます。島津斉彬(なりあきら)は混乱を極める情勢の中、ある策謀のために一日も早く於一を本家に迎えようとします。
8回 お姫様教育
於一(おかつ)は堅苦しい鶴丸城のしきたりになじめず、奥女中たちに分家の娘と侮られてつらい日々を送っていました。一方、大久保正助が3年ぶりに謹慎を解かれ、肝付(きもつき)尚五郎は於一とともに喜べないことの寂しさを覚えます。ペリー率いるアメリカ艦隊がついに浦賀に現れ、島津斉彬(なりあきら)は国力や軍備を増強する一方、京の近衛忠熙(ただひろ)に、諸芸百般に通じる侍女・幾島を遣わしてほしいと頼みます。
9回 篤姫誕生
京の近衛家に仕えていた侍女・幾島が、於一(おかつ)のお姫様教育を任され、厳しい特訓を始めます。薩摩に戻った島津斉彬(なりあきら)は、於一に篤子という新しい名前を授けます。「篤姫」の誕生でした。江戸では第12代将軍家慶(いえよし)が急死し、暗愚といわれる家祥(いえさち)が将軍職を継ぐことが必至となります。そんな折、斉彬は幾島に、篤姫の教育をなぜ急ぐのか、野望とも言える重大な秘密を打ち明けます。
10回 御台所(みだいどころ)への決心
お姫様教育に身が入らない篤姫に島津斉彬(なりあきら)は、篤姫が将軍家正室、つまり“御台所(みだいどころ)候補”となっている事実を明かします。その夜、篤姫は城からの脱走を図りますが失敗。観念して斉彬に真意を尋ねます。「篤姫が御台所となることで大きな発言力を得て、混乱する幕府を建て直したい」という斉彬の率直な発言に、篤姫は心を動かされます。そして、みずからの意思で将軍家に嫁ぐことを決意します。
11回 七夕の再会
将軍の正室となることを覚悟した篤姫は、侍女・幾島とともに歴史の勉強や諸芸のけいこに励んでいました。そんな中、島津斉彬(なりあきら)の粋な計らいで、肝付(きもつき)尚五郎と七夕の再会を果たし、尚五郎に実父母や薩摩の将来を託します。尚五郎は何の迷いもない決然とした篤姫の姿を目の当たりにして、篤姫が大きく成長したことを悟ります。篤姫が江戸に旅立つ日は、すぐそこに迫っていました。
12回 さらば桜島
将軍家に嫁ぐ篤姫のお披露目のため、家中の主だったものが城に集められます。島津斉彬(なりあきら)の弟・忠教(ただゆき)は初対面ながら、篤姫のおおらかさにひかれます。篤姫は実父母や兄とも久しぶりに対面しますが、侍女の幾島からは儀礼的なあいさつしか許されません。いよいよ江戸へ旅立つ日、篤姫は遠のく桜島を船上から見つめ、初めて涙流します。そして、「薩摩を思って泣くのは、これが最後」と幾島に誓います。
13回 江戸の母君
江戸の薩摩藩邸に入った篤姫は、島津斉彬(なりあきら)の正室で、形式上は母である英姫と会えない日々が続きました。江戸城では、前水戸藩主・徳川斉昭(なりあき)が篤姫の大奥入りに反対していました。薩摩では、肝付(きもつき)尚五郎が江戸行きを願い出ますが、選ばれたのは西郷吉之助でした。ようやく英姫との対面がかなった篤姫に、英姫は「篤姫ごときが御台所(みだいどころ)になれるわけがない」と冷たく言い放ちます。
14回 父の願い
御台所(みだいどころ)になどなれないと英姫に断言された篤姫は、憂うつな日々を送っていました。一方、徳川家祥(いえさち)は朝廷より将軍宣下を受け、第13代将軍・家定となりました。年明け、ペリー率いるアメリカ艦隊が再び江戸沖に現れます。江戸から急に呼び戻された島津斉彬(なりあきら)は薩摩を出立する直前、病床にある篤姫の実父・忠剛(ただたけ)を見舞いました。その際、忠剛と交わした約束を破ってしまいます。
15回 姫、出陣
西郷吉之助は庭方役として島津斉彬(なりあきら)のそば近くに仕え、篤姫の嫁入り道具一式の選定を任されます。西郷の活躍ぶりに、肝付(きもつき)尚五郎は焦りを覚えます。そんな折、斉彬の息子・虎寿丸が早死にし、斉彬自身も重い病に倒れます。容体は一向に回復せず、藩内では「お由羅の呪詛(じゅそ)に違いない」という噂(うわさ)が流れます。篤姫は前藩主の側室・由羅の元に出向き、率直に真偽を問いただします。
16回 波乱の花見
島津斉彬(なりあきら)が健康を回復し、篤姫の輿(こし)入れの件は大詰めを迎えます。しかし、正室を迎えよという母・本寿院の強い勧めにも、徳川家定はのらりくらり。薩摩では、肝付(きもつき)尚五郎が勉学の師・小松清猷(きよみち)の妹・お近に泣き言ばかり言い、もう来ないでくれと一喝されて目が覚めます。一方、斉彬は篤姫の輿入れに難色を示す徳川斉昭(なりあき)を説得するため、花見を口実に薩摩藩邸に招きます。
17回 予期せぬ縁組み
ようやく篤姫の輿(こし)入れが決まり、江戸の薩摩藩邸は華やいだ雰囲気に包まれていました。一方、肝付(きもつき)尚五郎は念願の江戸詰めになりますが、赴任先の琉球で病死した小松清猷(きよみち)の妹・お近と結婚し、小松家を継ぐようにと島津斉彬(なりあきら)に命じられます。斉彬の計らいで尚五郎は篤姫と久しぶりに碁を打ち、みずからの運命を悟ります。そんなある夜、江戸の町を大地震が襲いました。
18回 斉彬の密命
薩摩に帰った肝付(きもつき)尚五郎は、島津斉彬(なりあきら)の命令に従い、小松清猷(きよみち)の妹・お近との結婚を決意します。ようやく篤姫の婚礼の日程が決まり、大奥に移る前夜、斉彬は篤姫に「もし世継ぎを産めなかった場合、次期将軍を一橋家の慶喜(よしのぶ)とするよう、家定を説得せよ」と命じます。篤姫は初めて、斉彬が自分を将軍家に嫁がせようとした最大の理由を知ります。そして、篤姫は江戸城へ向かいます。
19回 大奥入城
婚礼を間近に控え、江戸城に入った篤姫。大奥の広大さ、豪華な調度品の数々、千人を超える奥女中たち…すべてが驚くことばかりです。徳川家定の生母・本寿院や大奥の実力者・御年寄の滝山らと顔を合わせました。しかし、夫となる家定には会えぬままに日は過ぎ、側室・お志賀がいることも知ります。ある日、篤姫は大奥の庭でかくれんぼを楽しんでいる男を見かけます。その男は女中たちに「公方(くぼう)様」と呼ばれていました。
20回 婚礼の夜
大久保正助から「徳川家定は暗愚らしい」と聞いた小松尚五郎は、篤姫が政争の具にされているのでは…と憂います。ついに迎えた婚礼の夜、家定は篤姫に興味を示さずさっさと寝てしまいます。篤姫は家定の人柄に疑念を抱きますが、御年寄の幾島は「ただの暗愚とは思えぬ」という島津斉彬(なりあきら)の所見を伝えます。庭でアヒルを追いかけてはしゃぐ家定を見かけた篤姫は、噂(うわさ)の真偽を確かめようとして…。
21回 妻の戦(いくさ)
大奥御年寄の幾島や滝山が篤姫を変身させて家定の気を引こうとしても、家定は見向きもしません。篤姫が直接願い出て、ようやく家定が訪れます。篤姫は家定に「なぜ、うつけのふりをしているのか」と問います。家定はそれには答えず、「自分は子を持つつもりはない」と明言し、篤姫は激しい衝撃を受けます。篤姫は側室のお志賀を招き、「家定の真の姿はどうか」と尋ねると、お志賀は「ただそばにいられれば幸せ」と答えます。
22回 将軍の秘密
篤姫は家定の本当の姿を知り、苦悩を共有して真の夫婦になりたいという思いを強めます。幕府が次期将軍の決定を急ごうとしたとき、篤姫の心の支えで徳川慶喜(よしのぶ)擁立派の老中・阿部正弘が急死します。困り果てた篤姫は、「自分が輿(こし)入れしたのは、慶喜を次期将軍とするためだ」と家定に告白します。篤姫のうそ偽りのない言葉に、家定も驚くべき事実を語りだします。
23回 器くらべ
篤姫は慶喜(よしのぶ)を世継ぎにと願いますが、「会ったこともない者を将軍に推薦するのはおかしい」と家定に諭されます。そこで篤姫は、次期将軍候補である一橋家の慶喜と紀州家の慶福(よしとみ)を大奥に招き、二人の器量を見比べようとします。慶喜はとらえどころのない印象でしたが、慶福は君主の風格を備えたりりしい若者でした。ところが、そのとき慶福が口にした菓子が…。
24回 許すまじ、篤姫
アメリカ総領事ハリスとの会見を控えた家定は、篤姫に不安を打ち明けます。家定に相談されたうれしさから篤姫は、将軍としての威厳を保つ会見方法を張り切って考えます。一方で、次期将軍に推す慶喜(よしのぶ)を同席させることを家定に薦めたため、一橋家嫌いの家定の母・本寿院の篤姫への怒りが爆発。会見当日、ハリスは篤姫の奇策に驚きます。
25回 母の愛憎
篤姫が慶喜(よしのぶ)を次期将軍にしようと画策していることを知った家定の母・本寿院は、篤姫と家定を遠ざけます。家定が篤姫と過ごしたいと望んでもそれを許さず、側室のお志賀に家定の相手をするようにしむけます。篤姫は誤解を解こうと本寿院に掛け合いますが、逆に「世継ぎを産む気はあるのか」と非難されてしまいます。篤姫と本寿院の溝はさらに広がるばかり。家定と会えない篤姫は、食べ物もろくにのどを通らなくなり…。
26回 嵐の建白書
将軍の後継者争いが本格化する中、紀州家の慶福(よしとみ)を推す井伊直弼(なおすけ)は家定の母・本寿院と盟約を結びます。島津斉彬(なりあきら)から「慶喜(よしのぶ)を次期将軍にせよ」との密命を帯びて大奥に入った篤姫は、ますます窮地に。斉彬は幕府に建白書を提出し、将軍の世継ぎ問題におけるみずからの立場を表明しますが、この建白書は大奥や幕府内で大きな波紋を呼ぶことになります。
27回 徳川の妻
養父・島津斉彬(なりあきら)を裏切ることになろうとも、自分が納得できるまでは将軍候補の慶喜(よしのぶ)と慶福(よしとみ)のどちらにも味方しないと決めた篤姫。そんなとき、御年寄・滝山が井伊直弼(なおすけ)を大老に推す嘆願書を持参します。斉彬は井伊に対抗して松平慶永(よしなが)を大老に推します。嫁いだ徳川家と薩摩の斉彬との板挟みになった篤姫は…。
28回 ふたつの遺言
井伊直弼(なおすけ)が大老職に就き、次期将軍は紀州家の慶福(よしとみ)と決まりました。家定は井伊と堀田正陸(まさよし)に、「万が一のときは篤姫を慶福の後見に」とあとを託します。その直後、家定は発作を起こして倒れます。家定の病状は篤姫や家定の母・本寿院にすら知らされませんでした。一方、薩摩で島津斉彬(なりあきら)が亡くなったとの知らせが篤姫のもとに届きます。
29回 天璋院篤姫
最愛の夫・家定を失い悲しみにくれる篤姫を、側室・お志賀は病弱な家定に無理をさせたと責め、家定の母・本寿院は篤姫が家定を毒殺したと決めつけます。薩摩では、小松尚五郎が名を帯刀(たてわき)と改め、島津斉彬(なりあきら)の遺志を継ぐ弟・忠教(ただゆき)の側近になります。西郷吉之助も主君の遺志を継ぎ、政治工作活動を始めます。未亡人となった篤姫は、出家して天璋院(てんしょういん)となります。
30回 将軍の母
慶福(よしとみ)は第14代将軍・徳川家茂(いえもち)となり、天璋院(てんしょういん)は家茂の後見役に。一方、大老・井伊直弼(なおすけ)は反対派を次々と弾圧し始めます。世にいう「安政の大獄」です。家茂は井伊の方針に疑問を感じ天璋院に相談。井伊は天璋院が幕政に関与することを嫌い、政治工作にかかわっていた西郷吉之助の居場所を問い詰めます。また、御年寄の幾島は大奥を去りたいと申し出ます。
31回 さらば幾島
大老・井伊による一橋派への弾圧の嵐が吹き荒れ、天璋院(てんしょういん)の婚礼の際、母親代わりを務めた侍女の村岡にも魔の手が迫ります。天璋院の命を帯びた御年寄の幾島は捕らわれた村岡の元へ向かいます。取り調べの日、村岡は白い衣を身にまとって現れます。それは天璋院が婚礼の時に着た衣装で、りんとした村岡の姿に役人たちは恐れをなします。みごとに役目を果たした幾島は天璋院に、「暇をいただきたい」と願い出ます。
32回 桜田門外の変
徳川家茂(いえもち)と天璋院(てんしょういん)は、軍艦咸臨丸(かんりんまる)の艦長・勝麟太郎と対面。勝の飾らぬ人となりに鮮烈な印象を受けます。また、天璋院は大老・井伊と二人きりで面会し、弾圧の真意を問います。「国を守るため己の役割を果たしただけ」という井伊。その強い信念と覚悟に感銘を受けた天璋院は、これからは井伊ともっと語り合いたいと考えます。しかし、その日は二度と訪れず桜田門外の変が起こります。
33回 皇女和宮
幕府は権威を取り戻すため、孝明天皇の妹・和宮と将軍・家茂(いえもち)との縁組みを進めます。天璋院(てんしょういん)は和宮に婚約者がいると聞き反対しますが、家茂(いえもち)は幕府と朝廷の架け橋にしたいと語ります。京では岩倉具視(ともみ)が攘夷(じょうい)実現には幕府に恩を売っておくべきだと進言し、孝明天皇は和宮に国のためと諭します。一方、摩藩から天璋院に「帰郷してはどうか」との書状が届きます。
34回 公家と武家
朝廷からの「和宮は大奥でもすべて御所風に暮らす」という要求を発端に、早くも江戸方と京方との摩擦が起きます。江戸城に入った和宮は、不安を抱きながら将軍・家茂(いえもち)と対面しますが、家茂の優しくりんとした姿に一目でひかれます。一方、天璋院(てんしょういん)との初対面で、敷物のない下座へ通された和宮らは激怒。和宮から「天璋院へ」と呼び捨てのあて名を添えた土産が届けられ、双方の対立は激化します。
35回 疑惑の懐剣(かいけん)
家茂(いえもち)と和宮の婚儀は無事に執り行われましたが、慣習の違いから起こる江戸方と京方との確執は消えません。家茂の初のお渡りの様子が気になる天璋院(てんしょういん)。ところが、和宮は家茂を拒み、さらに懐に刀を忍ばせていたとの疑惑が持ち上がります。真相を問う御年寄の滝山に対し、和宮の母・観行院や女官たちは事実無根と激高し、和宮は何も答えません。天璋院は和宮に会見し、みずから真相究明に乗り出します。
36回 薩摩か徳川か
和宮と家茂(いえもち)の仲は日増しに深まり、天璋院(てんしょういん)もひと安心。薩摩の島津久光が数千の兵を率いて上洛(じょうらく)。困惑する天璋院に対し、大奥では「天璋院が陰で糸を引いているのでは」と疑惑の目を向け、家茂までが疑いの言葉を投げかけます。久光の命に背いて行動する西郷吉之助は、再び島流しになります。薩摩の尊王攘夷(じょうい)派が京で壮絶な戦いを繰り広げ、朝廷の久光への信頼は強まります。
37回 友情と決別
島津久光率いる薩摩の兵が、天皇の勅使を伴い江戸入りします。狙いは幕政改革ですが交渉は進展せず、久光の命を受けた大久保は武力で幕府に圧力をかけます。天璋院(てんしょういん)は久光の真意を問うため会見に臨み、その席上で久光の側近となった小松帯刀(たてわき)と無言の再会を果たします。「強い国を作るため、古い政治を終わらせる」と主張する久光に、天璋院は「徳川家とこの国を守りぬく」と宣言し両者は決裂します。
38回 姑(しゅうとめ)の心 嫁の心
将軍・家茂(いえもち)の元に、上洛(じょうらく)と攘夷(じょうい)実行を求めて京から勅使が訪れます。家茂は天璋院(てんしょういん)と相談し、みずから上洛して、じかに天皇に攘夷は困難だと伝える決心をします。和宮は家茂の身を案じて上洛に反対し、後押ししたのが天璋院だと知って強い敵対心を抱きます。勝麟太郎を斬(き)るためにやってきた坂本龍馬は、勝の進歩的な考えに感銘を受け、弟子になりたいと志願します。
39回 薩摩燃ゆ
京では長州藩を中心とした過激な攘夷(じょうい)派が、朝廷内に勢力を広げていました。上洛(じょうらく)した家茂(いえもち)は窮地に立たされ、ついに幕府は朝廷に攘夷の決行を約束してしまいます。家茂を上洛させたことを後悔する天璋院(てんしょういん)は和宮に、「兄の孝明天皇に頼んで、家茂が江戸に帰還できるようはからってほしい」と願い出ますが拒否されます。天璋院は病に伏す家茂のもとに勝麟太郎を派遣します。
40回 息子の出陣
京での勢力回復をはかる長州藩が御所に突入し、「蛤(はまぐり)御門の変」が起きます。小松帯刀(たてわき)ら薩摩藩は幕府軍として迎え撃ち勝利します。大奥では、一刻も早く世継ぎをもうけ、徳川家の安泰を図りたい一心から、御年寄の滝山が家茂(いえもち)に側室を持たせてはどうかと天璋院(てんしょういん)に進言。天璋院は仲むつまじい家茂と和宮を見て反対します。そんなとき、和宮に懐妊の兆しが見え喜びに包まれます。
41回 薩長同盟
家茂(いえもち)は長州との戦に出陣する直前、万が一のことを考えて「田安家の亀之助を次期将軍に推したい」と天璋院(てんしょういん)に告げます。一方、小松帯刀(たてわき)は坂本龍馬とともに、薩摩と長州が協同で行う幕政改革を構想します。半年間、何の動きもないことを不思議に思った天璋院は、薩摩と長州の急接近を画策したのが帯刀だと知って驚きます。京の小松屋敷では、まさに薩長同盟が結ばれようとしていました。
42回 息子の死
天璋院(てんしょういん)と和宮は、大坂に出陣した家茂(いえもち)の無事を一心に祈っていました。家茂は慶喜(よしのぶ)と長州攻めを準備しますが、薩摩藩に出兵を断られて行き詰まります。江戸から勝麟太郎を呼びよせ事態を打開しようとする中、家茂は病に倒れてしまいます。死の床についた家茂が、勝に天璋院と和宮のことを託し、ひっそりと息をひきとりました。
43回 嫁の決心
江戸城が家茂(いえもち)の死で悲しみに沈んでいたころ、島津久光の命を受けた小松帯刀(たてわき)は京へ上り、西郷や大久保と協力し有力大名が政治に参加する列侯会議を開きます。しかし、したたかな慶喜(よしのぶ)に翻弄(ほんろう)され、会議は失敗に終わります。大奥では、和宮が家茂への思いを断ち切るように髪をおろし静寛院となります。天璋院(てんしょういん)は「自分の思う道を生きてほしい」と静寛院に告げます。
44回 龍馬死すとも
小松帯刀(たてわき)は諸侯の集まる会議の席で、坂本龍馬から聞いた大政奉還の意義を熱弁します。日本の未来について、龍馬と存分に語りあった帯刀。しかし、薩摩に戻った帯刀の元に届いたのは、龍馬暗殺の知らせでした。慶喜(よしのぶ)が朝廷に政権を返上するという知らせに、大奥も動揺を隠せません。天璋院(てんしょういん)は勝麟太郎から大政奉還の意味を聞き、それに命をかけた龍馬の存在を知ります。
45回 母からの文
小松帯刀(たてわき)は徳川を討とうとする西郷と大久保を止めようとしますが、二人は聞く耳を持たず、岩倉具視(ともみ)とともに倒幕計画を進めます。岩倉の画策で朝廷は慶喜(よしのぶ)に官位と領地の返上を命じます。天璋院(てんしょういん)は疑問を覚えながらも、勝麟太郎に戦だけは避けるようにと告げます。帯刀は天璋院の身を案じ、天璋院の母・お幸に「天璋院が薩摩へ帰るように」という手紙を書いて欲しいと頼みます。
46回 慶喜救出
慶喜(よしのぶ)ら幕府軍と西郷ら薩長軍との間で戦いが始まります。薩長軍は岩倉具視(ともみ)らの準備した錦の御旗(みはた)を戦場で掲げます。天皇の敵となった幕府軍は総崩れとなり、慶喜は江戸へ逃げ帰ります。慶喜は勝麟太郎に「力を貸してほしい」と頼みますが、「頼るべきは天璋院だ」と言われ、しぶしぶ天璋院と対面。「生き恥よりも死を選ぶ」という慶喜に、天璋院は「生きるべき」と告げます。
47回 大奥の使者
天璋院(てんしょういん)と静寛院は、慶喜(よしのぶ)の助命を嘆願する手だてを話し合います。江戸攻めに反対する小松帯刀(たてわき)は、西郷を説得するため薩摩軍本陣に出向きますが面会を拒絶されます。帯刀の元に天璋院の侍女だった幾島が現れ、江戸攻めを止めてほしいと願い出ます。西郷の心を変える方法はひとつしかないと帯刀。ついに慶喜討伐軍が京を出立。大奥で不安を募らせる天璋院の前に幾島が現れます。
48回 無血開城
天璋院(てんしょういん)は戦を避ける方法を勝麟太郎と探り、西郷の心を動かす方法を元侍女の幾島と思案します。ついに西郷率いる官軍が江戸に入り、勝は西郷と会見。勝は江戸城明け渡しを約束した上で徳川家の存続を願い出ますが、西郷はあくまでも官軍による江戸城攻めを主張します。最後の切り札として、勝は天璋院から託された島津斉彬(なりあきら)の書状を見せます。西郷は大いに心を動かされ、江戸城攻撃をとりやめます。
49回 明治前夜の再会
無血開城の日が近づき、静寛院は徳川宗家が再び江戸城に戻ることができるよう朝廷に嘆願するつもりです。こうなる運命を知った“大奥”が天璋院(てんしょういん)を呼び寄せたのだと御年寄の滝山は言い、大奥を閉じることが自分の天命だったと天璋院は悟ります。江戸城を去る日、天璋院は懐かしい日々を思い出しながら大奥を回り、花を生けている家茂(いえもち)の母・本寿院を見て、ふとあることを思いつきます。
50回 一本の道(最終回)
江戸城を出た天璋院(てんしょういん)は、徳川家を継いだ家達(いえさと)を教育しながら平穏な日々を送ります。薩摩から母や兄が訪れ、勝海舟や静寛院とも交流を図ります。明治初年、小松帯刀(たてわき)は大坂で病死します。家達の婚約祝いに大奥の面々が集まりました。大奥を出た後のそれぞれの人生を聞き、天璋院は満足そうにほほえみながら写真に収まります。その後、天璋院は薩摩には帰らず、生涯を東京で暮らしました。
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おんな城主 直虎
BS時代劇 塚原卜伝
BS時代劇 薄桜記
ドラマ 蒼天の夢
桜ほうさら
風の峠〜銀漢の賦〜
妻は、くノ一
BS時代劇 テンペスト
雲を翔びこせ
花のこころ
女たちの忠臣蔵〜いのち燃ゆる時〜
伝七捕物帳
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菅野 美穂/浅野 ゆう子/池脇 千鶴/原田 龍二/北村 一輝/ 岡田 義徳/鷲尾 真知子/木村 多江/山口 香緒里/久保田 磨希/ 小松 みゆき/紅 萬子/森下 哲夫/本田 博太郎/葛山 信吾/野際 陽子「大奥は女の牢獄です」 幕末の大奥を舞台に繰り広げられる女たちの愛憎劇!
戦国時代に男の名で家督を継いだ「おんな城主」がいた― 愛を貫いて自らの運命を切り開き、激動の戦国を生き抜いた女の激動の生涯が描かれたNHK大河ドラマ第56作目。 モデルとなったのは遠江井伊谷(静岡県浜松市)をおさめる井伊家当主のひとり娘・直虎。戦のたびに当主を殺され、残された姫が、「直虎」と名乗り乱世に立ち向かった物語。 井伊家当主・井伊直盛と妻・千賀の間には跡を継ぐ男子がいなかった。 そこでひとり娘のおとわと分家の嫡男・亀之丞を婚約させ、家督を継がせるつもりだった。 ところが、亀之丞の父・井伊直満が強大な支配力をもつ今川家に謀反を企てた疑いで殺害されてしまい、亀之丞も命を狙われ逃亡し、行方知らずに…。 直満の謀反を密告し、井伊家を窮地に陥れたのは、井伊家の筆頭家老である小野政直だとうわさされる。 そんななか、政直は自身の嫡男・鶴丸をおとわと婚約させようとする。 しかし、おとわは行方知らずとなった許嫁であった亀之丞との"ちぎり"を守るため、出家を決意するのだった…。
生死の境に身を置き、正々堂々と勝負する剣豪・塚原卜伝 堺雅人主演!500年も前の戦国時代、あまたの真剣勝負を生き抜いた剣豪として知られながら、これまであまり映像化されてこなかった塚原卜伝の生きざまを掘り下げる。 戦国時代に剣の聖地・鹿島に生まれ、幼少より鹿島中古流の太刀を学び、17歳で武者修行の旅に出て、数多の真剣勝負や合戦に臨み一度も負傷しなかった塚原卜伝。波乱万丈の死闘をくぐり抜けた後、死の恐怖にむしばまれた卜伝は鹿島に帰る決意をする。
妻の名誉を守るため、旗本から浪人へ。悲運の剣豪が歩んだ道 昭和30年代に発表された五味康祐の時代小説が原作。片腕を失った武士が、愛しながら別れた妻への思いと、友・堀部安兵衛と主人・吉良上野介との契りに決着をつける。 丹下典膳は旗本にして一刀流の剣豪。しかし、妻の名誉を守るために片腕を失い家も断絶。浪人となった典膳を助けたのが、のちの赤穂藩家臣・堀部安兵衛だった。そして典膳は、吉良上野介の用心棒となり、片腕の剣豪として赤穂浪士たちと向かい合う。
中村橋之助と野村萬斎が激動の幕末を駆け抜けた志士を演じる歴史巨編 司馬遼太郎の「世に棲む日日」を原作に、中村橋之助が幕末の思想家・吉田松陰を、奇兵隊を作った高杉晋作を野村萬斎が演じる。無念の死を遂げたふたりの生涯が描かれる。 長州藩士の吉田松蔭は、海外渡航を試み黒船に乗り込む。そこで米国のペリーと話をして、人間は生まれながらにして平等であることを学び、松下村塾を開く。そこに、重臣の息子である高杉晋作がやってきて、松蔭の弟子となることに。
宮部みゆきの時代小説を「あさが来た」の脚本家が脚色。玉木宏主演でドラマ化! 時代小説でも高い評価を得る人気作家・宮部みゆきの原作をドラマ化。父の汚名をそそぐため江戸の下町で暮らし始めた青年の復讐劇と美女との恋模様が展開。 古橋笙之介は、賄賂を受け取ったとして切腹させられた父の汚名をすすぐため、江戸深川で長屋暮らしを始める。そして、情に厚い江戸の人々に助けられ、父と同じ筆跡の偽文書を作った犯人を捜す中、桜の化身とも言うべき謎の女性・和香にひと目惚れしてしまう。
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