『名探偵コナン 迷宮の十字路』のあらすじ解説や見どころ、京都の聖地までまとめて紹介！

『名探偵コナン 迷宮の十字路』のあらすじと登場人物は？

ここからはまず『迷宮の十字路（クロスロード）』のあらすじ、そして本作に登場するキャラクターを出演声優とともに紹介いたします。

『名探偵コナン 迷宮の十字路』あらすじ

『迷宮の十字路（クロスロード）』物語の始まりは東京・大阪・京都で発生した5件の連続殺人事件。翁の面をつけた男の目撃情報や被害者の所持品から「義経記」が持ち去られていたという共通点から、この被害者は全員が窃盗グループ「源氏蛍」の一員であると発覚します。

一方、山能寺というお寺の僧侶から過去に盗難にあった秘仏の所在を示す暗号の解読を依頼されたコナンや小五郎も京都を訪れており、秘仏を盗んだ犯人は「源氏蛍」だと推理して捜査を開始。その途中で服部平次と遭遇し、同じ事件を追っていることから協力して捜査することとなりました。

しかし「源氏蛍」と事件の手がかりを追い鞍馬山を訪れたコナンと平次は謎の人物から狙撃を受け、襲撃を回避することには成功したものの犯人を取り逃してしまいます。するとその夜に次の殺人事件が発生し、その被害者も「源氏蛍」の一員であったことが判明。

暗号は解けぬまま被害者は増え、謎は深まるばかり。幼なじみの遠山和葉をバイクに乗せて帰宅する平次でしたが、そこに再び犯人の魔の手が迫り…。

『名探偵コナン 迷宮の十字路』の主要な登場人物とその声優

ここからは『迷宮の十字路（クロスロード）』に登場する主要なキャラクターとその声優を一覧形式で紹介いたします。

江戸川コナン（声：高山みなみ）

毛利蘭（声：山崎和佳奈）

毛利小五郎（声：神谷明）

工藤新一（声：山口勝平）

服部平次（声：堀川りょう）

遠山和葉（声：宮村優子　※幼少期の声は佐久間レイ）

灰原哀（声：林原めぐみ）

円海（声：井原啓介）

竜円（声：中村大樹）

桜正造（声：亀井三郎）

水尾春太郎（声：遊佐浩二）

西条大河（声：鈴置洋孝）

千賀鈴（声：安達まり）

綾小路文麿（声：置鮎龍太郎）

『名探偵コナン 迷宮の十字路』の主題歌や公開日など公開に関する情報

ここからは映画『迷宮の十字路（クロスロード）』の主題歌など楽曲に関する情報や上映開始日と公開時点の単行本巻数、そして興行収入など映画に関する情報を紹介します。

『名探偵コナン 迷宮の十字路』の主題歌は倉木麻衣が担当

本作のOPテーマは「名探偵コナン メイン・テーマ（十字路ヴァージョン）」です。シリーズで恒例となっているタイトル演出からコナンと新一による自己紹介シーンに繋がる流れでおなじみのメインテーマですが、実は作品ごとに少しずつアレンジが加えられています。

本作ではイントロに印象的な和楽器のような音が入っているのが特徴で、全シリーズ中でも有名な一曲。

ED主題歌は「Time after time～花舞う街で～」（映画版編曲）で、テレビシリーズを含めてコナンの主題歌を数多く担当している倉木麻衣さんが歌っています。シングルCDとして発売されたものと劇中で流れた曲は少しイントロ部分が違っており、後に発売されたアルバムには映画と同じ編曲のものが収録されました。

倉木麻衣さんは2017年公開の同じく京都を中心の舞台とする『から紅の恋歌（ラブレター）』でも主題歌を担当しています。

◎『劇場版 名探偵コナン　から紅の恋歌（ラブレター）』◎

『名探偵コナン 迷宮の十字路（クロスロード）』は2003年公開の劇場版第7作　人気投票では1位を獲得した人気作品

『迷宮の十字路（クロスロード）』の公開日は2003年4月19日で劇場版シリーズ第７作目にあたります。興行収入32億円を達成するヒット作となりました。

この時期は原作ではジョディ先生に関するエピソードやベルモットとの対決が描かれていた41巻の発売直後で、42巻と43巻には服部平次が登場するエピソードも連続で描かれています。

『名探偵コナン 迷宮の十字路』の見どころを紹介! ※一部ネタバレあり

ここからは本作の見どころを紹介いたします。犯人などストーリーの根幹に関わるネタバレはありませんが、一部シナリオの内容も含みますので情報を入れずに見たいという方は閲覧にご注意ください。

西の高校生探偵・服部平次が京都を舞台に推理とバイクと刀で大暴れ

『迷宮の十字路（クロスロード）』では人気キャラクターの服部平次が大活躍。持ち前の推理力だけでなくバイクでのアクション、そして剣道有段者の設定を活かした刀剣アクションまで最初から最後まで主役級の立ち回りを見せています。

平次と言えば普段から軽いノリと頼もしさのギャップが魅力のキャラクターで漫才のようなコミカルな立ち回りも魅力ですが、この映画では男らしさが光ります。地元ということもありコナンを引っ張りつつ捜査に乗り出す姿、そして和葉を守って戦う背中はファンでなくとも必見のかっこよさです。

キーワードは義経と手毬唄？新一も登場する暗号ミステリーから目が離せない

本作『迷宮の十字路（クロスロード）』の軸となるのは盗賊団「源氏蛍」メンバーの連続殺人事件と、小五郎のもとへ解読依頼が届いた秘仏の場所を示す暗号。京都を舞台に書物『義経記』に描かれている源義経と武蔵坊弁慶という歴史上の人物に関するミステリーが展開されます。

特に物語のカギを握るのは京都の街の通りを覚えるよう作られた手毬唄と『義経記』の登場人物になぞらえて名付けられた「源氏蛍」のメンバーたち。シナリオとしての面白さはもちろん、見ているだけで少し京都と歴史に詳しくなれる細かな描写も注目ポイントです。

翁のお面で素顔は隠されているものの序盤から犯人の姿がハッキリと描かれるサスペンス風の演出もポイントで、複雑な謎がひとつに繋がる衝撃のラストまで止まらぬハラハラ感が味わえます。

気になるのは犯人だけじゃない！平次の初恋の人や和葉との関係にも注目！

本作『迷宮の十字路（クロスロード）』のシナリオでもうひとつのポイントとなっているのが平次の初恋の人。平次は幼いころに一度だけ出会った名前も知らない「手毬唄を歌う女の子」が初恋の相手であり、その思い出の場所が京都だったのです。

事件を追う平次も京都ではやはり彼女のことが気になるようで、同じくらいの年の子を見かけては初恋の相手ではないかと気を揉んでいます。物語の最期にはその初恋の相手が判明しますが、一体誰なのでしょうか。

事件の捜査と同じくらいの熱意で初恋の相手を探す平次と、その姿が面白くないとやきもちを焼く和葉。幼きころの平次の淡い恋物語、そして平次と和葉のもどかしくも微笑ましい距離感はニヤニヤ必至の必見ポイントです！

『名探偵コナン 迷宮の十字路』でメイン舞台となった京都の聖地巡礼スポット7選！

これまでも紹介したように『迷宮の十字路（クロスロード）』は京都が中心の舞台になっていますが、実は現実に存在するスポットが数多く作中に登場しています。

そこで、ここからは作中に登場した京都各地の名所から特に印象に残る観光ポイントを7つピックアップして紹介します！

貴船神社

最初のスポットは京都府京都市左京区の貴船神社。水神を祀る神社として知られていて、縁に関するご利益があるパワースポットとしても人気があります。

実は『迷宮の十字路（クロスロード）』のポスターなどに使用されているメインビジュアルの背景になっているのがこの貴船神社です。参道には両脇に鳥居が立ち並ぶ階段があり、これがそのまま背景としてに使用されているので最初に訪れる場所としてもオススメです。

五条大橋

五条大橋は京都府京都市東山区にある橋で、京都を流れる鴨川に架かっています。ここは若き日の義経（牛若丸）と弁慶が出会った場所という言い伝えがあり、橋の上にもふたりの小さな像が作られています。

作中でもここは出会いの場所となっており、捜査を始めたコナンが同じ事件を追う平次と遭遇する重要なスポットです。実は弁慶と義経の伝説の頃とは別の橋になっているのですが、コナンと平次の出会いは間違いなくこの橋なのでご安心ください。

京都駅

京都を訪れる際には必ず通る場所と言っても過言ではない京都駅。ここも映画の中に登場しています。京都タワーもすぐ近くにあるので京都観光で訪れたことがあるという人も多いのではないでしょうか。

実は映画『迷宮の十字路（クロスロード）』の始まりでコナンたちを引き連れた小五郎が出てくるのが京都駅の烏丸中央口であり、後半にも印象的なシーンが京都駅のホームで繰り広げられます。駅そのものの外観は意外と見逃しがちですが、京都観光でも要になるスポットなので訪れた際にはここも要チェックです。

蹴上インクライン

京都市左京区のこのスポットは「けあげインクライン」と読みます。元々は斜面を登るケーブルカーがあった場所ですが、使われなくなってからは国の史跡として管理され、今ではすっかり桜の名所として有名になっています。

この場所、映画『迷宮の十字路（クロスロード）』の中ではこの蹴上インクラインの途中にある疎水公園をコナンと平次が訪れています。劇中でも鮮やかな桜が印象的でしたので、混雑が予想されるものの春がおすすめの季節です。

先斗町

京都市中京区のこのエリアは「ぽんとちょう」と読み、華やかなお店が立ち並ぶ京都でも有数の繁華街。すぐ近くを鴨川が流れていて、綺麗な景色を見ながら食事を楽しむことができます。

映画のなかでも小五郎たちがお茶屋で宴会を開いており、舞妓さんたちと遊んでいるシーンで覚えている方も多いのではないでしょうか。小五郎たちが訪れたお茶屋さんについては架空の場所と思われますが、街の雰囲気や景観はそのまま再現されています。

お洒落な雰囲気の飲食店が並んでいますが、ランチはリーズナブルに楽しめるお店も多いので途中の食事休憩の場所としてもおすすめです。

鞍馬寺

こちらも京都市左京区のお寺で、最初に紹介した貴船神社のすぐ近くです。叡山電鉄の最寄り駅からお寺までの山道は歩くこともできますが、ケーブルカーも運営されているので悪天候の日や歩くのが苦手な方も安心です。

『迷宮の十字路（クロスロード）』の劇中にも平次とコナンが事件の手がかりを追うシーンで駅からお寺までの道のりがほとんどそのままで登場していますので、天気が良ければ映像を思い返しながら歩いてみるのも良いのではないでしょうか。「僧正ガ谷不動堂」など敷地内のスポットもしっかり再現されています。

梅小路公園

京都市下京区にある大きな公園。映画『迷宮の十字路（クロスロード）』公開より後にかなり整備が進み、敷地内に京都鉄道博物館と京都水族館が作られたので今ではすっかり大人から子どもまで京都観光の定番とも言える場所になっています。

聖地巡礼でなくても見どころ満載の観光スポットですが、劇中でも謎の男に襲撃されるシーンで平次と和葉が訪れているので特に平次ファンは要チェックのエリアでしょう。

映画を見た後なら博物館と水族館だけでなく公園のなかも楽しめるので休憩しながら公園の風景を見るのも魅力的で、時間にたっぷりと余裕をもって訪れることをおすすめいたします。

そのほか

ここでは特に京都観光としても楽しめるおすすめのスポットを紹介いたしましたが、『迷宮の十字路（クロスロード）』の作中にはほかにも清水寺や佛光寺などのお寺が数多くそのままの姿で登場しています。小五郎に依頼を出した山能寺や終盤に登場する玉龍寺は実在しませんが、寺社仏閣めぐりと聖地巡礼を合わせて楽しむこともできます。

モデルとなった京都の街並みを実際に訪れてから映画を再び見てみるというのも面白い楽しみ方で、再現度の高さが感じられてまた違った魅力が味わえるでしょう。『から紅の恋歌（ラブレター）』や原作で登場するスポットとセットで巡ればコナンに関連する場所だけで京都を満喫できます。

『名探偵コナン 迷宮の十字路（クロスロード）』は京都を舞台にした味わい深い名作

ここまで『迷宮の十字路（クロスロード）』のあらすじや見どころ、おすすめの聖地巡礼スポットなどの情報を紹介してきました。

『迷宮の十字路（クロスロード）』には派手なアクションシーンがありますが、実際の京都の街並みがモデルとなっていることもあり劇場版恒例となっている爆発などの演出はほぼなし。音楽や演出の面も含めて京都の雅な雰囲気を味わいながらじっくりとトリックやミステリーの謎解きを楽しめる人気の作品です。

歴史の要素をたっぷり取り入れたシナリオは人気投票で1位を獲得しているだけあって評価も高く、劇場版を全部見ているわけではない人にもおすすめ出来る内容です。特に本作で大活躍の平次と、その幼なじみである和葉の関係性や関西弁でのやりとりはふたりのファンでなくともニヤニヤ間違いなしの魅力。

同じく京都を舞台に平次と和葉の活躍も描かれる2017年公開の劇場版シリーズ『から紅の恋歌（ラブレター）』を観る前にもおすすめの一作となっています。

◎『劇場版 名探偵コナン　から紅の恋歌（ラブレター）』◎