アニメ『るろうに剣心　明治剣客浪漫譚』登場人物、あらすじからその魅力に迫る！

アニメ『るろうに剣心　明治剣客浪漫譚』の主な登場人物の紹介

『るろうに剣心　明治剣客浪漫譚』は1994年に原作である漫画がはじまり、1996年にテレビアニメがスタートしました。

物語は伝説の「人斬り抜刀斎」と呼ばれた緋村剣心が、新しい時代とともに素性を伏せ、流浪人として旅をしているところからはじまります。

「るろうに剣心」には数多くのキャラクターが登場します。人数が非常に多いので、ここでは主要人物だけ紹介します。

緋村剣心

物語の主人公であり、かつて「人斬り抜刀斎」と呼ばれた男。左頬に十字傷がある。現在は「不殺」（ころさず）を誓い、逆刃刀を持ち歩く。古流剣術「飛天御剣流（ひてんみつるぎりゅう）」を使う。声優ー涼風真世。

斎藤一／藤田五郎

元・新選組三番隊組長。のちに警官として藤田五郎を名乗る。悪を即座に絶つ「悪・即・斬」を信条に、政府の密偵として暗躍する。声優ー鈴置洋孝。

志々雄真実

元・長州派維新志士。幕末に人斬り抜刀斎の後釜として暗躍したが、政府に裏切られ全身にやけどを負う。以降、明治政府打倒と日本征服をもくろむ。声優ー池田政典。

神谷薫

物語のヒロインであり神谷活心流道場師範代。人を活かす剣「活人剣」を目指している。剣心に惹かれている。声優ー藤谷美紀。

相楽左之助

剣心の仲間で元・赤報隊一番隊準隊士。単純で感情的だが熱い心を持つ男。声優ー上田祐司。

明神弥彦

士族の少年。孤児だったところをヤクザに拾われ、スリをしていたときに剣心と出会い、考えを改め神谷道場に入門する。声優ー冨永みーな。

高荷恵

会津藩の名医として知られる高荷家の娘。武田観柳の指示で阿片を作らされ、悩んでいたところを剣心に助けられ、心を入れ替える。今では困っている人を助ける役目を担う。料理が得意。声優ー土井美加。

巻町操

隠密御庭番衆・先代御頭の孫娘。蒼紫たちに育てられたため腕前もいい。天真爛漫で気が強く、蒼紫に憧れている。声優ー櫻井智。

四乃森蒼紫

元・隠密「江戸城御庭番衆」最後の頭。人斬り抜刀斎である剣心を倒すことで、御庭番衆こそ最強だと証明しようとしている。声優ー安原義人。

比古清十郎

剣心の師匠であり、十三代目飛天御剣流継承者。超自信家だが、その腕は剣心でも手も足も出ないほど。声優ー池田秀一。 比古清十郎についてもっと知りたい方はこちら

雪代巴

剣心の妻。声優ー岩男潤子。

アニメ『るろうに剣心　明治剣客浪漫譚』あらすじ【東京編】

ときは明治時代。ニセ「人斬り抜刀斎」騒動が起こるなかで神谷薫と出会います。

薫を助けるために悪党たちと戦い、自分が本物の人斬り抜刀斎であることが明らかになりますが、薫の「過去にはこだわらないから居て欲しい」との懇願い応えて、神谷道場にお世話になることになります。

そしてスリをしていた元士族の少年・明神弥彦や元赤報隊で喧嘩屋こと相楽佐之助と出会い仲間になります。

そこから黒笠として政府の大物を暗殺している人斬りで、剣術と催眠術を操る鵜堂刃衛を剣心と佐之助で倒します。

さらに阿片を無理やり作らされ、逃げていた高荷恵を助けたことで、街の有力者である武田観柳に狙われることになり、雇った元江戸城の隠密・御庭番衆が襲撃してきます。

迷惑をかけまいと武田観柳のもとに戻る恵を、剣心は奪い返しに行きますが、そこには御庭番衆御頭・四乃森蒼紫とその部下がおり、死闘を繰り広げることになります。

勝負は剣心が勝ちますが、錯乱した観柳が回転式機関砲で蒼紫の部下を殺してしまいます。観柳は警察に捕まりますが、蒼紫は部下の首を持ち「俺がお前を殺すまで殺されるな」と剣心にいい残して姿を消します。

アニメ『るろうに剣心　明治剣客浪漫譚』あらすじ【京都編】

物語は京都編になります。平穏に暮らしていたある日、道場に男が現れ、佐之助がやられてしまいます。剣心は即座に新撰組隊長斉藤一の仕業と確信し、戦うことになりますが、内務郷の大久保利通に止められます。

政府は、人斬り抜刀斎の後釜に志々雄真実を据えましたが、邪魔になったので暗殺を試みるが失敗。大火傷を負いながらも生き延びて、政府に復讐を企む志々雄の暗殺を剣心に頼みにきたのです。

悩む剣心でしたが、一週間後に大久保が暗殺されたことで、志々雄を倒すために京都へ行くことを決意します。

剣心は薫を抱きしめ、告げ去っていきます。

「今までありがとう、そして…さよなら。拙者は流浪人、また…流れるでござる」と告げ去っていく場面はファンの間で伝説的なシーンです。

しかし、何と御庭番衆の御頭・四乃森蒼紫も剣心を倒すために京都へ向かっていました。京都に向かう剣心は、元隠密御庭番衆の一員で、蒼紫を探す操と出会い行動をともにします。

道中で志々雄一派と対面し、剣心は瀬田宗次郎と戦いますが、逆刃刀を折られてしまいます。京都に到着し、新しい逆刃刀を手に入れると、師匠の比古清十郎を訪ねて奥義の伝授を命がけで習得します。

剣心を探しに来た佐之助と斎藤は、剣心と合流して志々雄の京都破壊計画を知ってギリギリの所で未然に防ぎます。　　

アニメ『るろうに剣心　明治剣客浪漫譚』あらすじ【京都編2】

剣心は京都破壊計画を食い止めた後、心配するあまり京都に来ていた薫と弥彦がいる操たちのところに戻ると、操の育ての親であり御庭番衆の翁が蒼紫に敗れたことを聞き、志々雄一派に加わっていることを知ります（正確には一時同盟関係を築く）。

剣心は操に必ず蒼紫を連れて帰ると約束し、佐之助と斎藤とともに志々雄のアジトへ踏み込みます。

志々雄の女・由美に連れられた志々雄一派と、佐之助と斉藤が戦い、ともに怪我を負いながらも勝利。ついに剣心は蒼紫と再戦し、互角の戦いが続くなかで、最後に習得した奥義で勝利しますが、ほとんど紙一重の差でした。

一方で、その頃操たちは志々雄の部下と戦闘中で、敵の力に押されて絶体絶命のピンチ。そこに比古清十郎が現れて敵を一蹴、みんなで剣心たちの帰りを待ちます。

由美が連れてきた次の相手は、志々雄の側近で実力者の瀬田宗次郎です。縮地と呼ばれる超神速の移動術で剣心を圧倒しますが、徐々に攻撃があたらなくなり、失われていたはずの感情が蘇りはじめます。

宗次郎は幼いころに虐待を受け、感情を殺しながら生きてきました。しかし志々雄と出会い、弱肉強食という言葉のもと、家族を斬り殺しいろいろな感情を封印してしまいます。

しかし剣心の強い信念に動揺し、錯乱、勝負に負けてしまいます。

残る敵は志々雄のみ。しかし、志々雄の圧倒的な強さの前に歯が立たず、佐之助と斎藤が加勢するも玉砕。そのときに蒼紫が現れ、志々雄と戦っている間に剣心は徐々に体力を回復させます。

志々雄に何度倒されても立ちあがる男たち。志々雄は体力の限界がくる剣心に剣を振り下ろそうとしたとき、突然人体発火を起こします。

志々雄は全身に負った火傷により、長時間戦うと体が異常な高熱を発してしまう弱点がありました。体温が限界点を超えた結果、意外な決着で戦いは終わります…。

辛く、長くて、激しい戦いに終止符を打ち、東京へ帰る剣心たち。薫が「おかえりなさい」と迎えると、「ただいまでござる」と答える剣心。再び平和な日常に戻りました。　

『るろうに剣心』の番外編である「追憶編」

テレビアニメが終了した後に、OVAで発売された「追憶編」はこれらの物語以前の話です。

なぜ剣心は「人斬り抜刀斎」になったのか、頬の十字傷は誰がつけたのか、なぜ「不殺」（ころさず）を誓い逆羽刀を持つようになったのか。剣心にまつわる基本的な謎が明らかになっていく物語です。

ディテールにこだわったリアリティさや、美しい映像が絶賛されている作品でもあります。

『るろうに剣心』ファンのなかでも賛否両論の問題作「星霜編」

『るろうに剣心　星霜編』は2001年から2002年にかけて上下巻に分けて発売されたOVAです。内容としては、原作である漫画の最終話の「その後」を描いた物語です。

漫画のラストで、剣心は長年戦い続けたことで体が弱っていき、戦えなくなったことで、成長した弥彦に逆刃刀を託します。そして薫と結婚し、授かった息子と3人で穏やかに暮らしていくというものでした。

そして「星霜編」ですが、時代は明治26年で漫画の最後から10年以上経過した世界です。冒頭で剣心は薫と息子の剣路を置いて、過去の償いのための旅に出ている設定です。

妻の薫は剣心の帰りを待ち続けています。しかし剣路は家を空ける父親と待ってばかりいる母親に嫌気がさし、比古清十郎のもとで修行をしています。前半は薫の追想という形で、剣心と薫が出会ってからの回想シーンで占められます。　

ようやく帰ってきた剣心でしたが、明治時代では不治の病とされた梅毒にかかっていました。それを知った薫は、剣心と同じ辛さを分かちあうことを決意します。

そして剣心は最後の旅に出ることを決め、次に会ったときに自分の本名である「心太と呼んで欲しい」と言い残して旅に出ます。しかし病気が悪化し、倒れて薫のもとに帰ってきた剣心。

薫の腕のなかで、剣心は眠るように亡くなります。その姿を見て心太と呼んで物語は終わります。

賛否両論になるのも仕方のないストーリーです。あまりに暗い内容で、キャラクターの絵のタッチも、アニメと比べて誰だかわからないほどでした。

原作のその後の物語ということで、理屈でいえば最終回となります。その内容があまりに悲しすぎるのが、論争になった理由ではないでしょうか。

アニメ『るろうに剣心』オススメの観る順番は？

『るろうに剣心』は漫画、アニメ、実写版、OVAと作品の種類が非常に多いです。

初見でも『るろうに剣心』がわかりやすく追えるように、発売順ではなく物語の時系列順に並べてみます。

１　追憶編　OVA
２　テレビアニメ東京編　第一幕～第二十七幕
３　テレビアニメ京都編　第二十八幕～第六十二幕
４　新京都編　OVA
５　テレビアニメオリジナルストーリー　第六十三幕～第九十四幕
６　星霜編　OVA

ちなみに上記のうち、佐藤健さん主演で映画化された実写版は２、３、４と同じ時代の物語です。４の新京都編は、３のテレビアニメ京都編のリメイク作品です。

1997年に『劇場版るろうに剣心　維新志士への鎮魂歌』が上映されましたが、本編と関係する物語ではありません。

漫画派の人は、全28巻最初から読んでもらえればOKです。これからアニメを見る人は、物語の流れとしてはこの順番が正しいです。

ですが、OVAはテレビアニメとは映像の雰囲気がまったく異なるので、『るろうに剣心』の世界観を壊したくない人は、テレビアニメを観てからOVAを観ることをおすすめします。

『るろうに剣心』の新作マンガ『北海道編』が絶賛連載中！

星霜編に対する、上記のようなたくさんの声があってかどうかはわかりませんが、2017年9月に新作『北海道編』の連載が「ジャンプスクエア」10月号ではじまりました。

作者の和月伸宏先生は本来東京編、京都編、人誅編に加えて、北海道編の4部作構成にする予定だと語っていました。

物語は漫画のその後から『星霜編』の間を描いており、死んだと思われていた薫の父親が生きていることがわかり、剣心たち一行は北海道へ向かうという物語です。興味を持たれた方は、ぜひともチェックしてみてください。

アニメ『るろうに剣心　明治剣客浪漫譚』まとめ

アニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の「東京編」と「京都編」あらすじの流れを、OVA作品や実写映画版も少々絡めて解説していきました。

かなりの体力が必要かもしれませんが、アニメシリーズとOVA作品、をチェックすれば、あなたも『るろうに剣心』マニアになれるかも!?