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2019/03/20
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火を噴くマグナム!「ダーティハリー」衝撃の第一作!

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クリント・イーストウッドのみならず、70年代のハリウッドを代表するハードボイルド・アクションシリーズ、「ダーティハリー」。

目次

70年代に登場した、イーストウッドの代表アクションシリーズ。その衝撃の第一作。

孤独の一匹狼ハリー・キャラハンを演じるイーストウッド。

颯爽としたスーツ姿にネクタイをなびかせ、手にしたホットドッグをむしゃむしゃ食べながら火を噴くマグナム!

こんな衝撃的なオープニングで、主人公ハリー・キャラハンは銀幕にデビューを飾った。
その圧倒的な存在感とカッコよさで、あっという間にアメリカはもちろん世界中を虜にした新しいアクションシリーズが始まった。

演じるのは西部劇で鳴らした個性派アクション俳優、クリント・イーストウッド。
その手には、当時最強の威力を誇った44マグナム弾を発射する大型拳銃、S&W(スミスアンドウェッソン)のM29。

彼はその銃口を凶悪犯に向けてこう言う。「この拳銃は世界最強さ。試してみるかい?」
映画に影響を受けて、この銃を手に入れた人たちがみなこのセリフを口にした。その中には本当の警官も多数いたという。

それほどカリスマ性のある、新しいヒーローが登場したのは1971年のことだった。

原案は以外にも!着想から配役までの長い道のり

元々の主役をオファーされていたフランク・シナトラ。

今でこそイーストウッドの代名詞のようにも言われる本作だが、実はイーストウッドが主演に決まり、このような形に固まるまで多くの紆余曲折があったという。

元々、制作会社のワーナーの企画段階では、引退間際の老刑事が主役とされていた。そしてその主演には、当時フランク・シナトラが選ばれていたという。しかし、シナトラは出演を辞退。その後もジョン・ウェイン、スティーブ・マックイーン、ポール・ニューマンなどに配役を依頼したが誰もオファーを受けなかった。そして主演候補が変わるたびに脚本が書き直され、多くの人の手を経てようやく完成されたと言われている。

もしこれらのスターのうち1人でも出演を承諾していたなら、当時アメリカ本国では全く売れず、マカロニ・ウェスタンのローカルスターでしかなかったクリント・イーストウッドに白羽の矢が立つことも、彼がその後のハリウッド映画を代表するスターになることもなかったに違いない。

そして脚本の変更により、うらぶれた引退目前の老刑事と言う本来の設定とは大きく変わり、現役バリバリの若い刑事となった。

奇しくもこの変更が、のちの大ヒットシリーズを生み出すきっかけになった。当時それほど大スターではなかったイーストウッドにジョン・ウェインやフランク・シナトラの代役が務まるばかりか、そのキャリアの代表作にまでなるとは、誰も想像していなかったに違いない。

ちなみに、ジョン・ウェインが出演を断ったのは西部ではなく現代劇であるという点や主役の性格、残虐な描写が気に入らなかったかららしい。しかし完成品を見た彼はその出来の素晴らしさにひどく後悔し、類似作品「マックQ」を作ったと言われている。

また、この作品を監督したドン・シーゲルは当初B級映画の監督と見られており、イーストウッド同様本作によって大きく評価を上げた。さらにこれによってジョン・ウェインにも高く評価され、彼の遺作となる作品の監督も務めている。

冒頭のアクション・シーンの疑惑!弾は5発撃ったのかそれとも6発だったのか?

「ダーティーハリー」の冒頭は、派手なアクションシーンで始まる。食堂でホットドッグをほおばるハリーが、その鋭い観察眼で事件を予想する。そして店の主人に「事件の予感がする。通報してくれ。」と言い残し、ホットドッグを片手に外に出る。その後実際に起こった銀行強盗との銃撃戦を制したハリーは、最後にボスのところに歩み寄ってこういう。

「実はな、俺は5発撃ったのか6発撃ったのか忘れちまった。でもこれは、世界最強の銃弾、マグナム44。お前の頭くらい楽に吹っ飛ばせるぜ。試してみるかい?」

言われたボスは、その手を横にあるショットガンに伸ばすのをためらう。そこに手錠をかけたハリーは、ボスに聞かれる。

「本当は、どっちだったんだ?」
ハリーは、一度降ろした拳銃を空撃ちしてみせる。
実はこのシーンでは、銃声が5発あるバージョンと6発あるバージョンがふたつあるらしい。それによって解釈が変わってしまうのだ。

5発だった場合には、ハリーは残弾を知っていて犯人を挑発したという解釈になる。つまり、挑発に乗れば殺すつもりでいたということになる。
6発だった場合には、ハッタリで犯人を抑えたことになる。

ちなみにこのセリフは、ラストでも再び犯人に向けてハリーの口から唱えられることになる(劇中のセリフがラストシーンでも再び使われると言うこの印象的な手法は、ダーティーハリーシリーズでは2作目まで使われることになる)。

そしてその結末は?
さて問題のこのシーン、巷でも論争が起きるくらいに解釈が難しい。
5発だった場合には、簡単だ。
つまりハリーは最初からどちらも殺すつもりで銃を向け、犯人を挑発している。相手の答えによって生死が決まるわけだ。だから「試してみるかい?」のセリフも生きてくるのである。ハリーは犯人の運命をその手に握っており、本人に選択させる死神の化身である。

ところがもし6発だった時が、論争の種となるのだ。
まず、どうしてハリーは残弾ゼロの状態で犯人に向かうような危険なことをするのか?である。
これに対しては、弾を打ち終わってしまいもう武器がない。しかし刑事の身であるから犯人を捕らえなければならない。だからハッタリをかましたと言う見解ができる。

しかしこの見解にもまた、疑問が生じる。
犯人がいちいち発射弾を数えているはずがないので、何も言わなければ拳銃には弾が入っていないことを知るはずがない。それをわざわざ相手に知らせる意味がないという疑問である。

この疑問に対する解釈は以下の通りだ。弾がないハリーは万一敵の八方破れの反撃に遭った場合には窮地に陥る。そこで芝居を打って相手を疑心暗鬼にし、反撃不能の状態にしてから取り押さえたという見方も成り立つ。
ここで、拳銃に詳しくない人たちのために解説しておく。

ハリーが使うのは、リボルバー(回転式)拳銃。これは、レンコン型の弾倉が回転して連発できる方式の拳銃であるが、この仕組みに詳しくないと論争の意味がわからなくなる。

「どっちにせよ、空撃ちだったのだから残弾はなかったのでは?」と言う疑問が、銃を知らない人には沸くだろう。しかし、5発だったとしても(あと1発弾が残っていたとしても)あの状況では弾は出ない。

ハリーは件のセリフを言った時に、拳銃の撃鉄を起こしている。この状態でハリーの使用するレンコン型の弾倉は、残弾があるなら引き金を引いた時に撃鉄が6発目を叩く場所に位置している。しかし、犯人に聞かれて空撃ちするのは撃鉄を下げた後。いったん撃鉄を下ろしその後に引き金を引くと、弾倉は弾一つ分回転し、撃鉄は残弾のあった場所から次の場所を叩く。

つまり5発だった場合には6発目を通り越して発射済みの1発目の場所を叩くから、弾が出るはずはないのだ。このせいで、6発だった場合はもちろん、5発で残弾が1発あったとしても空撃ちにならざるを得ない。
この残弾論争に決定論はないが、シリーズ1作目を語るファンの肝ともなっている。

冒頭と結末両方5発だったとする方がわかりやすいのだが、6発だったとする場合でもいいのではないだろうか。つまりハリーは最初から犯人を殺すつもりはなく、遊んだだけと言う解釈だ。
何か新しい見解がある方には、ぜひとも提案していただきたい。

ハリー活躍の舞台はサンフランシスコ。この舞台でこそ彼は輝く。

ヒーロー達には背景となる活躍の舞台がキチンと決まっていて、それが彼らのイメージやキャラクターづくりに大きく貢献している。

古典的な例を挙げてみよう。世界的名探偵、イギリスのシャーロック・ホームズ活躍の舞台といえばロンドン。この複雑な都市で起こる様々な怪奇事件に挑むホームズ。この探偵風冒険小説の舞台には、ロンドンこそふさわしい。下宿先のベーカー街221のBは実在し、訪れるファンは活字の中に実際の景色を見出す。それにより鮮明なヒーロー像が浮かび上がるのである。

対するフランスの大怪盗、アルセーヌ・ルパンの舞台はおしゃれの町パリ。それぞれの作者は同年代だが時代設定が異なるため、ホームズは馬車と汽車、ルパンは車やバイクを乗りこなす。ホームズは重厚で剛健、ルパンは軽快で華麗なイメージを持っている。

こうしたイメージ像は、本人の個性はもとより背景となる舞台設定がキチンとしてこそ、より活き活きとヒーローの実在感をもたらすのである。

名作「ダーティ・ハリー」の主人公ハリー・キャラハンも当然、その例外ではない。彼が活躍する舞台はサンフランシスコ(ちなみに、ハリーとは対極ともいえるアメリカの名刑事コロンボの舞台は、同じアメリカ西海岸カリフォルニア州のロサンゼルスである)。

サンフランシスコ警察には本作の主人公と同姓同名の「ハリー・キャラハン」が存在し、時々ファンの訪問を受けると言う。そのフィルムも存在する。当然、映画スターではないのでイーストウッドのようにカッコよくはない普通のおじさんである。

霧の町サンフランシスコでの息詰る攻防!ハリーVSスコルピオ

一作目の「ダーティハリー」ではサンフランシスコの昼と夜が交互に交錯し、物語に陽光と陰影のイメージをバランスよく与えている。それが物語にメリハリやリズム感、緊迫感をもたらし、観衆の脳裏に深い印象を残すことに成功している。

この立体的な舞台効果を演出したことも、ドン・シーゲル監督の高評価につながっている。
初登場の舞台は真昼の街中。犯人に翻弄され引きずり回される舞台は夜の裏道。
最初にカッコよく登場した正義のヒーローがいらだち、焦燥し、苦悩する。それは、決してスーパーマンではない普通の男。

第一作は今(2016年現在)から45年前に撮影されたものであるため、70年代のアメリカ・サンフランシスコの雰囲気が強烈に漂っている。
この美しい街を背景に繰り広げられるハリーと凶悪犯の攻防は、名作と称されるにふさわしい名シーンの連続だが、それはこの街をバックにしてこそより映える。
そのいくつかの名シーンを、少しだけ紹介しよう。

1.真昼の銃撃戦。
冒頭で述べた、ハリーが複数の銀行強盗をあっという間に片付けるファーストアクション。このシーンで早くもハリーの虜になってしまったファンが多数いるはず。

2.ハリーが犯人を追いつめる真夜中の競技場。
物語前半のクライマックス。広い場所であるためハリーの銃声にエコーがかかり、冷えついた雰囲気に場が盛り上がる。傷を負った犯人の足をハリーが踏みにじるシーンを、カメラがどんどん引いていって空中から俯瞰する。画面を小さくフェイドアウトしていくことにより、時間的経過を表す演出が秀逸。

3.公衆電話を駆け回る夜の街。
このシーンは人気刑事ドラマ「スタスキー&ハッチ」でもそのまま模倣されていた。ただしシーンは昼間。人質を助けるため、理不尽な犯人の要求に答え続けるハリーはストレスがたまり疲労困憊状態となる。

まだまだたくさんあるのだが、ここから先はそれぞれの目でじっくり見てもらいたい。

人権は犯人を擁護するもの?ハリーが出した回答は。

冒頭の颯爽としたシーンに象徴されるように、自らの正義感で悪と対峙していくハリー。

そのハリーの行く手に立ちふさがるのが、凶悪犯スコルピオ(サソリ)。彼は市民には銃を、警官には人権擁護を武器として悪逆の限りを尽くす。この凶悪犯を、彼独自のやり方で追い詰めていくハリー。しかしそんなハリーを「法律」「人権擁護」が邪魔をする。

ハリーが捉えた証拠も「違法捜査」として無効、銃で追い詰めても「行き過ぎの暴力捜査」として犯人を通じマスコミからも集中砲火を浴びる。ハリーが犯人を捕まえようとすればするほど、この大きな壁が彼の前に大きく聳え立つ。

「そんなに犯人の人権を尊重するなら、被害者の人権はどうなるんですか!」怒りに震え主張するハリーに、警察組織はあくまで冷たい。
そんな孤立無援のハリーが最後に取った行動は?

シリーズ1作目となる本作は、大型拳銃を使いこなす銃さばきや吹き替えなしで歩道橋からバスに跳び下りるなどのイーストウッドの華麗なアクションと、犯罪や人権に関する重厚なテーマが、緊迫した空気の中で絶妙にからみあうシリーズ屈指の名作。

あのジョン・ウェインを後悔させ、クリント・イーストウッドとドン・シーゲルを一躍一流の地位に押し上げた傑作アクションを、ぜひその目で見ていただきたい。

参考元

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