ひとりはセレブな社長夫人で、お金はあるが愛に飢えている女。方や高校生の息子を持つシングルマザーで、生活することがやっとな愛だの恋だのとは無縁の生活を送っている女。しかし、この二人がある日恋のライバルになる。誰もが持っている心の奥に仕舞い込んだ思いが騒めく。
どんな女がモテるのか?
こんな感じのストーリー
このドラマは2016年の9月23日~11月11日にNHK22時で放送されたドラマである。
主演は原田知世と斉藤工。クリーニング店で働く香澄(原田知世)45歳と一流デザイナーの勇凛(斎藤工)の全然住む世界の違う二人の純愛物語。
ある日香澄はクリーニング配達で勇凛と出会う。やがてお互いに意識し出すのだが、勇凛には体だけの関係の真帆(山口紗弥加)がいて、彼女が何かと邪魔をしてくる。
真帆は勇凛がデザインを請け負うクライアントの社長夫人で上から目線の物言い。香澄の働く店の上客でもある。
香澄は自分が勇凛よりも年上でシングルマザー、それに分不相応と思い恋愛にはなかなか踏み込めない。勇凛の気まぐれでアプローチされているのではないかと躊躇する。
二人の女性を見る
このドラマは中心に二人の女性が出てくる。
一人は原田知世演じる40歳半ばの香澄。彼女は生計を立てる為にクリーニング店で地道に働きながら、息子を何とか大学に行かせてやりたいと頑張っている。
そしてもう一人は、山口紗弥加が演じる社長夫人真帆。まだ若く美しいのだが、夫からは仕事が忙しくあまりかまってもらえず愛に飢えている。
何人かとの浮気の経験もあり現在は勇凛との関係を楽しんでいる。お金は使い放題で、高級な買い物を楽しみ、お金にものを言わせて人を動かそうとする。はっきり言って嫌な女である。
しかし真帆は可哀想な女でもある。
お金は燃やすほどあっても、愛が感じられなくて幸せではない。結局、香澄と勇凛の愛に彼女の魅力では何も抗えない。
だが、香澄は皆の前で馬鹿にされて笑い者にされたり、掃除婦や顧客の前に膝まづいたり、みじめな思いをする。
香澄はプライドを持ってどんな仕事でもしている。でも、彼女の言う事は傍から見たらただの強がりにしか見えないのかもしれない。
人には上も下もないと思うのだが、世の中上流と中流の階級差のようなものがあるのは事実。あなたは笑う側?笑われる側?
人生で大事な事って何だろう?
香澄はクリーニング屋の定員であるが、彼女はそこで働くだけではない。
この仕事をするからにはスペシャリストになりたいと生地の勉強をしたり、その道のライセンスを取得したいと勉強をしたりしている。
彼女は地味で華やかな女性ではないが、向上心があり、芯の強さとひたむきな輝きが感じられる。パッと見は目立たないが、一歩一歩人生を歩んで行ける強い人といえるだろう。
愛が貰えないから不幸なのではなく、向上心を持って自分で幸せを捕まえに行くとそこに愛が見えてくるのかもしれない。
仕事にしろ、趣味にしろ、何かを前向きに頑張っている人は何かしら人生を楽しんでいる様に見える。
平凡って難しい
平凡に生きることが一番幸せと言いながら、お金はいっぱいあっても邪魔になるものではないし、できたら多い方が良いに決まっている。
また、平凡そうにしている夫婦でも浮気している人達がかなりいるのが現実のようだ。
運命のパートナーに巡り会える確率はかなり低いのだろう。このドラマには色々と考えさせられる。
外見的な美しさは本当の幸せを掴むのにはあまり重要じゃないのか?
本作は、斎藤工はもとより、少女ではない原田知世の等身大での演技が印象深い。
美しい風景やセッティング、音楽も手伝ってか、何故かしら涙が込み上げてくるピュアな恋の物語である。
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