数多くの映画作品があるなかで、史実や実話を扱った作品も多く存在しています。なかでも特に、戦争をテーマにしたものが大半を占めています。映画制作に仕方によって、その表現も違っていたり、派手な脚色をしたりしているのもありますが、ここでは史実を基にした観ておくべき戦争映画を紹介します。
戦争映画①『アメリカン・スナイパー』
出典:amazon2015年に公開された『アメリカン・スナイパー』は、イラク戦争に従事した、クリス・カイルの自伝を基に製作した作品です。
4度従軍したのち、彼は戦争の残酷さや自分が行った行為など、当時の記憶に苛まれるようになってしまいました。
戦争に行った者は、心を病み立ち直れない者もいるといいます。
これまで家族と普通に過ごしていた男が、戦争という大きな波に飲み込まれ、自分の思いとは正反対に行動したことで、普通の生活が送れなくなってしまうのです。
主人公クリス・カイル役を演じたブラッドリー・クーパーは、この作品でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。
クーパー演じるクリス・カイルの苦悩や絶望感、すべての演技に注目すると同時に、実話でないことを望まずにはいられないだろう。
戦争映画②『ローン・サバイバー』
出典:amazon2014年に制作された『ローン・サバイバー』は、ネイビー・シールズ史上最大の大惨事を描いた作品です。
この作戦で唯一生き残った兵士、マーカス・ラトレルの体験を記したベストセラー『アフガン、たった一人の生還』が基になっています。
その悲劇は、アフガニスタンにおけるタリバンの指導者暗殺計画レッド・ウィング作戦実行中に起こりました。
戦いは極めて過酷で、あれほど悲惨な戦いを目にすることは滅多にないといいます。
また戦闘には敵だけではなく、猛毒ヘビや漆などの危険もあります。兵士4人が偵察中の決断により200人を超す敵兵の攻撃にさらされることになってしまいます。
ただ、アフガンにもタリバンを嫌うものも少なくありません。マーカス・ラトレルがひとり生き残れたのは、そんな理由もあったのだろう。
戦争映画③『ブラックホーク・ダウン』
出典:amazon『ブラックホーク・ダウン』は、マーク・ボウデンの小説『ブラックホーク・ダウン アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録』を映画化した作品です。
1993年にアメリカがソマリア内戦に介入し、作戦開始直後、ブラックホーク(ヘリ)が撃墜されてしまいます。
墜落は敵地のど真ん中で起こり、乗っていた仲間を助けるための、市街戦(モガディッシュの戦闘)が繰り広げられます。
映画製作にあたり、実際に市街戦が起こったモガディッシュは社会不安だったため、モロッコで撮影が行われました。
また、実際にモガディッシュの戦闘に従事した兵士も、カメオ出演しています。
主人公エヴァーズマン軍曹のモデルとなったのは、現在退役している元隊員マット・エヴァーズマン曹長。
この作品をみたエヴァーズマン氏は、当時を思い出し足がすくんだというほど、映像にもリアリティを追求しています。
戦争映画④『プライベート・ライアン』
出典:amazon『プライベート・ライアン』は、太平洋戦争におけるノルマンディ上陸作戦での逸話を描いた作品です。
1人の兵士を探して救出しろと命令されたのは、ミラー大尉率いる第2レンジャー大隊C中隊でした。彼らが探すのは、ジェームズ・フランシス・ライアン。
しかし、ライアン兵士がどの前線にいるのか、どんな顔をしているのかなど、詳しい情報はほとんどありませんでした。
ミラー大尉らは、戦闘よりもっと危険な任務を、たった8人の兵士で遂行しなければならなかったのです。
“ライアン”のモデルになっているのは、実在したフレデリック・ナイランド三等軍曹。
この作品では、戦争での血生臭さ、爆破シーンや戦場の惨劇などすべてにおいてのリアルな映像が評価され、アカデミー賞11部門にノミネートされました。
また、あまりにもリアルなため“あの日の匂いがした”という兵士もいたという。
戦争映画⑤『スターリングラード』
出典:amazon2001年公開された『スターリングラード』は、ドイツ国防軍第6軍を、ドイツの視点で描いた作品です。
ナチスの猛攻に耐えるソ連が、守らなくてはならないスターリングラード。どんなことがあっても、この町は陥落させてはいけなかったのです。
その戦場に送られたのは、狙撃の名手であるヴァシリ・ザイツェフ。この物語は彼の苦悩と愛を描いた作品である。
次々と人が無くなっていく様子や、対狙撃者との戦いなど、戦場の厳しさや悲惨さ、緊張感が映像からじわりじわりと伝わってきます。
主人公ザイツェフ役を演じたのは、北野武監督のファンとしても有名なイギリスの俳優ジュード・ロウ。共演するレイチェル・ワイズとの、薄暗いなかでの絡みシーンも見どころです。
また、ザイツェフが当時使用した銃は、ソ連の英雄の証として、スターリングラード歴史博物館に展示されています。
戦争映画⑥『戦場のピアニスト』
出典:amazon2002年に公開された『戦場のピアニスト』は、第二次世界大戦で生き残ったユダヤ系ポーランド人のピアニストの回顧録「ある都市の死」を映画化した作品です。
ドイツに占領されたワルシャワで、ユダヤ系というだけで迫害され、過酷な時代を生き抜いたシュピルマンの記録です。
シュピルマンが生き延びることができたのは、様々な人たちの手助けがあったのと、彼の生命力の強さだったのでしょう。
また、敵国の将校ヴィルム・ホーゼンフェルトがシュピルマンを救ったという話も有名です。
この作品でメガホンをとったロマン・ポランスキー監督もユダヤ系で、ゲットーに押し込められた自身の体験も大きく影響していると語っています。
戦争映画⑦『ブレイブハート』
出典:amazon『ブレイブハート』は、スコットランド独立のために立ち上がったウィリアム・ウォレスの生涯を描いた作品です。
イングランドの王エドワード1世からの過酷な支配において、ウォレスが民衆を集め抵抗軍を結成し勝利をおさめました。
エドワード1世の死去した時期や、戦いの背景、ウォレスのロマンスなど、脚色している部分など史実とは異なるところもあります。
しかし、作中での戦いのシーンでは、実際のアイルランド兵士がエキストラとして登場しているので、本物の迫力が楽しめます。
主人公ウィリアム・ウォレスを演じたのは、本作で監督も兼任したメル・ギブソン。
また、撮影が行われたアイルランドの美しい山岳風景を映画の中で堪能することが出来るのも魅力です。
戦争映画⑧『ワンス・アンド・フォーエバー』
出典:amazon2002年公開の『ワンス・アンド・フォーエバー』は、ベトナム戦争で実際にあった悲劇、惨劇を描いた映画です。
原作者はイア・ドラン渓谷の戦いに従事した兵士ハル・ムーアと、カメラマンとして同行したジャーナリストのジョー・ギャロウェイ。
この作品は、アメリカ側とベトナム側の両方の視点で描かれているため、双方が家族を守るために戦っているということがよくわかります。
また、夫や恋人の帰りを待つ妻たちも、彼らと同じように戦争の犠牲者であるということを忘れてはならないと伝えているのです。
これまでの戦争映画のなかでも、高く評価された作品で、アメリカがひた隠しにしていたベトナム戦争の真実が語られています。
当初、原作者たちは脚色されたくないと映画化には反対でした。しかし、ウォレス監督が長い年月をかけて交渉し、脚本や製作も兼任した大作になりました。
試写会には原作者だけではなく、当時の大統領も同席し話題になりました。また、あまりにも事実と同じ内容だったため、原作者は涙が止まらなかったそうです。
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