「ルパン三世 カリオストロの城」は、1979年に「ルパン三世」シリーズの劇場用長篇映画の第二弾として公開され、宮崎駿監督の代表作の一つとしても、幾度もテレビ放送されるなど根強い人気を誇ります。そんな「ルパン三世 カリオストロの城」が、1月20日からMX4D版として再び劇場公開されることになり注目を集めています。
「ルパン三世 カリオストロの城」あらすじ
ルパンと次元のコンビは、国営カジノの金庫から見事50億の大金を盗み出すことに成功します。
まんまと大金を強奪できて喜びに浸るルパンと次元でしたが、その札をよく見てみると、それは完成度の高さから「幻の偽札」と呼ばれているゴート札であることに気づきます。
次のターゲットをゴート札の発信源とされるヨーロッパの小国・カリオストロ公国に決めたルパンは、カリオストロ公国へと入国します。
するとそこでルパンは、純白のウエディングドレスをまとった少女が運転する車を、黒づくめの男たちの乗る車が追い回している現場に遭遇します。
ルパンは少女を助けるべく、黒づくめの男たちとカーチェイスを繰り広げ、撃退したかに思われますが、ルパンたちを乗せた車が崖から落下してしまいます。
ルパンは気を失い、結局少女は黒づくめの男たちの仲間にさらわれてしまいます。
しかしルパンは、少女が残した手袋の中に指輪をみつけ、彼女がカリオストロ公国大公家の正統な継承者であるクラリスだということに気づくのでした……。
スピード感あふれる宮崎駿のアクション演出!
物凄いスピード感でアクションを重ねていく宮崎駿の演出は、映像作家としての非凡さが滲み出ています。
物語冒頭の「国営カジノの金庫に侵入し、追っ手の追跡から逃れたものの、盗んだのが偽札だと気付き、空中に偽札が舞飛ぶ」という一連のシークエンスは特に素晴らしいです。
また、城の中に閉じ込められたクラリスを救出するために城の屋根の上を走るシーンは、スピードの緩急のつけ方が見事です。
猛スピードで駆け抜けるルパンが、スピードを緩めてフワッとジャンプすることで、独特の浮遊感とユーモアを表現しています。
そして、クラリスを助けるためのカーチェイスのシーンでは、ルパンと次元の乗る車が崖の上を滑るかのように走るなど、現実ならありえないようなアクションが展開するのが魅力です。
アニメならではの表現をうまく活用しているといえます。
ロマンチックな愛のドラマ
「ルパン三世」シリーズの本来のヒロインは峰不二子ですが、「ルパン三世 カリオストロの城」では不二子は脇役にまわり、代わりにヒロインをつとめるのがクラリスです。
映画では、一途にルパンに思い寄せるクラリスに対して、その気持ちに気付きながらも彼女を泥棒にするわけにはいかないルパンは、あくまでも優しいおじさまとして彼女に振舞います。
そうした二人の関係性は非常にプラトニックな愛の形であり、宮崎駿ならではのロマンチックなドラマが展開することによって、原作とは異なるルパン像を作り出したと言えます。
透明感あふれる声でクラリスを演じる島本須美
映画ヒロインのクラリスの声を担当する島本須美は、「風の谷のナウシカ」のナウシカや、「となりのトトロ」のサツキとメイの母親役など、宮崎駿作品に縁の深い声優です。
その中でも特に「ルパン三世 カリオストロの城」におけるクラリスの透明感のある声は印象的で、彼女の人気を不動のものにしました。
MX4D版として復活する「ルパン三世 カリオストロの城」
このたび「ルパン三世 カリオストロの城」はMX4Dバージョンとして再上映されることになりました。
MX4Dの魅力はシートの動き、振動、風などの特殊効果で臨場感あふれるアトラクションのような映像体験ができるところです。
これまで何度も本作品を見た人にも、初めて見る人にも、今回のMX4D版の「ルパン三世 カリオストロの城」は新鮮な感動を与えてくれるでしょう。
参考元
- ・参照リンク:MX4D上映「ルパン三世 カリオストロの城」公式サイト
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