大人気マーベル作品シリーズであり、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』以来の登場となる「アントマン」。待望の2作目『アントマン&ワスプ』はなんとバディもの! ネタバレアリな “アリ映画” の概要を、徹底解説していきます!
近年、日本でも人気を博しているアメリカのマーベル作品は、その他のマーベル作品との関連性が強くなっているのが最大の特徴です。
今回は『アントマン』シリーズ2作目として昨年大ヒットを記録した、マーベルシリーズ最新作『アントマン&ワスプ』のあらすじを「ネタバレ」込みで、マーベルオタクの筆者が徹底解説します!
登場するキャラクター間の関係などに注目しながら観ていくと、4月末に公開予定の『アベンジャーズ』シリーズ最新作との因果関係が見えてくるかもしれません!!
映画『アントマン&ワスプ』アントマンってどんなヒーローなの?
まずはここからおさらいしていきましょう!『アントマン&ワスプ』の主人公は、前作『アントマン』と同じ、コメディ俳優のポール・ラッドが演じるスコット・ラング。
スコットは優秀なシステムエンジニアでしたが、仲間と泥棒をすることになってからは、転落人生まっしぐら!
ひょんなことからピム博士の自宅に侵入し、アントマンスーツを盗んだことを機に、博士と交流をもつことになりました。それがきっかけでピム博士から、2代目アントマンを襲名。
スコットは自分の人生を変えるため、そして愛する娘キャシーのために、史上最小「1.5cm」のスーパーヒーロー・アントマンとして生まれ変わることになったのです!
そんな主人公・スコットですが、元泥棒でバツイチという前作の状況に加えて、本作ではFBIの監視下に置かれた自宅軟禁状態の元ヒーローという、よろしくない状況から物語がスタートします。
その理由は、2016年公開の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』で描かれています。それはアベンジャーズの内乱時に、スコットがキャプテン・アメリカ側に協力者として加担したことが原因となっています。
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』では、他のメンバーに比べてヒーロー感ゼロでしたが、最小になれることを活かした力を発揮するだけでなく、サイズを大きくし「ジャイアントマン」として力を発揮することもできることを我々に見せつけてくれました。
まだご覧になっていない方は、その意外な活躍っぷりも必見です!
映画『アントマン&ワスプ』初代アントマンはなんとピム博士!
元泥棒のスコットを2代目アントマンに仕立て上げたのは、天才科学者のハンク・ピム博士です。ピム博士は人間の体を小さくするピム粒子を開発し、アントマンのスーツ技術に応用しました。
シールド(国際平和維持組織)に在籍していた過去もあり、前作にはアイアンマンであるトニー・スタークの父、ハワードらと袂を分かつ形となっているシーンが存在します。
初代アントマンのハンク・ピム博士と、その妻にして初代ワスプのジャネットは、1987年冷戦期、小型化能力を活かして政府のエージェントとして活動していました。しかし、とある任務中にジャネットが原子よりも小さい量子世界に入ったことにより、消息不明という形でジャネットを失う悲しい過去があります。
そうした過去から、ピム博士はアントマンを退きつつも、ジャネットを探すために、長年の間、量子世界の研究を進めていました。今作では、そんなピム博士の研究所を謎の女ゴーストに狙われてしまったことで、彼女に対抗すべく再び2代目アントマン・スコットに協力を依頼することからスタートします。
ピム博士が無事に量子世界から、ジャネットを探し出すことができるかどうかも、今作最大の見せ場となっています!
【ネタバレあり】映画『アントマン&ワスプ』アントマンのバディはピム博士の娘! 改良型スーツの特徴は!?
スコットとバディを組むことになったホープは、天才科学者ハンク・ピム博士の娘! 前作のラストで、母ジャネットが着ていたスーツの改良型をわたされたことにより、2代目ワスプとして活動することになりました。
演じるのは前作に続きエヴァンジェリン・リリーです。前作を鑑賞済みの方は印象が強かったかと思いますが、ホープはスコットに格闘技を教えていただけあって、その戦闘スキルは最上級レベル。その身体能力と、父や母から受け継いだ知性を活かし、今作ではスコットとともに研究所を守るミッションを遂行していきます。
実はホープには「多くの危機はアベンジャーズが引き起こしている」という考えがあり、アベンジャーズを止めようと動くチーム「リベンジャーズ」の創立メンバーでもあります。
ちなみにワスプとは、アシナガバチやスズメバチなど、狩りをする蜂のことを指します。ワスプのスーツには、アントマンと違って背中に羽根があり、自由自在に飛ぶことが可能。しかも、あらゆるもののサイズを変えることができるブラスターで相手を攻撃できるので、アントマンよりも効率よく敵を仕留めることができる特徴があります。
今作では、ワスプスーツで戦うホープが初お披露目となりますが、四方八方に飛んでくる銃弾を見事に交わしたり、小さくなって相手を錯乱、その隙を見計らって相手を一撃で倒す戦闘能力など、アントマンとは一味違った戦いを見ることができます。
【ネタバレあり】映画『アントマン&ワスプ』ゴーストがアントマン&ワスプのヴィラン!?
「お化け!? 幽霊!?」。いいえ、違います。なんと、「フェイズ」という物質をすり抜けることができる能力を持つ人間が今回最大の敵なのです。
『アントマン&ワスプ』に登場する謎の敵、それがゴースト。
アントマンの誕生の秘密であるピム粒子と、量子世界への入り口が隠された研究所を狙う、神出鬼没の女性で、その名の通り体を消して透明になったり、どんなものでもすり抜ける能力と脅威の戦闘力を持っています。
それこそ、生きている人間の身体までも通り抜けてしまうので、とても厄介! 実は今回のヴィラン、ゴーストは原作にも登場しており、金持ちや権力者を襲う男性キャラクターの設定でした。
ですが、映画では女性に変更されています。彼女は量子世界の実験の事故の影響で、体の細胞がバラバラになってしまいました。
バラバラになってしまう、すなわちなんでもすり抜けられる身体になってしまったのです。
彼女はホープと互角、あるいはそれ以上の戦闘能力を兼ね備えています。そのため、めちゃくちゃ強い!
加えて、すり抜け能力もあることから、バトルになると打撃はまず当たらない! チョークスリーパーをかけてもすり抜けられてしまうという、マーベルシリーズ史上厄介な敵のひとりと言ってもいいでしょう。
透明な体の敵と伸縮自在なヒーロー・アントマンが、緊張感みなぎるアクションを披露してくれるので、最後まで熱いバトルを堪能できるのも、今作の見せ場です。
【ネタバレあり】映画『アントマン&スワプ』笑いどころをピックアップ!
『アントマン』シリーズの面白いところは、何といってもユーモアがたくさん散りばめられているところです!
見所①:アントマンとしてのユーモア
今作では、アントマンスーツ改良版の伸縮システムのコイルが故障していることで、何度も不具合を起こしてしまい、それが笑いに変わるというもの。
他には、ラボを持って逃げるもうひとりの敵キャラ、バーチを追う場面。船で逃げてしまったバーチを追いかけるスコットは、飛ぶことができないため仲間の羽アリを呼びます。
しかし、呼んだ羽アリは呼ぶたびにカモメに食われてしまいます。やっとのことで羽アリ、名称アントニオ・バンテラス(ここでもネーミングセンスが光る!)に乗れたのもつかの間、カモメが追いかけてきて、あっけなくアントニオとお別れ…なんてシーンも。
見所②:スコット自身の面白さや可愛さ!
前述の通り、自宅軟禁中のスコットは、外出したらFBIにすぐ連絡がいくように追跡装置をつけて生活しています。そこに博士とホープのために、母親探しを手伝わなくてはならない任務が発生します!
自宅から出ることができない彼が考えついたのは、デカくなったアリの足に追跡装置をはめて代役にすること!
スコットが普段している行動を信号で送ることで、FBIにバレないように仕立てるのですが、スコットは普段から家でサイレントドラムを叩いて日常を過ごしていたことから、代役のアリも同じ行動をするというもの。
劇中で家が心配になったスコットでしたが、博士が映像で確認するとアリがドラムを叩いており、「君は15歳か!?」とツッコまれる流れなので、スコットとピム博士のコントも健在です。
見所③:スコットを演じるコメディ俳優ポール・ラッドの笑いのセンス!
スコットは前作で量子世界に足を踏み込んでいたこともあり、量子世界で消息不明になっているピム博士の妻ジャネットと精神的に繋がるというシーンがあります。
このときのポール・ラッドの演技がとにかく面白いんです!
ピム博士を助ける今作最大の見せ場なのに、この時のポール・ラッド、ジャネットがスコットの身体に乗り移ったことで、完全に心も体も女性になりきっています。その表情も手の動作も完全に女性!
その姿を見て「お母さんだ!」とちょっと涙目になる娘のホープ、そして感極まるピム博士。感動シーンなのになぜか笑えます(笑)。
しっかりと手を繋いでいたと思ったら、元に戻るスコット。さっきまで繋いでいた手を離すホープとピム博士で、これまた笑かしてくれますよ!
アントマンがアベンジャーズに出なかったわけとは!?
出典:amazonさて、そんな面白&アクション満載の『アントマン&ワスプ』。
マーベルシリーズの時間軸的には、2018年の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』が、2016年公開の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』で起こった内乱の後の話にあたります。
この『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は、ポスターでもおわかりの通り、マーベルヒーロー全集合と言っても過言ではなかったのですが、その予想を覆し、なぜかアントマンは登場していません。
その理由として、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の脚本担当であるステファン・マクフィーリー氏によれば、『アントマン』のトーンが他のマーベル映画と違ったからだと語っています。
前作『アントマン』をご覧の方はすでにご存知のとおり、『アントマン』は残酷なことが起こらない、不快な描写のない、明るく楽しい世界観となっています。
一方で『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』はシリアスで悲劇的な世界観を描いています。
そのなかにアントマンやスコットが登場し、『アントマン』とは真逆の悲劇を経験していたら、その後に公開される『アントマン&ワスプ』を、エンターテインメント作品として観客が楽しめなくなってしまうのではないか? との懸念があったそうです。
その結果、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』へのアントマンの登場は見送られたとの逸話があります。
ですが! やはりマーベルの映画! 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の最後のエンドクレジットでやってくれました!
エンドクレジットでは量子世界に行って帰ってくる実証実験を行っている最中に、サノスによって世界を終わらす例の指パッチンがおこなわれていました。
しかし、そのとき、量子世界にいたスコットは何の影響も受けることはなかったのです!
次回の『アベンジャーズ/エンドゲーム』で、アントマンの登場はあるのでしょうか!? スコットは果たして量子世界から無事に帰還できるのか!? 今からどう演出されるのか、展開が気になりますね!
映画『アントマン&スワプ』まとめ
前作以上にユーモアや笑いを織り交ぜ、抱腹絶倒なコメディアクションとなった『アントマン&ワスプ』。
頼りないアントマンに対して、完璧なワスプ。今作は、凸凹コンビによるバディムービーとしてかなり完成度の高い作品と仕上がっています。
さらに「アントマン」シリーズのテーマである親子の愛は、「離れていても、ときが経っていても、親が子を思う気持ちは変わらない」という家族愛と絆あふれる素晴らしい家族の在り方を見せてくれます。
主要・脇役問わずに、味わい深い登場キャラクターたちが各々活躍し、それぞれに合った見せ場もあるので、ぜひご覧になってはいかがでしょうか!?
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