大人気漫画『銀魂』の不思議キャラ「エリザベス」。一見、かわいいマスコットキャラクターに見えるけど、中身はオッサン?!普段はミステリアスだけど、時に頼もしく、かわいらしくもある銀魂のエリザベスについて、徹底解説をしていきます。
銀魂のエリザベスとは
出典:amazon銀魂のエリザベスは、白い胴長体型に黄色いくちばし、毛が三本に丸い目、水かきのついた黄色い足といった、ペンギンのような見た目をしたキャラクターです。
漫画でもアニメでも簡単に描けそうなゆるキャラのような存在ですが、行動や正体はとても奥深く、他に類を見ない個性の持ち主です。
銀魂の作中では桂小太郎のパートナー的な立場ですが、その正体は謎に包まれています。果たしてエリザベスとは、一体何者なのでしょうか。順を追って、ネタバレ解説をしていきます。
初登場は、坂本から桂への贈り物
出典:amazon銀魂のエリザベスは、快援隊商事の坂本辰馬から桂小太郎の元に贈られてきたプレゼントでした。贈られてきた理由は長らく謎のままでしたが、坂本はとある組織との仕事のつもりで、エリザベスを地球に送り込みました。
物語で語られるのはかなり後半になりますが、エリザベスの故郷の最高権力者である「米堕卿(べいだきょう)」が、地球征服のために坂本に商談を持ち掛けたのがキッカケです。
とはいえ、坂本と米堕卿の商談は無言で行われ、米堕卿はプラカードで地球征服の意図を伝えただけでした。それを坂本は、逆に地球人に対して友好的な案だと勘違いし、快くエリザベスたちを地球に送り込みました。
桂のよき友であり同志
出典:amazon坂本が、なぜエリザベスを桂に贈ったのかは分かりません。もしかしたら、今なお攘夷活動を続けていて信頼できる仲間でもある桂だからこそ、坂本は桂にエリザベスを託したのかもしれません。
しかし結果的に、桂とエリザベスはとても仲の良いパートナーとして一緒に暮らしていきます。友として楽しい時間を共に過ごす時もあれば、同志として共に敵に立ち向かう時もあります。桂の傍らにはいつもエリザベスがいます。
銀魂のエリザベスは、桂一派の攘夷党だけでなく、万事屋や真選組ともどんどん仲良くなっていき、絆と信頼を深めていきます。その証拠に、周りから「エリザベスさん」「エリザベス先輩」と呼ばれるなど、目上の存在として頼りにされるシーンも多々あります。
銀魂 エリザベスは、登場回の多いかわいい着ぐるみキャラ?
エリザベスは、桂のパートナーということもあり、登場回数が多いキャラクターです。ただ、明らかに「中身の人物」が存在しており、普段みんなが目にしている姿は着ぐるみということになります。
着ぐるみといえど、そのかわいらしさから定春と同様、銀魂のマスコットキャラクターとしての立ち位置も確立しています。実際に、初めて定春とエリザベスが対面したシーンでは、お互いをライバル視するように火花を散らしあっていました。
ただ、定春は「かわいい大きな犬」というペットのような扱いですが、エリザベスは「謎の宇宙生物」という扱いで、定春とはまた違った魅力と立場を持ちあわせています。
銀魂 エリザベスの特徴
出典:amazon銀魂のエリザベスは、唯一無二の強い個性を持ったキャラクターなので、その分様々な特徴があります。マスコットキャラクターとしても、中の人がいるという設定は、かなり奇抜ですよね。
身体的な特徴もあれば、能力や行動面での特徴も多々あり、エリザベスには、見ている人を飽きさせない魅力が溢れています。そんな銀魂のエリザベスならではの特徴をまとめました。
戦闘力が高く、足も速い
銀魂のエリザベスは、その見た目からは想像もできないほど、高い戦闘力を持ちあわせています。本人の強靭な身体能力はもちろん、口から大砲を出すなど、強力な武器を使用して攻撃することもできます。時には口からドリルを出して地中を掘り進むなど、様々な場面で活躍できる万能型のキャラクターと言えるでしょう。
銀魂のエリザベスが桂と出会って間もなく開催された「変なペット選手権」では、芸術家並みの絵を描いたり、早いスピードで走る姿を披露しています。戦場では、ひとりで何人もの敵を倒したり、味方を抱えながら走るシーンもあります。そんな銀魂のエリザベスは、パワーとスピードを兼ね備えた高い身体能力を誇るサムライでもあります。
喋れるけど、基本的に発言はプラカード
出典:amazon銀魂のエリザベスは、普段はプラカードで意思表示や会話をしています。喋れるのにわざわざプラカードで意思表示する理由は、米堕卿による支配力を高めるための制限措置でした。しかし作者の意図としては、単純に着ぐるみキャラを引き立たせるためだったのかもしれません。
「変なペット選手権」では、中身の人物が喋り、黒い影で姿を現しましたが、基本的には喋りません。更に余談ですが、銀魂のエリザベスは、自分が書いたプラカードを全て大事にとっておいてあります。
ちなみに、エリザベスは、「ワスレール」という記憶を消す薬も所持しています。それも「今見たことや聞いたことを忘れろ」という、意思表示のひとつかもしれません。
たまに見える中の人のすね毛
出典:amazonエリザベスの着ぐるみは、上からかぶるタイプのものなので、走ったり物を出時に、中の人の脚とすね毛が見える時があります。本人も隠そうとはしていません。そのことから、中身はオッサンと認識されています。
そんなすね毛は、エリザベスのキャラを引き立たせる個性にもなっています。パッと見はシンプルな外見なので、すね毛はチャームポイントでもあり、差別化にもなっています。キャラクターグッズでも再現されるなど、銀魂のエリザベスにとってすね毛は、なくてはならないものです。
銀魂 エリザベスのエピソード
出典:amazon銀魂のエリザベスは、メインキャラというよりはサブキャラ的な存在です。しかし、その高い身体能力や個性により、確かな存在感を読者の記憶に残しています。
桂とのやり取りや戦闘シーン以外でも、銀魂のエリザベスの正体が垣間見える瞬間は多々あります。銀魂のエリザベスがメインの回もあるので、エピソードからも魅力や個性を深堀りしていきましょう。
攘夷志士たちからも一目置かれる存在
出典:amazon桂自身が攘夷志士ということもあり、銀魂のエリザベスも桂一派の攘夷志士として活動しています。普段はギャグシーンでよく登場している銀魂のエリザベスですが、真剣な戦いのシーンでは、その高い戦闘力を発揮して活躍しています。
将軍である徳川茂茂が暗殺されてしまった後の「さらば真選組篇」でも、万事屋や真選組と一緒に戦いに参戦し、主戦力のひとりとして次々と敵をなぎ倒していきます。着ぐるみを着ているとは思えない強さで、強敵にも立ち向かっていきます。
銀魂のエリザベスは、桂の右腕として申し分ないほどの実力を持ち、活躍を続けていきます。それを目の当たりにしている攘夷志士たちも、桂一派の副長的な存在として、銀魂のエリザベスを最高の仲間だと敬い、慕っています。
人間の妻と、そっくりな子どもの三人家族
出典:amazon銀魂のエリザベスは、意外なことに結婚していて、家庭を持っています。実は自宅もあり、人間の妻と銀魂のエリザベスにそっくりな子どもの三人家族です。
そっくりな子どもと言っても、実際は着ぐるみなので、中身もお父さん似かどうかは分かりません。普段はおっとりキャラに見える銀魂のエリザベスですが、家庭ではしつけに厳しい父親です。
しかし、エリザベスの家族が登場するのは一話限りなので、家族についての詳しい内容は謎のままです。普段はどんな家族生活を送っているのか、気になるところです。
大人の欲望と子どもの純粋さを持ち合わせている?
出典:amazonエリザベスの中身はオッサンなだけに、大人の欲望が表出する時もあります。しかし子どものような純粋さを見せる時もあり、謎は深まるばかりです。
「エリザベスはじめてのおつかい」では、キャバクラの呼び込み看板を見て入ろうか迷ったり、花屋のお姉さんの太ももに注目したりします。しかし蝶々を目で追いかけたり、象のマスコットの置物に心を奪われたりもして、かわいらしくも面白い性格を垣間見せていました。
更に、家庭を持っていながらも、看護婦の内野さんと付き合う一面も見せています。エリザベスは、意外と自由奔放な生き方が好きなのかもしれません。
ついに銀魂 エリザベスの正体が発覚!
ここまで、銀魂のエリザベスについて様々な解説をしてきました。しかしやはり一番気になるのは、「中身の人物の正体は誰か」ですよね。その高い戦闘力や万能ぶりから、ただ者でないことは確かです。
実際に、エリザベスの中身はとんでもない人物でした。そのゆるキャラのような見た目からは想像もつかないほど、壮大な物語と経緯から、現在の銀魂のエリザベスが誕生したのです。
ところどころで明らかになる、エリザベスの謎。ここからは、中身の人物について詳しく解説をしていきます。
銀魂 エリザベスの中身は、曜日ごとに入れ替わっている
銀魂のエリザベスの見た目は着ぐるみなので、ほとんどの人は気づかなかったことですが、実は中身の人物は、曜日ごとに入れ替わっています。とはいっても、基本的には月曜日だけがヘルプエリザベスで、その他の曜日はレギュラーエリザベスが担当しています。
そのヘルプエリザベスの正体は、幻の傭兵部隊「蓮蓬(れんほう)」の将軍、江蓮(えれん)でした。蓮蓬は「白い悪魔」とも呼ばれ、地球征服をたくらんでいる組織で、メンバーの全員がエリザベスのような着ぐるみをかぶり、プラカードで会話をしています。
最初は地球征服の足掛かりになるため、地球に潜入したヘルプエリザベスでした。しかし、桂たち地球人と関わる内に彼らに惹かれ、絆を深めた結果、ヘルプエリザベスは蓮蓬を裏切り、地球征服を阻止します。
その後、新しく生まれ変わった蓮蓬と共に生きることを決めたヘルプエリザベスは、桂の元を去ります。そこでレギュラーエリザベスが現れ、銀魂のエリザベスの中身が、曜日ごとに入れ替わっていることが判明しました。
銀魂 エリザベスの正体は、央国星三皇子の長男「ドラゴニア」
では、レギュラーエリザベスは誰なのか。結論から言うと、央国星三皇子の第一皇子「ドラゴニア」です。央国星の皇子といえば、頭に浮かぶのはバカ皇子こと「ハタ皇子」ですが、エリザベスの正体が、実はハタ皇子のお兄さんだったとは驚きです。ちなみに、ハタ皇子は第三皇子で、第二皇子はバルカスです。
そこで気になるのが、央国星の次期王になるほどの身分のドラゴニアが、なぜエリザベスの中に入っていたのか。実はドラゴニアは、過去のある事件をキッカケに記憶喪失になっていたのです。
そのある事件とは、ドラゴニアが崖から転落したことから始まりました。瀕死の状態になりながらも、崖の底でエリザベスに似た生物と出会ったドラゴニアは、「仲間になろう」と言いながら近づいて来るエリザベスに似た生物に対して、攻撃をして致命傷を負わせます。そして致命傷を負った相手は自爆し、ドラゴニアは爆発に巻き込まれてしまいます。
その時の衝撃が原因で、ドラゴニアは過去の記憶を失ってしまい、央国星でも転落死したことになりました。しかし「銀ノ魂篇」で頭を強く打ったドラゴニアは、再び過去の記憶を思い出します。
名言から伝わる、サムライの心
出典:amazon銀魂のエリザベスは、時に名言を残します。普段はゆるキャラのような存在で、プラカードで会話をするため、名言の数は決して多くはありません。だからこそ貴重で価値のある名言から、エリザベスが持つサムライの心を感じ取ることができます。そしてその心こそが、エリザベスの正体ともいえます。
「友の背中を護るのが友というもの」「俺は桂さんの友として死ねるならそれでいい」など、パートナーである桂との強い絆と想いを表現する名言は、熱い友情の大切さを教えてくれます。
「あの星に描いた紙芝居こそ、スパイでも将軍でも蓮蓬でもない、エリザベスの最初で最後のプラカードだ」という名言には、強い覚悟と意志を感じます。
「地球のエリザベスになってしまったよ」という名言には、エリザベスが地球のサムライになり、元の自分から生まれ変わったという意味が込められていました。
そして、名言というか有名なセリフで「ってーな、離せよ、ミンチにすんぞ」というセリフもあります。このセリフは、ギャグ的な意味合いで使われましたが、意外性が強いので、記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。
銀魂 エリザベスのさらに深まる魅力と謎
銀魂のエリザベスについて、ここまで色々なことが明らかになりました。しかしエリザベスは、物語の本編だけでなく、映画や現実世界でも強い個性と意外性を発揮しています。
曜日ごとに中身が入れ替わっていたり、過去の記憶を失っていたりするなど、衝撃的な事実が次々と明らかになる銀魂のエリザベス。本編とはまた違う映画などの場面では、どんな魅力と謎を見せてくれるのでしょうか。
完結篇の映画では、自分の声で喋る
本編から5年後の未来を描く銀魂の映画『劇場版銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』では、銀魂のエリザベスが今までとは全く違う風貌になっています。
基本的に全身が真っ白で、目と口はほとんど変わってないのですが、マッチョ体型でシルエットは完全に人の姿形になっています。しかもプラカードを使わず、普通に自分の声で喋って会話しています。更に真選組の土方と同様、マヨネーズが大好きなマヨラーになっており、意外性と個性は相変わらず抜群でした。
しかしよく考えてみれば、銀魂のエリザベスは元々戦闘力が高かったので、今回のマッチョ体型には納得できます。むしろ着ぐるみを最新型のスーツに変えたと思えば、ごく自然な見た目かもしれません。ちなみに、チャームポイントのひとつである三本の毛は、なぜかなくなっていました。
ちなみに2019年8月15日現在『劇場版銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』はU-NEXT でレンタル配信中!! 気になる人はチェックしてみよう!
銀魂の主題歌にも、歌わずに出演
出典:amazon銀魂のエリザベスは、アニメのエンディング曲で、雨の中傘をさして歩いていたり、バイクに乗っていたりします。桂がラップ調で歌う曲にも出演し、一緒に踊っていますが、歌詞をプラカードに書いて見せるだけで歌ってはいません。
しかし、ゆるキャラのような立場なら、エリザベス自身が歌う曲がひとつくらいあってもおかしくはありません。なのに映像のみの出演しかないということは、歌が苦手なのか、恥ずかしがり屋なのかもしれません。
実際の映像を見ていただければ分かるのですが、銀魂のエリザベスはかわいいマスコットキャラ的な存在なので、歌との相性が抜群に良いです。場面によって強さとかわいらしさを見事に使い分けるところも、銀魂のエリザベスの魅力です。
ただのコスプレ?実写版のエリザベスを演じるのは山田孝之
人気作品である銀魂は、実写版の映画も公開されています。そんな実写版のエリザベスは、CGではなく、布のようなものできちんと着ぐるみとして作られていました。あえてシンプルに作ったのか、コスプレのようなクオリティにも見えます。
しかし銀魂のエリザベスを演じるのは、あの大物俳優の山田孝之さん。映画の作中では、決して姿を見せない役に山田孝之さんを起用するなんて、粋なキャスティングですね。共演者も驚いたらしく、山田孝之さん本人も舞台挨拶で「(出演を)断わりゃよかった」と言い、会場を笑わせてくれました。
銀魂のエリザベスといえば、「中の人は誰?」という謎がつきまとっているので、山田孝之さんが中身を演じることで、エリザベスらしさがより一層際立ちました。
銀魂 エリザベスまとめ
出典:amazon銀魂のエリザベスについて、エピソードや正体など、様々な情報を解説してきました。この記事を読んでエリザベスの秘密を知ったり、思い出した方もいるかもしれません。
銀魂のメインキャラは、万事屋や真選組など、地球人が多いです。そんな中、正体不明の宇宙生物として彼らと共に戦い、多くの笑いを生み出してくれる銀魂のエリザベス。彼ほど個性と印象の強いキャラクターも、珍しいのではないでしょうか。
しかも、正体が分かってからも謎が残るなんて、本当に不思議なキャラクターですね。都合上、作者が描き切れなかった部分もあると思いますが、気になる方はぜひ、銀魂の漫画やアニメを見てみて下さい。銀魂のエリザベスの正体を知った上で見ると、また違った楽しみや面白さがきっとあるはずです。
この記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
当社は、本記事に起因して利用者に生じたあらゆる行動・損害について一切の責任を負うものではありません。 本記事を用いて行う行動に関する判断・決定は、利用者本人の責任において行っていただきますようお願いいたします。
合わせて読みたい
このニュースに関連する作品と動画配信サービス
動画が配信されているサービス一覧
動画が配信されているサービス一覧